以前のレビューでこんなこと書いてました。
「いつも思うんですがバンドのメンバーは大変なんでしょう。二日酔いならブレイク・ポイント逃しそうです。ずうっとテンションは同じで緊張しっぱなしで親玉は怖そうなおじさん。失敗したら、どつかれそうです(いやクビか?)」
これはブーツィーが、1971年にヤクのやりすぎでクビになった後の1971年8月にレコード会社をポリドールに移して最初に販売したアルバムですから、やはり親玉は怖そうなオジサンだった訳です。そんな怖そうなオジサンも1988年に、薬物吸引中に妻とケンカ、銃乱射後に警察とカーチェイスなど、かなりの危ないヤク中らしいですが、このアルバムは仕事をきっちり、長尺でのファンクを5曲+ボーナスの潔いJBファンクと。改めて聴いていると、このセリフを言うような歌回しとループが、ヒップホップへ変化していったんだろうかとも思います(どうなんだろう?)
さて、レビューです。Blues & Pants は、クールで黒さ満点の9分40秒の長尺。高速ではなく、落ち着いたテンポで、ダラダラしていますが、Fred Thomas の忍耐を強いられているような超シンプルベースを聴いていると、しっかり統制されているのだなと感じます。次いで、Can't Stand It は、またゴツゴツとしていてギターの Hearlon (Cheese) Martin, Robert Coleman の強制労働ぶりですが、しっかりファンクしています。2パートに分かれる Escape-Ism ですが、基本はワン・コードのリフパターンが一緒。最初はボーカル中心で2部目は、オルガン、トランペットのソロに自由が与えられています。そして掛け合いなどがあり、ノリ的には更にヒップホップ感が増しています。ボーナストラックの Escape-Ism (Complete Take) は、更に19分の長尺。基本一緒ですが音圧が低めかな。そして Hot Pants は、パターンは同じワンコードのファンク一発ですがタイトル曲だけあって何かがカッコ良いのと、途中から変わるリフ・パターンで何か新鮮に感じます。何かを突き詰めるとカッコ良くなるという典型ですね。
同じリフを続けて、これほどまで飽きさせないのはJBならでは。でもクセが強いなあ。やっぱり🎵
vocals : Bobby Byrd, James Brown
organ : James Brown
guitar : Hearlon (Cheese) Martin, Robert Coleman
bass : Fred Thomas
drums : John (Jabo) Starks
congas : Johnny Griggs (3, 4, 6)
alto sax : Jimmy Parker
tenor sax : St. Clair Pinckney
trombone : Fred Wesley
trumpet : Jerone (Jasaan) Sanford, Russell Crimes (1, 2, 5)
organ trombone : Bobby Byrd
1. Blues & Pants
2. Can't Stand It
3. Escape-Ism (Part 1)
4. Escape-Ism (Part 2)
5. Hot Pants (She Got To Use What She Got To Get What She Wants)
【Bonus】
6. plus Escape-Ism (Complete Take)