2021年7月15日木曜日

本日のCD Wes Mongomery ♪ In The Beginning


 2012年の未発表音源で「Echoes Of Indiana Avenue」に続いて2015年に発売でした。これは中身を試聴せずに即買いでした。ぎっしりと詰まった26曲の2枚組はボリュームたっぷりでお買い得感よりお腹がいっぱいぐらいの各1時間のアルバムです。発売元は当然発掘音源で有名な Resonace Records です。
 ウェスは1948年の7月から1950年の1月までライオネル・ハンプトンの楽団に参加し1950年代は音楽ではなく確かペンキ屋をしながら夜はライブハウスの過去な生活。1959年9月にインデアナポリスを訪れたキャノボール・アダレイに見い出されて「A Dynamic New Sound」を録音しています。このアルバムはその前の年の録音となる貴重な音源でジャズファンならしょうがなく買わざるを得ない心理となりますが内容的に素晴らしいので文句はいいません。
 音源としては全26トラックのうち17トラック目までは、ウェスの弟バディが所有していた音源。そのうちの13トラック目まではインディアナポリスの「The Turf Club」での1958年8月と11月の演奏で、一部は「Echoes Of Indiana Avenue」と重複しているとのこと。「Brasil」なんかではオクターブ奏法を弾いています。そして続く14トラック目は同じくインディアナポリスにあるウェスの姉妹アーヴィーナ・モンゴメリーの自宅で1956年9月に行われたジャム・セッション、そして残る15-17トラックが1958年11月に収録された同市「ミサイル・ラウンジ」での演奏(こちらはあまり状態は良くないですが)また、アーヴィーナの自宅での「Ralph’s New Blues」ではウェスがなんと、エレキ・ベースをプレイしソロまで取っています。続く5曲は、1955年6月15日にウェスがニューヨークのスタジオにて、クインシー・ジョーンズのプロデュースの下エピック・レーベルのために録音したもの。そんな大物にプロデュースされた音源はお金もかかっているはずなのになぜ世に出ていなかったのか?不思議なところでもありますが。レコード量産時代の古いレーベルではよくある話しですか。
 とにかく弾きまくっている印象がありでソロになる前のほうが熱い人だったのではと思わせる演奏は買ってよかったと思います。

guitar: Wes Montgomery
bass : John Dale, Monk Montgomery, Roy Johnson
drums : Earl “Fox” Walker, Paul Parker, Sonny Johnson
piano : Doug Duke, Jack Coker, Mel Rhyne, Richie Crabtree
piano, vibraphone : Buddy Montgomery
tenor sax : Alonzo “Pookie” Johnson, Gene Morris
vocals : Debbie Andrews, Sonny Parker

【Disc 1】
1. After You’ve Gone
2. Fascinating Rhythm
3. Brazil
4. What Is There To Say?
5. Four
6. Wes’ Tune
7. My Heart Stood Still
8. How High The Moon
9. Django
10. Going Down To Big Mary’s
11. I Should Care
12. Caravan
13. Six Bridges To Cross
14. Ralph’s New Blues

【Disc two】
1. Soft Winds
2. Robbins’ Nest
3. A Night In Tunisia
4. Love For Sale
5. Leila
6. Blues
7. Undecided
8. Far Wes
9. All The Things You Are
10. King Trotter
11. Carlena’s Blues
12. Smooth Evening






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2021年7月13日火曜日

本日のCD Art Blakey ♪ A Night At Birdland Vol2

 


