アルバム購入は若い頃ではなく40代の時に、どこかの中古屋で手にして「そういえば、これも若き日の思い出」と何気なしに手に取ったはず。カールトンは1971年から1976年まで Crusaders に参加していて、このアルバムはクルセイダーズから独立して、ワーナーでの第一弾の作品1977年リリースの作品。邦題で「夜の彷徨」「ルーム335」収録の懐メロです。世代ではありますが、これを聴いて育ったもは私よりも少し上の世代でしょうか。ラジオや喫茶店ではさんざんかかっていたので、いやと言うほど耳にしていたので335は間違いなく私の中に何かを残しています。
改めて聴くと、この Room 335 には色々な発見がありました。まずはレコーディングスタジオの名前が Hollywood のラリーの自宅スタジオ「Room 335」であるということ。ギターはもちろんGIBSON ES-335、アンプはメサブギーのMkⅡcとのこと。またこの曲には元曲があり、Steely Dan / Ajan の楽曲の PEG であること。ギターは Larry Carlton で、モチーフと書いてありましたが結構マンマです。ちなみに Room335 で検索してたら出雲の松江にある カラオケルーム335 がヒットしました。さぞやオーナーは ラリーカールトン好きかと思いきや、DANCE☆MAN とコラボしたカラオケでした。(全く関係ありませんね)
正直 Room 335 と Rio Samba しか記憶に残っていないアルバムですので再度聴き直してレビューしてみましょう Room 335 youtubeでも様々なバージョンが録音されていますし、この曲の完全コピーをしているギタリストも多数います。改めて元祖を聴くとストリングスが入ったリッチなサウンドです。改めて聴いてもギターソロは、細かできっちりと計算されたような構成とテクニックで完成された音楽です。名曲中の名曲。Where Did You Come From はボーカル曲です。当時のフュージョン・アルバムには結構な確率でボーカル曲が入っているもので、そこそこの完成度なのですがマニアックなものが多いです。こうやって聴くと日本の Spectrum もアースだけでなくここら辺にも影響があるのかなと思います。Nite Crawler は、Crusaders のアルバムにも収録されているナンバーでサックスパートがギターソロに変更されています。Point It Up ロックっぽい硬派な音が魅力のフュージョンで、今ではこの程度の速弾きは速弾きとは言わないのかも知れませんが、当時では驚異的に正確なピッキングの速弾きだったと思われます。Rio Samba ここで、やっとギター・フュージョン・サンバの名曲が登場です。キーボードの Greg Mathieson のソロも鮮烈です。I Apologize は、アメリカンなボーカルナンバー。Don´t Give It Up は、ジェフベックでも聴いたことのあるタイプのシャッフルのリズムのロック・フュージョンです。曲としては良いのですが335の出来が良すぎてかすみます。 (It Was) Only Yesterday 最後に哀愁のバラードですが、もっとブットい音が似合う曲で Larry Carlton のギターは今一軽い。
正直、再度聴いても Room 335 は飛びぬけて出来の良い名曲で、アルバムのバランスも何もあったもんじゃありません。たまに他の曲も聴いて思いだすこととします🎵
guitar, vocals : Larry Carlton
keyboards : Greg Mathieson
bass : Abraham Laboriel
drums : Jeff Porcaro
percussion : Paulinho Da Costa
backing vocals : William "Smitty" Smith
producer, engineer : Larry Carlton
recorded by (strings) : Paul Dobbe
recorded & mixed at Room 335, Hollywood, CA
strings Recorded at Western Studio #1, Los Angeles, CA
1. Room 335
2. Where Did You Come From
3. Nite Crawler
4. Point It Up
5. Rio Samba
6. I Apologize
7. Don´t Give It Up
8. (It Was) Only Yesterday
▶ Room 335