2023年8月5日土曜日

David Sanborn / Another Hand


 この Elektra から発売のサンボーンはいつもと少し違い、また違った魅力と実力を再発見できるアルバムです。と今は言えるが、発売当時いつものフュージョン・サウンドからの路線変更に若干戸惑って、あまり聴きこんできませんでした。しかし今は、耳がすっかりジャズの路線に慣れてきてしまっているので、冒頭2発の First Song、Monica Jane は、Bill Frisell のストレンジな世界観がたっぷりの演奏も楽しむ余裕があります。


 3曲目 Come To Me, Nina の作曲は、ピアノの Terry Adams でピアノが美しいバラードに仕上がっています。虹色に光っているような曲です。次いで Hobbies の作曲もピアノの Terry Adams ですが、今度はラテン・ポップス調でありながら、少しづつアウトするフレーズを入れて曲全体にインパクトを与えているナイス・アイデアな楽曲で、サンボーンのサックスも、きっちり楽しげなフレーズが盛り込んであります。そしてマーカスの Another Hand は、;Thriller Miller と書いてあり、これは何を指すのかよくわかりません。アルバム名ではないようですし Mulgrew Miller と関係があるのか?2005年のジャパン・ツアーは Thriller Miller の題名でしたが・・とよくわかりませんが、楽曲はマーカスの、いつもの奴ではなく、抽象的なジャズです。アルバムのテーマでもあります。Jesus は、Bill Frisell がアコースティック・ギターで参加している牧歌的な曲で、難解なジャズっぽいところは無くわかりやすい感じです。Weird From One Step Beyond も前曲の精神を受けついているような曲で、ブツブツと曲が配置されていた感じに何か統一感をもたらしています。Cee は サンボーンと Terry Adams の共作で比較的今までのサンボーンに近いサウンドで聴きやすい感じがしますが、このアルバムでは異色な曲と思って書いてたら終わりました。2分26秒とかなり短い。Prayers For Charlie From The Devil At Four O'clock / The Lonely From The Twilight Zone は最初の短いイントロ部分はフリーっぽい感じで、途中からクラシックっぽいところが2曲合体している3部構成と思いや途中で個人のソロ=フリーのような流れ。これもサンボーンでは新しい試みで、前回聴いた時はつまらなかったのですが、完全に好みでは無いですが今の私は割と好きなタイプです。そして最後は、Dukes & Counts でマーカスの出番となります。こちらはマーカスっぽくない古臭い進行のポップスで、マーカスの懐の深さとサンボーンのサックスが」良くマッチしています。
 各楽曲は良いところがありますが、アルバムを通して聴くと脈絡が無い印象を受けました。聴くほどに味が出てくるアルバムのようではありますので繰り返して聴きこんでてみたいと思います🎵

producer : Hal Willner (1 to 4, 6 to 9), Marcus Miller (5, 10)

recorded at Master Sound Astoria, Astoria, NY (1-3, 6-7, 9-10)
recorded at Power Studio, New York (Tracks : 4, 5, 8)

1. First Song
alto sax : David Sanborn
guitar : Bill Frisell 
bass : Charlie Haden
drums : Joey Baron

2. Monica Jane
alto sax : David Sanborn
tenor sax: Lenny Pickett 
trombone : Art Baron
guitar : Bill Frisell 
organ : Leon Pendarvis
bass : Charlie Haden
drums : Joey Baron
percussion : Don Alias

3. Come To Me, Nina
alto sax : David Sanborn
piano : Terry Adams
guitar : Marc Ribot
bass : Greg Cohen
drums : Joey Baron
percussion : Don Alias

4. Hobbies
alto sax : David Sanborn
vocals : Syd Straw
piano : Terry Adams
guitar : Al Anderson
bass : Greg Cohen
drums : Steve Jordan
percussion : Don Alias

5. Another Hand
alto sax : David Sanborn
piano : Mulgrew Miller
bass : Marcus Miller
drums : Jack DeJohnette 

6. Jesus
alto sax : David Sanborn
vocals : Syd Straw
guitar : Bill Frisell 
guitar :  Dave Tronzo
guitar : Marc Ribot
bass : Charlie Haden
drums : Joey Baron
percussion : Don Alias

7. Weird From One Step Beyond
alto sax : David Sanborn
piano : Terry Adams
guitar : Bill Frisell 
guitar :  Dave Tronzo
guitar : Marc Ribot
bass : Greg Cohen
drums : Joey Baron
percussion : Don Alias

8. Cee
alto sax : David Sanborn
piano : Terry Adams
guitar :  Dave Tronzo
guitar : Marc Ribot
bass : Greg Cohen
drums : Joey Baron
percussion : Don Alias

9. Prayers For Charlie From The Devil At Four O'clock 
/ The Lonely From The Twilight Zone
alto sax : David Sanborn
guitar : Bill Frisell 
guitar : Marc Ribot
clarinet, bass Clarinet :Lenny Pickett
trombone, bass Trombone : Art Baron 
bass : Charlie Haden
drums : Joey Baron
percussion : Don Alias

