2025年4月15日火曜日

Mississippi John Hurt / Richard "Rabbit" Brown / Hambone Willie Newbern


 戦前カントリーブルースの巨匠三人のオムニバス。ブルースと言っても現代人が思うブルースとは少々ニュアンスが異なっています。このタイプの音楽はアメリカの南北戦争以降の復興期に、南部の農村社会で演奏されていた音楽でアメリカ全体のものでは無く、地域のコミュニティ・レベルで歌われていたもので、このタイプの歌い手を、業界では「ソングスター」と呼び、=ブルース・マンではないらしい。英語では「songster」と綴り、星のスターではありません。ブルースの誕生以前から存在し、伝承歌、ブロードサイド・バラッド、ミンストレル・ソング、ポルカやリールといったダンス・チューンなど、さまざまな音楽を演奏していたミュージシャンのことで、ブルースも流行の音楽としてレパートリーに加わって、ソングスターに歌われることもあると言う広義な音楽を歌うミュージシャンを表現するものっだそうです。何やら難しいですが、ここら辺のことは、本CDのライナーノーツでは、中山義雄氏がこ書かれています。しかし難解な内容であることと、筆者の造語なん?と思ったこともあり調べ見ると、奥和宏氏のブログ内で「ソングスターの系譜」としてまとめられているものが、少しだけわかりやすかったのでリンクしときます。


 さて、このCDに入っている一人目の巨匠は、ミシシッピ・ジョンハートは本名「John Smith Hurt」で"Mississippi" はセールス用のギミックです。ブルースシンガーにありがちな、ダミ声ではなく、少し鼻にかかった柔らかな声で穏やかで和みますカントリー・ブルースの教本では、必ず出てくる人です。オールドタイムやフォークに近く、タイム感と楽曲の構造は現代のブルースとは完全に違って理解しにくいのですが、スリー・フィンガーのギターの弾き方などは繊細で教則本に載る譜面では現代人が理解しやすいようにアレンジされているものが多いです。収録は13曲ありますが、1928年2月14日①②、1928年12月21日③~⑥、1928年12月28日⑦~⑬の3回の録音で当時ミシシッピ州アバロンに住んでいた彼にメンフィスにきてもらって録音していたのが、ホームシックと大都会のカルチャーショックで行き来しての録音となったとのこと。有名になったのはずっと後の1963年で農民をやりながらギターを弾いていた彼を発見し、ニューポート・フォーク・フェスティバルへ出演してもらったのが、きっかけとのこと。都会の水が合わなかったのか再発見の3年後の1966年11月に心臓発作で亡くなってしまっています。



 もう一人の巨匠は、リチャード・ラビット・ブラウン「Richard "Rabbit" Brown」
当然 "Rabbit"はギミックです。ダミ声までいかないが少ししゃがれた歌声のニューオリンズのストリートミュージシャンで、生涯で6曲しか録音されていないうちの5曲がこのアルバムに入っていて、James Alley Blues は、ボブ・ディランがカバーしています。楽曲は全体的に現代のブルースに近づいていますので、ミシシッピ・ジョンハートよりはるかに理解しやすいと思います。I’m Not Jealous のギターの低音源をバチバチ音を鳴らす スナッピングは印象的でした。Sinking Of The Titanic は、あのタイタニック号の沈没を歌っています。勇ましい歌い口で、歌で物語を語るような感じです。


 最後の巨匠、ハンボーン・ウィリー・ニューバーン「Hambone Willie Newbern」は、このアルバムで初めて知りましたが、酒のみの雰囲気が漂ったいい声してます。テネシー州ブラウンスヴィルの住人で、スリーピー・ジョン・エステスは彼からギターを教わったと言われていますが、詳しいことは余り知られていません。ギターワークは一番現代ブルースに近いロバート・ジョンソンタイプで「Roll and Tumble Blues」は「Rollin' and Tumblin'」の原曲とどこかに書いてありました。確かにそのものだと思います。ロバートジョンソンもクセが強めのソングスターですから、はるかにニューバーンの方が聴きやすいです。1929年にアトランタでたった6曲を残したものが全てここに収録されています。
 この手のソングスターのオムニバスは、勉強で購入していますが、このアルバムは聴きやすい曲、理解しやすい曲が収められており、この手の音楽を聴き始めようと思っている人には入門として良いと思います。玄人向けのものは修行のようなアルバムも多いかと思います🎶

Mississippi John Hurt
1. Frankie
2. Nobody's Dirty Business
3. Ain't No Tellin'
4. Louis Collins
5. Avalon Blues
6. Big Leg Blues
7. Stack O'Lee Blues
8. Candy Man Blues
9. Got The Blues Can't Be Satisfied
10. Blessed Be The Name
11. Praying On the Old Camp Ground
12. Blue Harvest Blues
13. Spike Driver Blues

Richard "Rabbit" Brown
14. James Alley Blues
15. Never Let The Same Bee Sting You Twice
16. I'm Not Jealous
17. Mystery Of The Dunbar's Child
18. Sinking Of The Titanic

