「楽園」「約束」「太陽」「絶唱」
の4つの短編
大学二年生の濱野毬絵が突然トンガへ旅経つ
国際ボランティア隊の一員松本理恵子がトンガに赴任する
二十歳の時、無責任な男との間に花恋が出来た杏子がトンガへ旅行する
トンガに青年海外協力隊の一員として赴任していた
作家になった土居千晴が尚美に宛てた手紙
物語の一人称がいつの間にか交代する
作りの妙技で話に引き込まれ
様々な人生に引き込まれ
いつの間にか夢中になって読んでいました
もうひとつ話に引き込まれたのは
阪神大震災が皆さんの共通項であったこと
阪神大震災の当時、私も西宮の鳴尾浜工場に勤務でした
作者の湊かなえ氏も、武庫川女子大出身とのことで
まさにリアルに近くに住んでいて同じように被災されていた
西宮の鳴尾浜は被災と言っても家屋の倒壊などは少なく
私の住んでいた公団は無事でした
被災された方の家の片付けに行ったりしましたが
少しの距離で壮絶な家屋倒壊が起こっていて
近くの阪神高速は崩れていました
しかし武庫川を渡って隣町に行ってみると
川向うは比較的普通の生活
幸いにして私の知人で亡くなった方はいませんでしたが
そんな中途半端な体験が作者の湊かなえ氏と
共通していたことが全くの驚きでした
1995年1月17日は今から24年前ですが
私にも決して忘れることのできない衝撃です
湊氏の体験、気持ちが強く描かれ
とても考えさせられる作品でした
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