2021年5月18日火曜日

本日のCD David Sanborn ♪ Only Everything

 

 デッカに移籍の2010年の2作目。レイ・チャールズ、ハンク・クロフォードへのトリビュートの前作「Here And Gone」に続き、今回も長年の友人のフィル・ラモーンをプロデューサーに迎え、レイ・チャールズ、デビッド ”ファット・ヘッド” ニューマンへのオマージュ作品です。 トリビュート・アルバム発表の翌年の2009年に、サンボーンが幼いころに聞いていたレイ・チャールズ・バンドで活躍していたサックス・プレイヤーのハンク・クロフォード、デビッド ”ファット・ヘッド” ニューマン、リロイ・クーパーが相次いで亡くなっていることからのオマージュとのことです。
 もともとサンボーンは自分はブルース・マンと語っているだけあって、彼らの相次ぐ死は無念なことであったに違いありません。ちなみにレイ・チャールズが亡くなったのはだいぶ前の2004年6月10日のこと。
 したがって今回のアルバムは、2曲目のOnly Everything以外のみサンボーン作曲(ガールフレンドSofiaと孫娘Genevieveのため)であとはカバーとなっています。アルバムのサウンドの核となるのはこの頃のツアーメンバーでもあったオルガンのJoey DeFrancesco(ジョーイ・デフロコ)でハモンドの音色でブルージーかつアーシーなサウンド。1988年にマイルスのアルバムに参加した時に「50年代にどさ周りを積んだかのプレイをする奴だ」と言わしめた人らしいです。ドラムには安定のSteve Gadd(スティーブ・ガッド)が起用。
 このアルバムを買った日に、いつもの行きつけのバーによって酒を飲みながら他のアルバムを聴いていたら不覚にも眠ってしまい、封を開けていたこのアルバムはマスターと常連さんが先に聞いていた。感想は「期待していたサンボーン・サウンドではなく、面白くなかった」でありました。みなさんフロントにサンボーンがバリバリと出てきて吹きまくるファンキーフュージョンを期待していたのだと思いますが、私は最近のサンボーンにそれを期待してはいけないことは十分承知のうえの購入。
 サンボーンを聴きこんでいる「いちファン」としては昔の思い出話を語ってくれているような気楽な気持ちで作ってくれたようなオールド・スクールな渋めジャズで企画ものとしてこれは、強い気持ちで「あり」と断言します。日本版のボーナス2曲ついてますし。

alto sax : David Sanborn
vocals : James Taylor (7), Joss Stone  (4)
organ : Joey DeFrancesco
drums : Steve Gadd
tenor sax : Bob Malach
baritone sax : Frank Basile
trumpet : Tony Kadleck
bass trombone : Mike Davis

arranged by : Gil Goldstein (1,3,4,5,7)
producer : Phil Ramone

1. The Peeper
2. Only Everything (For Genevieve)
3. Hard Times
4. Let The Good Times Roll
5. Baby Won't You Please Come Home
6. You've Changed
7. Hallelujah, I Love Her So
8. Blues In The Night
【Bonus】
9. Sometimes I Feel Like A Motherless Child
10. Davenport Blues





muu music webzine

  

0 件のコメント:

コメントを投稿