検索キーワード「George Duke」に一致する投稿を日付順に表示しています。 関連性の高い順 すべての投稿を表示
検索キーワード「George Duke」に一致する投稿を日付順に表示しています。 関連性の高い順 すべての投稿を表示

2023年10月1日日曜日

Ella Fitzgerald / Like Someone In Love

 

 1930年代から数十年に亘り、ツアーとレコーディングに明け暮れ、揺るぎない人気と地位を築いていたエラ・フィッツジェラルドの1957年作品。1955年にDecca Records を離れ Norman Granz が興したレコード会社 Verve Records に所属しています。エラがいちばん沢山のレコードを吹き込んだのは、この Verve Records で、Cole Porter、Rodgers & Hart、Duke Ellingtonなどの作曲家シリーズ、Ella In Berlin のようなライブ録音など多彩な作品を残しています。スインギーな歌が得意な印象がありますが、このアルバムのような静かでエモーショナルなバラードも素晴らしいものがあります。また Frank DeVol のアレンジも素晴らしく、単調になりがちなアルバムをエラの良さを引き出すことで聴きごたえのあるアルバムに仕上げていることと思います。


 本アルバムは、再販盤が数多く出ていて、それにはボーナストラックが肺いているようですが、私の購入のこの盤はオリジナルのまま。上記のジャケ写は別の後発CDで録音の翌年の写真のようです。高級そうなボートに乗っていますね。
 さてレビューです。There's a Lull in My Life は Mack Gordon 作曲 Harry Revel 作詞の1937年映画 Wake Up And Live の挿入歌で、伸びやかなボーカルにうっとりとし、Stan Getz が途中で出てくると、おっ出てきたなと思って直ぐにいなくなる。いい感じの始まりです。More Than You Know は、スタンダードで良く知られた歌で、Edward Eliscu, Billy Rose の作詞 Vincent Youmans の作曲で1929年出版(ということはシートミュージックですか)ミュージカル Great Day に使われたナンバー。エラの豊かな表現力がとにかく素晴らしい。包み込むように歌い上げられると幸せな気持ちになれます。What Will I Tell My Heart?  は、Jack Lawrence 作詞 Peter Tinturin 作曲。似たような展開の佳曲です。田舎のゆったりとした家でゆっくり本でも読みながら、このアルバムを聴いていたら長生きできそうです。I Never Had A Chance  は Irving Berlin 作曲で、それほど有名な曲ではないようです。Close Your Eyes は Bernice Petkere の作詞・作曲 で1933年出版だからこれもシート・ミュージックですかね。でもこれは良く聴くスタンダードの恋の歌。今までの肩ひじ張らない曲であったのに対し、少し力が入ってます。We'll Be Together Again は Carl T. Fischer, Frankie Laine による歌曲でバックのオーケストラの演奏も緩急つけて、盛り上げにかかって来る感じあります。Then I'll Be Tired Of You は Yip Harburg 作詞 Arthur Schwartz 作曲のナンバーで可愛らしい曲ですね。伸びやかなトーンで歌いあげてくれます。Like Someone in Love は Johnny Burke 作詞 Jimmy Van Heusen 作曲のタイトル曲。コンセプト的にも合致して出来も良かったのだろうが、アルバム全部良い曲なので特にこれが良いということも感じはしません。映画のエンディング?いやオープニングっぽいかな。Midnight Sun は Sonny Burke, Lionel Hampton 作曲 でインストでしたが、Johnny Mercer が54年に作詞して歌曲として出版のこれもシート・ミュージックですか。良く練られたメロディーラインの流れるような美しさが感じられる曲です。I Thought About You  作詞 Mercer 作曲 Van Heusen の有名スタンダード。似たようなラブ・バラードが続くような気もしますが、実に伸びやかに歌っていただけるので飽きは来ません。You're Blasé  はOrd Hamilton 作曲 Bruce Sievier 作詞、少し曲の表情が変わってお気楽に明るく聴ける感じです。邦題は「冷たいお方」Night Wind  邦題は「夜の嵐」Lew Pollack, Bob Rothberg による歌曲で少し粋な感じですね。What's New? は Johnny Burke 作詞 Bob Haggart 作曲で、1938年にトランぺッター Billy Butterfield に書いたラブ・ソングで「何か変わったことはない?私たちの恋はどうなったの?私はあなたのことを変わらず愛してます」可愛らしいようなドキドキする怖い歌です。Hurry Home は Buddy Bernier, Bob Emmerich, Joseph Meyer による作詞作曲。前の曲との関連性を考えると「早く帰ってこい」は何か意味があるのでしょうか。曲は好いですよ。How Long Has This Been Going On?  は George Gershwin, Ira Gershwin の作詞作曲でオールド・スタンダードで、歌い方に凄く表情があります。
 アルバムとして大きな抑揚はありませんがエラの40歳の歌唱は、歌の上手さ、表情と歌手としては絶好調な感じです。



