1994年GRP移籍の2作目で通算8作目。このアルバムを発表後に活動を休止し Brecker Brothers としては最後のスタジオ・アルバム作品となります。Michael Brecker は、これ以降は2001年に Jack Wilkins のReunion と言う作品に参加し、2005年にマイケルは骨髄異形成症候群(前白血病状態)を患っていることを明らかにし、ライブ等の活動を一時停止し、2007年にマイケルが骨髄異形性症候群から進行した白血病によって死去しています。
アルバムとしては、ファンク・サウンドがマーカスっぽいと思いましたが、クレジットは無し。ヒップ・ホップやプログラミング等の当時のトレンドを取り入れつつ生のバンド・サウンドにもこだわりを見せたサウンドづくりや、当時の流行りなのかテーマのメロのハモリ方とベースのかぶせ方がマーカスの得意パターンと酷似していると感じます。
まず最初の Slang はランディのミュート・トランペットがとてもクールで、マイケルのソロが対比的に変態フレーズ少な目の王道のソロで、ファンク的なアプローチにつなげていくとが素晴らしい。サンプリングやヒップホップ要素を取り入れた Scrunch、When It Was
あたりは、アシッド・ジャズ系の曲でアーチストに影響を多大に与える名作子のリフがマンマ使われているのを聴いたことがあります(どの楽曲か思い出せませんし、楽曲検索では出てこないのが悔しいですが) Secret Heart は王道にフュージョン路線。African Skies は曲名通りの、アフリカン・リズムをダイレクトに取り入れたメセニーっぽい曲で、実際、後年マイケルはメセニーとやっているようです。暴れん坊な曲が多いアルバムですが、締めは、And Then She Wept で美しくメローに終わります。
ということで、様々な曲がちりばめられているブレッカー・ブラザーズらしい作品ですが、全体的にはトリッキーさを抑えて、ポップに仕上げてきている印象です。バップも良いですがこのようなフュージョン作品もたまらないものがあります🎵
そして時代を感じるのが上記ウインド・シンセ EWI の宣伝がライナーノーツに含まれていること。ブレッカーファンは楽器奏者が多いからなのでしょうが値段まで記載してあるのが本気を感じます。1994年で本体60,000円、モジュール68,000円。現在価格を見てみると本体は同じようなもの。今はモジュールは不要なんですかね。検索ででてきませんでした。
soprano tenor sax, EWI : Michael Brecker
trumpet : Randy Brecker
programmed by (keyboards and rhythm) : Maz Kessler (3, 6), Robbie Kilgore (3, 6)
guitar : Dean Brown, Larry Saltzman ( 2), Robbie Kilgore (6)
bass, acoustic bass : James Genus (1, 3, 4, 7 to 9)
bass, acoustic bass (Piccolo Bass), vocals : Armand Sabal-Lecco
drum programming, programmed By (bass & keyboard programming): Andy Snitzer (2), Chris Botti (2)
drums : Rodney Holmes (4, 5), Steve Jordan (1, 7 to 9)
percussion : Steve Thornton (1, 2, 5, 7 to 9)
backing vocals : Mark Ledford (4)
executive producer : Dave Grusin, Larry Rosen
1. Slang
2. Evocations
3. Scrunch
4. Secret Heart
5. African Skies
6. When It Was
7. Harpoon
8. The Nightwalker
9. And Then She Wept
▶ Slang
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