2021年8月3日火曜日

本日のCD Galliano ♪ What Color Our Flag


 いつどこで買ったのか記憶がないくらい相当昔の仕入れですね。ラップもので始まりますが基本はアシッド・ジャズ、クラブ・ジャズ系に分類されるアルバムです。ここらへんのカテゴリーのつけ方って相変わらずよくわかりませんが、DJ的な人口リズムのラップ融合型をクラブ・ジャズ、ソウル・ジャズに近いものをアシッド・ジャズとすれば両方が収録されてクラブ・ジャズが多めです。
 前回このアルバムのレビューを書いた3年前は、正直ラップが好きではなく、どちらかと言えば敬遠していたのですが、これだけこのジャンルが世の中に氾濫してくると耳と脳が慣れてきているので、今では違和感なく聞けるように私も進化してきました。
 Galliano は1988年から1997年までロンドンを拠点として活動していたグループで、アシッドジャズ レコードレーベル Talkin' Loud の設立当初の契約のアーチストとしてincogniteとこの Galliano が名前を連ねています。
 と、ここまでこのブログを書くのに改めて調べて、なぜこのアルバムが手元にあるのかわかりました。アシッド・ジャズに凝っていた時期 Talkin' Loud レーベルのアーチストとして incognite 的な音を期待しての試聴なしの購入に間違いありません。そんなことはすっかり忘れていました、なるほど。
 さてアシッド・ジャズは1980年代にイギリスのクラブシーンから派生したジャズの文化であり、ジャズ・ファンクやソウル・ジャズ等の影響を受けた音楽のジャンルでもあります。分類としてアシッド・ジャズされていても、実に様々な形の音楽のグループがありリスナーとしても驚きもあったりして面白い分類であり訳のわからない分類であったりします。そこらへんは、このブログで書いた「ビ・バップとハード・バップへの変遷とジャズの分化」のアシッド・ジャズで少し記載してます。
 Gallianoも様々な試みがあって面白いのですが、私にとっては少し線が細めで印象が薄めですかな。やっぱりジャズファンク的なもの方が好みではあります。

Performer : Constantine Weir (vocals), Crispin Robinson (percussion), Crispin Taylor (drums), Ernie McKone (bass), Mark Van Der Gucht (guitar), Michael Snaith (vibe controller), Mick Talbot, Rob Gallagher(vocals), Steve Amedee (dancer), Valerie Etienne

1. New World Order
2. So Much Confusion
3. Earthboots
4. Stoned Again (Live)
5. Leg In The Sea Of History
6. Cemetary Of Drums
7. 57th Minute Of The 23rd Hour
8. What Colour Our Flag
9. Phantom
10. Prince Of Peace
11. Jus' Reach
12. Jazz?
13. Totally Together
14. Storm Clouds Gather (Live)





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2021年8月2日月曜日

本日のCD Thelonious Monk / Palo Alto

 