Hambone Willie Newbern
19. She Could Toodle-Oo
20. Nobody Knows (What The Good Deacon Does)
21. Shelby County Workhouse Blues
22. Way Down In Arkansas
23. Hambone Willie's Dreamy-Eyed Woman's Blues
24. Roll And Tumble Blues






  

2025年4月14日月曜日

濱口祐自 / 竹林パワーの夢


 これは、日本コロムビアからメジャーデビューする前の自主製作盤の1997年の作品です。久保田麻琴氏、がリマスタリングして蘇らせたアルバムで、発売元は Aby Records。 通販の(株)アオラ・コーポレーション の所有するレーベルのようです。
 札幌在住時代にレコード屋では、販売していなかったのでタワレコ通販でお取り寄せしての購入アルバムです。濱口祐自氏は、スライド・ギターをひたすら練習していた時期にyouTube で見かけたのが最初で、還暦でデビューの氏のギターの音色だけではない、素朴な人柄、聞き取りにくい和歌山弁、魔改造したギターに興味が湧いていたら、アコースティック・ギター・マガジンなどでも見かけるようになり、ドンドン惹きこまれてしまいました。


 CDの盤に印刷されているご本人の写真は若い!です。アフロで外人ぽくてイケメンですが、今の濱口祐自氏も熟成されていて好きです。
 和歌山で竹林パワーという店をやっておられたので、その名をとってつけられたアルバムで、おそらくジャケ写はその店の内装かと思われます。竹の壁には父親の書いた海の絵を飾っていたと書いてあるので、ジャケットの裏側の2枚の絵は、まずその絵ででしょう。

 

 またライナー・ノーツには、「いつか自分の曲を自分の演奏でアルバムを作りたいと思い、やっと形にすることができました」と本人の言葉が書かれており、その思いが綴られた素朴ではありますが、心のこもったアルバムです。インタビューなどを見ていると、好きだと思った音楽はジャンルにこだわらずにギターで表現すると言っているのを見かけました。このアルバムに収録されている曲もジャンルレスに、美しい響きになるように設計された音と、こだわりのギターの音色が盛り込まれています。また日本人であることにこだわりを持っているのでしょう。英語の曲も全てカタカナの日本語表記をつけながら、海外の方へのセールスも意識しての原語表記もしてます。
 

 全曲レビューします。「遠い日の夢」 唱歌のようなネーミングで、細いギター音で綴られる楽曲です。ジャンルレスですがフォークよりはクラシック寄りで、一人演奏とは思えない綺麗なアルペジオの中に浮かび上がるメロディーを、そっと弾いています。「妙法の夕ぐれ」 思いっきり和なネーミングで、これはアメリカの古いフォークを思わせる響きでスライドを使った牧歌的な曲で確かライ・クーダーも好きだと言っていた氏の言葉が思い出されます。「エスニックウインド」ラグ・タイム的な曲で氏の最も得意とする曲調です。おそらく長く演奏してきた曲で、色々なアレンジを持っていそうな雰囲気です。「ハーフムーンセレナーデ」メロディーが日本の唱歌のような音使いで曲名のように熊野で半月の夜に空を眺めながら弾いていたら出来たのかと思わせます。「せつない香り」これは、聴いたことのあるメロディーで、どこかの民謡かと思いますがわかりません。ああ気になる。「フライデーワインステップ」ラグタイムで、やっぱりこの手の曲は氏の右手は勝手に動きながらリズムとメロディーを弾くパターンで、このように弾きてみたいです。意識して引き続ければ一緒に弾くのは難しくないと聞いたことがあります。死ぬまでにマスターしたいです。「春を待つ満月」情景が浮かび熊野の夜が想像できる曲で、ロマンチック。「キュティショーティ」カポタストつけて思い切り上の方で弾いていますね。うーん、これもカッコ良い。「アラレヤと月」夜にちなんだ曲が多いですね。アラレヤとは何だろうか。きっとライブに行けば曲紹介で話してくれているんだろうと思います。音の揺れが幻想的です。「サンデーモーニングピッキン」日曜の朝は、この曲で練習だって曲でしょうか。それとも日曜の朝が来たぜ。軽やかに今日も始まりだでしょうか。「バンブーフラワー」竹にちなんだネーミングは氏の思いが強いような気がします。竹の花が咲くと竹林は枯れてしまうと聞いたことがあります。静かに咲き誇り、そのはかなさの表現ですね。「ふるさと」高野辰之作詞・岡野貞一作曲の日本の唱歌で日本の小学校に通った人は今も昔も知っているメロディーですね。「朧月夜」これも高野辰之作詞、岡野貞一作曲の唱歌、偉大な日本のメロディーメイカーへのリスペクトですね。「海」これも林柳波作詞、井上武士作曲の唱歌です。すっかり忘れてましたが聴き直して思いだしました。私はあまり歌ってないかもしれないです。
 本アルバム、繊細なフィンガーピッキングで童謡、ラグ、ブルースなど様々な音楽が詰まっています。メジャーデビュー後のアルバムも良いですが、これはこれで実に味わい深い🎶🎸