10. Dukes & Counts
alto sax : David Sanborn
piano : Mulgrew Miller
bass : Marcus Miller
drums : Jack DeJohnette 





  

2023年8月4日金曜日

Sonny Rollins / European Concerts


 Sonny Rollins は1949年に初レコーディングしに同年、J・J・ジョンソンのレコーディングに参加し、初の自作曲「Audobon」を提供。1950年から Miles Davis のセッションに参加し、1951年1月17日、マイルス・デイヴィスのリーダー・セッションの傍ら、初めてバンド・リーダーとしてのレコーディングを行い、Sonny Rollins Quartet、Sonny and the Stars と3枚のアルバムを立て続けに発表しています。その輝かしい音楽家としての活動の一方で、麻薬を買うために武装強盗を行ったことで逮捕、ライカーズ刑務所で10カ月間を過ごした後に仮釈放、1952年、ヘロイン使用で仮釈放条件に違反し再逮捕という中々のジャンキーぶりです。この時代のジャズ・マンには麻薬が蔓延していて、薬を買うための資金を得るためにレコードを多発するという側面もあり多数のジャズの名盤が誕生しているようです。1954年には、ヘロインの習慣を断ち切るため音楽活動を停止しましたが、この後精力的に活動し、1950年代末までが全盛期でした。


 このアルバムは、酒によって数年姿を消す前の全盛期、1957年・1958年・1962年のヨーロッパでの三つのライヴの録音で、クインテット、トリオ、カルテットによる4曲となっています。Oleo は1954年にロリンズが作曲の今やジャズのスタンダードの本家の演奏です。高速で演奏されることが多い曲で、このアルバムでも早いテンポで力強いジャムセッションが繰り広げられています。各メンバーの4人によるバースが聴きどころでしょうか。ライブならではの盛り上がりです。Sonny's Blues もロリンズ作のブルースで、Percy Heatyのモコモコしたベースソロがイントロ、次いで Milt Jackson が軽やかにテーマを叩いて、大御所は3番目に吹き始めます。ここらへんで Art Blakey が少し目立ち過ぎのドラミングで盛り上げますが、それに負けじとロリンズは長尺のソロになります、と思いきや意外とあっさり引き下がる。そして Kenny Drew が静かにソロを始め段々と加速する進行です。ブルースはやはり楽しそうです。少しアウトなフレーズも入れてきて中々楽しい。Lover はメンバーが変わり、ベースが Jimmy Merritt、ドラムが Max Roach でピアノレスとなります。演奏は、かなりフリーキーでアグレッシブとなります。数年前まで、この手の演奏は苦手だったのですが今はかなり心地よい感じです。最後は Sonnymood For Two で、ドラムは Billy Higgins になり、コルネットで Don Cherry が参加が肝な感じで、今までの演奏を聴いているとストレンジなフレーズが新鮮で、ロリンズのフレーズもかなり影響を受けてフレーズに変化があるのがわかります。
 アルバムとして、コンセプトをまとめようとしたものでは無く記録映画のようなものに感じられ、資料として聴くと結構面白い作品であったりしましたので、もっと聴きこみたい感じです🎵

tenor sax : Sonny Rollins
piano : Kenny Drew (1, 2)
bass : Percy Heaty (1, 2) , Jimmy Merritt (3), Henry Grimes
drums : Art Blakey (1, 2),  Max Roach (3), Billy Higgins (4)
vibraphone : Milt Jackson (1, 2)
cornet : Don Cherry (4)

October 30, 1965, Berlin, West Germany (1,2)
November 12, 1966, Stefaniensaal, Graz, Austria (3)
January 19, 1963, L'Olympia, Paris, France (4)

1. Oleo
2. Sonny's Blues
3. Lover
4. Sonnymood For Two

音源が見つかりませんでしたので


▶ Oleo



  

2023年7月30日日曜日

Keith Jarrett / The Köln Concert

 

 1975年に発表した2枚組のライブ・アルバム(CDでは当然1枚)で、2018年時点で400万枚のセールスを達成。最も売れたジャズのソロ・アルバム、最も売れたピアノ・ソロ・アルバムと言われています。私は最近キースを聴き始めたのですが、そんな私でも存在自体は知っていたし聴いたことはありました。音源を所持していなかったので中古で見つけて購入し、行きつけの「おでんバー」に例のごとく持ち込みます。当然マスターも常連さんも、今更、ケルン・コンサートを購入ですか?と言われつつ、皆さん聞いたことはあるが、すっかり内容は記憶の彼方にあるようでマスターは久ぶりに聴くのを楽しみにしている風です。常連さんは、次の約束があるようなので先に変えられましたが、今度来た時に聴くから今日は置いて帰ってほしいとのこと。皆さん楽しみにされているようで何よりです。


