2021年5月27日木曜日

本日のCD Albert King with Stevie Ray Vaughan ♪ In Session

 

 レイ・ヴォーンが1st「Texas Flood」をリリース、デビッド・ボーイのLet’sDanceに参加したのは1983年。その12月6日に行われたTV番組でのオンタリオ、ハミルトンのTV局CHCHスタジオでのアルバート・キングとのセッション。場所は。アルバム名の邦題は「ブルースギターの絆~イン・セッション」
 アルバート・キングはいわずと知れた、B.B. キング、フレディ・キングと並ぶ三大キングの一人で、レイボーンが影響を受けたギタリストの筆頭に挙げられている巨匠です。アルバート・キングはサウスポーで右利き用に弦を張ったギターを逆に持って弾くスタイル。ギターのチューニングはEmの6弦をCに下げた「C.B.E.G.B.E」「E.E.B.E.G#.C#」といった変則チューニングを愛用。一方レイ・ボーンはレギュラー・チューニングの半音下げです。それ故チューニングが狂いやすいのかこのライブ録音はチューニングが若干気になるところではあり、さらにその影響もあってかラストでは、ギターソロで音程を外してしまうというアクシデントもありそのまま収録されているのがリアリティあります。
 サウンド的にはアルバートキングは指弾きのはずなので少し粘りのあるギターで、レイボーンのほうがカラッとしていますが、音使いとかリックはかなり似ているので師匠との共演といった感じで、まさにレイボーンが影響を受けたとことが、よくわかります。
 この録音当時はレイ・ボーンのほうが勢いがあったのは間違いありません。しかしこの世界で長い間キャリアを積んできた先駆者のアルバート・キングが余裕を見せながら、若造に胸を貸してやるぜ的なところがあったのか?と勝手に思ってます。

vocals : Albert King, Stevie Ray Vaughan (3)
electric guitar : Albert King, Stevie Ray Vaughan
piano, organ : Tony Llorens
bass : Gus Thornton
drums : Michael Llorens

1. Call It Stormy Monday
2. Old Times
3. Pride And Joy 
4. Ask Me No Questions
5. Pep Talk
6. Blues At Sunrise
7. Turn It Over
8. Overall Junction
9. Match Box Blues
10. Who Is Stevie?
11. Don't Lie To Me





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2021年5月26日水曜日

本日のCD Aretha Franklin ♪ Aretha In Paris

 

 1968年に録音・発表のキャリア初のライブ・アルバムとなります。先に聴いていた1971年の「Live At Fillmore West」がスタジオアルバムとはぐっとアレンジや雰囲気を変えた内容だったので、その3年前のライブを聴くのが楽しみでした。
 さてこのアルバム、初のヨーロッパ・ツアーでのパリ公演で2回のショウで1万5千人以上を動員したうちの、5月7日の公演収録とのことです。このツアー・メンバーは先に聴いた Fillmore Westとは異なり、マネージャーのテッドホワイトの案でデトロイトを拠点としていたミュージシャン達をバック・バンドに起用。Fillmore Westでは、バンド演奏を含めたステージの一体感があったのに比べて、このライブはソロ・アーティストのアレサがメインでフューチャーされたステージと感じます。
 シングル曲やカバー曲を混ぜて構成ですが、収録曲はいずれもアトランティック・レコード移籍後の3枚のアルバムから選曲されています。前年に発売された「Aretha Arrives」と同様に「Satisfaction」からソウルフルにから始まり「Groovin'」といったロックナンバーや「 Chain Of Fools」や「A Natural Woman」「Respect」などのヒット曲。
 
vocals, piano:Aretha Franklin
background vocals : Carolyn Franklin, Charnessa Jones, Wyline Ivey
piano : Gary Illingworth
guitar : Jerry Weaver
bass : Hicks
drums : George Davidson

tenor sax : Donald "Buck" Waldon, Miller Brisker
baritone sax : David Squire
trumpet : Ron Jackson, Donald Townes, Little John Wilson, Russell Conway
trombone : Rene Pitts

