オルガン・ファンクのイメージ、ジャム・バンド/クラブ・ジャズがこのバンドの代名詞と思っていたのが、通算7作目で路線変更。ジャズ・ファンクっぽさは無くなりアグレッシブに・・・ボーカル加入によって力強さが加わったファンク・ロックになりました。
賛否両論あるのは当然かなと思いながら、インストやライブ音源の曲を申し訳ない程度に残したのは旧来のファンへの気遣いかもしれないが、振り切っていないなあ、等々思いながら聴いています。しかし別のバンドと思えば、なかなかよい味を出しているアルバムだと思います。またこのサウンド、世界的なメジャーになっても、おかしくないと思えるが今いち売れていない、私の好きなスウェーデンのアーチスト。Paulo Mendonca / 11PM を思い出させてくれるサウンドでもあります(つまり、売れないってことか?残念ながら)
それではレビューです。Waterfall は、スライのノリの完全ファンクです。力強い Toussaint(トゥーサン)のボーカルで、いつもと違う雰囲気がしょっぱなから漂います。この新メンバーのトゥーサンは、ボストンを中心に活動していたソウルシンガーで、イーストコーストのツアー中にリーダーのクラズノーと知り合いソウライブのツアーに参加し今回正式メンバーとなったようです。Don't Tell Me は、前述した Paulo Mendonca の楽曲と似たテイストのファンクロックです。リフのため方とシンコペーションの取り方が全くそれで大好きです。Mary は出だしがアコースティックですが、このベースラインは、やはり Paulo Mendonca ですね。ボーカルのメロディーラインまでも似ています。絶対ツアー中に Paulo Mendonca をかけまくっていたに違いありません。Comfort ここら辺でソウライブらしさを出さないとパクリに終始することになりますね。と思っていたら変えてきました。が少々インパクトが弱い楽曲です。Callin' で、またベースとドラムの入れ方が Paulo Mendonca に戻りましたが曲自体はレゲエも感じさせるポップな曲調です。うーん違うバンドみたい。Outrage は、レイボーン風のブルース・ロックのインストです。ここら辺はブルース・ロック好きなバンドの定番のようなものですから何も言うまい。Morning Light レゲエに寄せてきましたね。と思いましたがそうでも無い。少しイモっぽいかな。でもアルバムのアクセントになってます。Never Know は、爽やかです。フォーク・ソウルっぽいです。おそらくここら辺は新ボーカルの持ち味なんでしょう。これはかなり変化球で良いです。Yeah Yeah では、従来のソウライブっぽい感じとスライが混在したような感じです。ありですね。If This World Was A Song これは完全にレゲエ寄せです。One Of Those Days は、ロックなギターリフからファンクを交互に行き来します。大好きです。Bubble は、実験的な変則インスト・ロックですが、ここら辺はソウライブの良いところっぽいような気がします。 Kim では、スローなソウル・ファンク・ロックな一面です。良いですね。少しだけ Paulo Mendonca がいますが。そしてラスト2曲は【Japanese Bonus Tracks】 Steppin'、Azucar は従来のファン向けのサービスのライブ音源、
今までのゴリっとしたオルガン・ファンクではないけど新しく発見したバンドと思って聴けば、かなりのクオリティなアルバムです🎵
lead vocals : Toussaint
guitar Eric Krasno
bass : Neal Evans
drums : Alan Evans
keyboards : Neal Evans
producer : Stewart Lerman
recorded by : Stewart Lerman (1 to 11)
1. Waterfall
2. Don't Tell Me
3. Mary
4. Comfort
5. Callin'
6. Outrage
7. Morning Light
8. Never Know
9. Yeah Yeah
10. If This World Was A Song
11. One Of Those Days
12. Bubble
13. Kim
【Japanese Bonus Tracks】
14. Steppin'