2022年2月21日月曜日

Donald Byrd / Chant

 

 1961年録音のシカゴからドナルドが連れてきた Herbie Hancock とのブルーノートでの初セッションがこのアルバム。録音は1961年だがリリースされたのは1979年でブルーノートのテープ・ライブラリーの中で長い間、寝かせてあったもので発掘してプレミアがついた録音としてレコード発売されたのは日本であるとのこと。


 1958年にDonald Byrd は Blue Note とリーダー契約を結び、同年に Pepper Adams と協力関係を結び、4月にはファイブ・スポットでデビューライブを行います。このライブはRiver Side から Pepper Adams 名義でレコード化されています。同年の夏から秋にかけてバードがリーダーとなりベースの Doug Watkins とともにヨーロッパを巡演しています。ヨーロッパから帰国後にはそのバンドで今度はバード名義で Off To The Race を吹き込んでいます。その後もペッパーとは協力関係が続き、1961年までにバード名義で Blue Note に5枚、ベツレヘムに1枚、ペッパー名義ではワーウィックに1枚のアルバムが残されています。


 このセッションでの曲目は変化にとんだレパートリーが入っています。I'm An Old Cowhand は高速のバップで、リーダーのバードが吹きまくり、その後のペッパーのアグレッシブなバリトンのソロは迫力があります。ハンコックのピアノは録音レベルが低めで目立たないのですがソロ・パートではこれまた流れるような展開を見せています。でもハンコックらしいかと言えばそれは疑問符なところではありますが競い合うかのような演奏が魅力的。You're Next は落ち着いた楽曲で、アダムスのねっとりしたソロでやっとピアノのハンコックのソロがゆっくりと聴ける1曲目との緩急の差がにくい選曲。そして Chant はデューク・ピアスンのゆったりしたリズムの曲でバード、アダムス、ハンコックの順でのソロが続き、各々の持ち味の音が堪能できる曲となっています。この曲は後の Blue Note の1963年作 A New Perspective でスキャットコーラスを付けたアレンジで脚光を浴びることになります。That's All はこの当時ボビー・ダーリンのカバーが有名になっていたスタンダードで、本作では非常にダンサブルなアレンジ。アダムスのバリトン・ソロはかなり強力です。この低中音のソロの後のバードのソロの清々しさの対比もこのコンビの相性の良さを感じます。Great God はダンサブルなテーマが時代を感じる曲で、デューク・エリントンのSophisticated Lady は定番の名曲ですが、バードはリーダーでの録音にも関わらずお休みというのも面白い。Adams のリクエストの吹込みだったんでしょうか?
 このアルバムから10年後には、バードとハンコックは全く違う世界に乗り込んでいっているとは想像できないですね。

trumpet : Donald Byrd (1 to 5)
piano : Herbie Hancock
bass : Doug Watkins
drums : Teddy Robinson
baritone sax : Pepper Adams

producer : Alfred Lion
recorded by : Rudy Van Gelder
Recorded on April 17, 1961.

1. I'm An Old Cowhand
2. You're Next
3. Chant
4. That's All
5. Great God
6. Sophisticated Lady


▶ Chant



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2022年2月20日日曜日

Hank Mobley / Soul Station Blue Note 84031

 

 こんなアルバムは最初の曲のイントロを聴いた時から「すごく好き」なアルバムに分類されてしまいます。レトロな雰囲気のジャズ喫茶で煮詰まった珈琲を飲みながら、本を読んでいるふりをしながら、目を閉じて実は音楽しか聴いていないなんてシチュエーションが似合うアルバムです。ワンホーンで吹かれるおおらかでゆったりとしたテナーを伝統的なジャズのイディオムを用いてモブレーが歌っています。おそらく非常に多くのテナー・サックス・プレイヤーが教科書のようにしているはずです。


