2021年12月28日火曜日

Walter Bishop Jr.Trio / Speak Low

 

 このジャケットはカッコよいですね。ジャケットだけでなく帯も大賛辞のアルバムです。「この音! 今までのスピーク・ロウは何だったんだ?」寺島靖国、「元祖「幻の名盤」。雄牛の大群が砂埃を上げて突進してくるようなベース。粘っこさ100%のブラッシュ・ワーク、そしてブルース・フィーリングがこぼれ落ちるピアノ。ああ、いい。毛穴に沁みる。僕はスピーク・ローを聴くたびにジャズの源泉かけ流し湯に浸っているような気持になる」原田和典。確かに日本ジャズ喫茶黄金時代を築き上げたとも言われる名盤であり時代は過ぎても、それだけの実力を示すものであると言えるでしょう。


 1961年録音のベース Jimmy Garrison ドラムに G. T. Hogan のピアノ・トリオでの演奏で、技巧的ではないものの、いかにもジャズの醍醐味を単純に伝えてくれる演奏だけに家で小さい音で聴いているより、ジャズ喫茶なんかでボリュームを上げて低音を感じながら聴いた方ズシンとくるんでしょう。
 Sometimes I'm Happy はミドルテンポながらも心地よいベースとドラムのコンビネーションで始まり軽くピアノが加わってくる。軽いノリでの演奏が気負いなく自然で難しい顔をして聴かなくて良い。続く Blues In The Closet もいかにもの気持ちよいブルースで奇をてらったところは無い。こうゆう演奏のライブに行きたいもんです。そして On Green Dolphin Street は有名な演奏です。様々なミュージシャンが演奏していますがこのバージョンはどこで聴いたのか覚えていませんが耳に覚えがあります。そして Milestone は、なるほどピアノ・トリオで演るとこうなるのだなっと思いつつ、ベース Jimmy Garrison が少しもつれ気味かなと思ってしまうところもありニヤリ。そしてメインの Speak Low 聴いたことはあるのかもしれませんが、マンボ調のこのテーマは残念ながらこの曲に聞き覚えはありませんでした。
 とにかく絶妙な選曲と曲順であり小難しいジャズではなく普通なので、つまらないと感じる人はいるかも知れませんが、私にはそこがたまらなく心地よいと感じるアルバムでした。

piano : Walter Bishop Jr.
bass : Jimmy Garrison
drums : G. T. Hogan

recorded at Bell Sound Studios, New York City in March 14, 1961.

1. Sometimes I'm Happy
2. Blues In The Closet
3. Green Dolphin Street
4. Alone Together
5. Milestones
6. Speak Low
7. Sometimes I'm Happy (Alternate Take)
8. Blues In The Closet (Alternate Take)
9. Skeap Low (Alternate Take)





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