Take Five は、大学でジャズ研に入った初期段階で知ったジャズの入門曲。Dave Brubeck を深く聴いたことは無いけれど、その存在はあまりに有名です。中古CD屋で見つけた時には、これがあの Take Five の収録アルバムなら、そりゃあ聴いとかないといかんなと購入したはずです。購入したまま、しばらく寝かせておいて最近聴いたアルバムとなります。
いきつけの音が好きの集う「おでんバー」に持って行くと、懐かしいの声が上がりますが、中身を皆さん覚えているかと言うと、やはり Take Five しか記憶にないようで「あれ、こんなアルバムだったっけ」と新鮮だったようです。メンバーもベースの Eugene Wright は初耳ですが、ドラムは Joe Morrello、サックスは Paul Desmond と私にとっても新鮮です。 と言うことで、レビューです。Blue Rondo A La Turk 邦題でトルコ風ロンドです。ロンドって何か小学生の音楽の時間とかで聞いたことあるような気がしますが、覚えていませんので調べてみると「異なる旋律を挟みながら、同じ旋律(ロンド主題)を何度も繰り返す形式」とのこと、なるほど出だしは9/8拍子のクラシック風のテーマがトルコ風、アドリブは4拍子のロンド形式なのでトルコ風ロンド。これを書くために改めて気づきました。仕掛けてきてます。Strange Meadow Lark まるでピアノソロ曲だなと思っているとイントロが長かっただけでした。ここでも仕掛けてきてますね。Take Five 作曲は Paul Desmond なんですね。Dave Brubeck かと思っていました。4/5拍子を使っているので Take Five です。何故この曲が出来たのか調べてみると「ブルーベックが、米国務省主催のユーラシア大陸ツアー中に、トルコでブルガリア音楽の影響を受けたストリートミュージシャングループが演奏するトルコの伝統的な民謡が、西洋の音楽には珍しい9/8拍子で演奏されるのを見たときである。地元のオーケストラの音楽家からこの形式を学んだ後、ブルーベックはジャズの4/4の通常のリズムから外れて、海外で経験した、よりエキゾチックなスタイルで実験的アルバムを作成することとなった」なるほど Blue Rondo A La Turk も含めて、トルコ音楽の影響を受けて作成されたわけですか。Three To Get Ready 軽やかなワルツ・ナンバーです。ジャズですが Dave Brubeck はクラシックに造詣が深いような感じがしますね。Kathy's Waltz Dave Brubeck の娘の名前が由来の曲で難しいところは無い。可愛らしい曲になっています。Everybody's Jumpin' ジャンプするようなコードの左手連打が曲の由来なのでしょう。連打ですが上品です。Pick Up Sticks 6/4拍子の曲となっています。アルバムの中で最もグルービーでジャズ・コンボらしく聞こえる曲ですが、さりげなく、これも仕掛けていますね。
アルバムを真剣に聴き直すまでは、Take Five だけが突出しているのかと思っていましたが、実は様々なリズム的な仕掛けが施されているアルバムでした🎵
piano : Dave Brubeck
bass : Eugene Wright
drums : Joe Morrello
alto sax : Paul Desmond
producer : Teo Macero
written by D. Brubeck (1, 2, 4 to 7), P. Desmond (3)
artwork : Sheil Fujita
1. Blue Rondo A La Turk
2. Strange Meadow Lark
3. Take Five
4. Three To Get Ready
5. Kathy's Waltz
6. Everybody's Jumpin'
7. Pick Up Sticks
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