 絶賛の Soul Station は1960年の録音で、ピアノ Wynton Kelly、ベース Paul Chambers、ドラム Art Blakey とお馴染みのメンツは最強の布陣です。 Wynton Kelly、 Paul Chambers とは、このアルバムを皮切りに1961年までに4作を録音しています。この年の終わりにフレディ・ハバードを加えたRoll Call、翌年1961年にはドラムはフィリー・ジョー・ジョーンズに交代、グラント・グリーンを加えたWork Out、Another Work Out です。楽しみですが買い物リスト増えてしまって収拾がつかないですね。
 しかしテナー奏者としてHank Mobley は、いまいち注目度は低いとされているようでマイルス・デイビス・クインテットの Someday My Prince Will Come に参加した時にコルトレーンと共演したときに知名度はあがったもののコルトレーンとの比較で「モブレーいまいち」の評価がついてしまったとのことで日本では全く売れず「幻の名盤」となってしまっていたとのことでもったいない。まあ競争ではないのですが相手が悪かった。
 しかしながら最初に絶賛したようにこのアルバムでは Remember では暖かい音色と、落ち着いたフレーズのオープニングから始まり Dig Dis や Soul Station のような流れるようなブルージーなオリジナル、そしてアップ・テンポのナンバー This I Dig of You や Split Feelin's など、じっくりと聴きたい構成となっています。まろやかテナーも悪くない🎵

tenor sax : Hank Mobley
piano : Wynton Kelly
bass : Paul Chambers
drums : Art Blakey

producer : Alfred Lion
written by Mobley (2 to 5)

recorded on February 7, 1960.

1. Remember
2. This I Dig Of You
3. Dig Dis
4. Split Feelin's
5. Soul Station
6. If I Should Lose You


▶ Dig Dis




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2022年2月19日土曜日

Robert Glasper / Double Booked

 

 ロバート・グラスパーは雑誌などで知っていたのですが、なんとなく聴くことがありませんでした。しかし私もピアノの練習を始めたので俄然ピアニストにも興味が湧いてきましたし、あれだけ雑誌で高評価を得ているピアニストなのだから聴いてみようかと重い腰を上げてみました。中古CDでの購入ですが、このアルバムの他にアコースティックのトリオ作品も仕入れていますが、それは未だ聴いていません。
 さて購入して最初に聴くのはいつもの「おでんバー」です。マスターに今日はなんか持ってきた?と聴かれ今日は土曜日なんで中古屋とかタワレコに行って大量です。と言いながら本日に聴きたい3枚を選びます。マスターにロバート・グラスパーは聴いたことあります?と尋ねるとマスターも先入観で聞いてみようと思ったことはないとのことなので、強制的に聴かせることにします。確かこの日はモロジャズは避けて The Headhunters と Esperanza Spalding を選択していたかと思います。


 聴き始めると予想外にも普通にトリオのジャズが始まります。コンテンポラリー、ソウルジャズとの先入観があったので、かなり意外でした。そこでライナー・ノーツなどを見てみると本作はロバート・グラスパーのブルー・ノートからの第3作目となる2009年作品でアコースティックとエレクトリックを半分ずつを収録しグラスパーの2面性を表現しているとのこと。なるほど前半戦は静かに聴いていろとのことだなと、マスターにお酒のお代わりを頼みます。おそらくこの手の幾何学的な旋律が混じったピアノは好きではないだろうと思いつつモンクの Think Of One が始まった後に、少し反応していたようなので、マスターどうですか?と聴くと未だ好みかどうかは良くわかりませんとのことです。あまり好みではないがモンクの曲だけは聴いてから判断したいと私は受け止めました。私はどうかと言えば、どちらかと言えば好みの方ですがインパクトには欠けるので愛聴まで行くかと言えばそうでもない感じです。
 Trio によるモンクが終了すると Experiment 短いラップが始まりました。一瞬にして終わりますが、マスターには後半はエレクトリックとは敢えて言っていなかったので反応を見ると以外にも身体を動かしているのが見えます。マスターは、ジャズ好きではありますがノイズも聴けば演歌や浪曲もあり、フリージャズは好物の人なので意外なところに反応することがあります。後半はラップだけではなくエレクトリックな楽曲でボコーダーを入れたりして
ます。アプローチはジャズ的なものもあり前半戦に通ずる幾何学的なグラスパーの音楽性を感じ、私の感想としては嫌いではないないですがのめりこむほどの刺激は感じませんでしたが、グラスパーのアルバム自体はもう少し色々なアルバムを聴いてみたい興味は湧き、もしかしたら来年になったら傑作だと言っている可能性はありかもしれません。
 これを書きながら、ネット記事を見ていたら前作は傑作であり、この後のアルバムの Black Radio はHipHop系ながらも傑作だとも言われているようですので、そこらへんも聴いてみたく思います🎵

producer, piano, electric piano : Robert Glasper
double bass : Vicente Archer (1 to 6)
bass guitar : Derrick Hodge (7 to 12)
Drums : Chris Dave
sax, vocoder : Casey Benjamin (7 to 12)