 最高に楽しかったであろうバードランドの1954年2月21日のライブ録音の第2弾。Vol2なので当然第1弾はありますが、中古を発見するまで探し続けようか早く聞きたいので新品を手にしようか迷っているところであります。Cafe Bohemia のライブでは、少し抑え気味であったけどこちらは派手に爆発しています(ブレイキーとシルバー以外メンバーが全て違うのもありますが)
 Birdlandは、ニューヨーク市マンハッタンにあったジャズクラブで1949年当時ジャズのメッカであった、ブロードウェイの52丁目にオープンし1965年までジャズの黄金時代を牽引した名店。名前は、チャーリー・パーカーのニックネーム「バード」にちなんでいる。1965年に閉店したのですが1986年にブロードウェイの106丁目で同名の店が営業を開始、現在は44丁目に移転し営業しているようです。スタンダードのバードランドの子守唄(Lullaby of Birdland)や ジョー・ザヴィヌルが作曲し、ウェザー・リポートのアルバム「Heavy Weather」に収録されたバードランド(Birdland)の舞台でもあります。このアルバムの最後の曲Confirmationの最後に短く演奏されているテーマはLullaby of Birdlandというところも小粋です。
  「Wee-Dot」では、だみ声がかったPee-Wee Marquetteなるおばちゃんのアナウンスからブレイキーの強烈なブレスロールから一気に速いテンポで始まりドナルドソン、クリフォード、シルバーとソロが続きクリフォードのソロが熱い。「If I Had You」はドナルドソンにスポットがあてられたバラード。バラードではあるが1曲目の余韻もあるのか情熱的に感じます。「Quicksilver」は (Alternate Master)と書かれているのでオリジナルには収録されていなかったホレス・シルバーの曲で怒涛のソロラッシュに興奮し後半のピアノソロが終わってカーリーラッセルのベースソロが短くて地味だけどそそられます♪「Now's The Time」はチャーリー・パーカー作曲で当時「パーカー派の有望なアルト奏者」と言われていたドナルドソンだけに丁寧に奔放にソロをとります。続く最後の「Confirmation」もチャーリー・パーカー作曲はイントロのドラムソロから最後まで軽快にエキサイティングで最高のバンドだと確信に満ちたメンバーの演奏は最高に楽しいエンディング。相変わらずしびれる演奏でアート・ブレイキーは楽しい。

drums : Art Blakey
piano : Horace Silver
bass : Curly Russell
alto sax : Lou Donaldson
trumpet : Clifford Brown
voice (Introduction,  Finale) Pee-Wee Marquette

1. Wee-Dot
2. If I Had You
3. Quicksilver (Alternate Master)
4. Now's The Time
5. Confirmation





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2021年7月11日日曜日

本日のCD Miles Davis ♪ Star People

 

 1983年にリリースされた、Milesが演奏活動に復帰してからスタジオ制作では2枚目のアルバム。アメリカのビルボード最高136位、日本ではオリコン最高29位と、日本はやはりマイルス贔屓なファンが多いためかなりのセールスを記録しています。歪んだ音のギターとパーカッションのロック的なイントロでも聴く前に情報は仕入れてたんで驚きはしません。
 マイルスは何故休んでいたかと言えば、1975年のセントラルパークで行われたフェスの後で急性肺炎で2か月入院し、1972年の交通事故の後遺症の人口股関節の手術を1975年末に受けから自宅療養し活動を休止となったようですが、1日にコカイン500ドル買ったり、ありとあらゆる女性を家に引っ張り込んでいて病気療養には程遠い生活だったようです。そんなマイルスが復帰した一因は「当時の妻のシシリーがそう願ったから」もう天才のことはわかりません。無茶苦茶な人です。(あまりにマイルスの音源が増えてきたんで、ファンではないと公言しつつ「マイルス・デイビスの真実」定価3,800円という511ページの分厚い本を中古屋で安く買い、面白がりながら聞いている音源と照らし合わせながら読んでいます)
 そんな時代背景を楽しみながら聞いていると Marcus Miller は 1曲目の Come Get It からJaco をオマージュしたフレーズを連発で、アドリブの構成からフレーズの粒立ちはまさにそれです。ディストーションギターには驚きませんが、これには「エ」って感じでした。この後もハイパーファンク路線でこのアルバムは続くのかと思えば、Star People のような18分のブルースがあったりアルバムとしては何を考えてるのかわからないのが面白い。
 しかしベースは、このあとのマイルス・デイビス・グループで大きな役割をしめていくマーカスであり、エレクトリック・マイルスへのターニングポイントの一つともなった作品でもあると思われ、後期のマイルスは純粋に音楽を楽しむよりも何を考えて次に何をしてくれる布石なのか?なんてことが気になってしまいます。圧倒的に昔のマイルスが好きですけど後期は面白く聞けます。

trumpet, keyboards : Miles Davis
electric bass : Marcus Miller, Tom Barney
electric guitar : John Scofield, Mike Stern
drums : Al Foster
percussion : Mino Cinelu
tenor sax, soprano sax : Bill Evans

executive producer : George Butler
producer : Teo Macero

1. Come Get It
2. It Gets Better
3. Speak
4. Star People
5. U 'n' I
6. Star On Cicely





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酒のつまみはリー・コニッツとミルト・ジャクソン

 