 さて最大のセールスを記録しているアルバムなので、同じように聞いたことはある方は多いと思いますが調べておさらいです。録音は1975年1月24日、観客は1300人の、ケルンのオペラ・ハウスでの録音ですが、このコンサートは実は中止になりかけていたそうです。アルバイトでプロモーターをしていて、このコンサートを計画していた当時17歳のドイツ学生がキースのリクエストの、ピアノのベーゼンドルファーのモデル290インペリアル・コンサート・グランド・ピアノを用意するはずだったのが、スタッフは手違いで、だいぶ小さなベーゼンドルファーのグランド・ピアノを用意していて調律もされていなかったそうで、体調も良くなかったキースはコンサートを中止する決心をしていましたが、アルバイトをしていた学生は、ピアノの調整をしたのだが音質は悪いままだったとのこと。それでも説得は粘り強く続けられ、キース自体も背骨の痛みで腰にサポーターを着けていたのですが最終的に深夜23時半にステージに上がり演奏は開始されたとのことです。
 そんな逸話のある演奏ですが、それが故か感動的な演奏となっています。Köln, January 24, 1975 Part I は、26分の超大作ですが全て即興とは思えない演奏で、クラシック、ジャズ、フォーク、ラテン、ゴスペル、カントリー・ミュージックまでを取り入れていると言われています。(私にはゴスペル、カントリーの部分が理解できなかったので) Part II は a b c に分割された長編です。このアルバムでは、キースは左手の伴奏を反復したフレーズを多用しているのが特徴的です。頼っていることである。それによって大半の曲は、鼓動するような、時にパーカッションのような対立する音が提供されている。アルバムのプロデューサーで、ECMのオーナーの Manfred Eicher によると、「聴き取れるピアノの欠点を埋め合わせるためのアプローチ」だったらしいのですが、凡人にはこちらの方が聴きやすいのかもしれない。
 聴いていると自由奔放に展開する長いソロ演奏ですが、ダラダラしない構成力の高さ、難解なところがないポップなメロディセンスが魅力かと思います。当然キースは、これ以前にも、これ以降にもソロ活動はしているので、これからキースの探検をしていく私としては、その違いを楽しみに聴いていきたいと思います。
 ちなみに日本でも、ジャズ喫茶では本作のリクエストが殺到したが、一部の店は「ケルンお断り」という貼り紙を出していたらしいが、一部の店では「ケルン祭り」も行われていたようで社会的現象も起こしたようです。アルゲリッチのバッハ イギリス組曲、ロストローヴィチのベートーベンチェロソナタ3番、ジョン ウィリアムズのバッハ イギリス組曲、クラシックなどなどを知っていると、もっと楽しめるらしいので長い勉強になりそうです🎵

piano : Keith Jarrett
producer : Manfred Eicher

Recorded live at the opera in Köln, Germany January 24, 1975

1. Köln, January 24, 1975 Part I 26:02
2. Köln, January 24, 1975 Part II A 14:54
3. Köln, January 24, 1975 Part II B 18:13
4. Köln, January 24, 1975 Part II C 6:59





  

2023年7月29日土曜日

内田勘太郎 / Chaki Sings


 ブルースはアメリカから発生した音楽ではありますが、日本人ブルース・マンにも素晴らしい人が多く、内田勘太郎氏も私が大好きな日本人ブルース・マンの一人で、数少ない私の好きな日本人バンドの「憂歌団」のギタリストです。ギター歴は半世紀以上でカルピスの瓶で作った手製のスライド・バーを使ったスライド・ギター、指引きのラグタイムを得意とされています。uchidakantaro.com 
 このアルバムはその内田勘太郎氏の愛機が主役となったアルバムで、ギターの「Chaki」を知らない方は、そんな名前の歌手でもいるのか?と思う方もいるかもしれませんが、日本の京都のコントラバスとかを作っている楽器屋さん「茶器」が、昔作っていたフルアコの名称(型番?)でメーカーの茶器はもう存在していません。ギター・マニアの中では有名な Chaki は、欲しくくても中々売りに出されることが少ない楽器で、以前札幌の中古楽器屋で、このChakiを作っていた職人の息子が製作した「2代目Chaki」があったのですが、これを見かけて購入するか迷っていたら直ぐに店からいなくなってました。迷った理由としては楽器の当たり外れが大きいらしく、鳴らないギターが結構多いとのことを聴いていたからです。このギターは、内田勘太郎氏が弾きこんで弾きこんで、やっとこの音色にたどりついたとのことを良く目にします。