 未発表音源の発売と言えば「Resonance」が最近の定番でしたが、これは1968年の録音が2020年に創立60周年を迎えたジャズの名門「Impuls!」からの発売です。
 既に持っているのでうんちくは要らない人も再度思い出して聞き直していただき、モンクを知らない方にも聴いていただきたい実に楽しい演奏です。正式な録音でないのですが海賊盤よりもはるかに音は良くて十分聞けますし、ラフな録音がかえって臨場感を増しているような気もします。
 録音された場所はシリコンバレーのはずれにあるカルフォルニア州パロアルトの高校。キング牧師の暗殺は1968年4月4日。米国は国内で多くの都市で怒りに包まれたアフリカ系アメリカ人による暴動が巻き起こったり人種差別に揺れていました。そんな中ジャズを通して人々の結束を願う一人の男子高校生の思いに応えてモンクは高校の学内コンサートに出演のオファーを受けた。少年は当時16歳のジャズをこよなく愛していたダニー・シャー氏。サンフランシスコから白人居住地区のにあるカリフォルニアのパロアルトの高校までの移動はダニー氏のお兄さんの自家用車だった、こうして1968年の10月27日にライブは行われ、そのライブはその学校の用務員によって録音され、音源はこのライヴの発案者のダニー・シャーの自宅屋根裏で保管されていた。そうして保管された音源が52年後の2020年に発売となったわけです。この音源を聴くこととは別に、キング牧師の死後50年以上を経過しているのに人種差別はいまだ無くならずに不幸な報道があることは嘆かわしいことであり、すべての人間の意識改革が進むことを願っています。
 さて先に書いたように録音は用務員のおじさんだったとのことで、極上の状態の録音ではありませんが、バンドメンバーの息がぴったりと合っていて演奏内容はすこぶる良いアルバムだと思います。Well You Needn't の Ben Riley のドラムプレイとLarry Gales の弓弾きベースソロは絶好調ですし、Blue Monk は跳ねるような楽しい演奏で Charlie Rouse のテナーも探るように始めながら段々と饒舌になっていきながら吹きまくらない加減に調整するため具合も良いです。モンクのソロもこの曲は楽しいんだよと語りかけるようにリズミカルな感じだし、長尺のベースソロ、ドラムソロもかなりのお客さんへのサービスで、いやこれは楽しい。お客さんの拍手と一緒に私も拍手したくなります。この盛り上がりの後での Epistrophy の少しアップテンポなイントロでお客さんを煽るところもにくい選曲で演奏後のお客さんの拍手は更に大きく相当に盛り上がってきてるのがわかります。最後に短い I Love You Sweetheart of All My Dreams でのモンクのガツンと聞かせるソロも気合と迫力満点。そして前後しますが Don't blame me のモンクの独奏バラードもピアノの鳴りと、あの独特のタッチでドンドンとピアノを押し込むように弾いてリズムをもつくりだすこの演奏で音を聴きながら見ているような感覚になれます。これも良い。
 モンクの代表曲ばかりで安心して楽しめるところと、このカルテットの良さがと充実ぶりが非常によく伝わる名演。これはいつもの「おでんバー」のマスターも気に入ったので、お店のハードディスクに格納されたのは私もうれしい🎶🎹

piano : Thelonious Monk
tenor sax : Charlie Rouse
bass : Larry Gales
drums : Ben Riley

producer : Grand Mixer DXT, Danny Sher, Douglas Holloway, TS Monk
recorded at Palo Alto High School on October 27, 1968.
analog tape restoration by Kevin Przybylowski at Sonicraft A2DX Lab, Red Bank, NJ.

1. Ruby, My Dear
2. Well, You Needn’t
3. Don’t Blame Me
4. Blue Monk
5. Epistrophy
6. I Love You Sweetheart of All My Dreams

▶ Palo Alto (Mini Documentary)

▶ Thelonious Monk Quartet in Poland April 1966



  

2021年8月1日日曜日

ビル・エヴァンスについていくつかの事柄 中山康樹

 


 今では楽器を問わずにジャズを聴き続ける人になってしまったんですが、十数年前まではギター音楽にしか興味は無くピアニストなんて聞いていませんでした。しかし行きつけのバーの常連さんでビル・エヴァンスが好きな人がいて、かなりの頻度でかけられていたのでいつの間にか私も聴くようになっていました。今ではビル・エヴァンスのみならず、モンク、ホレス・シルヴァー、デイヴ・ブルーベック、オスカー・ピーターソンと様々なピアニストの演奏を楽しんでいますが、入門はやはりこの人でした。

 神経質そうにカメラに目を向ける写真ばかりで、繊細な演奏が多いため内向的な方と思っていましたが、実は活快なかただったとありイメージは作られるものであると改めて思いました。また最初から売れていたわけではなく、売れるために様々なビジネス的努力があったこと、ヤクの代金を稼ぐために結構、銭ゲバっぽい人だったことなんかも見えて実に興味深く読まさせていただきました。また当時のレコード業界はアルバムが売れたら次の発売のレコードには予算がついて高額なミュージシャンも雇えるが、次でセールスに失敗するとまた予算が付かないのでトリオ演奏が多くなるとか、レコーディングしてお金を稼がねばならないのでアルバムを発売せずともまず録音、それで未発表音源も後に相当だされたりする事情が見えたり、稼ぐためにはどんなアルバムを出していかねばならないのか、ビル・エヴァンスは戦略を考えていたとか(つまりは芸術性だけを考えて仕事をしていたわけではない)とかアルバムを聴いて、ライナーノーツを読んでいるだけではわからないことが書いてありました。

