1971年創設の老舗ブルースレーベルの Alligator Records(アリゲイター・レコード)の20周年記念ライブです。Alligator Records の創始者は、当時シカゴのジャズ・ブルースのレーベル Delmark Records に勤務していた当時23歳の白人の Bruce Iglauer で、Hound Dog Taylor のリリースを当時のオーナーに進言したが断られ、ならば俺が売りだしてやるぜと設立したそうです。Hound Dog Taylor 自体はは1971年、1973年に2枚のスタジオ録音のアルバムを残しただけで、1975年に他界、その後にライブ・アルバムが発売されています。
私の好きな James Cotton も、High Compression (1984), Live from Chicago (1986), Harp Attack (1990), Giant (2010), Cotton Mouth Man (2013) をリリースしていますが、このころは Antone's , Verve に移籍しており、残念ながらこのアルバムには参加していません。
それでは、アルバムレビューをしていきましょう。
オープニングは、Lil' Ed & The Blues Imperials で4曲。Lil' Ed Williams は、このツアーメンバーの中でも若手の1955年生まれのブルースマンです。思いっきり歪ませたスライド・ギターでギュンギュンとやるのが好きなようです。hello~、everybody から Killing Floor 力いっぱいの Howlin' Wolf の曲から始まり、Can't Let These Blues Go これも古典的なブルースですがタイトにかっこよい演奏です。Pride And Joy は、Stevie Ray Vaughan で有名な曲かと思いましたが違う曲のようです。ブラスの入った少しファンク気味なロック・ブルースでした。Mean Ole Frisco 粗い感じのする、これもロック・ブルースでノリは Train Kept a Rollin ですね。細かいことは気にせず楽しみましょう。
次いでの出番は Katie Webster で、1999年に亡くなっています。この時はおそらく55歳ですから、それほど歳をとられてはいません。ピアノの弾き語りブルースですが、Two Fisted Mama の出だしは走り気味になって、リズムが怪しくなるのはご愛敬です。ブギウギピアノに、様々な皆さんご存じの曲を入れてくるのもファンサービスですね。今ブギウギ・ピアノを私も練習中なので参考にさせていただきます。Pussycat Moan シリアスな歌になっていますが、ぷっしーキャットのうめき声は、やはり性的な意味があるんでしょうか。Lord, I Wonder ブギですがゴスペル的な感じの曲です。エンターテイメントな演奏で貫禄十分で素晴らしい。
そして白人ブルースマンの Elvin Bishop の登場です。1942年生まれですから、この時50歳手前ですか、Stealin' Watermelons はやはり若い感じのするブルース・ロックですね。 Beer Drinking Woman 演劇じみた出だしで、お笑いに行くのかと思ったら、ドブルースに展開します。いやお笑いなのか?My Dog ギターのダブルストップから始まります。My dog don't chase chikens,,cat's,,the woman ですか。やはりお笑い路線ではあるようです。El-Bo はインストのブルース・ロックです。
お次は Lonnie Brooks Blues Band です。会場が湧いています。Wife For Tonight では、派手にオープニング。力いっぱいのずっしりとした伝統ブルースで幕開けです。I Want All My Money Back これも、本気のシャッフルナンバー。この方テキサスあたりでヒットを飛ばしているとのことで Stevie Ray Vaughan に通ずるギターも感じます。Those Lonely, Lonely Nights これは Katie Webster との共演で掛け合いも素晴らしく盛り上がりまくりです。Two Headed Man これは激しいロック調です。やはり Stevie Ray Vaughan に通ずるものがあります。
最後は Koko Taylor & Her Blues Machine となります。Something Strange Is Going On メンフィス生まれのでかい、おばちゃんの登場ですね。やはり迫力があります。ブルースはこうでなくちゃ。ただ気合入りすぎて、音程が怪しいとこもあるのはお年のこともありしょうがないか。PAが悪い可能性もあるような気もします。I'd Rather Go Blind ブルースというよりはソウルですかね。力はいります。It's A Dirty Job これも気合が十分の渾身の曲ですね。ボーカルの迫力が違います。
そして最後は「Sweet Home Chicago」なんですね、やはり全世界が愛するブルースの名曲です。皆さんも楽しそうで何よりで、最後はお祭りです。20周年ですから🎶
【DISC1】
【 Lil' Ed & The Blues Imperials 】
guitar, vocals : Lil' Ed Williams
guitar : Mike Garrett
bass : James "Pookie" Young
drums : Kelly Littleton
tenor sax : Eddie McKinley
1. Killing Floor
2. Can't Let These Blues Go
3. Pride And Joy
4. Mean Ole Frisco
【 Katie Webster 】
piano, vocals : Katie Webster
5. Two Fisted Mama
6. Pussycat Moan
7. Lord, I Wonder
【 Elvin Bishop 】
guitar, vocals : Elvin Bishop
keyboards : Tom Giblin
guitar : Ronnie Baker Brooks
bass : Augustus Taylor
drums : Kevin Mitchell
8. Stealin' Watermelons
9. Beer Drinking Woman
10. My Dog
11. El-Bo
【DISC2】
【 Lonnie Brooks Blues Band 】
guitar, vocals : Lonnie Brooks
keyboards : Tom Giblin
guitar : Ronnie Baker Brooks
bass : Augustus Taylor
drums : Kevin Mitchell
1. Wife For Tonight
2. I Want All My Money Back
3. Those Lonely, Lonely Nights / With Katie Webster
4. Two Headed Man
【 Koko Taylor & Her Blues Machine 】
vocals : Koko Taylor
keyboards : Jim Dortch
guitar : Eddie King, James Johnson
bass : Jerry Murphy
drums : Frank Alexander
5. Something Strange Is Going On
6. I'd Rather Go Blind
7. It's A Dirty Job
【 All Star Jam 】
vocals : Koko Taylor
organ, vocals : Katie Webster
guitar, vocals : Lonnie Brooks
guitar : Eddie King, Elvin Bishop, James Johnson, Lil' Ed Williams, Ronnie Baker Brooks
keyboards : Jim Dortch
bass : Jerry Murphy
drums : Frank Alexander
8. Sweet Home Chicago
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