 そんな「Chaki」が主役となったこのアルバム、内田勘太郎氏はソロではゴリゴリのインスト・ブルースのイメージでしたが、このアルバムでは「和」の心がだいぶ入っているブルースを感じます。
 それではレビューです。出だしは、ひき潮 で、スライドは使わずに指弾きで、この楽器の持つ音色が堪能できる曲となっています。そして、ムーンリバー です。曲名のカタカナ表記が和を感じます。ジャズ・ギタリストが弾くと難解な技巧を使ったことになりますが、初心者にも弾けそうなアレンジが何か嬉しい。これも指弾きです。次ぐ スターダスト も指弾きジャズのスタンダード。これもシンプルなアレンジが好感です。青い影 になって、やっとスライドが出てきます。原曲は A Whiter Shade of Pale で、イギリスのロック・バンド、Procol Harum が1967年に発表したデビュー曲で、オルガンのバックが印象的な曲。ちなみに、shade は「影」ではなく「色合い、色調」という意味で「白に近い色調」といった意味になり「青い影」は誤訳のようです。そして、我が心のジョージア は、ジャズ・マンばかりではなくブルース・マンの御用達の曲です。内田勘太郎氏も、今までより、心の赴くままに弾いている印象がします。少し荒ぶった音使いのフレーズも入れてきていますが Chaki は良く応えています。クレイジーデイズ このメロディーも知っているような気がするし検索してもわからないと思っていたら内田勘太郎氏のオリジナルのようです。夏の日の恋 は、1959年の映画「避暑地の出来事」の主題歌とのこと。映画の名前は聞いたことあります。イントロに使われるコードを刻んでいるところはセミの声みたいですね。イフ・アイ・ハッド・ユー は、Nat King Cole が歌ってヒットした曲ですね。ギターインストで聴くと原曲よりノスタルジックに聴こえます。美らフクギの林から は、メロディーから沖縄を感じます。「美ら梅」というところに「フクギの森」という散歩道があるらしいです。良い曲ですね。霧雨 も内田勘太郎氏のオリジナル。音は鳴っているけど静かな曲で歌心があります。谷間のともしび は、1930年のアメリカの When It's Lamp Lighting Time in the Valley ですが、小学生の時に歌ったのかな?耳に残っています。谷間のともしび は倍賞千恵子が日本語でカバーしたものがこの曲名で出されています。家路 は、昭和の人なら良くしっている曲ですね。学校の下校の曲でもあったかな。
 こうやって改めて聴くと、昭和のヤジオ、内田勘太郎の心に残る曲、好きだった曲を、人生をともにしてきた「Chaki」で表現していて、こちらも昭和のヤジオの訳で何か共感するものが多いアルバムですね🎵

1. ひき潮
2. ムーンリバー
3. スターダスト
4. 青い影
5. 我が心のジョージア
6. クレイジーデイズ
7. 夏の日の恋
8. イフ・アイ・ハッド・ユー
9. 美らフクギの林から
10. 霧雨
11. 谷間のともしび
12. 家路

このアルバムはyouTubeで見つからなかったので・・・






  

2023年7月28日金曜日

Gregory Porter / One Night Only


 数年前のこと。会社内の「音楽好きヤジオ飲み会」で、私の行きつけ「おでんbar」に好きなCDを持ち寄り、普段聞けないデカイ音を楽しむということを定期的にやっていました。皆さん持ってくるのは、ロリンズ、パーカーなんだろうなと思いボーカルものは多分誰も持ってこないはずだと思い、この頃に、はまっていた Gregory Porter(グレゴリー・ポーター)をその日購入して持って行きました。
 Gregory Porter は、たまたまタワレコで試聴した2013年発売の「Liquid Spirit」が最初の出会いで、冒頭の一発目の No Love Dying で、ジャズ、ソウルのジャンルの垣根ないボーカルは、とても暖かく心がグワッとわしづかみにされました。


 このアルバムはイギリスのロンドン、ロイヤル・アルバート・ホールにて2018年4月に3日間ライブを行い、3日間ともソールド・アウトとなったその音源が収録されたもです。70人編成のThe London Studio Orchestraをバックに、ドラマチックに豪華なステージを展開します。ちなみに地元はニューヨークですが、イギリスでの人気もとても高いとのこと。
 演奏曲は2017年のアルバムの Nat "KIng" Cole & Me からの楽曲の他、人気曲の Hey Laura、When Love Was King、Don’t Lose Your Steam などが収録されています。オープニングは Mona Lisa で優美な楽曲を非常に丁寧に歌い上げています。But Beautiful、Nature Boy は、ゆっくりテンポでオーケストラバックにクラシックでも聴いているかのような感じで、L-O-V-E で、やっとアップテンポのジャズになり、今までの聴かせるボーカルから一転します。そして、Quizas, Quizas, Quizas では、オーケストラを交えたバンドアンサンブルでポップスっぽいアレンジ。Miss Otis Regrets は、クラシックっぽいアレンジの出だしで劇場チックに盛り上がります。Pick Yourself Up は、オールド・タイプのジャズとなり、ウン楽しい。In Heaven は、リズミカルなベースラインとピアノのトリオ演奏。オーケストラを聴き続けてきたのでとても新鮮に聴こえます。When Love Was King は、グレゴリー・ポーターのオリジナルでオーケストラバックで古典的な曲に聞こえますが、曲が進むとソウルフルな楽曲であることが見え隠れします。途中からズンズン来るベースも感動的。The Lonely One は静かに、Ballerina は、ミュージカルチックに盛り上げたところで、No Love Dying は、グレゴリーポーター・オリジナルの大好きな曲です。でも Liquid Spirit のアレンジの方が好きかなあ。I Wonder Who My Daddy Is は、ナットキングコールの弟フレディのレパートリーだった曲で、遠い空に浸みこんでいくかのように静かに渾身の力がこもっています。Sweet Lorraine は軽やかにバンドアレンジ For All We Know は、またまた大人の魅力たっぷりに静かに激しくです。そして The Christmas Song は、クリスマス・ソングで、何か切ない感じが魅力的。Smile は名スタンダードです。素晴らしい曲を素晴らしいアーチストが歌えば文句なし。Hey Laura はポーターのオリジナルで、さりげなく良い曲なんですねこれが。最後は、Don’t Lose Your Steam で、盛り上げて終わります。静かに締めくくる構成のような気もしていましたが、ソウル的なボーカルはやっぱり盛り上がります。
 コンテンポラリーな楽曲でも、魅力あるソウルフルでリッチな声でも、グレゴリーポーターは私たちファンを魅了してきましたが、このアルバムでは、オーケストラを従えて壮大な世界観と才能と音楽性が発揮された、また違った魅力が引き出されたアルバムになっています。私としてはこういった路線も一面として発展させながら、初期のようなソウルフルでコンテンポラリーな作品もお願いしたい。
 DVD付と迷ってCDだけにしたんですが、やっぱり画像見たかったと少し後悔🎵

