こんなファンク・アルバムが Blue Note ? というレア・アイテムではないでしょうか。Donald Byrd (ドナルド・バード)のファンク・アルバムです。
Blue Noteには、Off to the Races (1959年)~次のアルバム Caricatures まで在籍して25枚のリーダー作を残しています。ハードバップのトランペッターだったドナルドですが、Black Byrd(1973年)あたりからファンクの要素をとりれた作品を発表し、これは1976年の作品。グルーヴとは何かを追求、模索していた頃の作品で、青空に浮かぶ飛行機と雲の動きをコマ落としでとらえた爽快感のあるジャケットも爽快。
お勧めは、2曲目 Wind Parade, 5曲目 You and the Music でさりげないバックグラウンドの Kay Haith 女性ボーカルが心地好い感じです。同じくバックグラウンド・ボーカルのLarry Mizell & Fonce Mizell は兄弟でもともとはジャズ・ボーカルの人らしい。
Funkshone, Mountain Mocha Kilimanjaro, The Soul Investigators, Third Coast Kings, Speed Meter とお馴染みのファンク・バンドのオムニバスとなっていて、これは持っていたっけ?と思って探してみると録音が違っていたりと楽しい中身になっています。
1. Forward On Brother / Funkshone
2. The Preavher / Mountain Mocha Kilimanjaro
3. Momma's Gravy (Yam Yam) / The Soul Investigators
4. Emcee Marie / Third Coast Kings
5. Never Never Love A Married Man / Martha High With Speed Meter
6. Stop, Think, Work It Out / Funkshone
7. Do Whatever Makes You Feel Hot / Hannah Williams & The Astemakers
8. Mo'hash / The Soul Investigators
9. It Must Be You / Mountain Mocha Kilimanjaro
10. No More Heartaches / Martha High High With Speed Meter
唯一のシングルカットは It's A Lonesome Road で勢いのある1970年代にデビューした当時のフレッシュさがにじみ出る。続く If I Could Give You The World もミドル・テンポの爽やか系ソウル・ナンバー。ストリングスに乗せたコーラス」が楽しい What Does It Take、サイケな雰囲気漂う "Thank You" Falettinme Be Mice Elf Agin なんかも素晴らしい。そして哀愁あふれるモータウンの名曲 You’ve Made Me So Very Happy なんかも収録されています。Blood,Sweat&Tears でもヒットしていましたねえ。
1949年、イリノイ州シカゴ生まれ。テネシー州ジャクソンで祖母に育てられたが、13歳でニューヨークに移住。12歳になるまでに2冊の本(The Vulture, The Nigger Factory)や詩集を出版している。何やら幼少のころから凡人とは違う経歴です。そんな彼の世界観は音楽界でも独特のオーラを発しております。その後はリンカーン大学在学中にブライアン・ジャクソンとブルースバンドを結成。70年アルバム「スモール・トーク・アット125thアンド・レノックス」をリリースし、同名の詩集を出版。ジョン・ホプキンス大学で創作の修士号取得。1976年アルバム「イッツ・ユア・ワールド」、1981年「リフレクションズ」、1994年「スピリッツ」、2010年「アイム・ニュー・ヒア」などをリリース。確実に普通の人ではないようです。
デジタルなバックミュージックに低い声で朗読される Message To The Messengers どヘヴィなジャズに無国籍なボーカルの Spirits、都会的なスローテンポのソウル風の楽曲が普通かと思えば、ローボイスのボーカルが独特な Give Her A Call、爽やかな楽曲でも何かドロリとしたダークな質感が全体的に漂うのが不気味です。The Other Side part3 ではサンタナ的な楽曲とギターで盛り上がり、ジャコ的なベースラインあたりは唯一、普通を感じました。
マーカスのオリジナル中心ではありますが、The Temptations (テンプテーションズ)のカバーの Papa Was A Rolling Stone とか良かったんで、参加ミュージシャン見てみたら Keb' Mo'、Wah Wah Watson がギターを弾いてるのを発見。聴き直しちゃいました。 We Were There、Xtraordinary なんかは、いつものマーカスでホッとします。