1.遠い日の夢 Long Lost Dream
2.妙法の夕ぐれ Myoho Sunset
3.エスニックウインド Ethnic Wind
4.ハーフムーンセレナーデ Half Moon Serenade
5.せつない香り Triste Fragrancia
6.フライデーワインステップ Friday Wine Step
7.春を待つ満月 Full Moon Awaiting Spring
8.キュティショーティ Cutie Shorty
9.アラレヤと月 Arareya And Moon
10.サンデーモーニングピッキン Sunday Morning Pickin`
11.バンブーフラワー Banboo Flower
12.ふるさと (ボーナストラック) Hometown
13.朧月夜 (ボーナストラック) Twilight Moon
14.海 (ボーナストラック)Seacoast




  

2025年4月13日日曜日

Boscoe


 1970年代のシカゴのアフロ・ファンクで、発売は Kingdom Of Chad Records。かなりアンダー・グラウンドなサウンドで、Sun Ra、Art Ensemble Of Chicago などのスピリッツを内包しているとの評もありますが少し違うんですよね。ドロドロのサウンドはアーシーでコズミックさも感じます。レコードなんかは amazon で $4,500 ですから2024年5月現在のレートで、なんと 688,500円 と高額取引。今はレア過ぎて出品もありませんので円安の今では恐ろしい金額になってしまうに違いありません。もちろん私はリイシューのCDの購入でしたからリーズナブル。入手が中古か新品かは覚えていません。2025年2月現在¥4,500でした。高くねえか?DiskUnionでは、リイシューLPは\2,750、タワレコでは、LP¥5,190 CD\2,990でしたが両方ともソールド・アウトでした。
 リイシュー版の発売は、レアものの再発/発掘を手がけるシカゴのレーベルの NUMERO が立ち上げた紙ジャケ専門レーベル「アスタリクス」とのこと。アスタリクスの表記は恐らく「4*」(ライナーノーツの裏側にありました)愛聴盤ではありますが、今回調べて見て初めて知りました。


 メンバーは6人でベースの Ron Harris は、Ramsey Lewis の Salongo に参加していましたが、他のメンバーの活動は結構マイナーな感じです。


 それでは全曲レビューです。Introduction は、スタートからスピリチュアルな幕開け。はるか昔、最初に聴いた時には退屈な感じがした気がしますが、何十回も聴いていると、このドラマチックで大袈裟な構成とオドロオドロしいボーカルが大好きになってきます。またエンディングのベースが怪しさを醸し出すところも最高です。そしてイントロのギターのアルペジオが、普通過ぎて怪しい。Writin' On The Wall も、イントロに続き怪しさ満載の朗読ボーカルとトランス状態になっているかのような叫び。管楽器はトランペットとトロンボーンですが誰が吹いているのかフルートがホラーっぽい。行きつけの音楽好きの集う「おでんバー」の常連の一人には、このエネルギー最高ですねの誉め言葉頂きました。He Keeps You あたりからは、普通にファンクの演奏ですがボーカルが野太い声で、更にどこかがアフリカンな響き。ここらへんでベースの Ron Harris の変態なベースラインとバカ馬なテクニックと正確なリズム感が気になってきます。We Ain't Free では、グルービーなリズムになってきて普通にファンクもするのかと妙に感心していると、いきなりのベースとドラムとパーカッションのアフリカンの長い間奏とフリーのようなソロに脳がやられてから最後はテクニック剝き出しのソロ合戦とサイケな展開にノックアウトです。If I Had My Way は は Sly とかが好きな人には受け入れやすい楽曲になります。ギターのカッティングとホーン部隊の上手さにも注目です。I'm What You Need では、メロー・ソウルの始まりにコマーシャルな部分を感じながら、ボーカルの野太いバリトン・ボイスが怪しさを加えながらファルセットのボーカルがポップさを加えコーラスがチャンと上手い所が怖いです。Money Won't Save You ここまで聴いてくると、この曲が一番普通に聞こえるので何かつまらなく思えてくるようになれば、相当このアルバムを聴きこんでいる証拠でしょう。私には、もはや普通過ぎて刺激が足りません。Now And Den きっとNow and Then なんですかね。普通ではありますがカオスを含んだスピリチュアルなソウル風ファンクです。
 ジャケットがレゲエカラーなのでそっち系かと思いきや、そちら要素は全くなかった。スピリチュアル一歩手前のファンク。古きよきサウンドで全体的にリバーブかかりすぎでサイケな雰囲気カオスな香りが漂い、マニアにはヨダレものの一枚かと思います🎵

 
 
 

guitar : James Rice
bass : Ron Harris
drums : Steve Cobb
sax : Darry Johnson
trumpet : Harold Warner
trombone : Reg Holden

producer : Joseph Ehrenberg
Recorded at Paragon Studios, Chicago, Illinois.
Originally released in 1973.
all songs written by Boscoe

1. Introduction
2. Writin' On The Wall
3. He Keeps You
4. We Ain't Free
5. If I Had My Way
6. I'm What You Need
7. Money Won't Save You
8. Now And Den