vocals : Ella Fitzgerald
arranger, conductor : Frank DeVol
sax : Stan Getz

producer : Norman Granz

tracks 1-11 recorded October 15, 1957 in Hollywood, Los Angeles
tracks 12-15 recorded October 28, 1957 in Hollywood, Los Angeles

1. There's a Lull in My Life (Mack Gordon, Harry Revel) 
2. More Than You Know (Edward Eliscu, Billy Rose, Vincent Youmans)
3. What Will I Tell My Heart? (Irving Gordon, Jack Lawrence, Peter Tinturin) 
4. I Never Had A Chance (Irving Berlin)
5. Close Your Eyes” (Bernice Petkere)
6. We'll Be Together Again (Carl T. Fischer, Frankie Laine) 
7. Then I'll Be Tired Of You (Yip Harburg, Arthur Schwartz) 
8. Like Someone in Love (Johnny Burke, Jimmy Van Heusen)
9. Midnight Sun (Sonny Burke, Lionel Hampton, Johnny Mercer)
10. I Thought About You (Mercer, Van Heusen) 
11. You're Blasé (Ord Hamilton, Bruce Sievier)
12. Night Wind (Lew Pollack, Bob Rothberg)
13. What's New? (Johnny Burke, Bob Haggart)
14. Hurry Home (Buddy Bernier, Bob Emmerich, Joseph Meyer)
15. How Long Has This Been Going On? (George Gershwin, Ira Gershwin)




  

2023年6月9日金曜日

Ella Fitzgerald / Songs In A Mellow Mood

 

 エラは、1934年の11月21日に17歳でアポロシアターでデビュー。1941年からはソロでの活動を Decca Records(デッカ・レコード)で開始し、1955年にデッカを離れノーマングランツが1956年に設立した Verve Records(ヴァーヴ・レコード)に所属しています。そのデッカの最初のアルバムは Ella Sings Gershwin Decca (1950年) 、このアルバムはその2枚目 Songs in a Mellow Mood (1954年)エラが36歳の作品です。


 ピアニストの Ellis Larkins では、デッカの1作目の Gershwin 一家のカバーはかなり成功を収めたアルバムとなったようですが、このアルバムは、それほどのヒット作とはならなかったものの、やはりピアニストの Ellis Larkins がエラの歌のバックとして控えめながら実に繊細に寄り添い、さまざまなソングライターのスイング スタンダードやショー チューンをカバーしており、実に聴きごたえのあるあるアルバムです。
 I'm Glad There Is You は Jimmy Dorsey 作曲 Paul Mertz 作詞のせつない恋の歌、What Is There to Say? は Vernon Duke 作曲 Yip Harburg 作詞のジークフェルド・フォーリーズ、1934年版のナンバー。People Will Say We're in Love  Oscar Hammerstein II作詞 Richard Rodgers作曲の1943年のミュージカル「オクラホマ」のナンバーでアルフレッド・レイクとジョーン・ロバーツが歌っている。Please Be Kind  は Sammy Cahn, Saul Chaplin の共作でキュートな恋の歌です。Until the Real Thing Comes Along は  Mann Holiner, L.E. Freeman がレビューの為に書いた曲を 1936年に Cahn, Chaplin, Alberta Nichols が手を加えてアンディ・カーク楽団がヒットを飛ばした曲。Makin' Whoopee  はWalter Donaldson作曲 Gus Kahn 作詞 で1928年のミュージカル「ウーピー」のナンバー。 Imagination  は Johnny Burke 作詞 Jimmy Van Heusen 作曲で1940年のグレン・ミラー楽団、トミードーシー楽団、自分の楽団と録音したエラのレコードがヒットしています。Stardust  は 1927年に Hoagy Canenrmichael 作曲 1929年に Mitchell Parish が詞えおつけて、1931年にビング・クロスビー、ルイ・アームストロングのレコードがヒットしたことから歌曲として好まれるようになった曲。My Heart Belongs to Daddy  は Cole Porter の作品。1938年のミュージカル「私にまかせて」のナンバー。You Leave Me Breathless は、1938年にパラマウント映画「ココナットグローブ」のために Ralph Freed 作詞 Frederick Hollander 作曲の共作。フレッド・マクレードが歌ったトミードーシー楽団のレコードがヒット。Baby, What Else Can I Do? は1939年に Gerald Marks 作曲 Walter Hirsch 作詞の共作。トミー・ドーシー楽団で知られた曲。Nice Work If You Can Get It はガーシュイン兄弟の作品
 ピアノとのデュオだけに実に丁寧に原曲のメロディーを大切に歌い上げエラの魅力が堪能できるアルバムです🎵

