私の中のニューオリンズのブギウギ・ピアノと言えば、この人となってしまいました。生まれはボガルーサという町で後にニューオリンズに移り住んだそうで1918年生まれ1980年72歳で没されています。ニューオリンズと言えば、ブルース、ブギウギ、ジャズ、アフリカンなどの音楽が存在しますが、基礎となるのはセカンド・ライン・リズム(ビート)と言われるこのリズム。少し勉強したんですがこのセカンド・ラインは、ジャズ・フューネラルというニューオーリンズ独特の葬儀のパレードから生まれたもので、墓地までは重々しい雰囲気でのブラス・バンドでのパレードを行いながらも、帰路は賑やかで活気のある曲を演奏します。先頭を歩く人はファースト・ラインで故人の縁者。セカンドラインは故人と関係ない人たちで構成され音楽に合わせて踊り、ハンカチを振り、色とりどりの傘を掲げてパレードを盛り上げるといった様相で、このセカンド・ラインで演奏されるリズムがプロフェッサーの音楽の基礎となっています。
プロフェッサーのアルバムを聴いていると、かなり一辺倒の楽曲で作風はほぼ変化しないのでツマラナイと思った時期もありましたが、こんなことを知ってここまで徹底していると、そこが味となってくるようです。聴く人によっては演歌やブルースはみな同じに聞こえるのと同じことのようで、聴き続けることで心地よくなるものも世の中にはあるものと同じことですね。
この、プロフェッサーは、近所で捨てらていた壊れたピアノを拾ってハンマーを使ってピアノを修理しながら、ピアノを習得。音楽キャリアとしては最初はギタリストだったんですが、ブギウギ・ピアノの方がモテそうだとピアニストに変更したと伝記には書いてあるようです。そのほか、途中音楽の仕事はなかなかなくて、プロのギャンブラーで生計を立てていたとは以前どこかで書いておりますが、どこか歌い方が胡散臭いのもこの人。伝記を額面通りに受け取ってよいのかどこまで本当なのか迷うとこではあります。そんな売れなかった時期から1974年に「再発見」されて作ったこのアルバムは、どこまでも自分の路線を崩さない教授の頑固さと味があります。(どのアルバムも平均してこのテンションではありますが)歌えるブギウギ・ピアノを目指そうとする人は是非🎵
piano, vocals : Professor Longhair
guitar, violin : Clarence "Gatemouth" Brown
bass : Julius Farmer
drums : Shiba
congas : Alfred "Uganda" Roberts
tenor sax, baritone sax : Jerry Jumonville
trumpet : Steve Madaio
producer : Philippe Rault
1. Mardi Gras in New Orleans
2. Hey Now Baby
3. Junco Partner
4. Meet Me Tomorrow Night
5. Doin' It
6. How Long Has That Train Been Gone
7. Tipitina
8. Rockin' Pneumonia
9. Jambalaya (On the Bayou)
10. Mean Ol' World
11. Stag-O-Lee
12. Mess Around
13. Rum and Coke
14. (They Call Me) Dr. Professor Longhair
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