 実は本人が没作品にしたかった作品が、後に出てしまっていることも書かれているのでそこら辺の事情なども読み返しながら今後のエヴァンスを聴いていけば、また音源への興味は深まるに違いありません。

 ハードカバーの分厚い本ですが、何回か同じことが書かれているのは?な部分もあり

2021年7月31日土曜日

金曜のつまみは1枚プラス ジョニ・ミッチェル、ハービーハンコック、トミー・フラナガン

 


 我ながら絶妙のアルバムセレクションでした。ジョニ・ミッチェルのジャズ色が強いカントリー、フォークの入った歌は、心地よく今日もこれでジンを三杯いきました。ただ、アルバム通して変化が少なかったんで、他の方は少し最後飽きが来てた感じはします。

 しかし気を取り直して、ハービー・ハンコックです。思ってたよりさらっとしてストレートな展開に、アルバムを聴きながらの会話が弾んでしまいました。いつもならここらへんで黒糖を挟んで酔いを加速させるところですが先日飲みすぎて、財布を落としたと勘違いして午前中に落胆、午後にベッドの下に財布が落ちているのを見つけてテンションアップをやってしまったので自重してジンのみで粘ります。

 トミー・フラナガンをかけて、ん!これも当たりじゃないかと思ったところでお代わり。そして最近常連になったカメラマン女子が参加して来たのでオジサンのテンションはまた上がってしまい。最後にしようと思っていた一杯をお代わりしてしまいました。これといったお気に入り曲が見つかったわけではありませんが、アルバム全体のテンションのかけ方はかなり良かったです🍺

2021年7月29日木曜日

本日のCD Sugar Blue ♪ Absolutely Blue


 若いブルースハープ奏者と思っていたら1949年12月16日、ニューヨーク市ハーレム生まれとのことなので、もはや重鎮のお歳になってきています。ローリングストーンズの「Miss You」でブルース・ハープを吹ていた人と言えばピンとくる人も多いはず。
 10代の頃はスティーヴィー・ワンダーやボブ・ディランを聞いて育ち、シカゴに移住し、70年代中期ごろからはセッションマンとして多くの録音に参加。その後メンフィス・スリムの薦めで1976年にフランスのパリに転居。クラブや路上パフォーマンスをローリング・ストーンズに見出され、1978年のヒット曲「Miss You」の録音に参加して知名度を上げました。
 あのストーンズの曲では演奏ではわかりませんでしたが、このアルバムを聴けば声量があって艶々な音色で伸びやか。正確で緻密な音程と組みたて、そして超(長)ロングトーンうますぎる次世代のブルース・ハープといった印象です。
 このアルバムは1991年の発売ですが、ストーンズの「Miss You」も収録されています。本家ではディスコ調だった衝撃のアレンジも、ここではスラップ・ベースを入れたファンクに仕立ててて、よりカッコいいアレンジにしています。これを機に改めてストーンズを聴いて比較するとストーンズの演奏はダサいアレンジだと当時思っていたのが適度にルーズなディスコサウンドが今となってはカッコよいとも思えます。どちらが良いは関係なく意外と耳に残る名曲なんですね「Miss You」
 現代派のイメージの Sugar Blue ですが、このアルバムではド・ブルースがやはり収録されていて I Just Got To Know やはりブルースはこれだって感じで良いです。きれいな音が特徴と思っていたらこの曲ではしっかりコブシも効かせた腰の強いハーブ。一方でジェイムス・コットンの最盛期ばりのジャンプ・ブルースの One More Mile To Go も正統派でなかなか。アコースティックの弾き語りパターンの That's All Right も良い味。
 3年前のレビューでは「センスも良いけど私の好みではなかった。決してハズレではない」とか、ネガティブなこと書いてますが今回再度聞き直して完全に撤回させていただきます。

vocals, harmonica : Sugar Blue
acoustic guitar : Lurrie Bell
electric guitar : Motoaki Makino, Rico McFarland
keyboards : Roosevelt Purifoy
bass : Charles Hosch
drums : James Knowles
sax : Hank Ford
trombone : Bill McFarland
trumpet : Ken Anderson

1. I Ain't Got You
2. Help Me
3. Miss You
4. I Just Got To Know
5. One More Mile To Go
6. That's All Right
7. Country Blues
8. Back Door Man
9. Just To Be With You
10. Out Till Dawn