vocals : Ella Fitzgerald
piano : Ellis Larkins

1. I'm Glad There Is You (Jimmy Dorsey, Paul Mertz) 
2. What Is There to Say?  (Vernon Duke, Yip Harburg) 
3. People Will Say We're in Love  (Oscar Hammerstein II, Richard Rodgers)
4. Please Be Kind  (Sammy Cahn, Saul Chaplin) 
5. Until the Real Thing Comes Along (Cahn, Chaplin, Alberta Nichols, Mann Holiner, L.E. Freeman) 
6. Makin' Whoopee  (Walter Donaldson, Gus Kahn) 
7. Imagination  (Johnny Burke, Jimmy Van Heusen) 
8. Stardust  (Hoagy Carmichael, Mitchell Parish) 
9. My Heart Belongs to Daddy  (Cole Porter)
10. You Leave Me Breathless  (Ralph Freed, Frederick Hollander) 
11. Baby, What Else Can I Do? (Gerald Marks, Walter Hirsch) 
12. Nice Work If You Can Get It  (George Gershwin, Ira Gershwin) 





  





2023年2月26日日曜日

Chris Connor / Sings Lullabys Of Birdland

 

  ジャズ・ボーカルについては、ここ数年で以前よりは積極的に聴くようになってきたのですが、きっかけは本屋で売っていた Ella Fitzgerald(エラ・フィッツジェラルド)のCDブックでした。グループでしたら The Manhattan Transfer、New York Voicesぐらいは聴いていたのですが、ソロ・ボーカルについては聴いてこなかったので、エラの技巧を凝らした楽器のように声をコントロールしているジャズ・ボーカルも良いもんだなと思い、歴史的女性ボーカリストとしては、Billie Holiday、Sarah Vaughan 等を勉強し、系統は違うけど Nina Simone なんかも購入したりしています。でもジャズ・ボーカルの棚に並んでいる Norah Jones は、結構持っていますけど、ジャズではないよな?と思ってています。
 そんな訳で毎回ではないですがジャズ・ボーカルの棚も見ているわけですが、ちょうどジャケットが見えるように置いてあった、このCDは試聴なしで購入してみました。


