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2024年1月20日土曜日

Parliament Funkadelic / Dope Dogs


 日本でのブームにあたり発表された Paliament Funkadelic 名義のアルバムで13年ぶり1994年の発売です。90年代以降は、ヒップホップのビートをPファンクのフォーマットにいかにして取り込むか、というのがテーマで、このアルバムも打ち込みも使用したヒップ・ホップにも歩み寄ったアルバム。ドープドッグは麻薬犬ですね。アルバムにはドッグを冠した曲目が並んでいるのがなんとも言えない。


 1曲目の犬は、Dog Star で The P-Funk Guitar Army Tribute To Jimi Hendrix にも Fly on 収録されていたジミヘンを敬愛しつつファンカデリックの要素を取り入れた楽曲で基本的には Blackbird McKnight のギターを楽しむ曲となっています。弾き始めると止まらないBlackbird が8分間弾きまくりです。2匹目の犬は U.S. Custom Coast Guard Dog 本アルバムのコンセプトとなるラップでジョージのラップがメイン 3匹目は犬ではありませんでした Some Next Shit これもラップナンバーですがファンカデリックらしい大勢のコーラスが特徴で多分違う曲を合わせて作った構成的には凝っている曲 4匹目はクラシック的なヒップホップ 5匹目 6匹目 7匹目 8匹目Fifiで少し雰囲気を変えた打ち込みではあるがオリエンタルな楽曲となり異色ではあるが悪くない。きりがないので飛ばして12曲目 Kibbles and Bits がお気に入りです。ジョージのラップ教室となっていて、ジョージの孫のバタヴィアンに楽しそうに指導しているのですが段々とリズム感がとれてきて上手くなってくるのが微笑ましい。不良でありファンクでありパンクでありジャンキーであるファンカデリックのイメージを孫の可愛い声で変えてしまうのも悪くはない。
 そしてこのアルバムの最後に曲名のクレジットがある Tales That Wag the Dog part2は収録されていないのに今気づき(無音の曲ではなく曲自体が存在しない)どんなメッセージがあるのか気になるところであります。

メンバーは書いてたらキリがないんですが
vocals : Amelia Jesse, Andre Foxxe, Barbarella Bishop, Belita Woods, Bobby Gillespie, Calvin Simon, Daddy Freddy, Denise Johnson, Duane "Sa'D'Ali" Maultsby, Fuzzy Haskins, Garry Shider, Gary Mudbone Cooper, George Clinton, Grady Thomas, Janet Evans, Jeanette McGruder, Jessica Cleaves, Joe Harris, Larry Heckstall, Lige Curry, Lloyd Williams, Louie "Babblin" Kabbabie, Shawn Clinton, Micahel "Clip" Payne, Nicole Tindall, Pat Lewis, Patavian Lewis, Ray Davis, Robert "P-Nut" Johnson, Cuz, Sandra Feva, Sheila Horne, Shirley Hayden, Starr Cullars, Steve Boyd, Tracey Lewis

keyboards, piano : Joseph "Amp" Fiddler, Martin Duffy, Tracey Lewis

organ, synthesizer : Bernie Worrell, Blackbird McKnight, George Clinton, Jeff Bass, Loic Gambas, Michael "Clip" Payne

guitar : Andre Foxxe, Andrew Innes, Bootsy Collins, Catfish Collins, Cordell Mosson, Dennis White, Blackbird McKnight, Eddie Hazel, Garry Shider, Jeff Bass, Jerome Ali, Loic Gambas, Michael Hampton, Michael "Clip" Payne, Robert Young

bass : Bootsy Collins, Blackbird McKnight, Henry Olsen, Lige Curry, Lonnie Motley, Michael "Clip" Payne

drums, percussion : Blackbird McKnight, Frank Waddy, Gabe Gonzales, Guy Curtis, Loic Gambas, Michael "Clip" Payne

horns : Bennie Cowan, Fred Wesley, Greg Boyer, Greg Thomas , Maceo Parker, Marcus Belgrave, Richard Griffith, Rick Gardner

programmed by : George Clinton, Mark Bass, Mike Payne, Mike E. Clark, Mike Wilder