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2021年7月28日水曜日

本日のCD Soulive ♪ Next


 Velour Recordingsから199年に2枚「Get Down!」「Turn It Out」そして Blue Note に移籍して「Doin' Something(2001年)」今作は2002年で「Next」の4枚目ですが、なんかいつものSouliveよりオシャレです。
 今まではライブなどのサポートメンバーだったSam Kiningerが正式加入して、今までのオルガン・ジャズ・ファンクからフュージョンよりのサウンドに脱却させてたんですね。しかしせっかく正式加入したSam Kiningerもこのアルバムのみのメンバーとなり脱退してしまうのはもったいないですが、仲たがいの脱退ではないようで、その後のライブにも参加はしているようです。
 さてこのアルバムですが「Tuesday Night’s Squad」「Flurries」「Liquid」などは他のアルバムやライブで演奏されることも多い曲。サックスがメインになるような楽曲になっていて、今までの楽曲のエッセンスは引き継ぎつつも汗臭さを消してきているので、聞いたことがある雰囲気だが、何かがいつもと違うなといった感じです。
 「Kalen」は新曲でファンクな単音カッティング・ギターとフュージョンなサックス。「Clap!」 で、きたなラップお前もかって感じで、私が好きとか嫌いとか言ってるのは古臭くラップはリズムとか形態の一部としてこの手のアルバムにはもう入っていて当たり前、古いタイプのリスナーである私も違和感はなくなってきました。(馴れとはこういうもんなんですね)おっとラップの終わったところのピアノのリフはジャミロクワイっぽい?そして黒い感じでオルガンファンク「Interlude」が始まって昔パターンに近い展開になるかと思ったら1分で終了。他ネオ・ソウル系の楽曲「I Don’t Know」は Amel Larrieux の色っぽいボーカルが趣味よく好みで、「E.D. Hambone」「Doin' Something Chameleon (Live)」はライブ録音でいつもの Soulive
 スタジオでの音の作り方とか、新たなファンの獲得とかのビジネスコンセプトもあるんでしょう。こんなアルバムのソウライブも悪くはないのですが、でもね・・もっと汗臭いほうが好きだなあと、いちファンのつぶやきでした。

guitar : Eric Krasno
organ : Neil Evans
drums : Alan Evans
alto sax : Sam Kininger

1. Tuesday Night’s Squad
2. Flurries
3. Liquid
4. Kalen
5. Clap! 
6. Interlude
7. Ne-Ne
8. I Don’t Know
9. Whatever It Is
10. Alkime
11. E.D. Hambone
12. Doin' Something Chameleon (Live)





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2021年7月27日火曜日

本日のCD Doobie Brothers Live In Philadelphia(Spectrum)


 1971年から始まったドゥービー・ブラザーズのライブです。ジャケットのBEST LIVEの文字はBest Of Live Seriesと名前をつけたシリーズの企画販売だからです。ざっと見てみるとRod Stewart、Robert Palmer、Billy Idol、Yes、The Rolling Stones、Foreigner、Bryan Adams、Santana など大御所のライブが連なっていますが、フォーマルなのかは不明。
 何故フォーマルかどうかは不明と書いたのかと言うと、廉価版CDなので詳しい説明はついていないパターンでアルバムタイトルは Live In Philadelphia(Spectrum) ですが、Walk Man用にハード・ディスクに落としたデータは「Live In Pittsburg」と表示されているのに今更気づいたからです。注意して見ていると絶対にフォーマルなCDでも曲名などは違っていることがあったりはしますがアルバム名が違うパターンは滅多にありません。ブートレグのアルバムの曲だけで、パソコンが似たようなアルバムのデータを拾ってきてしまうパターンはたまにありますので、おそらくこれかなあと思われます。不明ではありますが、前述の大御所をシリーズで出しているようなので所謂ブートレグではないような気もします。発売国はルクセンブルグの表記で1993年発売。ちなみにPhiladelphiaはペンシルバニア州、Pittsburgはカリフォルニア州にある都市で全く違うところ。
  おそらくジャケットのPhiladelphia(Spectrum) がこのライブの会場でしょう。当然ヒット曲は入ってます。China Grove、WhataFool Believes はゴールド、他Takin' It To The Streets、Listen To The Music、Jesus Is Just Alright、Rockin' Down The Highway、Long Train Runnin'などもビッグヒットのシングルですね。本気でコピーしたことはありませんが、リフはギタリストの皆さんは同様に練習で通る道の名曲ばかり。
 前回のこのレビューは2018年で現在は2021年と三年経っています。その時には「まだ現役のバンドです」と記載していましたが今もまだあるのか検索すると、ありましたThe DoobieBrothers.com アメリカ国内では2021年8月から22年の6月末までツアーで埋まっていますので未だ健在でした。オフィシャルメンバーは、ギターのPatrick Simmons 、Tom Johnston はオリジナルメンバーのまま、キーボードの Michael McDonald は1975年加入、同じくギターのJohn McFee は1979年からの加入メンバーです。
 「ドゥービー」はスラングで「マリファナ煙草」だそうです。世界的に有名で日本では不良なイメージは全くない健全なバンドですが、実はやんちゃなバンド名。ジャケ写若いですね

