2019年1月3日木曜日

黒い性・白い性 Black / White SEX グレース・ハルセル


1972年に発刊された
米国ジャーナリストで大統領報道担当官も務めた
グレースハルセルのリポート

自らの肌を黒く染めた女性ジャーナリスト
の話はTVドキュメントを昔見たことがある
おそらくこの人のことだったのかと思われます
TVでの印象はそれほど強くなく
変わった人もいるもんだぐらいにしか思っていなかった

このころのアメリカは
1963年はキング牧師のワシントン行進が起こり
1965年からベトナム戦争本格化
1968年キング牧師殺害

著者は未だ人種差別の残る社会で生きてきた人である
おそらくセックスのことも
大っぴらに話をするのもタブーだった時代に
人種差別を切る観点でこの著を出版するのは
エネルギーのある凄い人である

著書の中身は、セックスの角度から歴史観点からの宗教
黒人から見た白人、白人から見た黒人、など

テーマからして興味津々で読み始め
色々な迷信や考え方、生き方があるとは思うものの
かなり読みにくい

「著名な学者などの他人の言葉」と「登場人物の言葉」
「著者の考え」が交錯しているため
これは偏見だと他人が言っているのか、
登場人物がそう思っているのか解らなくなる

外国文学の訳書にありがちな比喩が長くて
文章のセンテンスが長すぎて
何を言っているのかさっぱり?に近い

重い話題の本なのに私の読解力の話となり申し訳ないが
黒人白人抜きで色々な環境に
おかれている人のセックス観が書かれていることも興味深い

今では中々手に入らない著作でしょう

出版はサイマル出版会
1998に廃業しているが
理論・人間・問題・話題・外国語
にカテゴリー分けして出版している

これはB980なので人間で980円

尖った出版社でした

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