2022年2月8日火曜日

Belinda Carlisle / A Woman & Man


 いつ買ったのかは定かでありませんが、ベリンダカーライルといえばGO-GO'sです。昔は可愛かった彼女も、大人の女性になったのかとジャケットの写真を見ての、おそらく中古CDのラックで見ての購入でしょう。GO-GO'sの時と印象はだいぶ違います。


 GO-GO'sは、Jane Wiedlin (ジェーン・ウィードリン)と Belinda Carlisle (ベリンダ・カーライル)によって1978年に結成されパンク/ニューウェイブで活動、1980年に Beauty and the Beat でデビュー。1982年 Vacation、1984年 Talk Show を発表し1985年に解散しています。
 つまりこのアルバムは Belinda Carlisle がソロになってから11年後のアルバムとなりますので、それは印象が違うはずです。GO-GO'sは当時は軽めのパンク的なノリの良さでしたが
このアルバムでは軽めのソフトロックで、細かめのビブラートをかけた、鼻に少し引っ掛けるようなあの歌声で軽めに聞けます。こうして聴くと声は低めの人でした🎵

1. In Too Deep
2. California
3. A Woman And A Man
4. Remember September
5. Listen To Love
6. Always Breaking My Heart
7. Love Doesn't Live Here
8. He Goes On
9. Kneel At Your Feet
10. Love In The Key Of C
11. My Heart Goes Out To You





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2022年2月6日日曜日

George Benson / Weekend In LA.


 L.A.ロキシー・シアターでのライブでレコード盤では2枚組。フュージョン系に転じてセールスも順調で脂がのっている時期のベンソンのライブ・アルバムです。1976年にワーナー・ブラザース・レコードに移籍、プロデューサーに Tommy LiPuma を迎えた Breezin' が大ヒットしシングルの This Masquerade のボーカルとのスキャットが名物となりました。これ以後ボーカル曲も積極的に取り入れ、ブラック・コンテンポラリー分野で認知されました。本アルバムは1977年録音の翌年発売のアルバムで当然プロデューサーは、Tommy LiPuma で代表作となるほどのヒット作となっています。


  Weekend In LA. を「メローなロスの週末」という邦題は当時のベンソンがブラコンに転向した時に「メロー」というキーワードで売っていたからなんでしょうが、これに関してはあまりセンスを感じないのですが時代背景はこれで認識できます。
 アルバムとしてかなり完成されていて、ベンソンのギターの上手さとブラコンでも適合してしまうギターのトーンの美しさと発音も堪能できますし、ブラコン歌手としての盛り上げ方も最高でヒットは当然の作品です。We All Remember Wes.はコンテンポラリーなフュージョン作品ですが、オクターブ奏法を駆使したウェスへの思いを感じ、On Broadway のボーカルは Donny Hathaway を感じながら、名物のボーカルとギターのスキャット、ホイットニーで有名な Greatest Love of All はベンソンがやるとこうなるのかとベンソンの良いところがたっぷりと聴けます。
 ベンソンはギターも歌も一流ですが、歌に限って言えば私はジャズを歌うベンソンは好みではなく、このブラコンのベンソンはかなり好み。成功してからはベンソンは純粋に自分が好きな音楽を録音するようになるのですが、そういったものはマニア過ぎて正直聴きづらい部分もあったりします。それも含めてこうやって色々な音楽を背景も含めて聴きながら書いていると一流ミュージシャンが、商業的センスのあるプロデューサーと出会うとこうなるというところが非常に面白いです。

これも5枚組のお買い得の一枚

lead guitar, vocals : George Benson
acoustic piano, keyboards : Jorge Dalto
synthesizers : Ronnie Foster
rhythm guitar : Phil Upchurch
bass : Stanley Banks
drums : Harvey Mason
percussion : Ralph MacDonald
additional string ensemble arrangements : Nick DeCaro

producer : Tommy LiPuma
recorded live at The Roxy Theatre in West Hollywood, California, Sept. 30th, Oct. 1st & 2nd, 1977.

1. Weekend In L.A.
2. On Broadway
3. Down Here On The Ground
4. California P.M.
5. The Greatest Love Of All
6. It's All In The Game
7. Windsong
8. Ode To A Kudu
9. Lady Blue
10. We All Remember Wes
11. We As Love





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2022年2月5日土曜日

Jaco Pastourius / Live In Newyork City Vol Three


 録音は1985年でVol.1と同じメンバーによる第三弾で、おそらく11月か12月のセブンス・アベニューでの1週間ほどのギグのはずです。
 1982年にウェザー・リポートを脱退ごろから麻薬とアルコール依存が強まっていました。うですから1985年の頃のジャコはかなり荒れていて、ベースを持たずにギグに現れて15分間ピアノを弾くとか、ベースを最大音量にして10分間フィードバックさせたり、州の開催する学生たちのための音楽プログラムに酔っぱらって裸足で途登場し騒動を起こしていました。しかし9月にはフィラデルフィアの病院に入院し、リチウム系鎮痛剤で興奮を抑制する治療を行い12月のギグを迎え、ここでのジャコは別人のように控えめであったそうです。