1. (I Can't Get No) Satisfaction
2. Don't Let Me Lose This Dream
3. Soul Serenade
4. Night Life
5. Baby, I Love You
6. Groovin'
7. (You Make Me Feel Like) A Natural Woman
8. Come Back Baby
9. Dr. Feelgood (Love Is a Serious Business)
10. (Sweet Sweet Baby) Since You've Been Gone
11. I Never Loved a Man (The Way I Love You)
12. Chain Of Fools
13. Respect





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2021年5月25日火曜日

本日のCD Aretha Franklin ♪ Aretha Arrives

 

 1961年にコロンビアに移籍デビューし数々のアルバムを録音し、1966年11月アトランティック・レコードに移籍、「I Never Loved a Man the Way I Love You」をヒットさせ、大忙しですがコロンビア移籍の第2弾として1967年に発売されたのが本作「Aretha Arrives」
 この発売された1967年はレーベルはまたがっているものの5枚のアルバムが発売される大忙しの年で大量のレコーディングと発売が集中しています。ちなみにレコーディングでも大量に録って振り分けているので、このレコーディングで録った「Chain Of Fools」は、次作「Lady Soul」での発売。「It Was You」「The Letter」「So Soon」はアウト・テイクとなり、後の未発表音源集に持ち越しとなっています。
 ストーンズの「Satisfaction」からスタートする本作は、大半がカバーというコンセプトからか、このアルバムではアレサはリラックスしてしてる印象があります。他カバーはレイ・チャールズ「You Are My Sunshine」、ジョニー・エース「Never Let Me Go」フランク・シナトラ「That's Life」などなど、ジャンルにこだわりはありません。 
 それにしてもこの年大量に発売されているだけにレーベルの本気度、プロデューサーJerry Wexler の次々に客に買わせる仕掛けが見えて面白い。それにしてもアレサは25歳なのに大量に発売しても客に飽きさせない、消耗されない。力強く説得力のある歌声と歌手としても技量があってこそ!すごいの一言につきます。
 このCDはタワレコで販売していた廉価版5枚組Original Album Series Vol. 2 の一枚目。Vol. 1ではアトランティックの 1968 Lady Soul , Aretha Now を聞かせておいて1967年の本作に戻ってきています。この廉価版の企画者もやりてなのか?代表作を聞かせてすごいなと思わせて、やっぱりVol. 2も買わなきゃと思わせる。そしてその第2弾の一枚目にカバーアルバムを持ってきて第1弾とは違うぞと思わせる。私の考えすぎでしょうか?
 廉価版だからそんなことは考えずに並べているだけかもしれませんが、次の作品を聴くのが楽しみになってきてます。

vocals, piano : Aretha Franklin 
guitar : Jimmy Johnson, Joe South
bass : Tommy Cogbill
drums : Roger Hawkins
vibraphone : Teddy Sommer
piano, organ, electric piano : Spooner Oldham, Truman Thomas
tenor sax : Charles Chalmers, King Curtis
bass trombone : Tony Studd
trumpet : Melvin Lastie
background vocals on "Ain't Nobody" : The Sweet Inspirations
background vocals on "You Are My Sunshine" : Aretha, Carolyn and Erma Franklin 
producer : Jerry Wexler

1. (I Can't Get No) Satisfaction / Mick Jagger & Keith Richard
2. You Are My Sunshine / Charles Mitchell, Jimmy Davis
3. Never Let Me Go / Joe Scott
4. 96 Tears / Rudy Martins
5. Prove It / Horace Ott, Randy Evretts
6. Night Life / Willie Nelson
7. That's Life / Dean K. Thompson, Kelly Gordon
8. I Wonder / Cecil Gant, Raymond Leveen
9. Ain't Nobody (Gonna Turn Me Around) / Carolyn Franklin
backing Vocals / The Sweet Inspirations
10. Going Down Slow
11. Baby, I Love You / Ronnie Shannon




