1970年 カナダ出身の Oscar Peterson 45歳の時の作品で、絶好調に華麗に弾きまくっています。バラード作品多めなんですが、強烈なスイングしてスポーツのようでもあり、演奏者の興奮も伝わります。端正さと勢いが同居していて、ピアノ・トリオの魅力をまっすぐ味わえます。録音は1970年11月10-13日の4日間で ベースは Sam Jones の後釜で、当時無名の若干26歳の Jiri "George" Mraz が担当、ドラムは Ray Price ですが、他のセッション録音は無いようなので残念。
I Love You 華やかな入り方が分かりやすく、速いフレーズの流れが自然で、アルバム全体の勢いをつくっています。Peterson はこの曲を以前にも何度か録音していますが、ここでは攻撃的なアプローチです。
Rock Of Ages ゴスペル色のある意外性あり。熱量の高い演奏と Jiri Mrazの歌うようなソロが印象的。
Once Upon a Summertime 一気に空気が変わって、抒情性が前に出てきて、Peterson の繊細な和声づけと、Mrazの音色の美しさがでてきています。
Just Friends / Teach Me Tonight 派手さよりもスイングの気持ちよさが残り「歌えるテーマをどう弾き崩すか」が楽しい作品になっています。
The Windmills of Your Mind 細かな16分音符の流れが印象的で、ピーターソンの機敏さが聴きどころ。メロディを崩しすぎずに、内側の推進力で引っ張る感じ。
I Didn't Know What Time It Was メランコリックで深い余韻があります。Ray Price はこの曲では控えめに支え、バラード寄りの表情をきれいに形作っています。
All of You 締めるにふさわしい、ミディアムテンポのスイング感が魅力。「振れすぎない安定感」と「活きのよさ」が同居しています。
「I Love You」と「Just Friends」のスリリングなプレーに圧倒され、「Rock Of Ages」「The Windmills Of Your Mind」の意外性、「Once Upon A Summertime」「I Didn't Know What Time It Was」のバラードまで静から動と変幻自在。録音やミキシングも良く臨場感あり各楽器の良さを引き出している録音も良しで、名盤は誰がいつ聴いても名盤🎶🎹
piano : Oscar Peterson
bass : Jiri Mraz
drums : Ray Price
producer : Hans Georg Brunner-Schwer
recorded in Villingen, Nov. 10th - 13th 1970
1. I Love You / Cole Porter
2. Rock Of Ages / Jack Fascinato, Tennessee Ernie Ford
3. Once Upon A Summertime / Eddie Barclay, Michel Legrand, Eddy Marnay, Johnny Mercer
4. Just Friends / John Klenner, Sam M. Lewis
5. Teach Me Tonight / Sammy Cahn, Gene DePaul
6. The Windmills Of Your Mind / Alan Bergman, Marilyn Bergman, Michel Legrand
7. I Didn't Know What Time It Was / Lorenz Hart, Richard Rodgers
Black Nile 1964年の Wayne Shorter のカバー。原曲はインストで、Porter は力強いスキャットを乗せたボーカル・ナンバーに。ナイル川はアフリカ系アメリカ人のルーツや歴史を象徴する水脈として位置づけられており、「水」という主題を浮き彫りにしています。
Wisdom Porter の恩師でありサンディエゴの伝説的ジャズ・ミュージシャンであるDaniel Jackson との共作楽曲。「母の乳、父の血」「大洪水の中でも先人の肩の上に立っていた」「先祖が与えてくれたものが私の糧となった」といったフレーズが登場し、先人たちの苦難と知恵(Wisdom)への敬意が歌われる、伝統的なゴスペル・ソング「Wade in the Water」のフレーズが織り込まれるスピリチュアルも感じる楽曲。
But Beautiful ピアノの Chip Crawford を中心としたアコースティックなアンサンブルが、原曲の美しいメロディを豊かに奏で、グレゴリーの音楽的ルーツであるトラディショナル・ジャズへの深い敬意とエレガンスを示します。「ラブ」と「プロテスト」という激しさが行き交うアルバム後半において短めのインストで、気品に満ちた箸休め。
Lonely One ジャズの枠組みの中に、Donny Hathaway、Marvin Gaye などの巨匠を想起させる、情熱的でソウルフルな歌唱。「間違った相手を選んでしまったのか?」「君の美しさを傷つけられたのか?」「大丈夫、ここに君と同じ孤独を抱えた者がいる(The lonely one is here)」と寄り添います。
Water アルバム全体を通じて表現しようとした最も重要なモチーフ。歩道を濡らし、汚れを洗い流し、庭を潤す一方で、時に植物を傷つけ、すべてを流し去っていく「水」のイメージは、人々の内面に流れ込む精神や感情、愛、そして救済。「Oohh, wash me... Save me...」
Feeling Good 1965年に Nina Simone が歌ったバージョンが公民権運動の時代背景と結びつき、「自由への渇望と新たな旅立ち」を象徴するアンセム。Mahalia Jackson のアカペラ表現から強いインスピレーションを受けた無伴奏のアカペラで強い感動と解放感を与えるクライマックス。
