一見やる気がないような地味なジャケットですが、中身はかなり濃い。Acid Jazz レーベル発、ポニーキャニオンがプレスのアシッド・ジャズ、フリーソウルを集めたコンピレーション・アルバムです。目についた中古なので集めるような熱意をもって購入ではなく1作しか持っていませんが、2作目の発売もされているようです。ちなみにやる気がないようなジャケットと書いてしまいましたが、Bounce のエディターである栗原聴氏のアートワークとのことで、やる気はかなりあるようで私の審美眼の方がどうかしているようです。
このコンピは、ポニーキャニオンのディレクターから、編集者/選曲家/DJ/プロデューサーである、橋本徹氏への依頼により実現したコンピで、氏は『Free Soul』『Mellow Beats』『Cafe Apres-midi』『Jazz Supreme』『音楽のある風景』シリーズなど、選曲を手がけたコンピCDは340枚を越え世界一であるとのこと。(今回このレビューを書くまでまったく気にしていませんでした)
ということで、アルバムの選曲と配列は、橋本徹氏によるダンス系フリー・ソウルが色濃いコンピレーションで、The Brand New Heavies、The James Taylor Quartet、The Apostles、Pure Wildness、Snowboy、Blacknuss Allstars、K-Collective、Mother Earth、Night Trains、The Quiet Boys、Esperanto の楽曲が選出されています。ちなみにかなり昔からこのアルバム聴き続けているのですが、私が名前まで認知しているのは3バンドだけでこのジャンルも好きではありますが、それほど掘っているわけではないことを改めて認識です。
大概のコンピは穴埋め的にB級、C級なものも収録されているものですが、これに関していれば捨て曲は無しの、ガチ売れ線を集めています。ので今更全曲レビューも面倒なので改めて聴いての印象に残るとこだけ書き留めておきます。The Brand New Heavies は、今やメインストリームのバンドなので、キラーコンテンツは当然、初期バージョンで3曲も入ってます。The James Taylor Quartet は、フォークの方では無い方なのは、ここら辺を聴く方ならだれでもご存じの、UKのアシッド・ジャズ・シーンには欠かせないオルガン奏者。名前は知らなかったけど Snowboy の Girl Overboard が山下達郎の昔の楽曲にアレンジ含めて、そっくりなヤツがあった記憶があり気になります。ボーカルは Anna Ross で上手すぎないのが好感あります。このバンドでは、もう一曲 Lucky Fellow という曲がありますが、これは男性ボーカルで リロイ・ハトソンのカバー。最初は地味目でじわじわと力を入れてくるところが好きです。全部良いんですが、最後の Esperanto の Sweet Feelings は、メローで、紳士的な歌い方のボーカルがとても気持ち良い。
2作目も欲しくなってきました。色違いのジャケットなので、どこかでめぐり合えば、運命で即購入します🎶
compiled by : Toru Hashimoto
1. Dream Come True : The Brand New Heavies
2. Love Will Keep Us Together : The James Taylor Quartet
3. Super Strut : The Apostles
4. Ain't No Use : Pure Wildness
5. Girl Overboard : Snowboy
6. Never Stop : The Brand New Heavies
7. Rising To The Top : Blacknuss Allstars
8. Keep It Coming : K-Collective
9. Lucky Fellow : Snowboy
10. Jesse : Mother Earth
11. Lovesick : Night Trains
12. Stepping Into My Life : The James Taylor Quartet
13. Stay This Way : The Brand New Heavies
14. Make Me Say It Again Girl (12" Mix) : The Quiet Boys
15. Sweet Feelings : Esperanto