録音されている拍手で相当大きい会場であることがわかります。編成は先に書いたように9人編成なのでビッグバンドではなく、ビッグ・コンボという感じです。人数が多い割にはホーン部隊のアンサンブルは薄目で、各人のソロを楽しむ大型ジャムセッションのような感じになっています。なので Ruby My Dear はカルテット、We See でトランペットの Ray Copeland が参加、Epistrophy でペット Ray Copeland に続き、サックス Johnny Griffin でエンディングに向けて人数が増えてきます。Oska-Tでは、おそらく全員参加のにぎやかなテーマと各人の熱のこもったソロ。Evidence では、Charlie Rouseのソロがいつもより気合が入ってます。Blue Monk はフリューゲル・ホルンのミュート演奏って珍しい?でしょうか。
まずジャケ写がいいですよね。おそらくハーレムの壁際で子供たちと手をつなぎ、「かごめかごめ」っぽいことをしているのでしょうか。暖かさがある、このジャケ写のアルバムはDonny Hathaway (ダニー・ハザウェイ) の1970年、1st Everything Is Everything で邦題は「新しきソウルの光と道」
ダニーと言えばどうしても Live という人が私も含めて大半なのでしょうが、このデビューアルバムも忘れてはいけません。既にダニーの音の世界が確立されていて、Jazz、ゴスペル、クラシック、ブルース、ファンクが入り混じって従来のソウル・ミュージックとは一線を画しているのがわかります。プロデューサーには自身のバンド、キングピンズを率いてアレサやカーティスのバンドにも参加している King Curtis の名前が名前が入っており、やはりこの人もこのファミリーの一員であったのかと再認識しました。
アルバム一曲目は Voices Inside (Everything Is Everything) 重いベースラインから始まり、エモーショナルでソウルフルであるが、何か物悲しい響きでホーンセクションも印象的で明らかに従来のソウルと異なる感触が伝わってきます。この曲がダニーの音楽の幕開けなのかと思うとググっとくる曲です。そしてブルースナンバーにアレンジすると全く変わってしまった Misty なんかも聴きごたえありますし、ジャム・セッション風のインストで徐々にヒートアップしていくのが楽しい Sugar Lee なんてのもお勧めです。そしてお馴染み The Ghetto もここから収録されています。スタジオ版は久しぶりに聞いたんですが中々迫力あります。この曲を聴くと60~70年台のアメリカを背景とした吉田ルイの著作ハーレムの熱い日々 BLACK IS BEAUTIFULを思い出しながら、68年キング牧師暗殺、ベトナム戦争激化、失業、貧困、なくならない黒人差別、とても意味深いメッセージがこの歌にはあることと実感します。最後のボーナストラック「A Dream」にもそんな意味があるのでしょうか🎶🎹
piano, conductor, vocals : Donny Hathaway
backing vocals : The Vashonettes
guitar : Phil Upchurch (1 to 4, 6 to 8)
bass : Louis Satterfield (1 to 3), Philip Upchurch (3, 4, 6, 7)
drums : Morris Jennings (1 to 4, 6 to 8)
percussion : Ric Powell (1 to 8)
congas : Henry Gibson
alto sax : Clifford Davis, Donald Myrick
tenor saxophone : Johnny Board, Lenard S. Druss
bariton sax : Willie Henderson
trombone : John Avant, Morris Ellis
trumpet : Robert A. Lewis, Gary Slavo, John E. Howell, Oscar Brashear
bass trumpet : Cyril Touff
french Horn : Ethel Merkerl, John Lounsberry, Paul A. Teryett
tuba : Aaron Dodd
producer : King Curtis (1 to 4, 6), Donny Hathaway, Ric Powell