中身は、1969年~1976年までの Westbound Records 在籍時のシングルのA面、B面の全てが収録されたコンピレーションで、多くのトラックがLP未収録のB面曲であり、また別のいくつかの曲はLPバージョンとは異なるミックスやエディット、さらに他の2曲は発売が予定されながら土壇場で中止となったものが含まれます。なので、全体的にキャッチーで商業的ではありますがアルバでは聴けない曲が存在する少し深入りした方にも魅力的。1曲がほぼ5分以内と短くて、この後のアルバムで体験するダラダラ長尺のソロで戸惑うことがないので、Funkadelic の虜になる最初の入り口としても良いアルバムかと思います。
おそらく世の George Clinton 信者は、あまりにも複雑な彼の生き方やバンドの成り立ちを理解することがステータスになっている方も多いのにい違いありません。私も嫌いではないのですが、あまりに複雑で登場人物が多すぎるのでギブアップし続けながら、少しづつ覚えていくと、たまに色んなことがつながって賢くなったような気がするのですが実世界ではほぼ役に立たないことと、それを説明して自慢できる友人はいないので自己満足度も低い感じです。
このライブも本人が歌うのではなく Babyface が自身が提供した曲などをそのアーティストと共演することがコンセプトのようで、1曲目は、クラプトンで有名な Change The World 。調べてみると、クラプトンのアルバムで Executive Producer は Robbie Robertson、Producer は Babyface (作曲は全く違う人で Tommy Sims, Gordon Kennedy, and Wayne Kirkpatrick となっています)なるほど、それで、クラプトンが頭から登場なわけです。実はこのライブではもっとクラプトンは演奏しているらしいのですが、大人の事情でカットされてしまい Babyface プロデュースの Change The World だけがアルバムに収録されているとのことでした。(いつかこういった音源は別売りで発売されるんでしょう)
いったい何時間のショーなのかはわかりませんが、Shanice Wilson、Stevie Wonder、K-Ci & JoJo, Kevon Edmonds, Melvin Edmonds、Beverly Crowderなどの多彩なアーチストの素晴らしいパフォーマンス。End Of The Road のサビは極上で、胸が熱くなります。何しろ構成も良く録音も良いのが、このアンプラグド。
他のアンプラグドも、もっと聴いて見ようかと思っていましたが、まだ Eric Clapton ぐらいしか持ってません🎶
私自身は、Milton を聴いたことは無いと思っていたのですが、Esperanza の Chamber Music Society (2010) の「Apple Blossom」で初共演を果たしていました。テイストはこのアルバムに近いですが Miton の歌声はもっとしっかりしています。彼は60年代後半からレコードを作り始め、楽曲のテーマはプロテスト・ソングや自然界、友情、愛、人種間の融和など多岐にわたります。予測不可能なメロディー、テクスチャー、ハーモニーを生み出す類稀なアーティストであるとのこと。なるほど予測不能なエスペランサの楽曲に対する姿勢は、この人にも影響を受けているようです。
the music was there 音楽アルバムという物語の前の序曲です。
Cais Milton の楽曲で、Clube Da Esquina(1972)に収録されている人気曲とのことですが、Esperanzaにもこういったタイプの曲があります。ブラジル感のあるフワッとした浮遊感が心地よいです。
Late September Esperanza の楽曲で輪郭がはっきりとしているジャズ&ポップスなサウンドですが、直ぐにフェイドアウト。
Outubro Milton の楽曲です。1969年リリースで今回の収録曲では最も古い曲。Esperanza が少女のように歌い、Milton お爺ちゃんと広い世界に羽ばたいていくような曲です、このアルバムの中でもインパクトのあります。
A Day In The Life 意表を突かれるビートルズ・ナンバー。Milton お爺ちゃんのリクエストでしょうか。ゆったりと椅子に腰かけながら語りあうように歌い上げているのが微笑ましいかと思ったら、Esperanza は、歌いながら色々な時代にタイムスリップしていくような感動的な展開。これも良い。
Interlude For Saci ゲストの Corey D. King の小曲。森の中で何かを話し合っているようで、フルートで小鳥のさえずりが表現されている次の楽曲 Saci への序曲となっています。
Saci 森の小屋の中で歌をお爺ちゃんと孫が口ずさんでいるような穏やかな曲。
Wings For The Thought Bird Esperanza は、翼が生えたかのように飛んで行こうとしますが、少し羽ばたいて外の世界にいくのには戸惑いがあるような感じが表現されています。
The Way You Are そして羽ばたく小鳥に向かって、あなたの在り方には理由があると短く歌われます。
Earth Song Michael Jackson の楽曲で、Dianne Reeves が貫録の歌声で大きく包み込んでくれる讃美歌のようなスピリチュアルな楽曲。
Saudade Dos Aviões da Panair おそらくブラジルの歌手をゲストに抒情的なポップス。実はここらへんで今まで続いていたアルバムの物語性を見失います。
Um Vento Passou Milton と Paul Simon が歌っています。少々古そうな楽曲ですが、戦争時の風景が描かれている軍事政権に立ち向かう厳しさが歌われている悲しみの曲です。
Get It By Now 少し力が強めのベースラインが印象的。歌詞は書いてありませんでしたが、流れ的には戦争が終わって勝ち取ったものを歌っているんでしょうか。Outro Planeta 最後に近づいたのがわかります。お爺ちゃんが孫に平和がくるまで大変だんだよなあと昔話でもしているかのような感じでしょうか。
When You Dream そして最後は Wayne Shorter の Atlantis(1985) の When You Dream を9分間に渡って演奏です。Wayne Shorter の娘の Carolina Shorter がボーカルで参加。二人の最初の出会いで聴いた Wayne Shorter とのセッションアルバムが無ければこのアルバムもなかった。大曲で終わりを締めくくります。