Recorded and mixed at Systems 2 Studios

【Trio】
1. Intro / Voice – Terence Blanchard
2. No Worries
3. Yes I'm Country (And That's OK)
4. Downtime
5. 59 South
6. Think Of One / written by  T. Monk

【Experiment】
7. 4eva / rap, Vvcals : Mos Def, voice : Ahmir '?uestlove' Thompson
8. Butterfly / witten by B. Maupin, H. Hancock, J. Hancock
9. Festival
10. For You
11. All Matter / vocals : Bilal
12. Open Mind / scratches : Jahi Sundance, vocals : Bilal





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2022年2月18日金曜日

Jazz Powers


 これも、私がアシッドジャズにはまるきっかけのコンピで、思い出深いかなりの愛聴盤です。基本的にオムニバスは、ほぼレーベルの企画者と聴き手である自分の相性であり、感性が一致すればお買い得であり、自分の聴く音楽の幅を広げる良いきっかけとなる典型で、その点でばっちりとハマった作品です。

 レーベルは Triad という Nippon Columbia の子会社です。「1981年5月、レコード会社外から優れた才能を有した制作スタッフを積極的に起用、自由で個性的な制作集団を目指し、日本コロムビア内のレーベルとして発足した。その第一弾として、当時チューリップの財津和夫氏を外部プロデューサーとして迎えていた。「TRIAD」とは、三つの和音を表す言葉で、当時ではまだ珍しかったサウンドプロデューサーを起用し、アーティスト、メーカーの三者が三位一体となってヒット作りを目指すことを示している。その後、1992年にTHE YELLOW MONKEY、1996年にTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTを始め、数多くのバンドが同レーベルよりデビューし、日本有数のロックレーベル「TRIAD」を築き上げた。」とのこと。
 多分試聴して気に入ったから購入したんだとは思いますが、間違いなく購入当時に日本のアシッド・ジャズバンドのコンピだとは気づいてはいませんでした。ジャケットデザインも凝っていて曲名が缶バッジ風になっているのが素敵です。こういうところで、丁寧に作ったのか寄せ集めただけなのかというのもわかります。 
 このアルバムの発売は1993年で、再販が1995年と書いてありますのでそこそこは売れたんでしょう。こういうのは、もっと流行って欲しいもんで、知らないだけで日本の音楽シーンも素晴らしい進化をしています。三味線と英語ラップのLafura & Paul Jackson「Ice Breaker」なんかは日本じゃなくて世界を意識してるんだろうなとニヤリ🎵

1. Cub / Driv
2. Soulmat / Peaceful Morning (La-La's Song)
3. Escalators / Togetherness
4. Cycle / Quiet Blue
5. Lafura & Paul Jackson / Ice Breaker
6. J-Squad / Spy Hole
7. Little Big Bee / Sunshine
8. The Apollo's / Cool Swing
9. Labeija / Ball Of The X.T.C.
10. Hot Juice / Who Made You Believe So

producer : S-Ken





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2022年2月17日木曜日

Greater Emmanuel Mass Choir / The Sun Will Shine Again


 肉声の感動的なコーラスの広がりが素晴らしいゴスペル。本アルバムはライブではなくスタジオ録音でシカゴの River North Studios とデトロイトの MI で録音されています。
 グループの名前 Greater Emmanuel Mass Choir の名の通り、このゴスペル・グループは Greater Emmanuel Church は、ミシガン州 デトロイトのバプテスト教会で、ライナー・ノーツにはGreater Emmanuel Church Familyに感謝と書いてあります。私が最初に見た時は牧師と奥さんがコロナの話をしていましたが、久しぶりに見たらミサの配信をやっていました。奥さんの説教は迫力でした。
 