1. Dog Star (Fly on)
2. U.S. Custom Coast Guard Dog
3. Some Next Shit
4. Follow the Leader
5. Just Sat Ding (Databoy)
6. Pack of Wild Dogs
7. Fifi
8. All Sons of Bitches
9. Dopey Dope Dog
10. Sick 'em
11. Kibbles and Bits
12. I Ain't the Lady (He Ain't the Tramp)
13. Tales That Wag the Dog


Fifi



  

2023年12月31日日曜日

The Neville Brothers / Valence Street


 Neville Brothers (ネヴィル・ブラザーズ)を聴き始めたのは、私がソウル・ファンクに凝って聴いていた北海道時代の頃。名前は知っていたものの田舎っぽい音を想像していましたが、どちらかと言えば都会的な音でした。しかし暫く聴かないと音を忘れてしまいます。
 バンド略歴もおさらいしておきましょう。ネヴィル家の4兄弟が1977年に結成したR&Bバンドで、前身としてメンバーのアートは1960年代半ばにはジョージ・ポーターJr.らと The Meters(ミーターズ)を結成し、ミーターズの後期にはシリルもメンバーに加わっています。つまりネヴィル・ブラザーズの前身がミーターズで、後にネヴィル・ブラザーズともニューオーリンズを代表するR&Bバンドとなっています。


 この Valence Street (ヴァレンス・ストリート) は、1999年発売の9枚目のアルバムです。それまで在籍していたA&Mから5枚のアルバムを発表し、CBSに移籍後の第1弾としてこのアルバムは発表されました。アルバム・タイトル曲のヴァレンス・ストリートは彼等が育ったニューオーリンズの通りの名前でファンキーなブルース・インスト曲です。ジャケ写にはこのルイジアナ州の川沿いや街並みが使われ、ライナーノーツには、おそらく兄弟の実家であろう写真が使われています。



 本作はバラエティ豊かな楽曲が収録されており、お馴染みファンク・ナンバー、美しくメロウなソウル・バラード、ジャズ・フレイバーの強いナンバーと楽めるアルバムになっています。また ステージでは既に演奏されてレパートリーの1つだったThe Dealer がはじめてスタジオ録音され、ワイクレフがプロデュースした Mona Lisa が再録音されています。そのほか推しはしっとり系が美しく芯のある音の Until We Meet Again。完全ファンク系ではReal Funkは、あれ P-FUNK?なんてのもあります。
 メンバーではサンフランシスコ在住の日本人JAZZピアニストで作曲家の、沙耶斎藤こと斉藤沙耶(Saya Saito)さんが初の女性メンバーとし参加しているのも注目の点です。
 改めて再び彼等の育った故郷に立ち返りルーツであるニューオーリンズ・ファンクと真摯に向き合ったメンバーの思い入れのあるアルバムでありました🎵

vocals, tambourine : Aaron Neville, Cyril Neville 
vocals, keyboads : Art Neville 
vocals, sax : Charles Neville
background vocals : Earl Smith
keyboards : Eric Kolb, Saya Saito
guitars : Shane Theriot
bass, background vocals : Nick Daniels
drums : Willie Green

producer : The Neville Brothers 

1. Over Africa
2. Utterly Beloved
3. Little Piece Of Heaven
4. Valence Street
5. If I Had A Hammer
6. Until We Meet Again
7. The Dealer
8. Mona Lisa
9. Dimming Of The Day
10. Real Funk
11. Give Me A Reason
12. Tears





  

2023年12月2日土曜日

Bootsy Collins / What's Bootsy Doin'?


 マイケルとかにもよくある80年代末の機械的な打ち込み系のシャカシャカ、ペラペラな音のクセに肉感的な粘っこいグルーヴ。やはりこの人奇才ではあるのが見えてしまうアルバムです。どう考えてもテクノ系の音楽も聴きながらリズムマシン使いながら遊んでいたら出来てしまった音が良かったんで、さらにおちゃらけて見たというような余裕が感じられます。実際、彼はP-FUNKで、総帥 George Clinton の軍団メンバーとして働き、坂本隆一、Talking Heads の Jerry Harrison と活動をしていた時期もあり、おちゃらける素養は十分にあったようです。
 メンバーはバッキング・ボーカルでは、総帥である George Clinton、ラップでは Moma Collins (ブーツィーのお母さん?)、ホーン部隊には Maceo Parker も参加の楽しそうな内容です。Bootzilla、Bootzilla、Boot-Tron などの名前は恐らく Bootsy 本人。