 音楽を聴きながらの酒は楽しい。しんみりと聞き入りながらチビリとやるのもよし。聴きながら、みんなで「あーだ、こーだ」と感想をいうのも良い。

 と思いながら先週も良く働きましたので週末はこの2枚で酒を飲みました。リー・コニッツが手前にありますが先に聴いたのはミルト・ジャクソン。先週のMJQで盛りあがったので、ソロアルバムです。ピアノはホレス・シルバーなので気軽なブルース・フィーリングが楽しめます。まずは一杯目を頼んで、飲みながら聴き始めると酒が喉にしみます。チェイサーの水頼むのを忘れてました。最近歳のせいできつい酒は一杯目が喉にくるんですよね。2杯目からは麻痺するんですけど。ミルト・ジャクソンは、BGMにも良いようで他の人とは聴きながら静かな話でお酒が進みます。

 と途中でマスターが、これはレコードもあるよ~。聴いてみる?とのことできっちり持ち込みCDを聴き終わってからレコードをかけてみました。わかってはいたんですが、同じ音源でも臨場感がレコードの方があるんですよね。ミルト・ジャクソンがちゃんと真ん中にいて演奏しているかのように聞こえます。CDのミキシングの加減もあるかもしれないんですが、CDは細かいところも聞こえるような気はするんですが各楽器のダイナミックが平坦なんですよね。くやしいけど。と悪酔いはせずにミルト・ジャクソンで4杯はいったかな。

 そしてマスターが好きなリー・コニッツですがマスターも聴いていなかった1997年の荒城の月が入っているアルバムです。いつものイメージとは違って最初の曲から華やかで軽やかです。これも聴きやすいので聞き入るというよりはBGM的に周囲の人と音楽に関係ない話をしながら聴き終わりました。とここでマスターと「ところで荒城の月ってやってた?」「いや気づかなかった」と聴きなおしにかかります。この間モンクの荒城の月を聴いた時には、無理やり歌わされた小さい頃を思い出すと言いながら聴いていたバージョンはかなり原曲のメロディーを押し出していましたが、このリー・コニッツのバージョンでは、聞き流していれば気づかない程度。

 ふーんと言いながら、沖縄のヘリオン酒造の黒糖焼酎が入荷したので、これをいただきました。酒の真のほうに、あんずっぽい感じの甘酸っぱいのがおいしくてお代わりです。隣で飲んでいる常連の20台女子職業カメラマンも試飲させてもらっていますが、うーん、きついの一言のコメント。このうまさがわかるようになるのは、きみには未だ早いんだなあ。「早く追いついてこい」なんてことは言う必要のない、礼儀正しくオジサンの扱いもうまい体育会女子です。金曜の晩はこうして旨い酒と会話で先週も終わりました🍺


うなぎの「宇名とと」

  京王線笹塚で最近できたお店です。立ち食いスタイルの「うな丼」で、うまそうな煙の匂いにつられて今週は2回目の「うなぎ」です。ちゃんとした店は高すぎて敷居が高い「うなぎ」ですが、リーズナブルに提供してくれるのでありがたい限り。


立ち食いスタイルなので券売機で食券を買います
うな丼「シングル」で 550円
「ダブル」で 1,000円

 私はいつも「ダブル」注文ですが、うなぎのサイズは大きくて身が分厚いのでかなり満足のボリュームです。そしてご飯の量はかなり多いので私は2回目からは「ダブル」の「ごはん少な目」にしています。肝吸い、肝串、サラダ、うまき、といったメニューもありますが、未だ注文したことはありません。「肝吸い」は時々頼んでいる人を見ることはありますけど8割ぐらいの人が私と同じ「ダブル」のようです。

 ここは競合も無いチェーン展開だし流行るんでしょうねえ。歓迎です。


2021年7月10日土曜日

本日のCD Face To Face ♪ Standards & Practices

 