  

2025年4月12日土曜日

Roberta Flack & Donny Hathaway


 Roberta Flack (ロバータ・フラッグ)と Donny Hathaway(ダニー・ハザウェイ)の共演で、1972年作でグラミー賞をとっている名作です。二人とも、ハワード大学にて音楽理論を学んでいた頃から仲が良いと書かれていたものを見受けたため、同級生だったのかと思いましたが調べて見ると、Roberta Flack は1937年生まれで15歳でハワード大学へ入学19歳で卒業なので在籍期間は1952~1956年。クラシックと声楽を学んでいました。一方 Donny Hathaway は1945年生まれ入学年はわからないですが、特進の記述は見当たらないため、18歳で入学とすると1963~1967年の在籍のはずなので、どう考えても同級生ではありませんが、クラシックを学んでいた点で共有点があります。ハワード大学は、ワシントンD.C.に所在するアメリカ合衆国の私立大で、1867年創立。全米屈指の名門歴史的黒人大学で、現在でも全米最高峰の黒人大学と言われていて ”非黒人も入学は可能ではある程度” のようです。多くのアメリカの黒人パワーエリートを輩出し、カマラ・ハリス米国副大統領の出身校としても知られています。


 ハワード大学出身で、クラシックを学び、ピアノを得意とするシンガーであるなどの共通も多く、この時代に、新たなソウルミュージックの表現、社会における問題や自分達の意見を詞にするニューソウルのムーヴメントを Curtis Mayfield 等とともに牽引していた二人であるとも言えます。
 さてバラード主体のボーカルとハーモニーが特徴のこのアルバム。全曲レビューしてみます。 I (Who Have Nothing)  まずは、Roberta Flack が切り出し、サビは二人のデュオ、Donny Hathaway の独唱から二人の掛け合い、情感たっぷりに腹の底から湧き出てくるような感情をの表現で、やり過ぎなのではと思うぐらいの力が入った1曲です。ハーモニーも素晴らしいですが伸ばすフレーズで、二人のビブラートの長さもシンクロしているのは今回聴いて気付きました。二人のバンドはギター Eric Gale、ベース Chuck Rainey、ドラム Bernard Purdie の当時の業界では、ありとあらゆる現場で活躍していた三人です。You've Got A Friend は、Carole King の名曲で James Taylor もヒットさせた名曲。ただこの曲に限っては Donny Hathaway の Live! に収録されているバージョン が一番好きかもしれません。ギターは、David Sanborn でもお馴染みの David Spinozza が弾いています。ストローク・プレイですが、埋もれずに密かに存在感のあるプレイです。Baby I Love You は、Aretha Franklin も取り上げた名曲。ここではカントリー風のアレンジで、サビの I Love You のリフレインは、こちらの方が印象強くアイデアの勝利。Be Real Black For Me アメリカの公民権運動を象徴する歌詞をラブ・ソングにしている曲ですね。曲調的には、いかにも Donny Hathaway の色が強いでしょうか。 You've Lost That Loving Feeling は、ブルーアイド・ソウルの The Righteous Brothers のヒット曲ですが Donny Hathaway の色が強いような気がします。 For All We Know は、Roberta Flack のピアノをバックに Donny Hathaway が歌うスタンダードで、Nat King ColeBillie Holiday で歌われているものとは全く違う解釈です。近い解釈では Nina Simone も発見しクラシックの素養がある人の解釈としては近いものがあるかもしれません。ここまでシリアスな楽曲の展開ですが Where Is The Love で、ポピュラーな感じになり、ホッとします。これは、かなりヒットした曲で、この二人のバージョンが印象的です。Come Ye Disconsolate はゴスペルで、このアルバムのボーカル曲のラストにこの曲を持ってきたことは、様々な音楽性がある二人の、また共通の音楽の大事なルーツでもあることを示していることかと思います。そして最後は二人のピアノのデュオの Mood です。Donny Hathaway のエレピの揺れと、Roberta Flack のクラシカルなピアノのプレイは、二人の音楽の相性の良さを見せてくれます。
 売れたアルバムでありますが、商業的な部分だけでなく二人の音楽表現の最高の形となった一枚であることを認識させてくれる素晴らしい一枚。これもじっくり聴きこんだ方が楽しいアルバムですね🎶

producer : Arif Mardin, Joel Dorn
recorded at Atlantic Recording Studios, New York, N.Y.
Additional recording for "You've Got A Friend" at Regent sound Studios, New York, N.Y.