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2021年5月24日月曜日

本日のCD Lucky Peterson ♪ Beyond The Cool


 この手のサングラスをかけて髭を生やした人は鈴木雅之に見えてしまいますが、ブルース・ギタリストでブラコン・アーティストではありません。1964年生まれのピータースンは、父親もブルース・ギタリストのジェイムズ・ピータースンで、父親の経営するクラブ「The Governor’s Inn」に5歳から出演していて、そのクラブに出演していた Willie Dixon がプロデュースして、その5歳のままデビューアルバム「Our Future」を発売。そして10代でエタ・ジェイムズやボビー・ブランド、リトル・ミルトンらのバックアップ・ギタリスト/キーボーディストとして活動していたブルース・エリートです。他にトランペットも吹かれているようでかなりのマルチミュージシャンです。2020年に55歳で病死しています。
 私所有のアルバムでは、ジェイムスコットンの、Living The Bluesでオルガニスト、35Th Anniversary Jamではギタリストで参加されています。他にもCarey Bellでは Deep Down(これはピアニスト)などブルース系アルバムに多数参加されています。
 さてこのアルバム、ブルース・ロックで、コテコテのブルース・ナンバーなんですがサウンドは軽めに感じます。ホーン部隊がいてギターソロはロック系ギタリストのように思いっきり歪ませているせいか、何故かブルース独特のねちっこさが少ないように感じます。
 音的にはホーン部隊もいて適度のブルースロックで私の好みな「はず」ですが、何故かこのアルバムは昔から私の心に響かず印象は薄い。昔聞いたアルバムを聴くと、最近は印象が変わることが多くなってきているんですが、このアルバムに限ってはあまりかわらないですね。歳をとってから段々と受け入れる音楽の幅が広がってきているはずなんですが・・アメリカン・ブルース・レジェンドと名高い方で、ファンも多いと思われますが、こればかりは相性で・・💦

vocals, clavinet , electric piano, organ, piano : Lucky Peterson
backing vocals : Jacquelyn Reddick , Jaqueline Johnson 
bass : Willie Weeks
drums : Crusher Green
guitar : Danny Draher

horns : The Memphis Horns
tenor sax : Andrew Love
trumpet, trombone : Wayne Jackson
percussion : Arto Tuncboyaciyan , Brent Nance 
rhythm guitar : Danny Draher , Jack Holder

1. I'm Talking To You
2. Count On Me
3. Compared To What
4. Up From The Skies
5. Your Love Is Amazing
6. That's The Way It Ought To Be
7. Pouring Money On A Drowning Love Affair
8. Beyond Cool
9. You Haven't Done Nothin'
10. Your Good Thing Is About To Run Out
11. You Can't Fool Me
12. Drivin' Wheel





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2021年5月23日日曜日

本日のCD Danny Gatton Joey DeFrancesco ♪ Relentless


 前回このアルバムのレビューを書いたのは、およそ3年前でおそらく20年ぶりに聴いたと書いてあります。その間に意識してこのアルバムを聞いたかと言えばすっかり存在を忘れていたので、きちんと聞き直すまで長い時間かかってしまいました。再度聞き直すとブルース・ロックから始まり、ストレートで力強いジャズブルースまで、かなり凄腕のギタリストです。世の中上手いギタリストはいっぱいいるけど録音されても日の目を見ずに埋もれてるアルバムは星の数ほどあるんでしょう。でもダニー・ガットンを調べてみると、カントリーのロカビリーで知られたギタリストのようです。ジャズ、ブルース、ブルーグラス、ロックなど、あらゆるジャンルの音楽を演奏できるセッション・ギタリストでもあったとのこと。
 聞いていると、どこかスティービー・レイボーンを思わせるようなリフやギター・ソロも多いのですが、まあレイボーンも、ジャズスタイルのブルースなんかも弾くだけにルーツ的なところでフレーズが似てきたとも考えられると思いますが、ダニーガットンのほうがレイボーンより約10歳ほど年上です。つまりはレイボーンがダニーガットンを聞いて取り込んだ可能性もあるということでしょうか。なんだか楽しくなってきました。
 そしてアルバムを聴き進めると、ウェインショーターの「The Chess Players」がブルース色濃く演奏され、セロニアスモンクの「Well You Needn't」なんかは高速になってオルガンのジョーイが弾きまくってます。
 3年経つ間に私もたくさんのジャズを聴いてきました。改めて聞くとお蔵入りしていましたがはもったいない内容ですので、もっと聞きこんでみようかと思います。

guitar : Danny Gatton
organ : Joey DeFrancesco
bass : John Previti
drums : Timm Biery

