以前はDJ・ラッパーがどうも苦手で、正直、最初は苦手なアルバムでしたが今ではお気に入りになっています。ラップを好んで聴くようになったわけではありませんが、ジャズ・フュージョン系にラップを取り入れたもの等が普通にありますし、どうやら耳慣れしてきたようです。耳馴れとは面白いものでフリー・ジャズなんかも同じように、以前は聴かなかったのですが、いつもの音楽好きの集う「おでんバー」でかかっているのを聴いているうちに普通に聴けるようになってきました。環境と経時変化で好みの音楽が変わってきているのに気づくと自分でも時々ビックリします。
このアルバムも最初は違和感があった一枚ですが、いつの間にか普通に聴くようになっていた一枚です。そして今回気づいたのがアルバム名ずっと Rhythme と思っていたのが、実は Rhyme であったこと。rhythm(リズム)は最後にeが付かないので気づけよと自分でも思いますが 韻(イン)でした。つまりラップの韻のことを指していたんですね。なるほど。
いつもお馴染みの華やかなグルーブではない。HIP HOPであるけど、ファンクに音を寄せた生の演奏。打ち込みではないバックトラックが素晴らしい。
それではレビューです。Bonafied Funk ファンクにのせたラップは Main Source (Large Professor、Sir Scratch、K-Cut) で、Andrew Levy のベースはいつもより単純ではあるけど、やはりツボを押さえています。ベースラインが印象的でありますがギターの単音リフもツボです。It's Gettin' Hectic は、ユニットGang Starr をフューチャー。このユニットは Guru、DJ Premier のお二人。これも単純なファンク・リフにのせたラップで、ラップをのせやすいように楽曲的に細かい仕掛けは無し。Who Makes the Loot? は、このアルバムで一番耳に残るベースラインで印象的で、BNH的なサウンドかも知れません。ラッパーは Grand Pubaで緩い感じで余裕があります。Wake Me When I'm Dead 更に曲的には凝った演奏となります。Masta Ace がフィーチャーで雄叫び系ラップ。Jump N' Move レゲエ系MCの Jamalski で、早口言葉のようなラップは楽しい。タイトルがジャマイカンに訛っているのも面白い。Death Threat はBNHの音が後ろにあるファンクサンドに Kool G Rap がフィーチャー。Simon Bartholomew のワウが聞いたギターがとても相性がよろしいようでこの曲も捨てがたい。State of Yo は、Black Sheep がフィーチャー。ややジャジーな感じのするリフに Hip-Hop で相性はかなりよろしいようで。力の抜けた感じが好感。Do Whatta I Gotta Do 凄くラップ感がありますが、曲に動きがあります。Ed O.G がフィーチャー。演奏にもスリリングさが加わっています。Whatgabouthat 南夫と読むのか、レゲエMCの Tiger がフィーチャー。言葉に勢いがあります。こんな言葉で普通にまくしたてられたら迫力で怖いと思います。Soul Flower ラップではありますが、非常にダンサブルでこれも良い。ラストは The Pharcyde がフィーチャー。やはり最後は渾身の一撃って感じですね。
私自身相変わらずラップに興味は無いのですが、このアルバムはBNHらしさとラップの共存が素晴らしく別格の一枚🎵
bass : Andrew Levy
drums : Jan Kincaid
guitar : Simon Bartholomew
percussion : Paul Daley
sax : Mike Smith
trumpet : Martin Shaw
producer : The Brand New Heavies
1. Bonafied Funk featuring : Main Source
2. It's Gettin Hectic featuring : Gang Starr
3. Who Makes The Loot? featuring : Grand Puba
4. Wake Me When I'm Dead featuring : Masta Ace
5. Jump N' Move featuring : Jamalski
6. Death Threat featuring : Kool G Rap
7. State Of Yo featuring : Black Sheep
8. Do Whatta Gotta Do featuring : Ed O.G
9. Whatgabouthat featuring : Tiger
10. Soul Flower featuring : The Pharcyde
0 件のコメント:
コメントを投稿