vocals : Gregory Porter
piano : "Chip" Crawford
bass : Jahmal Nichols
drums : Emmanuel Harrold
sax : Tivon Pennicott
conductor, arranged by : Vince Mendoza
orchestra : The London Studio Orchestra

1. Mona Lisa (Ray Evans, Jerry Livingston)
2. But Beautiful (Jimmy Van Heusen / Johnny Burke)
3. Nature Boy (Eben Ahbez) 
4. L-O-V-E (Milt Gabler, Bert Kaempfert)
5. Quizas, Quizas, Quizas (Farres Osvaldo)
6. Miss Otis Regrets (Cole Porter)
7. Pick Yourself Up (Dorothy Fields, Jerome Kern)
8. In Heaven (Darlene Andrews)
9. When Love Was King (Gregory Porter)
10. The Lonely One (Lenny Hambro, Roberto Heller)
11. Ballerina (Carl Sigman, Bob Russell)
12. No Love Dying (Gregory Porter)
13. I Wonder Who My Daddy Is (Gladys Shelley) 
14. Sweet Lorraine (Cliff Burwell, Mitchell Parish)
15. For All We Know (Sam M. Lewis, J. Fred Coots)
16. The Christmas Song (Mel Tormé, Robert Wells) 
17. Smile (Charlie Chaplin / John Turner, Geoffrey Parsons)
18. Hey Laura (Gregory Porter) 
19. Don’t Lose Your Steam (Gregory Porter)





  

2023年7月23日日曜日

Marvin Gaye / In Concert


 Marvin Gaye(マービン・ゲイ)は1939年生まれで、1984年に亡くなっています。学生を終えて、モータウンに雇われた時はドラマーで、ソロシンガーとしていくつかの作品を出すうちに、少しずつシングルの売上も伸び始め、ヒット曲の I Heard It Through the Grapevine の1967年に録音され1969年のヒット。実はこれは Marvin Gaye のオリジナルとと思っていましたが、最初の録音は Smokey Robinson & The Miracles で、Gladys Knight & The Pips が1967年にシングルでは先にヒットしていたようです。ちなみにこの頃モータウンの社長の実の姉であるアンナと結婚しています。その後1971年の What's Going On のヒットを皮切りに、Mercy Mercy Me、Let's Get It On、Got to Give It Up、I Want You などが有名です。
 

 この時代のシンガーであるので、ベトナム戦争や公害、貧困といった社会問題を取り上げた歌詞は、やはり楽曲のテーマでありマーヴィン自身はセルフ・プロデュースを行うことにより自分の主張を盛り込んでいったことも偉大な功績で、後にダニー・ハサウェイやスティーヴィー・ワンダー、カーティス・メイフィールドなどのアーティストにも大きく影響を与えたようです。しかし存命中は薬物依存、その後破産などアメリカらしいパターンで、最後は両親の喧嘩の仲裁に入って拳銃に打たれて死亡とのこと・・壮絶な人生です。
 ちなみにこのCDは、廉価版なのでライナーノーツは、ペラペラで曲名ぐらいしか記載は無いのですが、ググっていたら Recorded live in 1983 in Indianapolis at the Indianapolis Speedway Stadium とあります。つまりこのアルバムは亡くなる一年前の録音です。バカでかい会場らしく録音状態は、かなり良くないです。曲もブツブツ切れたり、マービン・ゲイがイントロで手を叩くとマイクがボンボン鳴るなんてのも入ってます。
 遠いところで聞いてるような気になるのが残念で、音が悪いのはしょうがないとして処理が悪いと興覚めでした。記録としては「あり」ですが、アルバムとしてはどうか?