 実際ここでの演奏は落ち着いたテンポとタイム感、バンドメンバーの高揚した演奏はあるものの、ジャコは終始、冷静なプレイです。録音の状態は良いとは言えませんが演奏としては、後期のジャコとしては、かなりの出来の良い演奏であると言えると思います。ついでに言えば、私が大好きな常にハイなはずのお祭り男のハイラムも珍しく控えめの演奏で、彼もリチウムでも飲んでいたのでしょうか?そう思いながら聴き直していると良い演奏ではありますが、音は鳴っているのに崩壊の手前の不気味な静けさのような演奏であるとも思えてきます。


bass : Jaco Pastorius
piano : Michael Gerber
synthesizer : Delmar Brown
guitar : Hiram Bullock
drums : Kenwood Dennard
saxophone : Alex Foster, Butch Thomas
trumpet, congas : Jerry Gonzalez

producer : Neil Weiss

Recorded in November 1985 in New York City

1. Bass & Percussion Intro.
2. Continuum
3. N.Y.C. Groove, No. 2
4. Teen Town
5. Alfie (vocals : Michael Gerber)
6. Why I Sing The Blues (vocals : Jaco Pastorius)
7. Promise Land (vocals : Delmar Brown)
8. If You Could See Me Now
9. Naima



▶ Alfie


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2022年2月2日水曜日

The Bonnie Raitt Collection


 女性ながら様々なブルース・セッションなどでお見かけする方で、女性スライドギターの草分け的存在として知られています。実際私もスライド・ギターを練習していた時には動画などは参考に見させていただいていました。これは、そんなスライドを練習している時代に札幌の中古屋のCDワゴンで見かけたときに仕入れたと記憶しています。


 1949年生まれで、1970年代からブルース、ロック、フォーク、カントリーの要素を取り入れた音楽でアルバムをリリースし続けたが評論家の称賛は得ていたもののセールス的にはほとんど成功していませんでした。しかし1989年アルバムの Nick of Time がヒットし、Luck of the Draw (1991年)と」続けてヒット、Longing in their Hearts (1994年)に至っては数百万枚をセールスし、グラミー賞も数年にわたって批評家の称賛を得たが商業的にはほとんど成功しなかった後1989年にグラミー賞もこれまでに10回受賞の大御所となっています。 このアルバムに収録の曲は、不遇の時代の Warner Brothers 1971年~1986年のアルバムからのセレクションとなっています。
 1stアルバムは、Bonni Raitt で、4トラックのレコーダーを使って行われ、ジュニア・ウェルズ、そしてサックスのA.C. リードのブルースが参加し濃厚なブルースですが声が若い。2ndアルバム Give It Up のミュージシャンはフリーボ(ベース、チューバ、ギター)エリック・カズ でカバーと自作で構成されています。Give It Up Or Let Me Go はスライドのイントロから始まるカントリー・ブルース、Under The Falling Sky はサザンロック風など多彩。3rdの Takin' My Time リトル・フィートのメンバーが参加し、このアルバムの Guilty はソウル・バラードで味わい深い歌声。Streetlights の Angel From Montgomery は、John Prine のカバーのカントリー・ブルース。Home Plate の Sugar Mama まで来るとバンド・サウンドもだいぶリッチになってきていてエリック・クラプトン風のブルース・ロックがカッコ良い。The Glow では更にコマーシャルなロック・サウンド。Nine Lives では、レゲエの True Love Is Hard To Find なんかも収録されていて、売れ線のライトなロック調の No Way To Treat A Lady まで収録されていますが、こうやって聴いてくると売れ線はつまらなく感じてしまいます。と、ここまで来て1stの歌声と比較すると初々しい歌声が、貫録あるミュージシャンへと進化してきたことがよくわかります。ファンというほどでもないので、こうやって年代を追って変化を聴けるアルバムは面白い🎵