1. Fine
2. Broadway
3. Kindred Spirits
4. The Chess Players
5. Gearheads
6. Blues On The Half Shell
7. The Pits
8. Big Mo
9. Well You Needn't





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先週に「はまった二枚」

 


 ブログでのレビューはだいぶ後になると思いますが、先週からこの2枚を気に入ってしまい繰り返し聴いていました。特に「Alice Clark」は1972年に1枚だけしか出していない謎のソウルシンガーですが、なんで今まで知らなかったのか?と思うほどの名盤でした。まず最初に感じるのは「素直で澄んだ歌声」「聞く人に訴えかけてくるボーカル」で若くて瑞々しい歌声は鍛えられて技巧に上手くなる手前の原石を感じます。その後がききたかった人ですね。

 モンクの Palo Alto は未発表音源の発掘版で、既に持っているのでうんちくは要らない人も再度思い出して聞き直していただき、モンクを知らない方にも聴いていただきたい実に楽しい演奏です。正式な録音でないのですが海賊盤よりもはるかに音は良くて十分聞けますし、ラフな録音がかえって臨場感を増しているような気もします。

 ここまで繰り返し聴くことも少ないのですが、実に楽しかった二枚でした。

2021年5月22日土曜日

本日のCD Kenny Burrell With The Brother Jack Mcduff Quartet ♪ Crush!


 バレル1964年リリースのアルバム。オルガン・ジャズとギターの相性はとても良いといつも思ってますが、このアルバムも巨匠の二人が演奏していることも注目ですが、楽器の相性としても良いのだなと再確認できる作品です。
 オルガンとギターはメロディー楽器でもあり和音を出せる楽器でもあり、リズム楽器であるとも言えます。ピアノもそうじゃないかと思いますがオルガンは電気楽器でアナログ的な音色とドライブ感があります。そこらへんの仕組みはは違うけどある意味似たような性格の楽器であるところが相性の良さを引き出しているんでしょうか。
 ソウルフルなマクダフのオルガンが縦横無尽に弾きまくり、このオルガンに合わせたバレルのギターがツボにはまる。緩急をつけて聴かせる演奏にパーカッションが加わることでよりリズミカルになりグルーブ感が増してくる。テナーサックスのハロルド・ヴィックも所々に良い色を付けてくれて絶妙な楽しさです。特にはリズミカルで騒がしい Nica's Dream はなかなか他では聞けないんではないでしょうか。最後の We'll Be Together Again はバラードでありますが、ハードボイルドなものを感じます。
 ハモンドオルガンのジャック・マクダフは、他にも数多くの新人ギタリストを輩出した先生でグラント・グリーンやメルヴィン・スパークスは、マクダフの作品に参加していますし、カルヴィン・グリーン、コーネル・デュプリー、ジョー・ベック、ジョージ・ベンソン、パット・マルティーノ、マーク・ホイットフィールドと多くのジャズギタリストを世に送り出したと人でもあります。

guitar : Kenny Burrell
organ : Jack McDuff
congas : Ray Barretto
drums : Joe Dukes
flute : Eric Dixon
tenor sax : Harold Vick
 
1. Grease Monkey
2. The Breeze And I
3. Nica's Dream
4. Call It Stormy Monday
5. Love Walked In
6. We'll Be Together Again





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ハーレムの熱い日々 BLACK IS BEAUTIFUL 吉田ルイ


 この本は音楽本という訳では無かったのですが、それまで音楽を聴くだけであった私が音楽の時代背景も考えながら聴くようになったきっかけの名著です。
 吉田ルイ子さんは北海道生まれのフォトジャーナリストで、この本はニューヨークのハーレムに10年住んだ時の記録です。
 1972年に帰国して写真展「ハーレム Black is beautiful」を開催して、この本も「ハーレムの熱い日々」も出版されました。私はそれを2019年に古本屋で見つけて読んでみたわけです。別に音楽論を語るわけでもなく人種差別に対する政治的なメッセージがあるわけでもないルポルタージュなのですが、さらりとカメラ目線と自身の目線で人間をとらえています。