 このアルバムに収録の曲は、ほぼキーボードの Michael Brooke という人の作曲で、ソリストのシンガーの方々も素晴らしいので検索したら Karen Clark Sheard はゴスペル部門でのグラミー賞受賞、James Moss もシンガーとして先生として活躍しておられる方々でした。
 ゴスペルと言えば私のコレクションの中では本格的なものとしては Mahalia Jackson のGospels Spirituals & Hymns、Aretha Franklin の Amazing Grace The Complete Recordings などを聴いていますが、このアルバムは楽曲のアレンジもポップな感じで非常に聴きやすくエネルギー溢れる歌声はとても元気がもらえるので、気に入っていて繰り返し聞いています🎵

keyboads :  Michael A Brooks, Greg Pearson
organ :Rex Houston, Greg Person, Michael A Brooks
drums :John Wyatt, Charles Harris, Rick Pender
bass :Terrance Palmer
guitar :Reggie McTan

exective producer Joe Thomas
produced by Michael A Brooks Young
all songs recoeded and mixed at River North Studios, Chicago and Studio A,Detroite, MI 

1994 CGI Records

1. The Sun Will Shine Again
2. Greater Emmanuel
3. Find A Way
4. He's Coming Back Real Soon
5. Get The Glory
6. What A Wonderful Change
7. Come Let Us Worship Him
8. Destroy Every Yoke
9. Soon And Very Soon
10. Greater Emmanuel (Reprise)
11. Let Him Be Exalted





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2022年2月14日月曜日

George Benson / Give Me The Night


 大御所Quincy Jones (クインシー・ジョーンズ) が全面プロデュースした1980年リリースの世紀の傑作アルバムと言われる50万枚以上を売り上げ、グラミー賞で3部門を受賞する大ヒット作。楽曲、構成、録音、録音メンバーとも全てにおいて素晴らしい完成度で、ジャンルにとらわれない音楽が魅力の作品です。
 発売当時、私この頃はこの分野は全く興味が無い分野であったのですが耳に沁みつくぐらいラジオなどでずっと流れていました。なので私 Benson はコンテンポラリーのギタリストだとずっと思っていて、もともとはジャズ系の大御所であるとは薄々しか理解していませんでした。そんな勘違いをさせてくれたのは、やはりクインシーという人のプロデュースが大きいことは間違いなく、この当時のクインシー・プロデュースで、作品提供が Rod (ロッド・テンパートン) という布陣は、このアルバムの前年に発表された Michael Jackson (Off The Wall) と全く同じでクインシーは成功の方程式をここら辺でも築き上げていたようで今聴いても昔の懐メロっぽい哀愁は全く感じられないのが凄いですね。また Herbie Hancock、Lee Ritenour、Louis Johnson、Richard Tee などのお馴染みの大御所が参加しているのもゴージャスで捨て曲も無し。

 

 ベンソンといえば Ibanez や Fender から出ている Signature Model もアルバムを聴きながら欲しいとは思っていました。購入はしていないんですけどギターと言えば Ibanez から出ている hot-rod-deluxe なんかは値段もお手頃だったんで結構迷ったことがありますね。ベンソン信者ではないんですけど🎵 

vocals guitar : George Benson 
vocals : Patti Austin
backing vocals : Diva Gray , Jim Gilstrap , Jocelyn Allen, Patti Austin , Tom Bahler 
bass : Abraham Laboriel , Louis Johnson
drums : Carlos Vega, John Robinson
piano : Herbie Hancock
keyboards : Greg Phillinganes : Herbie Hancock
synthesizer : Greg Phillinganes , Herbie Hancock, Michael Boddicker , Richard Tee 
Guitar : Lee Ritenour 
percussion : Paulinho Da Costa 
sax, flute : Kim Hutchcroft, Larry Williams
trumpet : Jerry Hey

produce : Quincy Jones

recording and mixing assisted at Kendun Recorders, Burbank, CA, and Cherokee Recording Studio, Hollywood, CA
strings recorded at Cherokee Recording Studios, Hollywood, CA