 作品はエレクトリックでスペイシー、エフェクティブな打ち込みとサンプリング。好んで聴くサウンドでは無いのですが、Bootsy であると私にとっても別格に聞こえてきます。
 それでは、レビューです。 Party On Plastic (What's Bootsy Doin'?) は、イントロの力強いラップの掛け合いが迫力ありリズムがあって素晴らしく、様々な曲が絡み合い、これもあれも聴いたことがあるといった内容が素晴らしい。デジタルにつなげながら違う曲にしてしまうDJ的な手法もありのデジタルばかりと思ったらスラップ・ベースもカッコ良い。 Subliminal Seduction (Funk Me Dirty) 思いっきりデジタルなテクノ・ポップになるが当時としては新しいんでしょう。ボーカルの姉さんも迫力。スキではない曲調なんですがBootsy なら採点は甘くなります。Leakin' 思いっきりサンプリングとプログラミングで、エレクトロ・ポップの嫌いなところ満載の典型ですね。これも作り手が良いのでセンス良しで許します。Shock-It-To-Me ヤクにやられて絶叫しているようなオジサンの声から入りセクシーなお姉さんの歌声とラップのドッキングにヘビーメタルなギターがソロだけ入ります。繰り返されるサビは、またどっかの曲のパクリですが合ってます。1st One 2 The Egg Wins (The Human Race) 軍隊のラッパ風のキーボードに軽快なラップ。卵巣に最初に到達したヤツの勝ちって意味らしい。Love Song は、ストリングのキレイな感じからは始まるデジタル・ポップ。思いっきりセクシー風に歌いあげる男性ボーカルに何かコミカルな要素も感じる曲の作りとしては本格的な曲。(Iwannabee) Kissin' U ラブソング的なところが続きます。プリンスの曲でこんなのあったような気がします。-ing The 'Luv Gun' 曲名だけ見て Kiss の要素が無いかどうか聞いていたけど、さすがにそれは無かった。Yo-Moma-Loves Ya は、ソフトロック路線でコード進行とメロディー的には Police の Every Breath You Take ですね。曲名からすると人間愛の曲なのでしょう。赤ちゃんの泣き声も聞こえます。Save What's Mine For Me は、夜の星空を原っぱで眺めるイメージのイントロから始まるミドルテンポのポップス。最後はまじめなラブ・ソングで締めくくるようです。
 派手でデジタルなだけの印象があったアルバムですが久しぶりに聴き直すと、もしかしたら深みのあるアルバムかも知れないと思い始めています。遊びが好きな人種なのでおちゃらけの中に何か大事なもの少しだけ入れているのかもしれませんね🎵

bass : Bootsy, Bootzilla, Casper (7), The Player (3)
lead vocals : Bootsy, Gary Mudbone Cooper
vocals (computer talk) : Boot-Tron
rap : Mico Wave, Moma Collins, Pretty Fatt
backing Vocals : Anita Walker, Bernard Fowler, Bernie Worrell, Carolyn Stanford, Cynthia Girty, Eddie Martinez, George Clinton, Mallia Franklin, Nicky Skopelitis, Robert "P-Nut" Johnson, Taka Boom, Tony Feldman, Vicky Vee
keyboards , programmed by : Bootsy, Mico Wave, Trey 'Goldfish' Stone, Wes Boatman
sampler : Bootsy
guitar : Bootsy, Catfish, Ron 'Attitude' Jennings, Stevie 'No Wonder' Salas
drum programming : Bootsy, Mico Wave
drums : Bootsy, Bootzilla
horns (Still 'Horny Horns') : Fred Wesley, Maceo Parker, Kush Griffin, Rick Gardner

producer : Bootsy Collins

1. Party On Plastic (What's Bootsy Doin'?)
2. Subliminal Seduction (Funk Me Dirty)
3. Leakin'
4. Shock-It-To-Me
5. 1st One 2 The Egg Wins (The Human Race)
6. Love Song
7. (Iwannabee) Kissin' U
8. -ing The 'Luv Gun'
9. Yo-Moma-Loves Ya
10. Save What's Mine For Me