 1962年に渡米され1971年に帰国されるまで、ちょうど60年代をアメリカ黒人ゲットーで過ごした記録です。1963年ケネディ暗殺、1964年ハーレムの暴動、1965年マルコムX暗殺、1966年ブラックパンサー設立、1968年マーチンルーサーキング牧師暗殺、1969年ウッドストック・・・すごい時期にハーレムに出入りされていました。
 私自身はこの本を読むまでこれらの出来事を何となく知っていましたが興味を持つことも無かったのですが、リアルにこの時期にハーレムに女性一人で住まわれて感じたことを読んでから、音楽との時代の密接なかかわりに興味が出て音楽に隠されているメッセージも知りたいと思うようになりました。
 ちなみに過ごされた「ゲットー」とは、黒人やヒスパニックの密集居住地のことで、この場合ハーレムに事を指します。ダニー・ハザウェイで歌にもなってますね「ザ・ゲットー」
 ブラックパンサーは余り知らなかったのですが、黒人が居住するゲットーを警察官から自衛するために結成された政党のことで、毛沢東主義にかなり強く影響を受けており、これがハーレムの人の本を読むきっかけになったことあるとか、日本のゲットーとも連絡を取っていたこともここで少し詳しくなりました。(この本を読むまで毛沢東主義も良く理解していませんでしたから)
 そして音楽的なつながりでも興味深いことも書かれています。
「ウェインショーターはハーレムに住んでいて著者と知り合いでお子様の名前はミヤ子ちゃん」「住んでいればチャーリーミンガスに普通に会える」「アートブレイキーは売れてからも、金持ちのパーティーで演奏しニグロとして差別的な扱い、しかしこれは本人も容認していた」
 私の愛好する音楽は、ジャズ、ブルース、ソウル、ファンクなど黒人ミュージシャンの演奏するものが大半を占めます。しかしその黒人ミュージシャンの音楽が発展してきた中には哀しい事実も歴史にはあります。

BLACK IS BEAUTIFUL
このタイトルを見るといつも思い浮かべるのは、Esperanza Spalding(かなり好きです)の
BLACK GOLD です。最後にBLACKのみんなを指さす彼女に泣けてきて、この本の中で描かれているハーレムの生活オーバーラップします。

 この本を読んでから、人種問題に関する本などを読む機会も増えました。同じ人種問題のルポではありますが白人のグレース・ハルセルの書いた「黒い性・白い性 Black / White SEX」なんかもセックスの角度から歴史観点からの宗教、黒人から見た白人、白人から見た黒人、などが書かれており興味深くはありましたが、かなり難解でした。これももう一回読んでみるかな。




2021年5月21日金曜日

本日のCD Marcus Miller ♪ Tales


 それにしてもどういう思考回路で演奏しているのか気になるくらい、ベースだけでなく様々な楽器をこなしてしまうあいかわらずマルチな人です。手癖はかなりありますが他のミュージシャンのバックで演奏していてもマーカスが弾いているのがわかるオリジナルな存在感。凄い人だなあと改めて感心しつつ、このアルバムも含めハイラムが生きていたコンビがは、どれもクオリティ高いですよね。
 これは1995年のマーカスのソロアルバム。他のミュージシャンの作品に参加しているほうが圧倒的に良作が多い人と私は思っていますが、今作は素直にマーカスのベースがたっぷり楽しめて楽曲のセンスも良いと思える作品です。他のマーカスのソロにありがちな、試験的に作ったようなボーカル曲とか凝りすぎたコンセプトなんじゃないの?マニアだなみたいな曲はあまりないです、
 このCDを聞き直しながら参加ミュージシャンをチェックしていたら、3曲目の Eric では「Eric Gale」の生声(voice)が最初に入っていることを発見。エリック・ゲイルは1994年5月25日没はこのアルバムの制作の前年で、つまりは追悼曲。ギターはハイラムが弾いていて、エリックっぽいフレーズは余り感じられないのは、まあしょうがないか。
 そして次の True Geminis ではやはり「Miles Davis」の声(voice)が最初と最後に入ってます。Geminis は双子の意味ですから、この曲にも何かマイルスの対する意味が込められているのかなと思いつつ、ライナーノーツをじっくり読みたいんですが、今はハードディスクに落としたものを聴いているので、ライナーノーツの入っているCD本体は発見できませんでしたので、いずれ解明したいと思います。True Geminis は追悼曲っぽいメロディーです。
 