 少し家で寝かせてから、いつもの「おでんバー」で聴いてみます。マスターに
Chris Connor は知っているか聞いたけれど知らないとのことでした。が最初の曲を聴いたとたんお互いに「ああ、聴いたことはある」。私も聴いたことはありました。他の曲は耳に覚えはありませんでしたが聴きごたえがあると言うより心地よいアルバムでした。
 さて、聞き覚えのある曲が収録されている、このアルバムは1953年、54年録音のBethlehem Records の初期のヒット作品で、Chris Connor の初レコーディング。調べていたら、レーベルの創始者、Gus Wildi(ガス・ウィルディ)は、このアルバムのヒットによって他社と差別化としてボーカル重視路線をとったとの所見を拝見もしたのですが、wikiで見た限りボーカリストは、あんまりいなかったように見て取れます。
 さて、そんなウンチクを仕入れたところでアルバムのレビューです。Lullaby Of Birdland は、George Shearinの1952年作品で、このアルバムの発売された1954年に Sarah Vaughan もこの曲をカバーしてヒットさせています。2分24秒ですが彼女の若干ハスキーなしっとり声が雰囲気ピッタリです。What Is There To Say は、1934年ブロードウェイのコメディ用の曲で、作曲はVernon Duke、作詞はE.Y.Harburg で、もう言葉はいらない、ただいるだけでいいと言うラブ・ソングです。Bill Evans / Every body Digs にも収録されていましたが、どちらも甘くてフワッと包み込んでくれるような曲になっていて素敵です。And what is there to do、Try A Little Tenderness と2曲続けてスローな展開になりますが、特に技巧を使うことも無く率直に歌われているのがジャズではあるがポップス的な感覚に感じます。Spring Is Here は1938年のRichard Charles Rodgers作曲、Lorenz Hart作詞のミュージカル・ナンバーで、最後のサビの Maybe it's because nobody loves me あたりが盛り上がります。Why Shouldn’t I も Coll Porter によるミュージカル作品。Ask Me は Hindeling-Polland と書いてありますが、いつの作品かは不明。トランペットとビッグ・バンドで歌われていますが、曲の雰囲気と口笛でヒュイヒュイとの煽りは明らかにミュージカルで、かなりエンターテイメントに振り切っている楽しい曲。Blue Silhouette Dale-Samos-Vall とあります。月明かりに物思うゆったり感ただよいます。Chiquita From Chi-Wah-Wah はBonacio- La Marge- Franklin は、今までで一番賑やかな演奏で楽しい曲です。歌に入る前の演奏部分が長くトランペット・ソロ、ピアノ・ソロもたっぷりとあります。良き時代のように感じます。A Cottage For Sale は Conlet-Robinson で再びゆったり歌い上げです。このパターンは多いですが彼女の声によく合うのは確か。How Long Has This Been Going On? は、G.&I.Gershwinですからガーシュイン作品。ミュージカルっぽい曲が続いていたので、ジャズっぽい感じになって少しリフレッシュです。ギターソロはこのアルバムでは初めてですかね。Stella By Starlight は Young-Washington で超メジャーなステラです。アコーディオン・ソロも入りバンドも盛り上がり、Chris Connor も、くだけた感じで歌いやすそうです。Gone With The Wind は Wrubel-Magidson 。なぜかボーカルの録音レベルがいきなり高くなったように感じそこに少し驚きました。He’s Coming Home は Deforest とあります。地味なバラードですが好きです。Goodbye はJenkins でアルバムの最後にしては地味な曲ですが、コーマーシャルな部分よりもアーティスティックな作品なので、そこに意味を持たせているんでしょうか。原盤はここで終了ですが、本アルバムは、Why Shouldn’t I の (Alt. Take) が取り直しの最初の音声から含めて入っています。最後の方のボーカルのブレイク部分がこのバージョンの方が短めで、本番録音の方がアレンジ的には凝っていました。
 とにかく甘い声質が素敵なアルバムでした。娯楽が少なかった時代であれば、この声に惚れる人は多かったに違いありません。ジャズ・ボーカルの技巧的なことは無い歌い方なので、彼女のボイスの美しさを堪能してください。確かに売れたんだろうなこれは。

vocals : Chris Connor
accordion : Don Burns (8 -14)
bass : Vinnie Burke  (8 -14)
guitar : Joe Cinderella (8 -14)
drums : Art Mardigan (8 -14)
clarinet, flute : Ronny Odrich (8 -14)

1. Lullaby Of Birdland
2. Try A Little Tenderness
3. What Is There To Say
4. Spring Is Here
5. Why Shouldn’t I
6. Ask Me
7. Blue Silhouette
8. Chiquita From Chi-Wah-Wah
9. A Cottage For Sale
10. How Long Has This Been Going On?
11. Stella By Starlight
12. Gone With The Wind
13. He’s Coming Home
14. Goodbye
15. Why Shouldn’t I (Alt. Take)





  

2022年2月14日月曜日

George Benson / Give Me The Night


 大御所Quincy Jones (クインシー・ジョーンズ) が全面プロデュースした1980年リリースの世紀の傑作アルバムと言われる50万枚以上を売り上げ、グラミー賞で3部門を受賞する大ヒット作。楽曲、構成、録音、録音メンバーとも全てにおいて素晴らしい完成度で、ジャンルにとらわれない音楽が魅力の作品です。
 発売当時、私この頃はこの分野は全く興味が無い分野であったのですが耳に沁みつくぐらいラジオなどでずっと流れていました。なので私 Benson はコンテンポラリーのギタリストだとずっと思っていて、もともとはジャズ系の大御所であるとは薄々しか理解していませんでした。そんな勘違いをさせてくれたのは、やはりクインシーという人のプロデュースが大きいことは間違いなく、この当時のクインシー・プロデュースで、作品提供が Rod (ロッド・テンパートン) という布陣は、このアルバムの前年に発表された Michael Jackson (Off The Wall) と全く同じでクインシーは成功の方程式をここら辺でも築き上げていたようで今聴いても昔の懐メロっぽい哀愁は全く感じられないのが凄いですね。また Herbie Hancock、Lee Ritenour、Louis Johnson、Richard Tee などのお馴染みの大御所が参加しているのもゴージャスで捨て曲も無し。

