あまり興味が無かった Robert Glasper(ロバート・グラスパー)ですが、食わず嫌いもイカンかと思い、中古ならいいかと最近になって購入してます。2009年の Double Booked は既にレビュー済ですが、同時購入のアコースティックのトリオ作品は未試聴のまま。しかし超売れたことは知っている Black Radio が中古で売っていたので先に聴いてしまいました。聴いたのは当然行きつけの「おでんバー」ですが、古いもの好きな人が多いので、皆さん存在は知っていたものの聴いたことは無く、反応としてフーン程度でした。拒否は無かったですね。私は今なら聴いても違和感ないんですが、発売当時の2012年だったらヒップ・ホップは聴かなかったので拒否だったかもしれません。
Robert Glasper の個人名義ではなく Experiment と名付けられたことで実験的なプロジェクトと位置づけされていると思われるこのバンド。21世紀のジャズの最重要アルバムと言われる Black Radio を再度聴いてみます。最強なのかはレコード業界の売り文句なので、その人それぞれに感じ方は違うとは思いますが・・
それでは再度聴きながらレビューでも、Lift Off/Mic Check 出だしはジャズ調ですがボコーダーを使用して近未来的、映画の予告編で場面がパラパラ変わっていくような感じです。良きかな。Afro Blue は Erykah Badu をボーカルに起用したアシッド的な楽曲です。Roy / Hard Groove で1曲参加していた方でハスキーな歌声が魅力で、この楽曲も極めて正統派な感じです。Cherish The Day は Lalah Hathaway (ダニー・ハザウェイの娘さんですね)がボーカル。時代は違うので当たり前ですがお父さんのイメージとは異なり現代的なソウル・シンガーですね。今風の音作りですが違和感は全くなしですし開放感があって良い曲です。Gonna Be Alright (F.T.B.) は、 Ledisi がボーカルです。はじめて聴く人ですがレンジが広くて黒さがあって好みなので、今度アルバム買ってみたくなりました。Always Shine になると、グッとラップっぽい曲になってきます。しかしバックで鳴るピアノがジャズ的で心地よい感じ。斬新なアイデアでここで初めて演奏されたようなコンセプトではないような気がしますが、非常にコマーシャル。ここら辺が評価高い理由なんですかね。Move Love は、渋いつぶやき系のモロにラップではじまり、透明感のある楽曲に展開していきます。メロディーも薄目で目立たない曲ですが印象には残る不思議な楽曲です。Ah Yeah は、ネオソウル的な曲調とラップでよく聞くリズム展開で現代的ではありますが、エレピが古さを感じさせてくれていて、さりげない雰囲気づくりが上手い。なるほど。Consequence Of Jealousy きれいな曲ですが、少しこの雰囲気に飽きてきました。作業時に流して聴くには良いかな。Why Do We Try は、Stokley のクセのあるボーカルですが曲のアレンジが、かなり素敵です。ソウル的でありながら無機質なリズム(5変拍子かな)そして、これに乗せた違和感のないボーカルとすごいですね。終わり方も渋い。Black Radio はアルバムタイトルですから最も力を入れている曲でしょうが、あまりにラップでどうなんだろうか?ラップ・ファンにとってはジャズの入り口にもなるだろうし評価される曲なんでしょうが、私にとってはそれほどでもない。他に良い曲がこのアルバムにはいっぱいあります。Letter To Hermione は、Bilal のボーカル。この人も初めて聞きますが良いですね。渋い黒人のおばちゃん的な皺がよったやや低めの声質も素敵です。と思って聞いていたら、ディアンジェロのツアー・バック・ボーカリストの男性でした。それも1978年生まれでした。 Smells Like Teen Spirit でラストとなります。ニルバーナですね。Robert Glasper もこれを聴いて育ったんですねえ。良きことかな。
コラボしたミュージシャンがネオ・ソウルのベテラン勢で皆が素晴らしいパフォーマンスなので、イメージしていたヒップ・ホップ・バリバリではありませんでしたので、ゲストの作品を聴いてきた方はには容易に想像がつくアルバムなのではないかと感じ世紀の大発明という感じはしなかったです。真剣に聴きこむというより流して聴いた方が気持ち良いアルバムですね。他のアルバムも興味持って聞いていこうと思います。
The Robert Glasper Experiment
Robert Glasper :k:eyboards, piano, fender rhodes (exc. 10, 11), synthesizer (10), arrangements (2, 11, 12)
Casey Benjamin : vocoder (1, 3, 4, 8, 12), flute (2, 11), saxophone (3, 6, 9, 10), synthesizer (3–5, 12), arrangement (8)
Derrick Hodge : Bass
Chris Dave : Drums, percussion
Jahi Sundance : turntables (1, 8, 10, 12)
Stokley Williams : percussion (9)
Featured Artists
Shafiq Husayn : vocals (1)
Erykah Badu : vocals (2)
Lalah Hathaway : vocals (3, 12)
Bilal : vocals (4, 11)
Lupe Fiasco : vocals (4)
Ledisi : vocals (5)
KING (6)
Anita Bias : vocals
Amber Strother : vocals
Paris Strother : keyboards
Chrisette Michele : vocals (7)
Musiq Soulchild : vocals, snapping (7)
MeShell Ndegeocello : vocals (8)
Stokley Williams : vocals (9), percussion (9, 12)
Yasiin Bey : vocals (10)
1. Lift Off/Mic Check (featuring Shafiq Husayn)
2. Afro Blue (featuring Erykah Badu)
3. Cherish The Day (featuring Lalah Hathaway)
4. Always Shine (featuring Lupe Fiasco and Bilal)
5. Gonna Be Alright (F.T.B.) (featuring Ledisi)
6. Move Love (featuring KING[3])
7. Ah Yeah (featuring Musiq Soulchild and Chrisette Michele)
8. Consequence Of Jealousy (featuring Meshell Ndegeocello)
9. Why Do We Try (featuring Stokley)
10. Black Radio (featuring Yasiin Bey)
11. Letter To Hermione (featuring Bilal)
12. Smells Like Teen Spirit
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