  

2023年11月5日日曜日

The Jackson 5 / Greatest Hits

 

 Disk Union で、中古CDのソウル・コーナーを見ていたら、このアルバムを発見し懐かしさもあり即購入しました。アメリカで The Jacson5 が流行っていたと同時に日本でもフィンガー5 が完全に名前を意識して活躍していました。フィンガー5は1972年から1978年に活動、Jackson 5 は、1969年から1989年で本家は活動期間が長いですね。どちらも特にファンであったと言うことではりませんが、色々な場所で、とにかく良く流れていましたから色々な曲が耳に残っています。


メンバーは、下記の通り。5男は参加していないようです。
Jackie Jackson 長男 1962 - 1990・2001・2012-
Tito Jackson 次男 1962 - 1990・2001・2012 - 
Jermaine Jackson 三男 1962 - 1975・1984 - 1990・2001・2012 - 
Marlon Jackson 四男 1963 - 1987・2001・2012 - 
Michael Jackson 六男 1963 - 1984・2001
Randy Jackson 七男 1975 - 1990・2001


 さてレビューです。1曲目は、1969年のデビュー曲 I Want You Back メイン・ボーカルの Michael Jackson 11歳の時です。兄たちとのハーモニーも美しく、モータウン独特のサウンドは素晴らしい。現代でも十分通用する楽曲です。今まで気づきませんでしたがデビュー曲ですがバックにはストリングスが入っていますね。デビュー曲から豪華なサウンドでレーベルの期待の高さが最初から伺えます。次いで、ABC も、大ヒット曲です。マイケルのほ非凡な歌唱力、兄弟たちとの掛け合いも素晴らしい。楽器の演奏力の高さ、アレンジも素晴らしい。Never Can Say Goodbye は、典型的なソウルの楽曲ですが、伸びのあるマイケルの歌声と丁寧な歌いまわしで大人には出せない魅力ある作品になっています。Sugar Daddy は、モータウンですが少しロックっぽい曲ですね。踊りだしたくなるような跳ねたリズムが印象的です。I'll Be There は、少女のようなマイケルの歌声から始まるスローナンバーで切ないような歌声での楽曲が耳に残ります。Maybe Tomorrow ここらへんは、ビートルズとかも意識したような曲の出だし。このアルバムの中では曲としては弱いような感じです。 The Love You Save デビュー曲のような作りの曲で、良い曲ではありますが、少しネタ詰まり感が出ているような気もします。Who's Lovin You どっぷりソウル・ブルースですね。大人がダミ声で歌って味がでるタイプの曲ですが、正確な音程とリズム感できっちりと歌い上げることにより、このようなタイプの曲でまた違った魅力が出ています。でも背伸びしている感じがあるかな。 Mama's Pearl で、またモータウンサウンドに戻ってきます。ネタ詰まり感はあるものの、基本この路線で押していかなければファンは納得しないのでしょう。派手さはあって良いものです。Goin' Back To Indiana オールディーズですね。コンサートにはこういった曲もあった方が盛り上がります。演奏するバンドのメンバーは単純な進行で考えずに演奏できる、このタイプの曲は楽しいでしょう。そのように最後の方は盛り上がっています。I Found That Girl 締めの曲は、典型的なソウルです。リードボーカルは兄の誰かがとっています。それもワイルドで良いでしょう。
 若い頃に聴いていた音は、無条件に心地よいものです。Jackson 5 のアルバムを全て揃えようとは思いません。ベスト・アルバムを聴いて懐かしむにはちょうど良いアルバムです。映像を探していたら Ed Sullivan Show とか出てきましたがモロに口パクですね。そんな時代でもありました🎵

executive producer : Berry Gordy

1. I Want You Back
2. ABC
3. Never Can Say Goodbye
4. Sugar Daddy
5. I'll Be There
6. Maybe Tomorrow
7. The Love You Save
8. Who's Lovin You
9. Mama's Pearl
10. Goin' Back To Indiana
11. I Found That Girl





  

