2025年3月9日日曜日

Soulive / Turn It Out


 ソウル・ジャズ系のバンドで、私がもっとも古くからハマっているバンドで、このバンドのアルバムも、かなり揃えてしまいました。基本泥臭い系のジャムバンドっぽい、アップビートなオルガン・ジャズ・ファンクのバンドです。
 このアルバムの前に自宅スタジオ録音の Get Down! というアルバムもあるようですが、実質的なデビューアルバムは、このアルバム。私が最初に Soulive に出会ったアルバムです。発売レーベルは Velour Recordings というインディーズ・レーベルで、ギタリストの Erick Krasno の兄の Jeff Krasno が設立したというインディーズレーベル。この後に BlueNote と契約した Doin’ Something が、メジャーデビューとなります。


 これは Soulive の中でも一番聴きこんでいるアルバムで、この後のアルバムは段々とレコード・セールスを意識したような洗練されたサウンドになっていくのですが、このアルバムは適度にジャズっぽいアレンジであったり、モコモコとした泥臭さが漂うこの音、こだわりを感じるマニアックな音でもあり、やっぱり原点に戻って一番好きかもしれないです。まあ何よりカッコイイです。



 それでは、何回聴きこんだかわからないアルバムですが再度聴きながらレビューします。 Steppin’  ファンクが濃い重いグラント・グリーンも思い出すジャズ・ファンクです。イントロのインパクトは大事。途中ポップな展開とグラント系が交互に繰り返され全体にグルーブしていきます。4分過ぎてからのテンポ・ダウンもナイス・アイデアです。普通は逆。最初から心つかまれます。Uncle Junior (Live) 本アルバムはライブ音源も入っていて、スピーディでキレ味の良いファンク・ナンバー。これは2曲目での煽りですね。2分過ぎてからのオルガン・ソロとペダル・ベースの細かいフレーズはかなりのカッコよさで、ライブ会場の爆音だと、相当お客さんは痺れているはず。そして5分40秒ぐらいからの違う展開に持って行くのかと思わせての再度の怒涛のギターソロとオルガンのバッキングの煽りに興奮。2曲目で疲れたところで Azucar は、癒し系に聞こえるけどヒップな曲です。でもミディアムなテンポだから落ち着いて横揺れできます。煽りはあまり無いのでじっくり聴くのが良いです。 Tabasco ビートを効かせたドラムから始まり、ジョンスコ登場です。この微妙な変化球は、マニアがどうしても喜ばずにはいられないズルい仕掛けです。ジョンスコ節はこんなバンドにはもってこいです。4分31秒は短い。

 
Rudy’s Way は、サックスの Sam Kininger も入ってのコミカルなニュアンス。ジョンスコ投入に続く変化球で、アルバムを飽きさせない曲順の配慮にも感謝したい。ドラムとサックスだけの、ソロパートもイカシテマス。Jesus Children (Live) そしてライブ録音ですが、最初は煽り無しで忍び足のような出だし、途中のギターはボコーダーのような音ですが、オートワウ使って、ペラペラな音の設定にしてるだけですかね。そして段々と盛り上げていく静かに聴かせるテーマに何回も戻っては盛り上げの、伝統的手法も素敵なアレンジです。 Nealization Erick Krasno と John Scofield のツインギター。ユニゾンのような湯ユニゾンではない。ハモっているような、いないような、不思議展開はジョンスコが参加ならではの遊び心溢れる曲になっています。ジョンスコはギターだけどギターとは違う楽器を使っているような音使いの人ですから、この取り合わせは面白くなる。So Live! バンド名だけあって一番の長尺の11分36秒の熱演。Erick Krasno のスキャットが延々と続き、最後の熱のこもった叫ぶようなスキャットは最高の盛り上がりのライブ録音。Arruga De Agua ラテンのリズムですが完全にロック寄りでなくジャズ・ギターで、野太いオルガン・ベースが気持ち良い。音楽性の広さを感じます。Turn It Out そしてイントロは、ムーディなジャズで本編はファンクのカッコ良さ。先ずはオルガンソロから入り、次ぐギターソロはファンクのリズムでジャズ、そして展開はファンク系と大人のグルーブ。オルガンとギターのユニゾンも気持ち良い。終わったかと思いきやの、ファンク・ジャム・セッションに展開のカッコ良さ。マニアックです。ただ、それほど派手ではなく売れ線でもない曲が、アルバムタイトルってのも、バンドはこれを推していると言うこと。そのセンスが良い。Hidden Track 最後です。インパクトあるリフで、他のライブ音源では、もっとジャキジャキの展開だったはず。そっちも良いけど、こっちの地味バージョンも捨てがたい。
 ファンクも好きジャズも好きなギター弾きには、たまらないアルバムです、お気に入りの棚に戻しときますが、その前に、いつもの音楽好きの集う「おでんバー」で爆音しときます🎶
 
guitar : Erick Krasno
drums : Alan Evans
organ : Neal Evans
【guest】
guitar : John Scofield (4, 7)
alt sax : Sam Kininger (5)
bass : Oteil Burbridge (8)

producer : Jeff Krasno, Sean Hoess, Soulive
recorded by : Jeff Krasno (1 to 3, 6, 8 to 10), Matt Wilcox
Tracks 4 & 7 recorded at Velour Studios, New York City
Tracks 2 & 8 recorded live at Baby Jupiter, NYC
Track 6 recorded live at the Haunt in Ithaca, NY
Track 5 recorded at Applehead Studios in Woodstock, NY

1. Steppin’ / Alan Evans
2. Uncle Junior (Live) / Alan Evans
3. Azucar / Neal Evans
4. Tabasco / Erick Krasno, Neal Evans
5. Rudy’s Way / Neal Evans
6. Jesus Children (Live) / Stweive Wonder, arr Soulive
7. Nealization / Neal Evans
8. So Live! / Soulive
9. Arruga De Agua / Erick Krasno
10. Turn It Out / Soulive
11. Hidden Track / Soulive


▶ Tabasco



  

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