 おしゃれな R&B を予想して中古CD屋で購入したら何か違う?結構エッジの効いたメロコアです。50代半ばになり老化が始まっているとは思っていましたが今回の勘違いは、Baby Face と Face To Face でした。(Faceだけで判断ですか?)と我ながら茫然とします。
 茫然としつつ私メロコアもスカパンクも聞きますので、しまった!ではありません。聞いているうちに良い曲を書いているんでないかい?に変わりました。
 で、これを聴きながらCDのジャケットをスキャンして、WalkMan に楽曲をエクスポートしていざこれを書き始めると Standards & Practices とはジャズの教則本みたいなタイトルです。ライナーノーツに評とかは無くバンドの演奏写真と裏側に曲名などが掲載してあるだけです。曲名の下段には originally performed by ・・ smiths, the jam, psychedelic furs, inxs, the ramones は知ってます。jawbreaker, the pgues, fugazi, sugar は知りません。アルバムタイトルはStandards & Practicesですが、全曲カバー曲なので Standard で良いような気もします。
 原曲を知らないため、どれだけ Practices をしているのかはわかりませんが完成度が高い楽曲には結構満足です。検索してもあまり情報はないためWikiが頼りで、このバンドについて調べてみると、1988年に前身のビクトリアマナーという名前のメタル・バンドを結成。その後の1991年の後半、名前をFace toFaceに変更し1992年に作品を録音し Don’tTurn Away を発売しキャリアをスタートとあります。
 これは1999年の作品ですが、音の割にはライナーノーツに写る中身の写真のギターの二人はオジサンです。メロコアと言えば、Green Day の Dookie は1994年に発売され、パンクロックを健全なイメージに変えての大ヒットし、その後数々のバンドがこの路線でヒット。メロコアブームを迎えながら Face To Face も1995、1996年と続けて2枚のアルバムをリリース。このアルバムの発売は1999年。ブームの陰りも見えてきたころだが、懐メロのメロコア・アルバム制作は少し早いかも。



vocals, guitar : Trever Keith
guitar, backing vocals : Chad Yaro
bass, backing vocals : Scott Shiflett
drums : Pete Parada

1. What Difference Does It Make?
 originally performed by The Smiths
2. Chesterfield King
 originally performed by Jawbreaker
3. Don't Change
 originally performed by INXS
4. Sunny Side Of The Street
 originally performed by The Pogues
5. Planet Of Sound
 originally performed by The Pixies
6. KKK Took My Baby Away
 originally performed by Ramones
7. Heaven
 originally performed by The Psychedelic Furs
8. Merchandise
 originally performed by Fugazi
9. Helpless
 originally performed by Sugar
10. That's Entertainment
 originally performed by The Jam





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2021年7月8日木曜日

本日のCD Kiss ♪ Psycho Circus


 1973年にバンドを結成してからオリジナルメンバー(Gene Simmons, Paul Stanley, Ace Frehley, Peter Criss)で活動していたが、1980年にPeter Crissが脱退、ついで1982年にAce Frehleyが脱退し、メンバーの入れ替わりが激しかったキッス。
 しかし1995年にMTVアンプラグドでオリジナル・メンバーであるエース・フレーリーとピーター・クリスがゲスト出演し、これをきっかけに、バンドはオリジナル・メンバーで再始動することとなり、1998年にオリジナル・キッス再集結のアルバムという事でこの Psycho Circus が発売されたわけです。セールス的には、全米初登場3位にランクインし、ツアーPSYCHO CIRCUS TOURは無事成功を収めたように見えたのですが、このメンバーでの活動は、やはりウマが合わなかったようで長くは続きませんでした。
 私がロックを聴き始めたころにはやはりキッスは、かなり聴いていました。キッスのレコードを持っていたわけではありませんが、当時のサウンドや楽曲は刷り込みのように頭の中に入っています。ただ私の好きだったキッスサウンドは初期のハード・ロックンロール。そのイメージでこのサイコ・サーカスを聴く少し物足りなくはあります。ただキッスでなければレベルの高いロックだとは思いますし、進化系と捉えればそうゆうもんです。ちなみにPeter Criss, Ace Frehleyは1曲しか参加していないとのことでオリジナル・キッス再集結のアルバムって宣伝文句は少し誇張ではないかと思う今日この頃。

vocals, bass : Gene Simmons 
vocals, guitar : Ace Frehley 
vocals, guitar : Paul Stanley Guitar
vocals, drums : Peter Criss 

1. Psycho Circus
2. Within
3. I Pledge Allegiance To The State Of Rock & Roll
4. Into The Void
5. We Are One
6. You Wanted The Best
7. Raise Your Glasses
8. I Finally Found My Way
9. Dreamin'
10. Journey Of 1,000 Years
11. In Your Face