2023年10月28日土曜日

James Brown / Hot Pants


 以前のレビューでこんなこと書いてました。
「いつも思うんですがバンドのメンバーは大変なんでしょう。二日酔いならブレイク・ポイント逃しそうです。ずうっとテンションは同じで緊張しっぱなしで親玉は怖そうなおじさん。失敗したら、どつかれそうです(いやクビか?)」
 これはブーツィーが、1971年にヤクのやりすぎでクビになった後の1971年8月にレコード会社をポリドールに移して最初に販売したアルバムですから、やはり親玉は怖そうなオジサンだった訳です。そんな怖そうなオジサンも1988年に、薬物吸引中に妻とケンカ、銃乱射後に警察とカーチェイスなど、かなりの危ないヤク中らしいですが、このアルバムは仕事をきっちり、長尺でのファンクを5曲+ボーナスの潔いJBファンクと。改めて聴いていると、このセリフを言うような歌回しとループが、ヒップホップへ変化していったんだろうかとも思います(どうなんだろう?)


 さて、レビューです。Blues & Pants は、クールで黒さ満点の9分40秒の長尺。高速ではなく、落ち着いたテンポで、ダラダラしていますが、Fred Thomas の忍耐を強いられているような超シンプルベースを聴いていると、しっかり統制されているのだなと感じます。次いで、Can't Stand It は、またゴツゴツとしていてギターの Hearlon (Cheese) Martin, Robert Coleman の強制労働ぶりですが、しっかりファンクしています。2パートに分かれる Escape-Ism ですが、基本はワン・コードのリフパターンが一緒。最初はボーカル中心で2部目は、オルガン、トランペットのソロに自由が与えられています。そして掛け合いなどがあり、ノリ的には更にヒップホップ感が増しています。ボーナストラックの Escape-Ism (Complete Take) は、更に19分の長尺。基本一緒ですが音圧が低めかな。そして Hot Pants は、パターンは同じワンコードのファンク一発ですがタイトル曲だけあって何かがカッコ良いのと、途中から変わるリフ・パターンで何か新鮮に感じます。何かを突き詰めるとカッコ良くなるという典型ですね。
 同じリフを続けて、これほどまで飽きさせないのはJBならでは。でもクセが強いなあ。やっぱり🎵

vocals : Bobby Byrd, James Brown
organ : James Brown
guitar : Hearlon (Cheese) Martin, Robert Coleman
bass : Fred Thomas
drums : John (Jabo) Starks
congas : Johnny Griggs (3, 4, 6)

alto sax : Jimmy Parker
tenor sax : St. Clair Pinckney
trombone : Fred Wesley
trumpet : Jerone (Jasaan) Sanford, Russell Crimes (1, 2, 5)
organ trombone : Bobby Byrd

1. Blues & Pants
2. Can't Stand It
3. Escape-Ism (Part 1)
4. Escape-Ism (Part 2)
5. Hot Pants (She Got To Use What She Got To Get What She Wants)
【Bonus】
6. plus Escape-Ism (Complete Take)





  

2023年10月20日金曜日

Jazzanova / Funkhaus Studio Sessions


 Jazzanova はドイツのベルリンで結成された3人のDJ、プロデューサーのユニットで、Gilles Petersonと共に1997年レーベル Sonar Kollektiv を設立しました。このアルバムはその Sonar Kollektiv とお馴染み P-Vine からの発売です。サウンド的には Steely Dan 系のジャズやソウルを丁寧に大人向けのサウンドに仕上げてあります。DJが創った音楽ではありますが、本アルバムはプログラミングを排除した生音でありデジタルな感覚を感じるリアルな音が心を揺さぶります。DJのアルバムであると複数のボーカリストが起用されることが多いようですが、このアルバムでは Paul Randolph の1人となっており完全にバンドとして成り立っているのがわかります。