1. I (Who Have Nothing) / Jerry Leiber, Mike Stoller, Carlo Donida
vocals, electric Piano : Roberta Flack
vocals, piano : Donny Hathaway
guitar : Eric Gale
electric bass : Chuck Rainey
drums : Bernard Purdie
percussion : Ralph MacDonald
2. You've Got A Friend / Carole King
vocals : Roberta Flack
vocals, electric piano : Donny Hathaway
flute : Joe Gentle
guitar : David Spinozza
electric bass : Chuck Rainey
drums : Billy Cobham
percussion : Ralph MacDonald
3. Baby I Love You / Ronnie Shannon
vocals : Roberta Flack
vocals, piano : Donny Hathaway
guitar : Eric Gale
electric bass : Chuck Rainey
drums : Bernard Purdie
percussion : Ralph MacDonald
4. Be Real Black For Me / harles Mann, Donny Hathaway, Roberta Flack
vocals : Roberta Flack
vocals, piano, electric piano : Donny Hathaway
guitar : Eric Gale
electric bass : Chuck Rainey
drums : Bernard Purdie
percussion : Ralph MacDonald
5. You've Lost That Loving Feeling / Barry Mann, Phil Spector, Cynthia Weil
vocals, piano : Roberta Flack
vocals, piano, electric piano : Donny Hathaway
soprano sax : Joe Farrell
guitar : Eric Gale
electric bass : Chuck Rainey
drums : Bernard Purdie
percussion : Ralph MacDonald
6. For All We Know / J. Fred Coots, Sam M. Lewis
piano : Roberta Flack
vocals : Donny Hathaway
flute : Hubert Laws
guitar : Eric Gale
electric bass : Chuck Rainey
drums : Bernard Purdie
percussion : Ralph MacDonald
7. Where Is The Love / Ralph MacDonald, William Salter
vocals : Roberta Flack
vocals,  electric piano : Donny Hathaway
soprano sax : Joe Farrell
guitar : Eric Gale
electric bass : Chuck Rainey
drums : Bernard Purdie
percussion : Ralph MacDonald
vibraphone : Jack Jennings
8. When Love Has Grown / Donny Hathaway, Eugene McDaniels
vocals : Roberta Flack
vocals, piano, electric piano : Donny Hathaway
flute : Hubert Laws
guitar : Eric Gale
electric bass : Chuck Rainey
drums : Bernard Purdie
percussion : Ralph MacDonald
9. Come Ye Disconsolate / Thomas Moore, Samuel Webbe, Sr.)
vocals, organ : Roberta Flack
vocals, piano : Donny Hathaway
guitar : Eric Gale
electric bass : Chuck Rainey
drums : Bernard Purdie
percussion : Ralph MacDonald
10. Mood / Roberta Flack
piano : Roberta Flack
electric piano : Donny Hathaway



▶ Mood


  

2025年4月11日金曜日

Billy Joel / Greatest Hits 1973-1985 VolumeⅠ & Volume Ⅱ


 もう今の若い世代は、Billy Joel を知らない人も多いのではないかと思いますが、Piano Man、The Stranger、The Stranger、My Life ぐらいは聴いたことはあるんじゃないかと思います。1973年の Piano Man での再デビューから、直ぐに全盛期で10年以上にわたってよくも、まあこれだけヒット曲を出せたもんだというヒットメイカーで、アルバムは持っていないけど曲はかなり知ってるミュージシャンなんて、そうはいません。
 先ほど1973年で再デビューと書いていたのは1971年 Cold Spring Harbor は、Family Productions なるレーベルから発売されたが、録音されたテープの再生速度を上げられてレコードが発売されてしまい、別人んお歌声になりヒットもしなかったのですが、Columbia Recods と契約し、Piano Man を発売したからで再デビューと言うよりは、メジャーデビューかもしれません。そこからの An Innocent Man までのアルバムは下記の通り 
Cold Spring Harbor(1971)
Piano Man(1973)
Streetlife Serenade(1974)
Turnstiles(1976)
The Stranger(1977)
52nd Street(1978)
Glass Houses(1980)
The Nylon Curtain(1982)
An Innocent Man(1983)

 少し調べていると、さすが超メジャー級の大物です。Sony Music Entertainment に Billy Joel の日本語ページがありました。sonymusic.co.jp/artist/BillyJoel/ 
 『ピアノ・マン』 50周年 × 来日記念 としてヒット曲をピックアップした特集ページがありましたので引用して、紹介しときます。全曲レビューは今回いいかな。

Piano Man(1973)歌詞に登場するキャラクター達は実在の人物で、タダ酒を回してくれるバーテンダーはビリーのマネージャー、酔っ払いを上手にあしらっているウエイトレスは当時の妻エリザベスだ。そして、酒で孤独を紛らわせる客をピアノ演奏で気分よくさせているのは、もちろんビリー自身。歌詞の中で 「こんなところで何やっているんだ?」 と客に鼓舞されているように、ビリーの音楽的才能は誰の耳にも明らかで、ほどなくコロムビア・レコードから声がかかったことでビリーは約6か月間のピアノ・マン生活を卒業するとともに、そこでつぶさに観察した市井(しせい) の人々の様子をこの曲に永遠に刻みつけた。
3拍子のワルツの名曲です。