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2021年7月3日土曜日

本日のCD Weather Report ♪ 8:30

 

  Weather Report 通算 10 枚目のアルバム。2CDで構成されていて2枚目 4 ~ 7はスタジオ録音で、他はライブ音源で1978 年8~11月のツアーと記載されていますが メインは11 月 28 日に行われた カリフォルニア州 ロング・ビーチ "ザ・テラス・シアター" のものが通説とされています。
「8:30」のタイトルはライブでは午後8時30分から開演するというこのバンドの習慣から取ったものです。ツアーの際ではバンド4人でで約2時間30分もの間演奏を続けなければならなかったため、他のメンバーに休息のための長尺の個人ソロを取っていたとあり本作に収録の「8:30」は曲というよりはライブの間休憩的ジャムっぽい。またこのツアーは商業的に成功を収めた直近の「Black Market (1976)」「Heavy Weather (1977)」の2作品からの楽曲がメインであることもうれしくBlack Market、Teen Town、Birdlandなどの売れ線を押さえつつ、The Orphan では、西ロスアンジェルス・キリスト教児童合唱団とのスタジオセッションでありジャコはパーカッションを演奏していて、この頃のウェザー・リポートの浮世離れした音楽性がこれまた楽しい。カリプソの Brown Street では、Joe Zawinulの息子Erich Zawinulがジャコと一緒にパーカッションを演奏しているのは親の七光りか?
 これは正規購入したCDで日本語ライナーノーツもしっかりついていて日本人のライターは「告知 天候」なる人物。この黄金期ウェザーリポートを「感覚的無国籍共同体」と書き、ジョー・ザビヌルを「アルチザンよりも大道芸人を志した」※アルチザンはフランス語で職人の意と評し、さらにウェイン・ショーターを「黒人臭さを忘れ去り、独自の瞑想的宇宙に遊び、恐らくUFOを語らせたら矢追純一とタメを張る」などの核心をつき、ジャコは「マイアミで”酒とバカの日々”にうつつをぬかしながらも、ベースの腕前だけは世界一だった」と薬のことは公の評論なので敢えて触れず、「善人というのが取り柄の温和な性格で、細かいことは気にしない西海岸の男といった風情とは裏腹に、仕事は正確で厳しい技を披露する」とピーターアースキンだけは何か愛があるような表現。なかなか才能がある人のようです。

keyboads, sythesizer, percussion, vocoder : Joe Zawinul
soprano tenor sax : Wayne Shorter
bass : Jaco Pastorius
drums : Peter Erskine (disc1 1-6, disc2 6.7), Jaco Pastorius (disc2 4, 5)
percussion : Erich Zawinul (disc2 5)

Recorded live during a worldwide tour, January and February 1979.

【Disc 1】
1. Black Market
2. Scarlet Woman
3. Teen Town
4. A Remark You Made
5. Slang
6. In a Silent Way

【Disc 2】
1. Birdland
2. Thanks for the Memory
3. Medley: Badia / Boogie Woogie Waltz
4. 8:30
5. Brown Street
6. The Orphan
 The Members Of West Los Angels Christian Academy Children Choir
7. Sightseeing





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2021年7月2日金曜日

本日のCD Sex Pistols ♪ Pretty Vacant

 


 昔パンク野郎だった。なんてこともなく単純明快なこのブリテッシュ・パンクのサウンドが好きなだけで歌詞などは気に留めずに昔から聞いているのがSex Pistols。
 私の家庭は母親がクリスチャンで英語の教師でした。母は学生の時に留学もしていたのでかなり流暢に英語を喋れたため、山下達郎のアカペラ・アルバムなんかを聴いていると「あら良い歌ね、発音も素晴らしいわ」などと言われたことも度々あり、さすがにピストルズは「聞かれると歌詞の内容もわかるし、なによりもバンド名がまずい」とピストルズだけは家では目立たないように小さな音で聞いていました。
 このアルバムには入っていませんが Anarchy in the U.K. なんてAnarchy (無政府主義)という反体制のポリティカルなタイトル。God Save the Queen ではエリザベス女王在位25周年祝典の日にゲリラ・ライブで逮捕なんてお騒がせなバンドですからね。
 でも雑誌などのメディアで受けていた私のイメージは反体制の政治的思想を持った若者たちではなく、マネージャーのマルコム・マクラーレンの作った目立てば金になるイメージを具体化したバンドでした。いわば目立てば視聴回数があがり広告収入が増えるので流行っていた迷惑系YouTuber を組織的に作ってしまったようなイメージです。お騒がせな部分も話題つくりの計画的な行動にも思え、演じているうちに皆洗脳されて本物のパンク野郎になっていったといったイメージです。
 私の好きなのは、このストレートなディストーション・ギターとがっちりとした単純明快なドラム、ベースのサウンド。誰かがTVで言ってました。英語のバンドなんて歌ってる意味がわかんなくても音で聞いてよければ良い音楽と感じそれで良い。名言ですね。
 このアルバムはミニ・アルバムとされており未発表音源やデモ・テープ、リハーサル音源を収録したレコード会社の金儲けの道具であり、それを少しでも阻止しようと私が中古CD屋で購入したものでありますそれでもかっこいいだけに、彼らはつけあがるのです。

