2021年2月21日日曜日

唸るミュージシャンたち!

 

 今まであまり気にしていなかったんですが、いきつけの音楽好きの集う「おでんバー」で音を大きめで聴いていると、この店でかかるピアニストには唸る人が多く、唸りながら楽器を弾く人はどれほどいるんだろうと気になり調べてみました。
 Jazz であれば、セロニアス・モンク、キース・ジャレット、バド・パウエル、エロール・ガーナー、オスカー・ピーターソンなど。日本人ピアニストでも菊池雅章は有名で、守安祥太郎なんて方もいらっしゃいます。唸り方は人それぞれ個性豊かです。ラテンだとエディー・パルミエリ がいらっしゃいます。クラシック・ピアノなんてピアノ以外の音を出すなんて御法度かと思っていたらグレン・グールド、フリードリヒ・グルダという人が有名らしいです。 
 しかし一口に唸ると言っても唸り方や音程?などは人それぞれで、キースジャレットはかなりでかい。力を入れるタイミングで声を出し始めて、アドリブに入るとかなりの頻度で叫んでます。音程はピアノと全く違うのですが、ピアノとシンクロはしていますので歌っている気持ちなんでしょうか、しかしかなりでかい。

Keith Jarrett Trio Bye Bye BlackBird

 最近聞き始めた日本人ピアニストの菊池雅章氏は、音程はアドリブとリンクしていないので、歌というよりは完全に唸りというか叫びに近いものがあります。間近で聞いたら、さぞかし怖かったものと思われます。

Tethert Moon Alabama Song

 モンクも唸りは有名で、ソロの時には自分のアドリブに対して声を出していることがあります。しかしキースジャレットと比較すると大人しいです。 動画の Raise Four もアドリブの時に、かすかに聞こえる程度で唸っているというよりは歌っているような感じでそれほど気になるわけではありません。

Underground  Raise Four

 バド・パウエルは完全に自分のソロと並行して歌っています。動画の Cleopatra's Dream も決して肉声の歌はうまいわけではありませぬが、何か楽しそうですね。だいぶ気分よくやっておられます。

Bud Powell Cleopatra's Dream

 今回調べていて初めて知った守安祥太郎というピアニストはなかなかの熱いプレイヤーで、4分目あたりから激しいソロを展開しながら、唸るではなく雄叫びをあげていらっしゃいます。これはインスピレーションを掻き立てているというよりは自分を鼓舞させている雰囲気です。それにしても唸りヌキでもなかなかの名演です。チェックのアーチストですね。

The Historic Mocambo Session '54 I Want To Be Happy

 さらにエディー・パルミエリという人も探して聞いてみました。軽快なジャズっぽさを混ぜながら弾くピアニストで心地よいピアノでした。。他でも素晴らし演奏はたくさんありましたが、ほかの楽器にかき消されて唸りを聞く点では聞きにくかったので、この Pensando En Ti を挙げてみました。ソロの軽快さとは別に、幽霊のように長く響くのがとても鮮明に聞こえています。

Pensando En Ti · Eddie Palmieri

 探していて気づいたんですが、ほぼ唸っているのが録音されて聞こえるのはライブ盤が多いです。おそらくスタジオ版だと編集できてしまうせいもあるでしょうが、ライブでのってくると思わず声も大きくなってしまうんしょう。声は出さないにしろギタリストの口がパクパク動いているなんてのもよく目撃します。録音されていないだけで叫んでいる人もいるものと思われます。
 唸り声を目的に音源を探す作業を初めてやりましたが、なかなか面白い作業なもんです。他でも発見したら貯めておいてそればっかり聞くというのも、なかなか悪趣味でよいかもしれません🎶🎹

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