2021年5月30日日曜日

Q&A 恩田陸

 


 恩田陸作品は最初に「蜜蜂と遠来」を読んで次にに「ブラザー・サン・シスター・ムーン」 この作品読んで三作品目となります。先に呼んだ2作品はどちらも音楽ものでしたが、今回は音楽にゆかりのある話は出てきません。

 タイトル通りQ&A形式で物語は進行するのですが、読み始めは意味が分からずに若干退屈するタイプの小説ですが、さすが恩田陸。読んでいるうちに意外な展開になりこの構成の仕方に感心してします。退屈な出だしもある意味演出でこのように書かれているのではないかと、読後には思ってしまっています。

 ある冬の日、スーパーマーケットMで、原因不明の事故が発生し、すべての階で、いきなり客が逃げ出そうとし大パニックになる。エレベーターに人が殺到して多く人が亡くなってしまいます。その関係者にインタビュー(Q&A)形式で質問することで話は進行していきます。この話本の中のあちこちに置かれているようなイメージです。技法的には他の作家の作品でもよく見られる手口だとは思うんですが、読んでいてパーツが全て四角い塊のようになっているのが特徴だと思います。

 質問をする人は調査官でこの調査官は質問をしているうちに精神的に病んできてタクシーの運転手になりと話は展開します。途中ではこれは集団ヒステリーのようなものなのか、政府の実験なのか、怨恨による巧妙な犯罪なのか、と推理小説のような展開になってきたと思ったら最終的にその原因追及はどうでもよくなりカルト的な展開になり、ドキュメンタリーのようなことになり中々読み応えのある小説でありました。

 こういう作品を読むと、作家の人の構成力ってのは凄いものだと感心してしまいます。構成は最初に細かに地図のようなものを作って進行させるのか?書いているうちにどんどんブロックができてくるのものなのか?聴いてみたいものです。

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