1. Finest Lovin' Man /  Bonnie Raitt (1971)
2. Give It Up Or Let Me Go / Give It Up (1972)
3. Women Be Wise / Bonnie Raitt (1971)
4. Under The Falling Sky / Give It Up (1972)
5. Love Me Like A Man / Give It Up (1972)
6. Love Has No Pride / Give It Up (1972)
7. I Feel The Same / Give It Up (1972)
8. Guilty / Takin' My Time (1973)
9. Angel From Montgomery / Streetlights (1974)
10. What Is Success / Streetlights (1974)
11. My First Night Alone Without You / Home Plate (1975)
12. Sugar Mama / Home Plate (1975)
13. Louise / Sweet Forgiveness (1977)
14. About To Make Me Leave Home / Sweet Forgiveness (1977)
15. Runaway / Sweet Forgiveness (1977)
The Glow / The Glow (1979)
(Goin') Wild For You Baby / The Glow (1979)
Willya Wontcha / Green Light (1982)
True Love Is Hard To Find / Nine Lives (1986)
No Way To Treat A Lady / Nine Lives (1986)





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2022年2月1日火曜日

Lee Morgan / Leeway


  1960年4月28日の Van Geler Studio での録音で、この時期のアート・ブレイキー・ファミリーの録音の多さには改めて驚くばかりだが、どれも似たような素晴らしい録音でこの時期の録音には心が躍ってしまいます。ジャズ・メッセンジャーズに在団中に出したリーダー・アルバムですが、4曲とも全てが熱い演奏なのは、やはり御大のブレイキーの存在によるところでしょうか。


 BlueNote の Lee Morgan (リー・モーガン) といえば、やはりジャズ・ロックを形成したと言われるがいまいちピンとこない The Sidewinder が有名。私は品行方正な初期の Candy のほうが好印象ではあります。Candy は1958年で19歳の時のワンホーンでの作品でした。このアルバムのモーガンは20歳になって少し色男的な悪っぽい感じに変化したのは、2年間でものすごい量の経験を積んできたのと、フロントに Jackie McLean を起用したことも大きいように思います。リズムセクションは、ピアノがBobby Timmons、ベースはPaul Chambers、そしてタイコがArt Blakeyとお馴染み過ぎるメンバーです。
 この時代の録音が密集して残されているのは、リーダーが誰になるかで少しづつ変化を加え、レコード会社もこのメンバーなら売れるからとリーダーに厚めのギャラを支払っているからの量産なのでしょうか?ジャズが巨大なビジネスとなっていたこの時代は素晴らしい。
 3拍子で始まる These Are Soulful ドライな哀愁を帯びた Suite、The Lion and the Wolff はブルーノート創業者への感謝を込めた作品でしょうか。そして不良っぽい雰囲気の Midtown Blues は苦しそうに吹くリーの高音トランペットが色っぽいですが、これはモーガンの調子の悪さ、下り坂も意味しているようで、この1960年以降の3年間は行き詰まりを見せ、そして3年後の復活の The Sidewinder が吹きこまれる。ここではリーのプリッとした不良っぽい音に、マクリーンのダークで重い音色は王道のコントラストで絶妙な絡みを見せ、まさにハードバップの醍醐味が味わえます。🎵

trumpet : Lee Morgan
piano : Bobby Timmons
bass : Paul Chambers
drums : Art Blakey
alto sax : Jackie McLean

producer : Alfred Lion

recorded at the Van Gelder Studio, New Jersey on April 28, 1960.

1. These Are Soulful Days
2. The Lion And The Wolff
3. Midtown Blues
4. Nakatini Suite





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2022年1月31日月曜日

Junior Mance / Junior

 

 お買い得に簡素化したパッケージで販売している「ジャズ百貨店」で、見かけて購入の一枚。キャノンボール・アダレイ、ディジー・ガレスピなどの共演で知られるピアニストのジュニア・マンスの初リーダー作です。録音は1959年4月9日。
 聴いてみると、パワフルなプレイはほとんど無く、繊細とは違う全体に優しく軽めなタッチでスムース、かなり聴きやすいアルバムでした。丁寧ではありますが感情の移入度は低めのような気がしますが、そこが聴きやすくて個性となっていると思われます。トリオでの演奏で卓越したプレイを聴かせるのはベースのレイ・ブラウンで、この録音時はオスカー・ピーターソン・トリオに在籍です。