 

 ベンソンといえば Ibanez や Fender から出ている Signature Model もアルバムを聴きながら欲しいとは思っていました。購入はしていないんですけどギターと言えば Ibanez から出ている hot-rod-deluxe なんかは値段もお手頃だったんで結構迷ったことがありますね。ベンソン信者ではないんですけど🎵 

vocals guitar : George Benson 
vocals : Patti Austin
backing vocals : Diva Gray , Jim Gilstrap , Jocelyn Allen, Patti Austin , Tom Bahler 
bass : Abraham Laboriel , Louis Johnson
drums : Carlos Vega, John Robinson
piano : Herbie Hancock
keyboards : Greg Phillinganes : Herbie Hancock
synthesizer : Greg Phillinganes , Herbie Hancock, Michael Boddicker , Richard Tee 
Guitar : Lee Ritenour 
percussion : Paulinho Da Costa 
sax, flute : Kim Hutchcroft, Larry Williams
trumpet : Jerry Hey

produce : Quincy Jones

recording and mixing assisted at Kendun Recorders, Burbank, CA, and Cherokee Recording Studio, Hollywood, CA
strings recorded at Cherokee Recording Studios, Hollywood, CA

1. Love X Love
2. Off Broadway
3. Moody's Mood
4. Give Me The Night / synthesizer (Bass) : Richard Tee
5. What's On Your Minds / electric piano : Richard Tee
6. Dinorah,Dinorah / keyboards, electric piano : Greg Phillinganes lead guitar, scat : George Benson, synthesizer, piano, electric piano : Claire Fischer
7. Love Dance / acoustic guitar : Lee Ritenour
8. Star Of A Story(X) / conductor : Marty Paich
9. Midnight Love Affair / keyboards : George Duke
10. Turn Out The Lamplight /electric guitar : Lee Ritenour





muu music webzine

  

2022年1月15日土曜日

George Duke / Reach For It

 

 George Duke (ジョージ・デューク)の私のイメージはコンテンポラリーなファンク系フュージョンのキーボードで単体ではアルバムを持っていませんでした。で中古CDで見かけたので聴いてみるかと購入してみたら、昔懐かしいフュージョン・サウンドであったり、松岡直哉とかはここら辺もルーツにあるのかと思うようなラテン・フュージョンが展開されていて中々楽しいアルバムでした。
 1946年生まれのデュークは、高校の頃は、彼はマイルス・デイヴィスやソウル・ジャズに影響されていたとのことですが、卒業後はサンフランシスコ音楽院に進みトロンボーンを先行、在学中はアル・ジャロウとクラブで演奏していたとのことです。1970年代に入るとCannonball AdderleyやQuincy Jones、Frank Zappa、Billy Cobhamのグループに参加していたとのことで、これも是非聞いてみたいので後で調べてみようと思います。


 本作 Reach for It は、George Dukeのソロ10作目で、もともとはジャズ畑の人ですが、Soul、R&B な色彩が色濃くでていて、キャリアの中では最大のヒット・アルバムとなったとのこと。USアルバム・チャートは25位、同R&Bアルバム・チャートでは4位となり、ゴールド・ディスクも受賞しています。まさに脂がのっている時のようで、ジャケ写も美女に頬を寄せられながら満面の笑みでフュージョン系ピアニストのアルバムでは異色な感じがします。タイトル曲 Reach For It はサンプリングには引っ張りダコの定番ネタでもあるとのこと。
 The Beginning は、シンセが不思議なサウンドのイントロでアルバム導入の効果音的な役割、続く Lemme At It は、Charles Johnson のギターがメインのジャズ・ロック的なフィーリングのフュージョンで Leon Chancler のドラミングとチックコリアの曲のようなシンセで、エレクトリック・バンドと間違いそうな曲(どちらが先なのか?)続いては サンタナか?松岡直哉かのラテン・フュージョンは Hot Fire では、ChanclerとManolo Badrena のラテン・パーカッションに乗って、Charles Johnson も Duke も実に良い仕事をしています。そしてタイトルの Reach For It では Parliament のようなリフのファンクで Stanley Clarke がここぞとばかりのベース・ソロが楽しい。Just For You では、Dukeがボーカルを執るメロー・ソウルで、フュージョン・バンドがアルバムに一曲はボーカルものを入れるのが流行っていた70年代を感じます。Omi (Fresh Water)は、トロンボーンがフィーチャーされた6/8拍子のブラジリアン・フュージョン。これは向井滋春に通ずるなあ。Searchin' My Mind は女性ヴォーカル陣によるブラコン的なテイストのポップな曲。さらに Watch Out Baby! は、細かい技が光るファンクでボーカルの入れ方も Parliament ですね。Diamonds は、またもブラジルに戻ります。コーラスのメロディ、ベースラインがカッコよく、Duke のシンセの音色がこのタイプの曲にはぴったり。そして、始まりはThe Beginning なので終わりは The End またもミステリアスなシンセだが、ブラジルからこの曲には多少の強引な感じがありかな。ボーナスには Bring It On Home が追加収録されていますが、これと The End を入れ替えた方がアルバムとしては収まりが良いような気もします。