This album is dedicated to the great Melvin Sparks. Tracks 1-4 Recorded at The Library, Greenfield, MA. Tracks 5 & 6 Recorded live at The Independent, San Francisco, CA 11/10/2011. Alan Evans, Eric Krasno, Karl Denson, Neal Evans, Ryan Zoids, DeAngelo Nieves
さて、今回のアルバムはジャズピアノの巨匠であるビル・エバンスとの共演をなんと全て網羅した3枚組です。楽曲は当然既に所持していて被るものもありますが、所持していないものや貴重な1958年のラジオ放送音源なんかも収録されているし、ブックレットなんかも読みたいしで購入してしまったものです(輸入版だったので全て英語でしたが)2017年の発売でしたが、これは発売されてから割と直ぐに購入しています。楽曲は Kind of Blue、Jazz at the Plaza、At Newport 1958、Jazz Track、ミシェルルグランの、Legrand Jazz からです。
Tommy Flanagan (トミー・フラナガン) のソロ・アルバムはこれが初めての購入となります。私が聴いてきたアルバムを調べてみると Jazzmen Detroit、Bluesy Burrell、Kenny Burrell& John Coltrane、そしてコルトレーンの Giant Steps 、ウェスの The Incredible Jazz Guitar Of Wes Montgomery と知らず知らずのうちに、既にこの人のピアノを聴いていることにビックリです。1930年のデトロイト生まれで1945年に15歳でプロ・デビュー。その後デトロイトのジャズ・クラブの Blue Bird Inn では、ポール・チェンバース、ケニー・バレル、サド・ジョーンズ、トミー・フラナガンが入れ替わりでセッションをしていたそうです。デトロイトを離れたのは1951年の徴兵で、1956年にニューヨークへ進出したとのこと。
このアルバムは同じデトロイト出身の先輩であり、ブルーノートデビュー盤でもピアノで参加したサド・ジョーンズの作品集となっています。なかなか頑固な感じの硬いタッチで弾きながらも上品であり、凛々しい作品だと感じます。なんというかバランス感覚に優れているピアノで頑固っぽい感じもするけど人情味もあってパンチの聴いたフレーズはとても心地よいです。Mean What You Say の出だしはゆっくりと始まり、段々と盛り上がるところがカッコよい曲です。またA Child Is Born などの有名なナンバーが取りあげられています。A Child Is Born なんかはケニーバレルでも取り上げられているナンバーで、さすがデトロイトつながり。
まずはジャケットの写真が印象的な Speak Like A Child は、Herbie Hancook (ハービー・ハンコック) が1968年に発表したアルバム。1968年はキング牧師の暗殺された年で、アメリカ音楽を時代背景を考えながら聴くうえでのキーワードだと思っています。1965年からベトナム戦争本格化しています。このジャケ写は婚約中のハービーとジジ・メイグスナーのシルエット夫妻です。いかにも平和なこのジャケットのアルバムは、「innocence and naivete」がテーマで「innocence」の対極にある、当時の現実社会の戦争、暴動、弱肉強食の金融界を見ての、Speak Like A Child と解説してある記事も見かけたことがあります。(ハービーがそう語ったとは書いていないがそういったメッセージはジャケット裏面の可愛らしい子供の写真からも伝わってくるし、こういったつくり方は楽曲も含めて量産的なレコードの作り方と違う丁寧なものを感じます)
Riot はスリリングな疾走感でピアノが突っ走りホーンが合いの手を入れる。Speak Like A Child で、ボサノバのリズム、叙情的なピアノと控えめなホーンのアンサンブルは素晴らしい。優しく繊細そして柔らかいハーモニー。First Trip はスウィンギーなピアノトリオ曲。ホーン部隊は参加しませんが楽しい曲です。Toys は曲名とは裏腹に大人な感じがする曲です。続くGoddbye To Childhood はじんわりとピアノの響きが堪能できる曲で Toys とつながっているんでしょうか。締めの The Sorcerer はマイルスのアルバムのタイトルでもありますね(マイルスの1967年先で全く違う曲に聞こえます)これはハービーがマイルスにつけたあだ名でもあるようです。