1. China Grove
2. Takin' It To The Streets
3. It Keeps You Runnin'
4. Black Water
5. Listen To The Music
6. Jesus Is Just Alright
7. Rockin' Down The Highway
8. Long Train Runnin'





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2021年7月26日月曜日

本日のCD Toconoma ♪ Pool


 日本人ジャム・バンドで「toconoma」。バンド名は「床の間」からとったんでしょうか?Wikiでバンドのことチェックしてみて、「良くtokonoma」に誤記されると書いてあります。確かに「k」ではありませんね。「c」です。皆さん間違わないように!
 バンドは2008年7月に結成し、東京都内のライヴハウスなどのライヴ活動を展開し、メンバーは全員平日フルタイムで仕事とのこと。メロコア育ちとありますが、音楽性はジャズ、ファンク、ラテン、ハウスなど様々なジャンルの影響を受けているものであり、私の好物なサウンドです。インスト系ジャムバンドですが、アルバムではテクニックひけらかし系ではなく淡々とした展開の楽曲が多く、日本のロック系のメロディーラインとか、YMOのようなところもあったり、ここら辺になんとなく和テイストや「静」を感じます。
 「その後のライブ映像を拝見するとダンサブルな「動」もあります」ので、やりたいことや音楽性は、どんどん変わってきておられるのが見てとれます。CINRA.NETというサイトでインタビュー記事がありました。2018年の記事ですが、メンバーの皆さん相変わらず仕事を続けられながら週末バンドのスタイルの音楽活動とのことで 「学生に学業と部活があるように、僕らには仕事とバンドがある」とのこと。おそらくこれだけ長い活動をされてきてCDも発売されていれば、趣味の領域を超えた環境も構築されてきているとは思いますが、社会人でバンド活動を続けることは中々大変なことであります。レベル段階が全く違いますが私なんかはもうスタジオで遊ぶことすらずっとやっていません。こういった姿勢も踏まえて聴くことで応援してます。



 HPを拝見していてTシャツなどのグッズ販売のページに、FREE DL のスコアを販売?されているのを発見しました。「粋」ですね。購入動機はおそらく多分タワレコメン(TOWER RECORDS バイヤーお勧め)での試聴です。

piano :西川隆太郎
guitar : 石橋光太郎 
bass : 矢向怜
drums : 清水郁哉

1. nebula
2. wander wander
3. AFTER WEST
4. Orange Valley
5. seesaw
6. monolith
7. Apollo
8. Fitz Roy
9. vermelho do sol





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2021年7月25日日曜日

本日のCD James Cotton ♪ Cut You Loose!