1. I Heard It Through The Grapevine
2. Come Get To This
3. Let's Get It On
4. God Is My Friend
5. What's Goin' On
6. Inner City Blues
7. Joy
8. Medley / Ain't Nothin Like The Real Thing / Heaven Must Have Sent You / Let's Be Friends / If This World Were Mine
9. Rockin' After Midnight
10. Distant Lover
11. Sexual Healing





  

2023年7月22日土曜日

Doc Powell / Laid Back


 スムース・ジャズ系に凝っていた時期に購入した一枚です。正直かなり完成度は高く、曲のセンスの良さもピカイチです。Laid Back、Sunday Mornin'  などは、一時期TV番組のバックなどでも使われるていることが多かったので、流れるとオッっとなって再度聴き直して、その良さを確認なんてこともよくありました。
 何故TV番組などで、よく使われていたのか、楽曲の良さは当然ながら、インストなので曲の途中でも切り取りやすいし延々とかけていても邪魔にならない、ギターの音色が主張しすぎず適度にメロディーが心に残る。フレーズが小節ごとにテーマごとにきちっと考えられて配置されているので切り取って使うフレーズが随所にある。バックのサウンドに透明感がありながらも、しっかりとしたベース・ラインも感じられ映像の邪魔をしない。なんてことが考えられますが要するに映像のバックに使いやすい、前にセンスが良いきっちりとした楽曲が多いと言うことですね。


 ソロ・アルバムのデビューは1987年で最後のアルバムは1997年となっていますが、未だ健在のミュージシャンです。経歴としては Wilson Pickett、Luther Vandross などの音楽ディレクター、ミュージシャンとしては、Stevie Wonder, Bob James, Grover Washington, Jr., Aretha Franklin, Quincy Jones and Teddy Pendergrass とともに仕事をされている売れっ子ミュージシャンですが、日本では知名度はさほど無い渋めの方です。docpowell.com
でも、現在の精力的な活動が確認できます。(マンツーマン・レッスンをバーチャルでもやってるみたいですがリンクは無しです。そりゃ素人は無理ですよね)音はベンソン系ではありますが、同系列のノーマン・ブラウンより、しっかりとして、しまった感じがあります。
 さて、レビューですが4曲目 From The Heart は Marcus Miller の作曲です。実はこれを書いていてわかったんですが、カバーも3曲入っています。8曲目 Tropical Love は Narada Michael Walden、Jeff Cohen、Lisa Walden の楽曲で、Angela Bofill の3作目 Something About You のナンバー、5曲目の Lover for Life は Sun Dees によるナンバーで Whitney Houston の I'm Your Baby Tonight のナンバーです。
 Laid Back は、タイトル曲で曲目は覚えていないけど聞いたことがある人も多いはず。R&B を強く感じるバックにジャズなギターでよくできています。Let's Dance はラテンンなナンバーで、きっちりとしたサックスが盛り上がります。Sunrise は、ギターのテーマ・メロディが単純なのにきっちりと印象に残るナンバーで、シングル・ノートで聴かせながら、オクターブを随所に入れ込んでフレーズの最後のゴニョゴミョはベンソンみたいですね。From The Heart どこかで聞いたことがあります。サンボーンでもありそうな感じのスローな曲です。胸がキュンとくるフレーズも満載。と思ったらマーカスですんもんね。Lover for Life は、ガット・ギターの音色が美しく、女性コーラス入り。ホイットニーの曲にしては爽やかかもしれない。Sunday Mornin' は、テーマのギターのスライド部分が朝感ですね。これもセンスの塊りです。You Won't Be Alone は、ボーカルものです。アルバムは1996年発売だから、ここら辺の時代にありがちなフュージョンアルバムにボーカル物を忍ばせるヤツですね。Tropical Love は、カバーですね。歌物のカバーっぽくなく全くもってフュージョンで成立しています。Charlene は、女性の名前ですね。恋人か奥さんのための曲でしょうか。優しく美しく可愛らしい曲です。Pacific Coast Drive も良いですね。テーマが美しいし印象的なのがこの人の素晴らしいところです。締めは Sunday Mornin' のコーラス無しバージョンです。こっちの方がスキかなあ。
 いや、いつ聞き返しても良い曲ばかりの素晴らしいアルバムです。他の音源も買いに行こう🎵

electric guitar, drums, keyboards : Doc Powell (tracks: 1 to 11)
electric piano : Jason White (4, 9), Wayne Linsey (8), patrice
Keyboards, electric piano : Patrice Rushen (tracks: 5, 10)
piano : Bobby Lyle (8)
synthesizer : Scott A. Cannady
bass : Stanley Clark, Marcus Miller (4), Freddie Flewelen (8)
bass, synthesizer : Reggie Hamilton (1, 3, 5)
drums : Hank Rivers (4), Tony Moore (9)
percussion : Arno Lucas (1, 4), Munyungo Jackson (8, 10), Sheila E. (2)
soprano sax : Boney James (1)
tenor sax : Gerald Albright (2), Kirk Whalum (6, 10)
flute : Najee (10)
harp : April Aoki (8)

vocals : Arnold McCuller (7), Lori Perry (6)
backing vocals : Bridgette Bryant (5), Kim Devereaux-Parchman (5), Lynne Fiddmont (5, 7)

produced by  Doc Powell 

1. Laid Back
2. Let's Dance 
3. Sunrise   
4. From The Heart       
5. Lover for Life 
6. Sunday Mornin' 
7. You Won't Be Alone 
8. Tropical Love     
9. ( My Dear ) Charlene       
10. Pacific Coast Drive 
11. Sunday Mornin'( Instrumental )