1. The Blues
bass, piano, programmed by (Rhythm), sampler(Vocal) : Marcus Miller
synthesizer, Oogan : Bernard Wright
drums : Poogie Bell
alto sax : Kenny Garrett
trumpet : Michael "Patches" Stewart
sampler(Vocal) : Bill Cosby
programmed by (Sound) : David "The Cat" Ward
mixed by : Goh Hotoda
2. Tales
bass, piano, programmed by (Rhythm), sampler(Vocal) : Marcus Miller
clavinet : Bernard Wright
alto sax : Kenny Garrett
trumpet : Michael "Patches" Stewart
drums : Poogie Bell
sampler (Vocal) : The Pointer Sisters
programmed by (Sound) : David "The Cat" Ward
mixed by : Goh Hotoda
3. Eric
bass, piano, programmed by (Rhythm), synthesizer, organ, rhythm guitar,: Marcus Miller
organ : Bernard Wright
lead guitar : Hiram Bullock
drums : Poogie Bell
drums (Fills) : Lenny White
alto sax : Kenny Garrett
voice : Eric Gale
programmed by (Sound) : David "The Cat" Ward
mixed by : Ray Bardani
4. True Geminis
bass, keyboards, bass clarinet, guitar, programmed by (rhythm, sound) : Marcus Miller
tenor sax : Joshua Redman
alto sax : Kenny Garrett
trumpet : Michael "Patches" Stewart
voice : Miles Davis
mixed by : Ray Bardani
5 : Rush Over
bass, keyboards, bass clarinet, programmed by (sound) : Marcus Miller
mixed by : Goh Hotoda
drums : Poogie Bell
vocals, synthesizer : Me'Shell NdegéOcello
6. Running Through My Dreams (Interlude)
bass, keyboards, flute, programmed by (rhythm, sound) : Marcus Miller
mixed by : Ray Bardani
programmed by (Sound) : David "The Cat" Ward
7. Ethiopia
bass, synthesizer, bass clarinet, programmed by (rhythm) : Marcus Miller
drums (Fills) : Poogie Bell
marimba, synthesizer (funky synth lines) : Bernard Wright
alto sax : Kenny Garrett
trumpet : Michael "Patches" Stewart
mixed by : Ray Bardani
sampler (percussion) : Bashiri Johnson
8. Strange Fruit
bass clarinet, synthesizer, programmed by (sound) : Marcus Miller
mixed by : Goh Hotoda
programmed by (Sound) : David "The Cat" Ward
9. Visions
bass, keyboards, bass clarinet, programmed by (rhythm, sound) : Marcus Miller
mixed by : Ray Bardani
drums : Poogie Bell
alto sax : Kenny Garrett
trumpet : Michael "Patches" Stewart
programmed by (Sound) : David "The Cat" Ward
10. Brazilian Rhyme
bass, keyboards, programmed by sound : Marcus Miller
drums : Poogie Bell
synthesizer bass, synthesizer : Bernard Wright
alto sax : Kenny Garrett
trumpet : Michael "Patches" Stewart
vocals : Lalah Hathaway
programmed by (Sound) : David "The Cat" Ward
mixed by : Goh Hotoda
11. Forevermore
voice, bass, keyboards, programmed by rhythm, sound : Marcus Miller
drums : Poogie Bell
mixed by : Ray Bardani
programmed by (Sound) : David "The Cat" Ward
trumpet : Michael "Patches" Stewart
12. Infatuation
alto sax : Kenny Garrett
bass, keyboards, sampler(Vocal), programmed by rhythm sound : Marcus Miller
electric piano : Bernard Wright
vocals : Lalah Hathaway
programmed by (Sound) : David "The Cat" Ward
mixed by : Goh Hotoda
13. Tales (Reprise)
rap : Joe Sample
mixed by : Goh Hotoda
14. Come Together
bass, synthesizer, guitar, sampler (Vocal), programmed by (Rhythm) : Marcus Miller
drums : Poogie Bell
synthesizer (Bass) : Bernard Wright
guitar : Dean Brown
alto sax : Kenny Garrett
trumpet : Michael "Patches" Stewart
performer (Funky Intro) : Juice, Juju
programmed by (Sound) : David "The Cat" Ward
mixed by : Goh Hotoda