 マディのバンドには1966年まで在籍、1967年に初のソロアルバムを録音。1968年に2枚目のこの「Cut You Loose!」の発売されました。録音は サン・フランシスコの Coast Recording となっています。音響的には自然なリバーブが効いていて、石の壁があるような大きいホールでのセッションのようで気密性のあるスタジオではないようです。
 コットンのアーティストしての地位を不動のものとしたのは、1974年にブッダ・レコードよりリリースした100% Cottonあたりからです。本アルバムではホーン部隊もいるし後のコットンの原型は聞いて取れますが、後のアップテンポ、ノリノリの軽快で楽しいジャンプ・ブルースではなく、聴かせるスローテンポの曲が多く所謂郷愁漂うブルースです。ピアノ、オルガンがバッキングのメインなのでソウル・ジャズっぽいバックの演奏で、管やピアノのソロが長い曲が多いのもこのアルバムの特徴ですかね。若い頃の録音なので声も潰れていないし張りのある声で脂乗りのよさげな感じもします。いつも感じている元気オジサンではありません。
 さて冒頭3曲はソウル的なブルース River's Invitation はテーマにホーンが気持ちよく Honest I Do はアレサのアルバムで歌われているバージョンも好きな典型的なブルースでGot To Get You Off My Mind もスリム・ゲイラードとかで歌われているような曲。Coast Blues あたりでコットンのハープが活躍してくる所謂ド・ブルースですが歌は無し。Next Time You See Me では現代のロック・ブルースに近い曲ですが、このバンドには演奏面では少し荷が重かった模様。アルバム・タイトルの Cut You Loose は期待していたけどジャズっぽいアレンジにしてあって凝っては要るんだけど。何かが違う。Ain't Nobody's Business で、またソウルっぽいアレンジに変わる。と続いていきます。Negative Ten-Four なんかはもはやブルースではないイージー・リスニングで、コットンはどこへ行ったんだか。
 もしかしたらレコード会社的には、レイ・チャールズ的なソウル方向でコットンを売り出そうとしていたような気がします。
 ジャンプ・ブルースのコットンから遡って聞くとアグレッシブさが足りない感じるんですが、流れの源流はこんな感じであったのかと聞くとコットンの歴史を紐解いていくような気がします。

harmonica vocals: James Cotton
piano, organ, Horns : Wayne Talbert
guitar : James Cook
bass : Eddie Adams
drums : Joe Rodriguez
sax : Martin Fierro
trumpet : Mike Fender

producer : Michael Chechik
recorded April 1968 at Coast Recording, San Francisco.

1. River's Invitation
2. Honest I Do
3. Got To Get You Off My Mind
4. Coast Blues
5. Next Time You See Me
6. Cut You Loose
7. Ain't Nobody's Business
8. Set A Date
9. Slippin' And Slidin'
10. Negative Ten-Four





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2021年7月24日土曜日

本日のCD Kassav' ♪ Vini Pou


 友人の影響でラテンに凝った時期のアルバムでその頃に仕入れた「Kassav' (カッサブ)」は、だいぶデジタルな作りの軽いノリのカリブ海系で、ラテンを片っ端から訳もわからずにジャケットだけ見て購入してしまったパターンで、結果正直趣味ではないものにも手を出してしまった懐かしい盤です。若かりしときの思い出のようなものですね。
 ジャンル的にはフレンチ・カリビアンと呼ばれるようで、ギタリストでヴォーカルの Jacob Desvarieux を中心にパリで結成されたグループ Kassav' の1987年リリースの作品。フランスのダンス音楽 「Beguine」 などの伝統とエレクトロニクスを融合させた音楽 「Zouk」 の代表的グループ。(完全に受け売りなのでフレンチ・カリビアン ≒「Zouk」なのかは不明です) 
 正直この「軽薄で人工的なつくりのカリブ海音楽」は今聞いても心に響くものは、ほぼ皆無ですが、外人がいいっぱいのライブハウスのサルサ・パーティに行くとこの手の音楽は必ずつなぎでかかり、皆さんノリノリで踊ります。また最近は私とんとご無沙汰のロシアン・パブで(実際はロシア人いなくても白人ならロシアンパブで働けるみたいですが)カラオケとかが、入っていない時に外人若い女子用のBGMとして、このタイプの曲がかかってることも多いですよね。なのでおそらくワールド・ワイドには懐メロとして成立する分野であるのでしょう。ノリが良くて楽しいことは間違いないですが、チャラくて深さは無いよなあ。まあこの手の音楽に深さは要らんと言えば要らないですか。でかい箱でDJのようにしてかけたら低音バンバン響いてひたすらビートを聴きながら踊れればOK。
 ですが私は日本人なんで・・・という印象です。

guitar, vocals : Jacob F. Desvarieux
vocals : Jean-Philippe Marthely, Jocelyne Beroard, Patrick Saint-Eloi
chorus : Edith Lefel (5), Jean-Paul Pognon, Sylvie Ayoun
programmed by (Fairlight), synthesizer : Celmar Engel
keyboards : Jacques Mbida
keyboards, vocals : Jean-Claude Naimro
bass : Georges Decimus
drums (simmons) : Philippe Brai
drums : Claude Vamur
percussion : Dédé Saint Prix (5), Roger Raspail, César Durcin
sax : Alain Hatot, Claude Thirifays
trumpet : Eric Jiausserand (5) , Freddy Hovsepian, Jean-Pierre Ramirez
trombone : Claude Romano (2), Hamid Belhocine
violin : Alain Kouznetzoff, France Dubois, Roger Bertier