 さてこのアルバムの曲紹介です。A Smooth One は軽いノリの小曲といった感じでまさにアルバムの導入曲のような役割です。続く Miss Jackie's Delight もライトなブルースで、小難しい技は無しでスイングのリズムが楽しめます。バーとかでかかってたら楽しく飲めるヤツです。スタンダードのベニー・ゴルゾンの Whisper Not は、ウェス、マイルス、ロイ・ハーグローブなど色々な方の演奏も聴いてきましたが、こちらマンスはピアノがメインではありますが控えめに奥ゆかしく弾いておられるのが、ジャケットの貫録のある姿とはギャップのあるイメージ。と続きますが、そのほかのお勧め曲としては、バラードの Lilacs In The Rain は、まさに雨の中を散歩していると濡れた花がしっとりと美しく咲いている様のロマンあふれる表現力、つまらなくなりがちな曲と思いますが丁寧なタッチが良く合っています。
ゴスペルライクな Jubilation は自作曲のせいか少し毛色を変えてきていて楽し気に今までより自己主張している感じ。Birk's Works は Ray Brown がブンブンと鳴り、マンスも段々と熱気を帯びてきています。そしてJunior's Tune は、最後にふさわしくきめ細かいキメが楽しい。親しみやすいメロディラインに、気持ち良くスウィングとブルース・フィーリングがうまくブレンドされています。
 昨年エレピを購入して練習を始めたので練習用に動画などを見ることも多いのですが、運指の練習もさることながら、「こんなタッチで弾くことを心掛けるとこんな素晴らしい表現ができる」という指導に出来わすことが多く、ピアノという楽器は叩けば音がでると思っていたんですが多才な表現ができるもんだと改めて認識しています。大御所のピアニストは別として、ピアノという楽器の個性や表現性を、今まではあまり気にすることは無かったんですが、このエレピの購入でピアノのサウンドに対しての聴き方が私もだいぶ変わってきたと思います。こういった個性に出会えるとまたジャズ・ピアノを聴くのも違った楽しみ方ができます。ジャズが演奏できるまでにはほど遠い道のりで、できるようになるのかはわかりませんが何しろ買って良かったです🎵

piano : Junior Mance
bass : Ray Brown
drums : Lex Humphries

1. A Smooth One
2. Miss Jackie's Delight
3. Whisper Not
4. Love For Sale
5. Lilacs In The Rain
6. Small Fry
7. Jubilation
8. Birk's Works
9. Blues For Beverlee
10. Junior's Tune




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2022年1月30日日曜日

Donald Byrd / Byrd's Eye View

 

 最近は新しく購入したアルバムは自分の家で聴くよりも先に、良い音で聴けるいつもの「おでんバー」で聴くようにしているんですが、このアルバムは先に聴いてみたくて家でビニールの封を開けてしまいました。さてCDを入れて聴き始めるとDoug Watkins のベースのみのモコモコした音が響き、オーディオのステレオの振り分けがおかしくなったのか?とふと思うとモールス信号のような音が聞こえてしばらくするとああピアノか?こう言うイントロね💡と納得し、少しするとドラムロールが短く入ってアート・ブレイキーが強引に乱入してきましたので思わずニヤリ。あまりに衝撃的な出だしだったので、今回のレビューはここから初めてしまいました。


 さてこのアルバム1955年12月2日の録音ですので、この頃初代のジャズ・メッセンジャーズを結成された頃、メッセンジャーズはこのわずか前の11月23日に有名なカフェ・ボヘミアライヴを行ったばかり、さらにこんな録音もあったのかと豊作の時期の一枚で、メンバーもオリジナル・ジャズ・メッセンジャーズのメンバーに Joe Gordon (ジョー・ゴードン)を加えた構成となっていてトランペットが熱い。バードのリーダー作としては前回はライブなのでスタジオ・アルバムとしてはこれが初だがセッションを急にセッティングした?のだろうか?バードの自作曲は収録されていないですね。
 1曲目は Doug's Blues については冒頭に記述したイントロからして強力な12分のスロー・ブルースで長いかと思ったらすんなり入ってくる仕上がりです。2曲目 El Sino は Hank Moble が抜けて2ペットが入り乱れます。正直どちらがバードでどちらがゴードンなのか分からなくなくなってくるので、興味がある人はじっくり聴きこんで研究すると面白いのかもしれません。テーマのメロディが Moanin' に少し似てるなあなんてことも思いながら聴きました。 Everything Happpens To Me はバラードで、Joe Gordon 抜けたクインテット編成となります。朗々とバードが吹き続るのが単調であるようで、実は雰囲気があります。Hank's Tune はタイトルからわかるモブレイの書いたハード・バップです。王道の奇をてらわないソロ回しが安心して楽しい曲で、ブレイキーが張り切っています。最後の Hank's Other Tune は、書いていて気づきました。4曲目に続き安直なネーミングが演奏よりも気になります。先にも書いたバードの曲が収録されていない。セッションを急にセッティングした?のだろうか?そう考えて聴き直すと演奏としては悪くはないが、アルバムとして作りこまれている感じがしないような気もしてきました。まあこの時期ミュージシャンもレーベルも大忙しの時代だったんでしょうね。わかる気もします🎵

trumpet : Donald Byrd, Joe Gordon (1, 2, 4)
piano : Horace Silver
bass : Doug Watkins
drums : Art Blakey
tenor sax : Hank Mobley (1, 3 to 5)

1. Doug's Blues
2. El Sino
3. Everything Happens To Me
4. Hank's Tune
5. Hank's Other Tune


▶ El Sino



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