1. Love X Love
2. Off Broadway
3. Moody's Mood
4. Give Me The Night / synthesizer (Bass) : Richard Tee
5. What's On Your Minds / electric piano : Richard Tee
6. Dinorah,Dinorah / keyboards, electric piano : Greg Phillinganes lead guitar, scat : George Benson, synthesizer, piano, electric piano : Claire Fischer
7. Love Dance / acoustic guitar : Lee Ritenour
8. Star Of A Story(X) / conductor : Marty Paich
9. Midnight Love Affair / keyboards : George Duke
10. Turn Out The Lamplight /electric guitar : Lee Ritenour





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2022年2月12日土曜日

Art Blakey & The Jazz Messengers / A Day With Art Blakey 1961 Vol 2

 

 1961年の1月に、Art Blakey & The Jazz Messengers は日本へ初来日公演が行われた。モダン・ジャズのバンドが日本公演をするのはこれが最初で当時社会現象にもなった歴史的な出来事となり、このアルバムが記録として残されています。どのぐらいの社会現象かというと寿司屋の出前の兄ちゃんが自転車に乗りながら、Moanin’を口ずさむとか、5年後のビートルズよりも勢いがあったとの記憶がある人いるとか。今の若者たちはジャズを全く聴かない人達には Art Blakey ?誰だ?って感じですが、この当時20~40代の人達はいま60~80代となっている訳でこの世代の日本人は、ジャズなんてふだんまったく聴かない人でも、Art Blakey の名前を知っている人は多い訳です。実際私の行きつけの「おでんバー」では年配の先輩方は、浪曲・演歌・ジャズを混合しながら楽しんで聴いている方がいらっしゃいます。
 このライブの舞台は大手町の「産経ホール」で、現在は産経新聞社の新社屋になっている。1月2日の新春のコンサートであり、日本で初の本格的モダン・ジャズ・コンサートであり大いに盛り上がっていたらしい。メンバーは前日の1月1日の夜10時10分の羽田着であったとのことだが、夜遅くの到着にも関わらずファンが詰めかけていたらしい。そして一夜明けてのライブではそのライブで日本人の度肝を抜き、日本人は彼らを非常に歓待したためブレイキーはいたく感動していたらしい。A Night In Tunisia のエンディングなんかはステージが終わるのが寂しいかのようなサービスの聞いた繰り返しの締めでしたしメンバーも満足のステージであったことは間違いないでしょう。 


 この頃のメッセンジャーズを聴いていると、音楽性も良いのですがド派手なパフォーマンスも聴くことで感じとることもできます。おそらくこの公演を見たりレコードで聴いて、ジャズ・マンを目指した人は多いんだろうと、そんなことをこのアルバムを聴いていて思い、米国のジャズではありますが何か日本の古き良き昭和時代の匂いも感じてしまいます。大きなホールでの録音ではありますが、何かあったかいコンサートであることも感じます。
 私、音源収集マニアではありますが、オーディオにはそれほど執着せずレコードプレイヤーも持ち合わせてはいません。つまり音源はCDな訳で、通常の購入は中古CD屋が多くを占めています。タワレコやディスク・ユニオンの新譜コーナーでも購入はしますが、廉価版のシリーズものか、どうしても欲しくて中古屋で見つからないものなどが新品購入では主流となってきます。中古CDだと大概は安いので、ジャケット見てあまり考えずに購入してしまうという冒険に対する罪悪感は少ないのですがこのアルバムのように、Vol1ではなくVol2 を先に購入してしまうという現象は頻繁に起こります。そして片割れを購入したと思ったら、既に所有しているものを購入してしまって最終的には新品で最初から買っといた方が安いなんてことも割とよくあります。(本でもノルウェーの森で似たようなことしてましたっけ)これについても、このVol2を中古屋で入手したので、Vol1を新品で購入しようとタワレコに行きましたが2枚をカップリングしたものはありましたが、Vol1の単体では置いてありませんでした。どうしようか悩んでいるところです。

drums : Art Blakey
bass : Jymie Merritt
piano : Bobby Timmons
tenor sax : Wayne Shorter
trumpet : Lee Morgan

producer : Yasuyuki Ishihara

recorded by: Tokyo Broadcast System (TBS) Radio Section.
recorded at: Sankei Hall, Tokyo, Japan January 2, 1961.

1. Nelly Bly
2. Dat Dere
3. Round About Midnight
4. A Night In Tunisia





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