The Phenix Horns
alto sax : Don Myrick
tenor sax : James Roberts (4)
trombone : Louis Satterfield
trumpet : Harry Kim, Rahmlee Davis

1. Sye Bwa
2. Flash'
3. Souf' zouk
4. Zou
5. Soleil
6. Ayen pa mol'
7. Zot' Vini Pou
8. Es' se an la fet
9. Rosa
10. Pale mwen dous'
11. Chouboule





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今週はロイ・ハーグローブとカーティス・フラーが酒のつまみに

 

 今週は木、金がお休みですが木曜は休肝日として酒は飲みませんでした。さて未聴CDの中から明日は何を聴こうかと選んだ2枚はロイ・ハーグローブとカーティス・フラー

 個人的にはロイ・ハーグローブにかなり期待しながらの選抜でした。さて金曜にどちらを最初に聴くか悩みますが私は好きなおかずは最後にとっておくタイプなのでカーティス・フラーから聞きます。ズート・シムズとトミー・フラナガンとの共演に興味はありますが1961年録音とのことで、それなりに古い音なんだろうと思いながらCDをかけると、あらまあ楽しいこと。グイグイとジンビームが進んでしまいます。ズートのエロくてわざとらしいサックスとカーティスの若々しい音のトロンボーンは相性が抜群でした。いやこれはホントにお勧めです。

 そして本日期待の真打のロイ・ハーグローブです。スタンダード曲集ですがはじけ飛んでくれるに違いないと思いながら、沖縄黒糖ラムを頼みながらCDをかけます。録音もよく澄んだトランペットが気持ちよく始まります。しかし何かが物足りない。聴いているうちに線が細いのかなあ。もしかしたら一枚目の勢いが強すぎたのかもしれません。自身満々でこれは良いはずだからと言ってかけた割には皆様の反応も薄く順番は確実に間違えたと反省です。しょうがないなあと値段も安いジンビームに戻ります。しかし金曜は未開封の音源を良い音で聴く日と決めているのでこれからも失敗はあることかと思われます。でもこうやってああだこうだと言いながら聴くのもジャズを聴く楽しみです。最近マスターも今日は何?と金曜は楽しみにしているようですし義務的に続けます。

2021年7月23日金曜日

IQ84 村上春樹 の BOOk1 後編

 


 ノルウェーの森を読んだので、もう一作読んでおこうと IQ84 を選択してみた。読み終わったと思ってタイトルを見てみるとBOOK1前編、BOOK2後編とある。何か気になって検索してみたらどうやらこの本は、BOOK1、2、3 の前編、後編からなる全6冊と書いてあるではありませんか😱 下巻を読み始めたときに、少し話が飛躍しているとは感じていたのですがなるほどそういうことでしたか・・・と言うことでまずは古本屋に行って残りを探してみて・・・・と前回のブックレビューでした。

 購入してきたんで、まずは1の後編です。1の前編~2の後編へと飛躍していた話が埋まっていくわけで、謎解きの答え合わせのように読めました。が、先がわかっている分、いやいやそこは次にこう展開するんだよ、天吾くん。今悩んでいてもしょうがないんだ。などと思いながら読んでしまうのでドキドキ感と不思議感は若干薄れてしまっているかもしれません。ここでは「ふかえり」と「天吾」が段々と距離を詰めてきて機械のようだった「ふかえり」に人間味が感じられてくる。そして少しだけリトルピープルが登場する。

 で次の2の前編に行こうと思ったら、2の後編をダブって買っていることに気が付き、3の前編を先に読み始めました。謎解きの答え合わせは未だ埋まっていません。2の前編は手に入れてますがこうなったらあえて順番を崩して読んでやります。そして最後の3後編で完結する訳ですね。先に自殺した青豆が生きていたりしたらどうしようと思いながら3の前編を読んでます。