ソロのジャズ・ギターの魅力を世界に伝えてきた最も有名なアルバムです。私はギター弾きなので特にでありシリーズとして発売されています。1作目の Virtuoso は1973年録音で、Night and Day 、Stella by Starlight、Here's That Rainy Day、My Old Flame、How High the Moon、 Cherokee、Sweet Lorraine、Have You Met Miss Jones?、'Round Midnight、All the Things You Are、Blues for Alican、The Song Is You などの超スタンダードで、ギター一本での演奏に感動して、他にもあるなら揃えなきゃと3年後の1976年録音の第2作の購入です。ちなみにこのシリーズ Virtuoso #3 は、1977年、Virtuoso #3 は1983年となっています。第1集は歌物のスタンダードのアンプラグド、第2集はミュージシャンが作ったオリジナル曲をアンプを通したギターで、第3集は自身のオリジナル、第4集は1集時の録音から選に漏れたもの、が作品のテーマであるらしいので続編も揃えたいものです。
フルアコをプラグインして、リズムは重視せずスイング感はほぼ無い淡々とした演奏で、速弾きや派手なテクニックを見せつける訳では無いのですが、こんなに縦横無尽にギターを弾けたら楽しいと私のようなアマチュア・ギタリストにとっては憧れの演奏。
さて収録曲のレビューです。1曲目は Giant Steps お馴染みコルトレーンの超スタンダード、ここではゆっくりとした演奏でコードソロ、シングルノートを混ぜながらベースラインを添える、ギター1本だとこう料理すれば良いと言うお手本の演奏です。 Five Hundred Miles High はチック・コリアのセカンド Light as a Feather に収録の人気曲。ジョーパスの解釈によるインプロビゼーションが展開されます。Grooveyard は、実質的に10年に満たないプロの音楽歴で31歳で亡くなってしまった知る人ぞ知るピアニスト Carl Perkins 作曲のウェスの演奏で有名な曲です。メロディラインが親しみやすいジャズ・ブルースでこんな風に弾けたら楽しいお手本の好演。Misty エロール・ガーナーの超有名スタンダードですね。原曲の良さを保ちながら装飾をドンドン追加する即興が楽しい。Joy Spring は、Clifford Brown がオリジナル。この曲も原曲よりも遅いテンポでの演奏でジョーパス流に味付けしています。Blues For O.P. は、ジョーパスのオリジナルで強力なベースラインと流れるようなメロディーラインで。O.P. は、オスカーピーターソンのことだそうです。熱めな演奏になっています。On Green Dolphin Street も王道スタンダードです。Bronislaw Kaper による1947年の映画の主題歌でこの作品の中では一番スインギーな演奏で、勢いとスピード感があります。Windows これもチック・コリアの楽曲でオリジナルは軽快なワルツですが、ここでは独自のおそーいテンポでの解釈。Blues For Basie カウントベイシーに捧げるパスの作曲。これもギターブルースのお手本ですね。Feelings Morris Albert の1975年ヒット曲。日本でもハイファイセットのカバーがヒットした馴染みの曲です。ジャズ仕様というよりカラオケバックのような演奏に感じます。If これもポップスからの楽曲で、David Gates 作曲のソフトロックバンド Bread のヒット曲らしい。哀愁のあるメロディーで何となく覚えています。Limehouse Blues で締めになります。最後はスピード感のある曲を」持ってきています。畳みかけるようにひたすらピッキングですね。
素晴らしいの一言に尽きるギターアルバムです🎵
guitar : Joe Pass
producer : Norman Granz
recorded September 14 and October 26, 1976. RCA Studios, Los Angeles.
1. Giant Steps
2. Five Hundred Miles High
3. Grooveyard
4. Misty
5. Joy Spring
6. Blues For O.P.
7. On Green Dolphin Street
8. Windows
9. Blues For Basie
10. Feelings
11. If
12. Limehouse Blues
▶ Giant Steps
▶ Misty
▶ Groove Yard