 アルバム名である Funkhaus Studio Sessions からわかるように、録音場所はベルリンの名門スタジオ、Funkhaus(ファンクハウス)にて制作されたものです。日本でのライブはは「ブルー・ノート 東京」「ビルボード・ライブ」でのライヴやフジ・ロック・フェスティバルに出演しているようです。
 さてレビューです。Let Me Show Ya は、最も Steely Dan 直系と言える曲で、このパターンは大好きです。作曲は Stefan Leisering 作詞は Paul Randolph で、サウンドの奥行きも深く、良くつくりこまれた名曲ですね。Theme From Belle et Fou 全て1曲目のようなサウンドかと思いきや、こっちは The Brand New Heavies 系のインスト。ジャズ・ファンク好きには、たまらん音です。I Human feat. Paul Randolph ボーカル曲で、これはシングルカットされているようです。こちらは Jamiroquai 系ですね。Look What You're Doin' To Me は、アーバン・ソウル系ですが、途中のラテンにチェンジするところは非常におしゃれ。Lucky Girl は、ボサ・ノバのリズムで軽快なジャズ・ファンクです。どれが本当の Jazzanova の音楽性なのか?目まぐるしく変わります。No Use、 No Use (Part 2) とアレンジ違いの2曲が続きます。1曲目はアコースティック多めのしんみりバージョン。次はエレクトリックなアーバン・ソウルバージョンです。ボーカルの Paul Randolph の言葉でないボイス非凡です。Flashback は、The Brand New Heavies 系です。総じてこっち系がこのバンドの本領かも知れません。Believer は、風変りな曲ですが、音使いはDJらしい楽曲です。 Little Bird は、ピアノのイントロから始まるバラード。こういった曲が聴かせられるのもなかなか器用なバンドであると感心させられます。I Can See は、ポップ・ロックですね。 Boom Clicky Boom Klack は、パーカッションのリズムとベースのみのイントロから始まりボーカルは中東系の音階を交えながらソウル系のようなトリッキーな曲。ワールド系でもないのが面白い。Fedime's Flight は、デジタルな重低音ベースがなり続けるインスト・エレクトリック・ポップ系で様々なアイデアがありすぎ。Let It Go で最後になりますが、リズムはThe Brand New Heavies 系ですが、進行はもっと複雑で Steely Dan も入りながらエレクトリックな感じもあります。このバンドの音楽性を集結させたようでもありコマーシャルな曲では無いですが良きかな。
 超技巧派集団と言われるのが納得のアルバムでした。ファンク、レアグルーブ好きなら絶対好きになる一枚であり、ジャズやソウルを丁寧に調理したクロスオーヴァー・サウンドで楽曲、音質、アレンジとも申し分ない良版🎵

vocals : Paul Randolph
electric piano (musser ampli-celeste) : Stefan Leisering (10)
synthesizer : Stefan Leisering (3)
electric piano (fender rhodes & wurlitzer), piano, harmonium, synthesizer, trumpet : Sebastian Studnitzky
bass : Paul Randolph
electric bass, double bass, percussion  : Paul Kleber
electric guitar, twelve-string guitar : Arne Jansen
computer (pc), percussion : Axel Reinemer
congas, bongos, percussion : Stefan Leisering
drums : Carl-Michael Grabinger
alto sax, tenor sax, baritone sax, flute : Sebastian Borkowski
trombone : Stefan Ulrich

producer : Axel Reinemer, Stefan Leisering
all songs recorded live at Studio P4 November 14th - 16th 2011

1. Let Me Show Ya
2. Theme From Belle et Fou
3. I Human feat. Paul Randolph
4. Look What You're Doin' To Me
5. Lucky Girl
6. No Use
7. No Use (Part 2)
8. Flashback
9. Believer
10. Little Bird
11. I Can See
12. Boom Clicky Boom Klack
13. Fedime's Flight
14. Let It Go






  

2023年10月13日金曜日

Eddie Roberts' West Coast Sounds / It's About Time


 The New Mastersounds のギタリスト Eddie Roberts' (エディ・ロバ)のセルフ・プロデュースのソロ・アルバムで、アメリカ西海岸のミュージシャンを集めて、ファンク・ファンク!!本家の The New Mastersounds は、60年代後半のソウル・ジャズ系の99年に結成された4人組インスト・ファンク・バンドでファースト・アルバムは、2001年 Keb Darge Presents The New Mastersounds を Cooker というレーベルから発売。以降は、自主レーベル One Note Records で作品を作り続けている。このアルバムは P-Vine からの発売。ソロアルバムだけに好きなことしかしてない感じで荒々しい部分が魅力。


