Sonny Rollins は1949年に初レコーディングしに同年、J・J・ジョンソンのレコーディングに参加し、初の自作曲「Audobon」を提供。1950年から Miles Davis のセッションに参加し、1951年1月17日、マイルス・デイヴィスのリーダー・セッションの傍ら、初めてバンド・リーダーとしてのレコーディングを行い、Sonny Rollins Quartet、Sonny and the Stars と3枚のアルバムを立て続けに発表しています。その輝かしい音楽家としての活動の一方で、麻薬を買うために武装強盗を行ったことで逮捕、ライカーズ刑務所で10カ月間を過ごした後に仮釈放、1952年、ヘロイン使用で仮釈放条件に違反し再逮捕という中々のジャンキーぶりです。この時代のジャズ・マンには麻薬が蔓延していて、薬を買うための資金を得るためにレコードを多発するという側面もあり多数のジャズの名盤が誕生しているようです。1954年には、ヘロインの習慣を断ち切るため音楽活動を停止しましたが、この後精力的に活動し、1950年代末までが全盛期でした。
このアルバムは、酒によって数年姿を消す前の全盛期、1957年・1958年・1962年のヨーロッパでの三つのライヴの録音で、クインテット、トリオ、カルテットによる4曲となっています。Oleo は1954年にロリンズが作曲の今やジャズのスタンダードの本家の演奏です。高速で演奏されることが多い曲で、このアルバムでも早いテンポで力強いジャムセッションが繰り広げられています。各メンバーの4人によるバースが聴きどころでしょうか。ライブならではの盛り上がりです。Sonny's Blues もロリンズ作のブルースで、Percy Heatyのモコモコしたベースソロがイントロ、次いで Milt Jackson が軽やかにテーマを叩いて、大御所は3番目に吹き始めます。ここらへんで Art Blakey が少し目立ち過ぎのドラミングで盛り上げますが、それに負けじとロリンズは長尺のソロになります、と思いきや意外とあっさり引き下がる。そして Kenny Drew が静かにソロを始め段々と加速する進行です。ブルースはやはり楽しそうです。少しアウトなフレーズも入れてきて中々楽しい。Lover はメンバーが変わり、ベースが Jimmy Merritt、ドラムが Max Roach でピアノレスとなります。演奏は、かなりフリーキーでアグレッシブとなります。数年前まで、この手の演奏は苦手だったのですが今はかなり心地よい感じです。最後は Sonnymood For Two で、ドラムは Billy Higgins になり、コルネットで Don Cherry が参加が肝な感じで、今までの演奏を聴いているとストレンジなフレーズが新鮮で、ロリンズのフレーズもかなり影響を受けてフレーズに変化があるのがわかります。
アルバムとして、コンセプトをまとめようとしたものでは無く記録映画のようなものに感じられ、資料として聴くと結構面白い作品であったりしましたので、もっと聴きこみたい感じです🎵
tenor sax : Sonny Rollins
piano : Kenny Drew (1, 2)
bass : Percy Heaty (1, 2) , Jimmy Merritt (3), Henry Grimes
drums : Art Blakey (1, 2), Max Roach (3), Billy Higgins (4)
vibraphone : Milt Jackson (1, 2)
cornet : Don Cherry (4)
October 30, 1965, Berlin, West Germany (1,2)
November 12, 1966, Stefaniensaal, Graz, Austria (3)
January 19, 1963, L'Olympia, Paris, France (4)
1. Oleo