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2021年5月20日木曜日

本日のCD Jaco Pastorius ♪ Invitations


 これは生前に発表されたジャコの最後の公式リーダー作「ワード・オブ・マウス・ビッグ・バンド」で1982年オーレックス・ジャズ・フェスティバルで来日のライブで武道館、横浜スタジアム、大阪ホールのなどの録音で構成されています。
 当初は「Twins I」「Twins II」として2枚のLPとして日本国内限定発売。後に世界発売向けとしてアメリカのワーナー・ブラザース・レコードが2枚のアルバムを1枚のアルバム・サイズに抜粋し、コンピレーション化したアルバムを「Invitations(本作)」として発売。さらに2007年には「Twins I & II - Live In Japan 1982」として24ビット、デジタル・リマスタリングされた音源が発売。まあLPという録音時間の物理的録音容量が少ない媒体から、CDという容量が大きい媒体で再発売する場合には特典つけなきゃ売れないという構造もわからなくはありませんが「ファン」何枚買わされるんだか?とは以前も書いております。
 オーレックス・ジャズ・フェスティバルとは、東芝が主催して1980-1983年まで開催されたジャズフェスティバル。プロデューサーは、George Wein(ジョージ・ウエイン)で、「ニューポート・ジャズ・フェスティバル」「ニューオーリンズ・ジャズ&ヘリテッジ・フェスティバル」、ロサンゼルスの「Playboy Jazz Festival」「Newport Folk Festival」 など数々のフェスティバルを立ち上げを行ったジャズプロモーターとして有名な方。
 このフェスは毎年ほぼ9月上旬に日本の各都市で行われていて、海外から4グループと日本のグループも参加。1982年のフェスの参加は「The Woody Herman Big Band」「Jaco Pastorius Big Band」「The Dave Brubeck Quarte」でした。
 当時CMも派手にやっていた記憶もありますが1982年当時の私は10代でありロック、パンクにまっしぐらで全くジャコには無関心。もう少し早くこの素晴らしさに気づいて見に行ければ良かったのに・・
 この時の演奏はすごく良いんですが、ツアー中のジャコの精神状態は悪くて広島湾にベース投げ捨てたり、バイク運転して戻ってきたら落車して気を失ってシャツの中からタコが出てくるとか日本でも奇行を繰り返していたというのは有名な話。また娘のメリーを「オール5のご褒美」として一緒に連れてきていたとのことです。きっと娘はスタッフの誰かが面倒を見ていたんでしょうが、偉大なるやばいオヤジですね。
 和傘をさしたジャコの姿。この手のジャケにしてはセンスが良いかな。

The Word of Mouth Sextet
bass : Jaco Pastorius 
trumpet  Randy Brecker
tenor & soprano sax, bass clarinet : Bobby Mintzer
steel drums : Othello Molineaux
drums, timpani : Peter Erskine
percussion : Don Alias

Special Guest
harmonica : Toots Thielemans

Word of Mouth Big Band
lead trumpet : Jon Faddis
trumpet : Elmer Brown, Forrest Buchtel, Ron Tooley
lead trombone : Wayne Andre
trombone, tuba : David Bargeron
bass trombone, co-conductor  Peter Graves
bass trombone : Bill Reichenbach
tenor & soprano sax, clarinet, alto flute : Mario Cruz
baritone sax, clarinet, alto flute : Randy Emerick
tenor alto & soprano sax, clarinet, piccolo : Alex Foste
tenor sax, oboe, english horn : Paul McCandliss
french horn : Peter Gordon, Brad Warnaar

1. Invitation
2. Amerika
3. Soul Intro / The Chicken
4. Continuum
5. Liberty City
6. Sophisticated Lady
7. Reza / Giant Steps / Reza (Reprise)
8. Fannie Mae
9. Eleven





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