 それではレビューです。オープニングは The Long Drive Home 昔からあるコード進行と曲構成で、難しいことはしていません。ドラムのカラカラの音がチープで気持ちよく、ひたすらエディーがギターをかき鳴らしています。気持ちだけでかき鳴らしている感じが、これまたチープで素晴らしい。もう少しダサいと私の好きなB級ファンクに近づく感じ。Bouncin' Around ここではドラムが少し音を変えて重めの音にしてます。ひたすらビートを刻みホーン部隊もむずかしいことはせずに王道の高揚感のあるハーモニー。Good Things は、元もとは、Pearl Dowdell の Sister Funk のカバーとのこと。オリジナルは当然歌物ですがオルガンでボーカルをやってます。Break The Fast いかにも西海岸にきましたって感じのビートにのっかってブラス部隊がソロをとる構成です。Fast'in も、昔からの王道パターンのディープ・ファンクです。ジャム・セッション的な感じですが、ここら辺が本領発揮って感じがします。A Day, A Week, A Month, A Year は、サイケ感を出してます。このアルバムでは異色の曲ですが中盤のアクセントとしては良いのではないでしょうか。Aguacate ここら辺はちょっと軽い感じのファンクでリハーサルでちょっと録音してみたぐらいの気負いはない録音です。BGMに良いんですよね。こういうの。All The Time 1970年ぐらいのクラシック・ファンクのカバーとのこと。オルガンの音が古き良きオールド・ファンクの雰囲気ぴったりです。曲のブレイクやキメも昔の感じそのままです。これも古臭くてダサいけどカッコ良い典型ですね。Now Is The Time これも Pearl Dowdell の Sister Funk のカバーとのこと。元曲も聴いときたいですね。Pack Of Lies これもカバーでデトロイトを中心に活動した Fabulous Counts というインスト・ファンク・グループのカバーらしい。どこかで聞いたことがあるやつです。コレクションのジャズファンク系オムニバスの、どこかにある気がします。今度調べてきます。Black Bag は、Carl "Sherlock" Holmes の Investigation No. 1 に収録の曲のカバーです。この曲カッコ良いんですよね。Somebody I Used To Know これもカバーで、ベルギー生まれのオーストラリアのシンガー・ソングライター Gotye の楽曲。2011~12年のヒット曲らしいので、それほど古い曲ではありません。アフロ系のリズムで、エディはオクターブ奏法でテーマを弾いています。なるほど、これを最後にもってきますか。ソロ・アルバムっぽいですね。
 総じて、ハモンド・オルガン・サウンド、チャキチャキのギターのファンク・カッティング、ジャズファンク好きにはお勧め🎵

guitar : Eddie Roberts
hammond organ , clavinet : Wil Blads
drums : Jermal Watson
tenor sax : Joe Cohen
tenor sax : Daniel Caseras
trumpet : Mike Olmos

producer : Eddie Roberts

1. The Long Drive Home
2. Bouncin' Around
3. Good Things
4. Break The Fast
5. Fast'in
6. A Day, A Week, A Month, A Year
7. Aguacate
8. All The Time
9. Now Is The Time
10. Pack Of Lies
11. Black Bag
12. Somebody I Used To Know




  

2023年9月17日日曜日

P-Funk / Guitar Army Tributes To Jimi Hendrix


 本作は、George Clinton(ジョージ・クリントン) 監修の Jimi Hendrix(ジミ・ヘン)トリビュート・アルバムです。Eddie Hazel(エディ・ヘイゼル)Michael Hampton(マイケル・ハンプトン)DeWayne Stephen "Blackbyrd" McKnight(ブラックバード)の P-Funkギタリスト、そして James Glass、Ras Kente と言う私にとっては謎?の顔ぶれ。
 Eddie "Maggot Brain" Hazel(エディ・ヘイゼル)はジミ直系のスタイルで、P-Funk のカラーを決定づけてきたギタリスト。ジミ・ヘンと同じ所へ旅だったのは、1992年12月23日(wikiでは Eddie Hazel のミドルネームに "Maggot Brain" がついてます)Michael Hampton は、ジャズ・ソウル・ロック・ブルースと様々な分野に精通したP-Funk 全盛期以降のエディに次ぐギタリストです。Blackbyrd McKnigh は、The Headhunters にも参加していたギタリストで、ジャズテイストを聴かせたアバンギャルド性が魅力なギタリスト。そして正体不明な James Glass は、デトロイトでローカル・ブルースマンとしてジョン・リー・フッカーと共演し、サン・ラにも参加していたことがあるらしい。もうひとり、Ras Kente もデトロイトをベースに活動しているレゲエ畑出身とのこと。
 アルバム自体は100%オリジナルで、P Vine からの要請に、George Clinton が二つ返事でOKして実現とのことです。曲は単なるカバーだけではなく、ジミがモチーフの曲も多数あり、全てニューレコーディングの安直なトリビュートではないようです。
 