ソロアルバムは初めてですが、今まで私の聞いてきた作品にどのように参加しているのか調べてみました。やはりソウルあり、フュージョンありですがラテン系の方が強めでしょうか。ナルホド🎵

Roberta Flack / Oasis (Brazil), David Sanborn / As We Speak (Port of Call), Incognito / Adventures (In Black Sunshine Mindin' My Business), The Brecker Brothers / Detente (Don't Get Funny With My Money , Squish, Baffled, I Don't Know Either), George Howard / Attitude Adjustment (Best Friend,  One Last Time, Attitude Adjustment, Adjusted Attitude), 渡辺貞夫 / Birds Of Passage (Salvador, Just A Touch, Burung Burung "Birds")

keyboards : Byron Miller (11), George Duke
guitar : Charles Icarus Johnson, Mike Sembello (8)
bass : Byron Miller (11), Stanley Clarke (8)
drums : Leon "Ndugu" Chancler
congas, bongos, percussion (miscellaneous) : Manolo Badrena
rototoms (remo-roto toms) : Leon "Ndugu" Chancler
timbales : Leon "Ndugu" Chancler
trombone : Raul De Souza (曲: 6)
vocals : Charles Icarus Johnson (曲: 4, 9), Deborah Thomas, Dee Henrichs, George Duke, Leon "Ndugu" Chancler (曲: 4, 8), Ms. Brazilplex (曲: 4), Sister Glory Glow Fly (曲: 4), Sybil Thomas

producer : George Duke

1. The Beginnin
2. Lemme At It
3. Hot Fire
4. Reach For It
5. Just For You
6. Omi (Fresh Water)
7. Searchin' My Mind
8. Watch Out Baby!
9. Diamonds
10. The End
【Bonus Track】
11. Bring It On Home





muu music webzine

  

2021年11月22日月曜日

本日のCD The Gadd Gang


 私のジャズ・フュージョンを聴き始めた頃に聴いていた教科書のようなアルバムです。高校時代には、ロック小僧だった私が腕を磨きたいとジャズ研に入ったは良いがジャズなんて聞いたことが無いし、フュージョンもあまり知らない。最初に組んだコンボでナベサダの曲を練習するもののジャズなんて聞いたことが無いので、その頃はいまいち感性に合わず何か面白そうなバンドが無いか探していた時にドラマーの家に行くとこれが置いてあって、ジャズっぽくソウルやブルースが強く感じられる演奏です。これだ!と思って自分も購入したんですが、実はガッド・ギャングでのコンボを作ることが出来ずに学生生活は終了しました。スタッフよりも先にガッドギャングを聴いていたようにように思います。
 スタッフや数多くのセッションで正確無比な緻密なプレイの Steve Gadd、個性派キーボードのRichard Tee、さりげなくなでるようないぶし銀のギターのCornell Dupree。そして、スタッフではベースは Gordon Edwards でしたがビル・エヴァンス・トリオやマンハッタン・ジャズ・クインテットの Eddie Gomez が加わって結成されたスーパーがつくフュージョン・バンドですね。