Just The Way You Are (1977) この曲のミュージック・ビデオは、大ブレイク直前の1977年秋に撮影されたもので、カーリーヘアにギョロっとした大きな目で熱唱する若々しいビリーの姿を見ることができる。そのルックスは、ちょうど同時期に大ヒットしていた映画 『ロッキー』 の主人公を彷彿とさせた。この曲の日本盤シングルのジャケットでは、ボクシング・グローブを背負った写真が使われていて、ますますロッキーを連想させたが、実際にビリーはボクシング経験者。アマチュアながら22勝4敗の好成績を残している。一見、‘バラード・シンガー’ というソフトな印象が強いビリーだが、生粋のニューヨーク育ちだけあって、ハードな側面を持ち合わせており、背景を知れば知るほど、奥深いミュージシャンだ。
この曲のメロディーを夢の中で書かれたとのこと。


Honesty (1978) ティーンエイジャーの時からエンタメ業界に身を置き、大成功を収めるまでも、そして成功を収めてからも、不利なマネージメント契約や腹心マネージャーの横領など、数々の嘘や裏切りに振り回されてきたビリー。「‘誠実’ とは何てむなしい言葉」 とこの曲で歌ったが、4度目の結婚をして、2人の幼い娘(8歳と6歳)の親になった今現在のビリー(74歳)は、ようやく真の 「誠実さ」 を見つけることができたのかもしれない。
残念ながらこのベストに Honesty は入っていません。


Uptown Girl (1983) どこを聴いてもサビのような怒涛の美メロで構成されたキャッチーな大ヒット・ナンバー(1983年全米3位)。当時付き合っていたトップ・モデルのクリスティ・ブリンクリーを ‘アップタウン・ガール’ に見立て、‘ダウンタウン・ボーイ’ ビリーの恋心を、古き良きアメリカン・ポップス風の歌詞に仕立てて歌っている。ミュージック・ビデオには実際にクリスティも登場し、「‘美女と野獣’ のカップル誕生」 とゴシップ紙の見出しが躍った。「付き合う女性で男はこうも変化するものなのか?」 と思えるほど、ビリーの髪型や服装もこの時期、急に垢抜けた感があったのはご愛嬌。1985年3月、ビリーの恋心は成就し、クリスティとめでたく結婚、12月には長女が誕生した。
KANさんの代表曲 「愛は勝つ」 はこの曲を目指して作られたとのこと。この曲を聴けば、オーそうだと納得。


【Disc1】1973-1977
1. Piano Man
2. Captain Jack
3. The Entertainer
4. Say Goodbye to Hollywood
5. New York State of Mind
6. The Stranger
7. Scenes from an Italian Restaurant
8. Just the Way You Are
9. Movin' Out (Anthony's Song)
10. Only the Good Die Young
11. She's Always a Woman

【Disc2】1978-1985
1. My Life
2. Big Shot [Explicit]
3. You May Be Right
4. It's Still Rock and Roll to Me
5. Don't Ask Me Why
6. She's Got a Way
7. Pressure
8. Allentown
9. Goodnight Saigon
10. Tell Her About It
11. Uptown Girl
12. The Longest Time
13. You're Only Human (Second Wind)
14. The Night Is Still Young


  

2025年4月10日木曜日

Thelonious Monk Quartet / Misterioso


 Monk が Bud Powell のヘロンイン所持を庇ってキャバレーカードを没収されたのが1951年、その後NYエリアでの演奏活動が出来ずにいたが、マネージャーの Harry Colomby と ニカ夫人の尽力で1957年に奪回し、NYでの活動を再開し、Coltrane と1957年7月18日から12月26日までマンハッタンの Five Spot で活動することになります。その1958年のニューヨークの Five Spot Cafe でのライブ録音がこのアルバム。同じショーの録音が Thelonious in Action として発売されています(残念ながら持ってません)。また、恐ろしく音の悪い未発表音源の The Thelonious Monk Quartet Featuring John Coltrane / Live at the Five Spot Discovery! (1957) も後に発売されています。この時代それほど当たり前に、このクラスのジャズ・アーチストのライブが身近に聞けたということで、これだけ凄い演奏なのに酒を飲んで騒いでいる客がいます。私もこんなライブ聞きながら騒ぎながら酔っ払ってみたいです。


 なお、ジャケットはイタリアの画家 Giorgio De Chirico(キリコ)の作品です。後のシュルレアリスムに大きな影響を与えた画家だそうです。「口頭、記述、その他のあらゆる方法によって、思考の真の動きを表現しようとする純粋な心的オートマティスム。理性による監視をすべて排除し、美的・道徳的なすべての先入見から離れた、思考の書き取りを定義し、シュルレアリスムはジークムント・フロイトの精神分析とカール・マルクスの革命思想を思想的基盤とし、無意識の探求・表出による人間の全体性の回復を目指した」という難解な定義と歴史があるようですが、日本では1930年以降はブルトンが提唱した無意識の探求という本来の目的から離れ、「現実離れした奇抜で幻想的な芸術」という意味で「シュール」という日本独自の概念・表現が生まれることになったそうです。