  

2023年7月21日金曜日

Bill Evans / A Simple Matter Of Conviction

 

 私の行きつけの店「おでんバー」は、音楽好き、ジャズ好きが多いのですがフリージャズ、ノイズが多め、古典ジャズも愛聴されながらクラシック、浪曲なんかもかかります。その雑多な趣味嗜好の中、何故かアンチ Bill Evans 的な風潮があり、極度のアンチ様がいる時には、Bill Evans の持ち込みを避けています。基本購入した音源の最初は家より音の良いこの店で聴くことにしているので、Bill Evans が家には多めに残っています。
 と言うことで人目を避けるようにして持ち込んだ、このCDをマスターに丁寧に断りを入れて聴かさせてもらいました。マスターも一応アンチ Bill Evans ではありますが、このアルバムは、これは嫌いではないと評価いただいたのでホッとしたアルバムです。
 

 録音は1966年、Verve からの発売で Van Gelder Studio での録音、プロデューサーは Creed Taylor です。このアルバムからベースはChuck Israels から Eddie Gomez に交代し1975年まで活動を共にすることとなります。この時 Eddie Gomez は21歳でした。ドラムは Shelly Manne でちょっと控えめ、Eddie Gomez のインパクトは大で、ありながら丁度良い感じがします。エバンスもコード進行やハーモニナイズが変化して躍動感があり、エバンスのはかなさが誇張されるものではないところが調子の良さを感じ、そこら辺が アンチ Bill Evans にも受け入れられた点でしょうか。
 ということでレビューです。A Simple Matter Of Conviction はイントロがブロック・コードで始まり、ゴメスのソロも小気味よい良くドラムとのバースも緊張感があって良いですが、3分20秒は少しもったいないしフェイドアウトはどうなんだろう。Stella By Starlight
は、エバンスが最初から快調に飛ばしながらゴメスが即座に絡んできます。そして絶好調のベースソロの後、流れるようなピアノとの絡み、細かく繊細なドラム・ワークでかなりの出来ではないでしょうか。Unless It's You はエバンスのオリジナル。ステラとは打って変わったエバンスのシングル・トーン中心のソロの対比も良い。Laura 少し古典的な香りのする曲です。バラードではなくミディアム・テンポのアレンジにしてスリリングにしているのが、このアルバムの特徴でもある気がします。My Melancholy Baby は、1912年 Ernie Burnett, George Norton, W. E. Watson による作品。オールドなコード進行とメロでありながら、エバンス流ジャズに仕上げていて、ここでもゴメスが大活躍で芸が細かくてなかなかのもの。I'm Getting Sentimental Over You は Bassman 作曲, Washington 作詞 の曲です。良い曲に良い演奏でこれも評価高くつけたいところ。Star Eyes 1943年の映画「I Dood  It」の主題歌。チャーリーパーカーにも演奏された名スタンダード。ゴメスのエバンスとの絡み落ち着いた演奏はお洒落で渋い。Only Child は、エバンスのオリジナルでこのアルバムで一番しっとりした曲です。エバンスっぽいと言えば、この曲がイメージですね。These Things Called Changes で最後です。明と暗が見え隠れするエバンスオリジナル。締めに選ばれただけあって、ゴメスも素晴らしいソロ。マンのドラミングも素晴らしいの一点です。
 CDでの焼き直しで替えられたんでしょうか?アルバムの裏面に表記と曲順が違いました。と、そんなところも気になりましたが、全体的に曲が短くてコンパクトに作られている印象がありますが、エバンスの陽な部分がとても良い感じで出ているアルバムで、ゴメス・ファンにもたまらない演奏が詰まっているアルバムではないでしょうか🎵

bass : Eddie Gomez
drums : Shelly Manne
piano : Bill Evans

producer : Creed Taylor

recorded 1966.10.04

1. A Simple Matter Of Conviction
2. Stella By Starlight
3. Orbit (Unless It's You)
4. Laura
5. My Melancholy Baby
6. I'm Getting Sentimental Over You
7. Star Eyes
8. Only Child
9. These Things Called Changes





  

2023年7月17日月曜日

Madeleine Peyroux / Dreamland

 

 新しく女性シンガーを見つけたいと思って、DiscUnion の棚を見ていて、名前の読み方もわからない、このアルバムを手にしました。ジャズの棚にあったので、そちら系かと思って聞いたらブルース、カントリー、フォーク、ジャズなど、ノージャンルのシンガーで Norah Jones を、もっとブルース寄りにしたような感じで、購入してから数か月は聴かずに貯蔵されていた一枚で、初聴きは、いつもの「おでんバー」でした。今日は何があるの?知ってますか、この人?などと会話しながらかけ始めるとおや?ジャズではないな、と直ぐにわかり反応が少ない。確かにジャズボーカルと思ったので私も拍子抜けで最初の試聴は終了しました。
 Madeleine Peyroux(マデリン・ペルー)は、アメリカ出身ですが名前はフランス系。父親が、かつてフラン領だったニューオリンズ出身とのこと。南カリフォルニアやNYのブルックリンなどで育ったのだが、両親の離婚で母親と一緒にパリに移り、13歳から22歳までの期間はパリで過ごし、15歳の時からパリの路上でバスキングを始めロスロ・ワンダリング・ブルース&ジャズ・バンドに加わって、欧州各地をツアーしたという経歴の持ち主。