 Watching The River Flow はボブ・ディランのカバーでブルージーな4ビートにしてR&Bフィーリングいっぱいに、そしてリラックスした感じの一糸乱れぬ素晴らしいアレンジ。Way Back Home はクルセイダーズのカバーでグルービー。Duke's Lullaby は4分間のドラム・ソロで正確なリズムとバカテクにはやっぱり驚きですね。曲に仕上げてしまうってのも凄い。Honky Tonk / I Can't Stop Loving You はメドレーになっていますが、当時これを聴いてジャズって難しいと思っていたけどこんな感じでなら俺にもできるかもって Way Back Home とこの曲をギター・コピーしましたっけ。思い出しました。いや懐かしくて良いなあ。
 でもこれを、行きつけの店に持って行って聴くと完成されすぎて面白みに欠けるとか思われそうな感じもするなあ。(それがこのバンドの凄いとこなんですけどねえ)

drums : Steve Gadd
guitar : Cornell Dupree
bass : Eddie Gomez
keyboads : Richard Tee

bariton sax : Ronnie Cuber (1, 3, 7)
trumpet : Jon Faddis (7), Lew Soloff
trombone : Barry Rogers (7), David Taylor (7)
tenor sax : Michael Brecker, George Young (7)

1. Watching The River Flow
2. Strength
3. Way Back Home
4. Morning Love
5. Duke's Lullaby
6. Everything You Do
7. Honky Tonk / I Can't Stop Loving You





muu music webzine

  

2021年11月16日火曜日

本日のCD 渡辺貞夫 ♪ Birds Of Passage


 キャスターの無い昔のでっかい旅行鞄を携えてます。旅をテーマとしたナベサダの音楽性が一杯詰まった1987年作のアルバムです。渡辺貞夫というとブラジル音楽のようなイメージがありますが、これもまた渡辺貞夫らしく時代を反映したフュージョン的な明るいライトな音のつくりです。
 我々の世代はナベサダと言っておりましたが、若い人とナベサダ話していたら「誰ですか?」、渡辺貞夫を知らんか・・そうだよね、ところが「いえ、ワタナベ・サダオなら知ってます」そうか世界のナベサダと言っていたのは、我々の世代で終了。多分そこで世界のナベサダって言ったら「世界のナベアツ(これも古い)」なら知ってますよって言ってくれないか。私が実際に見たことがあるのは、北海道勤務時代の札幌シティジャズフェス芸術の森でした。渡辺貞夫ビッグバンドで指揮だけして吹かないで姿だけでした。
 

 冒頭の Round Trip 続くPastral と旅に出る前の未知の世界への期待感を思わせる楽曲で難しいことはやってなさそうですがテーマの旋律が単純だががっちりと心をつかまれます。そして Salvador にくると、こんな感じが私のイメージするナベサダ・サウンドが展開されます。続く Hubert Law のフルートから始まるボサ系の Just A Touch でナベサダのアルバムだと再認識、フルートのソロはもっと長尺で聴きたかった。そして Burung Burung "Birds" は曲名からは激しいのかと思いきや、そうでもない。小鳥が餌を探して歩き回っているかのような可愛らしい曲で、ジョージ・デュークがシンセ。そしてどこかで聴いたことのあるホルンのフレーズ思ったら Fredie hubbard で今回の再聴で発見です。そしてタイトル曲である Birds Of Passage で少し雰囲気は変わります。鳥が飛び回るかのようにナベサダが気持ちよく吹いていますのでナルホド。とそこで Chaser になってアルバムの最初の方の楽曲に近いフュージョン・サウンドに戻り、最後を飾る Tanza Night ですが、アフリカ系のリズムから始まりジャズ系サウンドになり最後はアフリカ系コーラスで大団円。このアルバムで一番凝った作りになっています。LAフュージョン風の楽曲が多いこのアルバムできっちりとナベサダ・サウンドで締めてくれています。

producer : Akira Yada (1, 2, 7, 8), George Duke (3 to 6), Sadao Watanabe (1, 2, 7, 8)

1. Round Trip
sax : Sadao Watanabe
keyboards : Russell Ferrante
bass : Abraham Laboriel
guitar : Dan Huff
drums : Vinnie Colaiuta
percussion : Alex Acuna
2. Pastral
sax : Sadao Watanabe
keyboards : Russell Ferrante
bass : Abraham Laboriel
guitar : Dan Huff
drums : Vinnie Colaiuta
percussion : Alex Acuna
3. Salvador
sax : Sadao Watanabe
synthesizer : George Duke
keyboards : Russell Ferrante
bass : Abraham Laboriel
guitar : Paul Jackson Jr.
drums : Carlos Vega
percussion, backing vocals : Paulinho Da Costa
4. Just A Touch
sax : Sadao Watanabe
synthesizer : George Duke
keyboards : Russell Ferrante
bass : Abraham Laboriel
guitar : Paul Jackson Jr.
drums : Carlos Vega
percussion : Paulinho Da Costa
flute : Hubert Law
5. Burung Burung "Birds"
sax : Sadao Watanabe
synthesizer : George Duke
keyboards : Russell Ferrante
bass : Abraham Laboriel
guitar : Paul Jackson Jr.
drums : Carlos Vega
percussion : Paulinho Da Costa
flugel horn : Fredie hubbard
6. Birds Of Passage
sax : Sadao Watanabe
keyboards : Russell Ferrante
guitar : Paul Jackson Jr.
drums : Carlos Vega
percussion : Paulinho Da Costa
7. Chaser
sax : Sadao Watanabe
keyboards : Russell Ferrante
bass : Abraham Laboriel
drums :  John Robinson
percussion : Alex Acuna
8. Tanza Night
sax : Sadao Watanabe
keyboards : Russell Ferrante
bass : Abraham Laboriel
drums :  John Robinson
percussion : Alex Acuna
sax : Sadao Watanabe
flute : Hubert Law






