2023年12月31日日曜日

The Neville Brothers / Valence Street


 Neville Brothers (ネヴィル・ブラザーズ)を聴き始めたのは、私がソウル・ファンクに凝って聴いていた北海道時代の頃。名前は知っていたものの田舎っぽい音を想像していましたが、どちらかと言えば都会的な音でした。しかし暫く聴かないと音を忘れてしまいます。
 バンド略歴もおさらいしておきましょう。ネヴィル家の4兄弟が1977年に結成したR&Bバンドで、前身としてメンバーのアートは1960年代半ばにはジョージ・ポーターJr.らと The Meters(ミーターズ)を結成し、ミーターズの後期にはシリルもメンバーに加わっています。つまりネヴィル・ブラザーズの前身がミーターズで、後にネヴィル・ブラザーズともニューオーリンズを代表するR&Bバンドとなっています。


 この Valence Street (ヴァレンス・ストリート) は、1999年発売の9枚目のアルバムです。それまで在籍していたA&Mから5枚のアルバムを発表し、CBSに移籍後の第1弾としてこのアルバムは発表されました。アルバム・タイトル曲のヴァレンス・ストリートは彼等が育ったニューオーリンズの通りの名前でファンキーなブルース・インスト曲です。ジャケ写にはこのルイジアナ州の川沿いや街並みが使われ、ライナーノーツには、おそらく兄弟の実家であろう写真が使われています。



 本作はバラエティ豊かな楽曲が収録されており、お馴染みファンク・ナンバー、美しくメロウなソウル・バラード、ジャズ・フレイバーの強いナンバーと楽めるアルバムになっています。また ステージでは既に演奏されてレパートリーの1つだったThe Dealer がはじめてスタジオ録音され、ワイクレフがプロデュースした Mona Lisa が再録音されています。そのほか推しはしっとり系が美しく芯のある音の Until We Meet Again。完全ファンク系ではReal Funkは、あれ P-FUNK?なんてのもあります。
 メンバーではサンフランシスコ在住の日本人JAZZピアニストで作曲家の、沙耶斎藤こと斉藤沙耶(Saya Saito)さんが初の女性メンバーとし参加しているのも注目の点です。
 改めて再び彼等の育った故郷に立ち返りルーツであるニューオーリンズ・ファンクと真摯に向き合ったメンバーの思い入れのあるアルバムでありました🎵

vocals, tambourine : Aaron Neville, Cyril Neville 
vocals, keyboads : Art Neville 
vocals, sax : Charles Neville
background vocals : Earl Smith
keyboards : Eric Kolb, Saya Saito
guitars : Shane Theriot
bass, background vocals : Nick Daniels
drums : Willie Green

producer : The Neville Brothers 

1. Over Africa
2. Utterly Beloved
3. Little Piece Of Heaven
4. Valence Street
5. If I Had A Hammer
6. Until We Meet Again
7. The Dealer
8. Mona Lisa
9. Dimming Of The Day
10. Real Funk
11. Give Me A Reason
12. Tears





  

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