 1957年に Five Spot へ復帰したメンバーは、サックスが John Coltrane、ベースがAhmed Abdul-Malik ドラムが Shadow Wilson この1958年では サックスが Johnny Griffin へ、ドラムが Roy Haynes へと変わっています。
 1957年のセッションでは John Coltrane の奔放さがあるため、モンクがリズムキープに回り気味のバランスだったような気がしますが、本アルバムでは Johnny Griffin のテナーとピアノの掛け合いの具合がちょうどよい気がします。録音によってモンク臭さの度合いが違うと思うのですが、これはモンク臭さがかなり出ていると思います。
 全曲レビューです。「Nutty」モンクの先導でテーマが始まるモンクらしい音が詰まっています。グリフィンのソロが始まったときは、モンクがリズムをきっちりと入れて伴走し、佳境になると、今度は音量も抑えめのコードを少し抑えるだけにしてドラムとベースに先導役を任せる。そこからピアノソロでは 自分の色を出しまくりながら、きっちりとスイング。 「Blues Five Spot」ブルース・セッションになります。聴きどころは Johnny Griffin を一人だけ置き去りの長めのソロかと思います。ソロの後の客のやる気のない拍手は少し残念。ベースソロまで行くと客の手拍子が少し聞こえます。ソロ回しの後のテーマに戻ると、モンクが最初だけ、エコーのようにフレーズを重ね、以降もやるのかなと期待していると通常運転の面白い仕掛けもあります。「Let's Cool One」これも他愛もないメロディーのテーマですが、モンクだと直ぐにわかる楽曲。優しい響きのコード進行に身を任せての、各自の伸びやかなソロが楽しいです。モンクも Johnny Griffin のソロで楽し気に弾きながら歌っているのが聞こえます。そしてまた Johnny Griffin を一人だけ置き去りのソロですが、2曲目より更に長い超ロングソロで、今度は客の拍手はヤンヤになってきて良い雰囲気。当然続くモンクのソロもノリノリになるのは当然です。最後の〆の息もピッタリ。In Walked Bud このBud Powell のことでしょうか。珍しくモンク節ではない正調スイングのモンク曲です。Bud Powell は、50年代中期以降は麻薬やアルコールなどの中毒に苦しみ、精神障害(統合失調症を負ていたので、その励ましの曲かと思われます。Just A Gigol 本アルバムの中で唯一のモンク以外の作曲者の曲となりますが、しっかりモンク節を入れているピアノ・ソロです。ライブでしんみりするところですね。短いながらも味わい深い演奏です。「Misterioso」 非常に簡単な旋律でありながら、幾何学模様のように音が散りばめられている、印象が強烈なタイトル曲「Misterioso」あまりに印象的すぎて一度聴いたら忘れられないヤツです。この曲の Johnny Griffin も吹きすぎず、引っ込み過ぎず、非常に良い味を出してます。モンクのソロ中の休み時間は非常に長いですが、Johnny Griffin のソロに聞き入っているのでしょう。合間合間でウーと掛け声を入れてくるところがあります。モンクも、その後雄弁に語るかのような長尺のピアノ・ソロで、なるほどテーマ曲にした貫録の演奏です。「 'Round Midnight 」モンクの代表曲の一つで、モンクの曲の中でも後進のミュージシャンに演奏されて愛されている曲です。モンクは終始ご満悦で、ずっと唸り声が聞こえます。代表曲ではありますが、所謂モンク節は少な目なのにモンクの演奏とわかるのが、また本家。「Evidence」これはモンク節の権化のような楽曲で、メロディもそうなんですが、コードをタイミングが他の曲では節目節目にモンクが入ってくるのですが、この曲はずっとモンクで、この入れ方で更にスイング感が増しているような気もする魔法の旋律です。セミの鳴き声のようなモンクの唸り声はもう一つのBGM。
 「misterioso(ミステリオーソ)」とは、「カンタービレ」「マエストーソ」と同様、音楽用語「発想標語」の一つであり、神秘的に奏でよという標語です。なるほど🎶🎹

piano : Thelonious Monk 
tenor sax : Johnny Griffin
bass : Ahmed Abdul Malik
drums : Roy Haynes

producer : Orrin Keepnews
painting : Giorgio De Chirico
recorded at the Five Spot Café, New York City, July 9, 1958 & August 7, 1958

1. Nutty (Thelonious Monk)
2. Blues Five Spot  (Thelonious Monk)
3. Let's Cool One  (Thelonious Monk)
4. In Walked Bud  (Thelonious Monk)
5. Just A Gigol (Irving Caesar, Leonello Casucci)
6. Misterioso  (Thelonious Monk)
7. 'Round Midnight  (Thelonious Monk)
8. Evidence  (Thelonious Monk)

Nutty



  

2025年4月9日水曜日

Jimmy Smith / Crazy Baby

 

 Jimmy Smith については、1957年から1962年までのアルバム7枚分を集めた Jimmy Smith Vol3 Seven Classic Albums を持っていて、極めて品行方正な内容でしたので、ファンキーなオルガン奏者と言われている割に、ジャズ・オルガンの第一人者って、こんな演奏なのかと思っていました。しかし黒さ100%で粘着性が高くジャズというよりは、超ド・ジャズ・ファンクの Jimmy Smith Live ! Root Down を再度聴いて、ファンクな Jimmy Smith が無いかと中古屋で見ていたら、車の宣伝のようなジャケットに、タイトルは「クレージー」です。これはファンクっぽいヤツに違いないと2025年に入ってから購入しました。