 

 さて、レビューです。Scuse Me While I Kiss The Sky はラップの John Sinclair がメインで、ギターは Ras Kente です。サイケなサウンドのギターはジミの直系と言うよりは発展形。レゲエ出身とは思えないロックなギターに ラップはファミリーからのトリビュートと納得ですがうーん。次は、安定の Eddie Hazel による Purple Haze 他のアルバムかライブで聴いたことがある安定の曲で、厳密には Purple Haze ではない、っぽいファンクですがセンスは抜群でエディーやっぱり大好きです。Pleasure With The Dirt Devil は、今までで一番ジミっぽい仕上がりです。高ぶるボーカルにはジミにプリンスが混ざっているが、それは高揚するときの表現としては正しい。Positivity は、全てのパートが Michael Hampton の宅録のような感じです。ジミ・フリークな現代ファンク・ミュージシャンの宅録みたいで全てこの感じだったら飽きる感じです。Look Now Baby は、James Glass と、そのハウス・バンド The Get To Gettin' Band による正統派なブルースで、このアルバムの中では浮いている感じです。Fly On は、Blackbyrd のいつもの王道パターンです。このグシャグシャ感とジミの音を、十分に感じるギターがたまりません。王道は、ワンパターンですが飽きることはありませんね。Reflections On Jimi Part 1 は、御大 George Clinton の発案によるラジオDJ的なもの、つなぎにしては3分22秒と長い。Funky Kazoo は、ジミと言うよりはプリンス的なテイストを感じるマニアックな楽曲。悪くはないんだけど。そう、こんなのもファンカデリックなんだよなあ。The Wind Cries Colours は、Ras Kente による作品で、なるほどレゲエです。レゲエに乗せたアコースティック・ギターが延々と7分35秒です。もはやジミの匂いは感じません(笑)Get To The Gettin'  は、James Glass。ただのブルースギタリストかと思っていたら、俺だってファンクはできるぜって感じの主張を感じますが、録音の加減かギターの音がペラペラなのが残念。でもまあ面白い。Future Past は、重厚なファンク・ロックですね。悪くはないですが、音の割に中身が薄目かな。Should'A Known は、ワシャワシャにギターを被せたファンク・ロックですが、これもかなりチープな感じの仕上がりで、ひねりは無いですね。しょうがない。で、Reflections On Jimi Part 1 は、先の Part2 よりは短めの1分2秒で、もはや後半はダレダレな感じです。最後は、Debbie Does To Voodoo Child で、ラップによって締めくくりですが、Voodoo Child は、どこにいるのか?心の中にいるのか、サウンド面からは全く不明なのが凄い。
 ジミヘン好き、ファンク系に興味もあるギタリストにとってはニヤリとしてしまうアルバムではありますが、??というところも、かなりあり好きでない人にとっては少し脂っこいかもしれない🎵

【guitar】 
Eddie Hazel、Blackbyrd、Michael Hampton、James Glass、Ras Kente、

producer : George Clinton
recorded New Orleans, Lousiana; East Detroit, Highland Park, Michigan USA 1994

1. Scuse Me While I Kiss The Sky / John Sinclair
2. Purple Haze / Eddie Hazel
3. Pleasure With The Dirt Devil / Blackbyrd
4. Positivity / Michael Hampton
5. Look Now Baby / James Glass And The Get To Gettin' Band
6. Fly On / Blackbyrd
7. Reflections On Jimi Part 1 / George Clinton
8. Funky Kazoo / Michael Hampton
9. The Wind Cries Colours / Ras Kente
10. Get To The Gettin' / James Glass And The Get To Gettin' Band
11. Future Past / Randall Lynch And Allen Lynch
12. Should'A Known / Randall Lynch And Allen Lynch
13. Reflections On Jimi Part 1 / George Clinton
14. Debbie Does To Voodoo Child / Point Black