muu music webzine

  

2021年4月4日日曜日

本日のCD George Howard ♪ Attitude Adjustment


ブラコンを意識した本格的な歌物ではないボーカル入りAcid Jazz, Jazz Funk系
基本打ち込みドラムを使用したアーバンな雰囲気のアルバムです
1996年作品でフュージョン全盛期が終わり
アシッド・ジャズ系が流行りだした頃であり
この時代のブラコン、クラブ系ビートを取り入れ
ヒップホップの香りを取り入れた流行の音づくりですが非常に好印象

ヒップホップやクラブ系の音を取り入れると
そちらの味付けが濃くなってしまって
私なんかは最初に聞くと若干のアレルギーが出て
慣れてくるとクセになるようなものが多いんですが
この人のアレンジは混ぜ加減が絶妙で、私にもすんなりと入ってきました

タイトル曲の「Attitude Adjustment」は
このアルバムの中でも一番アクが強い楽曲で
ヒップ・ホップの色が濃く、演奏者は楽しそうです
アルバムのラストには「Adjusted Attitude」と言う
単語順序を逆にしたものが入っています
(おそらく別テイクではなくて、タイトル曲のリミックスだと思います)
そんな曲がありながらの「One Last Time」のような
美しい曲を混ぜてすんなり聞かせてくれるのがセンスの良さを感じます

1. Watch Your Back
tenor sax, soprano sax : George Howard vocals : Sarah Brown
keyboards : Eric Daniels
keyboards (Additional) : Rickardo Reid
bass : Sam Sims guitar : Dave Berry drum programming : Ray Hayden

2. Best Friend
tenor sax, soprano sax, spoken words : George Howard vocals : Wayne Holmes
backing vocals : Howard Hewett
keyboards : George Duke
guitar : Ray Fuller
bass : Freddy Washington

3. One Last Time
soprano sax : George Howard
Keyboards : George Duke
acoustic guitar : Paul Jackson, Jr. bass : Larry Kimpel drums : Sonny Emory percussion : Lenny Castro

4. Dianne's Blues
soprano sax, drum programming, keyboards, synth (Bass) : George Howard
electric piano : Phil Davis
bass : Sam Sims
acoustic piano, clavinet : Vance Taylor
bata : Bill Summers
congas : Munyungo Jackson

5. Our Love
soprano sax, keyboards : George Howard
electric piano, strings, keyboards : Phil Davis
bass : Sam Sims
drums : Lil' John Roberts
bata, percussion : Bill Summers

6. Interlude
7. Attitude Adjustment
guitar : Ray Fuller keyboards : George Duke
8. Let's Unwind
soprano sax : George Howard
keyboards : Eric Daniels
vocals, acoustic guitar : Jonathan Butler
guitar : Dave Berrybacking vocals, drum programming : Ray Hayden

9. I Apologize
backing vocals : Timothy Johnson bass : Larry Kimpel drums : Rayford Griffin keyboards : Darrell Smith lead vocals, backing vocals : Will Downing percussion : Munyungo Jackson soprano sax, keyboards(additional), backing Vocals : George Howard

10. A Whole Lotta Drum In Me
soprano saxo, keyboards (Additional) : George Howard vocals : Tiffany L. Graves
backing vocals, drum rogramming :Speech bata, kalimba, drum (jihmbe), bells, talking drum, shekere : Bill Summers

11. Adjusted Attitude
tenor sax, soprano sax : George Howard
keyboards : George Duke
guitar : Ray Fuller

Attitude Adjustment

One Last Time

Let's Unwind 


muu music webzine