 メンバーは、ベースレスのトリオで、ギターの Quentin Warren は所有音源ではお初。ドラムの Donald Bailey は、Jimmy Smith Vol3 Seven Classic Albums と、日本人ピアニスト 中島政雄 Masao Nakajima Quartet / KEMO・SABE(1979)に参加していました。
 それでは全曲レビューです。「When Johnny Comes Marching Home」解説によるとイギリス民謡の 3羽のカラス が下地にあるとのこと。出だしはマーチで勇ましく古臭いです。しかしギターソロが始まってからは、スイングするブルースに転じます。Quentin Warren のギターは所謂ジャズ系で暴れまくるタイプではないようです。バッキングのギターのカッティングもザクザク切り込んでくるタイプではなく大人な感じです。こういったスイングでのオルガンのペダル・ベースによるランニング・ベースは音の減衰が無いまま次の音に移るのがズンズンと前に引っ張られる感じがして気持ち良いです。「Makin' Whoopee」オルガンのスモーキーで擦れた音色と、ブルースハープのウプッという息継ぎのような破裂音のようなコードが入ってくるオルガンが良いです。このパーカッシブな感じがハモンドの出せる魅力の一つですね。これが高速で展開されるファンク曲でやられると、私の大好きなパターンになります。曲名の Whoopee は宴会でのバカ騒ぎのこと。「Night in Tunisia」は、ジャズファンなら誰もが知るスタンダード。特徴はなんといっても最初から繰り出される、Donald Bailey と Jimmy Smith の3連符連打でしょうか。Quentin Warren は、このバカ騒ぎのような3連には参加していない?と思いますが、もしかしたら3連フレーズの最後の少しだけタイミングずらした高音3連はギターかもしれないと期待してましたが、曲のラストで Jimmy Smith だけになった時にオルガンの音であることが判明。ギターソロは相変わらず品行方正です。「Sonnymoon for Two」Sonny Rollinsの作品の渋めのブルースで、淡々としてます。段々と盛り上げていく典型的なパターンですが、淡々と盛り上げていきます。「Mack the Knife」解説には「サキ・コロ」でおなじみの<モリタート>と書いてありますが、なんのこっちゃわかりません。調べて見れば Sonny Rollins / Saxophone Colossu (1956) の ④曲目 Moritat のことらしい。ネットが無い時代ならわからないところです。Makin' Whoopee で使っていたスモーキーな音と、ウっと言うコード音で、繰り返しフレーズの連符の部分がとても良いです。ドラムのブラシ・ワークが渋く、派手さはないけどスイング感を出しています。気が付けばギターは、またお休みと思ってたら最後のフェイド・アウト部分で爆音で鳴らさないと気付けない程度にコードを鳴らしていたようです。「What's New?」1939年に書かれたスタンダード。音圧強めなのにエレガントさがあります。「Alfredo」プロデューサーの Alfred Lion に捧げたスミスのオリジナルですが、曲名の o が、誤植なのか意味があるのか?オリジナルでは、この曲が最後なのでアルバムの締めがプロデューサー名とは、よくプロデューサーもOKしたもんです。💡だから o を付けて少しだけ控えめにしたのか?な。「If I Should Lose You」おまけですが、結構いい味出してますしアルバムのまとまりは崩さない演奏です。「When Lights Are Low」ベニーカーター作曲の1936年作品で、ハッピーな曲調で、これは軽くおまけって感じです。
 気になっていたカバー写真は、Reid Miles でした。Sonny Clark / Cool Struttin' (1958)  の女性のヒール足ジャケ、Eric Dolphy / Out To Lunch! (1964) のレストランの変な時計写真ジャケなんかが印象深いですが、ミュージシャンの人物画像も多数のアルバムに掲載している人です。カバー写真で期待するほどのファンク度は少ないですが、ソウルフルでジャズで良いアルバムでした。1960年より後のアルバムに期待してもう少し研究していきたいと思います🎶

organ : Jimmy Smith
guitar : Quentin Warren
drums : Donald Bailey

producer : Alfred Lion
recorded by : Rudy Van Gelder
recorded at the Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey on January 4, 1960.
songs 8 and 9 are cd bonus tracks.
photography by (cover photo) : Francis Wolff

1. When Johnny Comes Marching Home / Louis Lambert
2. Makin' Whoopee / Gus Kahn, Walter Donaldson
3. A Night In Tunesia / Dizzy Gillespie, Frank Paparelli
4. Sonnymoon For Two / Sonny Rollins
5. Mack The Knife / Bertolt Brecht, Kurt Weill, Marc Blitzstein
6. What's New / Bob Haggart, Johnny Burke
7. Alfredo / Jimmy Smith
8. If I Should Lose You / Leo Robin, Ralph Rainger
9. When Lights Are Low / Benny Carter, Spencer Williams