Bobby Timmons が作曲した Moanin' が発売されたのは1958年。 その翌年 サックスのBenny Golson がバンドを離れ Hank Mobley が加入、同年の秋に Wayne Shorter 加入し初のレコーディングとなったのがこの1960年発表の A Night In Tunisia で看板曲の1つである「チュニジアの夜」を、ドラム・ソロを中心としてドカドカと激しく叩きまくるアレンジで新たにリメイクしています。
この曲を書いたのは、ディジー・ガレスピー(Dizzy Gillespie) で、ガレスピとブレイキーが Billy Eckstine のビッグ・バンドに在籍していた時。Tunisia は北アフリカの地中海に面した国で遥かかなたのアメリカでこの曲は書かれています。何故この題名になったのかは未だ不明のようです。
出だしの A Night In Tunisia は、かなり派手でダイナミックなドラムソロから始まります。若干おおげさ過ぎて過剰な演出かとは思いますが、ジャズ喫茶のでかいスピーカーで迫力を聴いてみたいもんで気迫のサービスには頭が下がります。2曲目 Sincerely Diana になると急に質素な演奏になります(Tunisia が派手すぎただけで静かなバラードという訳ではありません)この落差が印影となってまた強烈な印象です。ブレイキーの当時の奥様、ダイアナのためにショーターが書いた曲です。確か奥様は日本人もいたことと記憶してますので、何回か結婚されているようですね。So Tired はティモンズ作曲のベーシックなブルースですが、ティモンズとブレイキーの安定したコンビ的で心を落ちけて聴ける内容ですがショーターのテナーが私には音選びを迷っているようなソロに聞こえてしまって、これはこれで貴重だなと思っています。あと曲名で思うところとしてはティモンズは一回脱退することも思うとブレイキーのへの辞意を現した曲名でもあるんですかねえ。YAMA は山を意味する曲名で Lee Morgan の作曲で妻のヤマモトの頭文字であるようです。曲のイメージでは落ち着かれた方のように見受けられます。そう思って聞くとモーガンのソロも丁寧に気持ちがこめられたソロのような気がします。Kozo's Waltz も「小僧のワルツ」モーガンの作曲です。これはモーガンの家のペットのプードルの名前だそうです。Tunisia でド派手に始めながらも、なんか音楽活動も充実、家庭も円満を自慢しているようなアルバムでもあるようです🎵
drums : Art Blakey
piano : Bobby Timmons
bass : Jymie Merritt
tenor sax : Wayne Shorter
trumpet : Lee Morgan
producer : Alfred Lion
recorded by : Rudy Van Gelder
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