1. Pretty Vacant
2. Seventeen (Demo)
3. Submission (Demo #2)
4. Watcha Gonna Do About It?
5. No Feelings (Demo)
6. EMI (Unlimited Edition) (Demo)
7. Satellite (Demo)




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2021年7月1日木曜日

本日のCD Curtis Mayfield ♪ Roots

 

 カーティスはImpressions を アルバム「Check Out Your Mind (1970年)」に発表後、ソロとして独立。「Curtis」1970年、「Curtis/Live!」1971年に続いて本作はソロ第3作となるアルバムです。Impressions のカーティスではなく、ソロ・アーチストとしてのサウンドが明確に確立されたアルバムといえると思います。この頃のカーティスはかなりの多作で次作は10か月後にあの大ヒット作「Superfly」へと続きます。
 Impressions時代には、ゴスペルやソウルを基調とした音楽でありましたが、かなりの黒い混沌とした重厚ファンクサウンドと変化し「Roots」と名付けられたタイトルの通り、自らのルーツを振り返り、ブラック・プライドやブラックパワーの連帯といった鋭い社会メッセージを投げ掛け人種問題やベトナム戦争を背景にした当時の社会情勢をテーマに歌っています。その一方で、優しい歌声で明日への希望や永遠の愛を訴えるラブ&ピースな楽曲も印象的です。大衆性(ポップさ)が薄まったサウンドはファンク好きの心をくすぐってくれて、聴いているとこういった楽曲の作り方や、特定のフレーズを泥臭く繰り返すファンクの流れがファンカデリックなどにも引き継がれているんだなと聴いてとれます。
 楽曲のメッセージ性は強力な言葉を繰り返します。「Get Down」はグルービーなファンクで、派手さはありませんが怪しい低音ベースにひたすらGet Down!の連呼でジワジワとテンションをあがります。「Keep On Keeping On」はテンダー・ソウルでロッド・スチュワートの歌い方にも似ている(ロッドが真似しているといった方が正しいでしょうか)Keep On(前に向かって進め) 若者たちに向かって繰り返し歌い For all the wrong is now all right, The nation's of people are now united as one (かつての間違いは今は正しい、この国は一つに結ばれる)のメッセージ。「Underground」では人種差別を嘆き、The future starts from the undergraound (未来はアンダーグランドから始まる)「We Got to Have Peace」は、平和を訴えるメッセージ・ソング。開放的なノーザン・ソウル風サウンドと希望に満ちたメッセージPeace!Peace!Peace!はのちのライブでも定番の曲。「Beautiful Brother of Mine」では、The black pride is now true ブラック・プライドの顕示を呼び掛ける強力ファンク。息の詰まるようなメッセージソングが連発し「Now You're Gone」でやっと普通にブルースとなりラストは「Love to Keep You in My Mind」ラブ&ピースなソウル。My love for you is one you'll always Know で安心。
 カーティスの仕事の中では地味めすが、かなり中身は濃い仕上がりです。

vocals, guitar : Curtis Mayfield 
backing vocals : Mr. Leroy Hutson, Mr. Michael Hawkins
guitar : Craig McMullen 
bass : Joseph "Lucky" Scott
drums : Tyrone McCullen 

1. Get Down
2. Keep On Keeping On
3. Underground
4. We Got To Have Peace
5. Beautiful Brother Of Mine
6. Now You're Gone
7. Love To Keep You In My Mind





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