 そのデビューアルバムがこのアルバムでプロデューサーは、トム・ウェイツやルー・リードなどを手掛けてきた Tow Waitsバンドの Greg Cohen, Yves Beauvais の二人でした。デビューではありますが、渋い声で貫録が十分なアルバムです。
 Walkin' After Midnight は、Patsy Cline の曲で1956年の楽曲で、いかにも古臭い曲をだるそうに歌っています。グッと惹きつけるわけではありませんがベテラン感漂う曲は聴き直せば味がある。Hey Sweet Man は、Peyroux 作曲のゴリゴリのブルースでドブロギターは Marc Ribot。堂に入った貫録の演奏と歌ですが、声を張り上げて主張するタイプではありません。I'm Gonna Sit Right Down And Write Myself A Letter は、Fred E. Ahlert作曲、Joe Young作詞の1935年のポピュラー・ソング。なるほど、古き良きは良いものとして、そのままの、この路線ですね。そう思えば悪くない。(Getting Some) Fun Out Of Life は、ビリー・ホリデイですね。メンバーも変えて、きっちりジャズアレンジで声を震わせています。La Vie En Rose は、1946年の Édith Piaf の代表曲ですね。邦題はバラ色の人生でフランス語とアコーディオンで情緒たっぷりで、ラジオから流れているみたいな感じです。おっと、これも歌いかた変えてますね。つぶやき系かと意外と器用な人でもあります。Always A Use も聴きおぼえあります。でも作詞作曲は Madeleine Peyroux とありスタンダードは無いようです。流行ったかなあ。耳覚えあり。A Prayer は Euston Jones とあります。調べてもわからないし聞き覚えは無いですね。アメリカの古い歌っぽい感じがします。Muddy Water は、てっきり、あのマディ・ウォーターズを讃えるドロドロのブルースかと思ったら違いました。1926年のアメリカン・ポップスという感じの Harry Richman, Jo Trent, Peter DeRose による楽曲で、レトロ・ジャズっぽいアレンジです。ゆったりとした4ツ刻みのギターが心地よい。Was I? も、古き良きアメリカンな感じでバンジョーなども入った軽めのポップスで、これも良いですね。Dreamland は、Madeleine Peyroux の曲でポップス調です。悪くはないけど、これは売れそうにない感じですかね。ラスト2曲目は、Reckless Blues で Bessie Smith の曲です。これはピアノ主体のブルースで古き良きアメリカの情緒たっぷりスロー・ブルースのピアノに小説の最後だけアップテンポにするお茶目さも良い。このパターンがこの人の持ち味は活かされます。ラストは Lovesick Blues は、ギター・ブルースです。きっと、ずーっと歌いこんできた曲なんでしょう。他の曲よりボーカルが、歌いなれた主張の仕方をしています。
 最初は控えめな感じがして、印象があまりに薄かったんですが聴き直してみたらかなり味が出てきたアルバムです。おそらく色んな引き出しがあるかたと思われますので、以降のアルバムも聴いてみたいとは思います。現代のビリー・ホリデイなどと言われているとの評を目にしますが、このアルバムに限ってはそんなことはありません🎵

vocals : Madeleine Peyroux
piano : Cyrus Chestnut (4, 8, 11)
electric organ (hammond B3) : Charlie Giordano (1)
mellotron : Charlie Giordano (10)
accordion : Charlie Giordano (5, 9)
guitar : Madeleine Peyroux (4, 8, 9, 12)
acoustic guitar : Marc Ribot (5)
dobro : Marc Ribot (2, 6)
electric guitar : Larry Saltzman (10), Marc Ribot (1, 3, 10), Vernon Reid (8)
banjo : Marc Ribot (9)
bass : Greg Cohen (1, 9, 10), Steve Kirby (4, 8)
bass (bowed) : Greg Cohen (7)
marimba (bass marimba) : Greg Cohen (3)
drums : Kenny Wollesen (1, 3, 9, 10), Leon Parker (4)
percussion : Kenny Wollesen (1)
cymbal : Leon Parker (8)
cymbal (parade cymbals), bass drum (marching bass drum) : Kenny Wollesen (7)
tenor sax : James Carter (3) (1, 3)
trumpet : Marcus Printup (2, 7)
bass clarinet : James Carter (3) (8)
violin : Regina Carter (5, 9)

producer : Greg Cohen, Yves Beauvais

1. Walkin' After Midnight
2. Hey Sweet Man
3. I'm Gonna Sit Right Down And Write Myself A Letter
4. (Getting Some) Fun Out Of Life
5. La Vie En Rose
6. Always A Use
7. A Prayer
8. Muddy Water
9. Was I?
10. Dreamland
11. Reckless Blues
12. Lovesick Blues