2021年3月6日土曜日

本日のCD Bill Evans ♪ The Bill Evans Album

 

ヴァーヴからコロンビアへ移籍して第一弾、1971年発
エレクトリック・ピアノを取り入れた賛否両論の作品
エバンスのアコースティックの響きが好きな人には許せないようですね
(そりゃそうだ)

そんなことよりも、このアルバムの清潔感、緊張感、臨場感が好きです
20代のエディ・ゴメズのベース、マーティー・モレルのドラミングも
エバンスのピアノをしっかり活かしていてが素晴らしい
アコピとエレピでの表情の切り替えも私には面白く感じます
十八番「Waltz For Debby」もエレピでのソロが入ると
静かでクールな表情に変わり最後にアコースティックで
ダイナミクスを活かして暴れる
色々な録音がありますが、これも凝ったアレンジかなと思います

エレピと言えば他にToots Thielemansと競演の「Affinity
1979年発もあり、リバーブがかかり過ぎたエレピが気になりましたが
作品自体は私はそれも嫌いではありません

piano (Steinway), electric piano (Fender-Rhodes) : Bill Evans
bass : Eddie Gomez
drums : Marty Morell

1. Funkallero
2. The Two Lonely People
3. Sugar Plum
4. Waltz For Debby
5. T.T.T. (Twelve Tone Tune)
6. Re: Person I Knew
7. Comrade Conrad
8. Waltz For Debby (alternate)
9. Re: Person I Knew (alternate)
10. Funkallero (alternate)

Funkallero

Waltz For Debby

Comrade Conrad


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2021年3月5日金曜日

本日のCD Donald Byrd ♪ Black Byrd

 

1973年リリースの当時Blue Note Records史上最も売れた大ヒット作
ハードバップの名トランぺッターだったドナルド・バードが、マイルスの元から巣立ち
コンテンポラリー・ファンクに取り組んだジャズファンクの元祖的な革新的作品

オープニング「Flight Time」はまさに旅立ちのイメージ
「Black Byrd」は、Funk Inc.あたりに近い雰囲気のコーラス入りファンク
「Love's So Far Away」は軽快なジャズ・ファンク
「Mr.Thomas」は、正当派ファンク
「Slop Jar Blues」は、このアルバムで私一番好き

なるほど、ここらへんがロイ・ハーグローヴなどのトランぺッターの
ファンクへの転換などの源流なのかと音楽の歴史を感じます

なおこの作品はMizell兄弟の「Sky High Production」の第1号作品
「Sky High Production」はジャクソン5、ザ・ミラクルズ、
テスト・オブ・ハニーなどの楽曲アルバムをプロデュース

trumpet, flugelhorn, electrick trumpet, lead vocals : Donald Byrd
vocals : Larry Mizell
piano, electric piano : Joe Sample
synthesizer, vocals, electric piano : Freddie Perren
guitar : David T. Walker (2, 3, 5 to 7), Dean Parks (1, 4)
bass : Chuck Rainey (2, 3, 5 to 7), Wilton Felder (1, 4)
percussion : Bobbye Hall (1, 4), Stephanie Spruill (2, 3, 5 to 7)
trumpet, vocals : Fonce Mizell
flute, sax : Roger Glenn

1. Flight Time
2. Black Byrd
3. Love's So Far Away
4. Mr. Thomas
5. Sky High
6. Slop Jar Blues
7. Where Are We Going

Slop Jar Blues

Mr. Thomas

Black Byrd


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陽気なギャングの日常と襲撃 伊坂幸太郎

 


 前作「陽気なギャングが地球を回す」の第2弾。嘘を見抜く名人、天才スリ、演説の達人、精確な体内時計を持つ女。役に立つような立たないような才能に秀でた者たちが登場。今回は強盗4人組がそれぞれに日常を過ごしているうちに社長令嬢の誘拐事件に巻き込まれていきます。今作では、飄々とした天才スリの久遠が活躍し良い味つけで、犯罪者集団がおせっかいな善人でとなっています。相変わらずのボケと突っ込みで軽快に読み進められます。

 演劇をやっている若者を雇っての柔道着軍団のくだりは、Youtuberがよくやっている演出に似ています。ちなみに設定は完全にカルマ【KARUMA】の「ぼったくられた瞬間に警察突入させたら衝撃の結末に...」と同じです。なかなかのバカバカしさですね。好きです。

 前作を読んでいたのは昨年の5月でした。ちょうどコロナでの自粛にあきあきしていた時期で、実は楽しく読めてはいませんでした。いつも思うのですが、音楽や本は、その時の自分の心の状態で感じ方や感情の入り方が変わります。日常の仕事が忙しすぎたり、気になる案件が散在していると大好きな音楽を聴いたり本を読んだりする気持ちにすらならないこともよくあります。今回は話に入り込んで読めたということは、昨年の状態よりも心が落ち着いているということでしょう。仕事的には2月から親会社に出向で働き始めて1か月が経過したところです。ようやく環境に慣れてきたところでもあります。本来は日本全国飛び回る業務なのですがコロナ自粛で内勤が多く刺激は少なめ。早く落ち着いてくれて少しストレスが感じられるぐらいになりたいものです。




2021年3月4日木曜日

本日のCD Miles Davis ♪ On The Corner

 

マイルス・ファンではないはずだったんですが
気が付けば所有CDの数は
マイルスが一番多くなってきていることに
薄々感づいてはいたんですが、改めて見てダントツで多いかったです
まあ録音の数が普通じゃないんで、買いだしたらキリがない

基本的にはエレクトリックになる前のクール・ジャズ、ハード・バップ、
モード・ジャズを変遷する1968年以前のマイルスが好きではあるんですが
それ以降も怖いもの見たさに、これからも聴くのかと思います

という訳で、このアルバム1972年のアルバム
当然エレクトリック・マイルスによる変則ファンクですが
エレクトリックではやはり「Bitches Brew」に圧倒されます
ライナー・ノーツによると「On The Corner」は
エレクトリックにファンク要素を取り入れた作品で
発売当時評論家から「延々と繰り返されるただの退屈なのでは?」
と、こき下ろされた問題作らしいです
そもそもここら辺の時代のファンクは延々と同じフレーズを繰り返し
内から盛り上がってくるモヤモヤを爆発させるパターン
ジャズ至上主義のファンクに偏見のある評論家だったんでしょう

以降マイルスに続け、もっと進化しろ!と
数多くの問題作が出てきていることを思うと
世の中に影響を与える素晴らしい作品であったんですね

trumpet : Miles Davis
electric piano, organ, piano, synthesizer : Herbie Hancock
electric piano, organ, synthesizer : Harold Williams
electric piano, piano, synthesizer : Chick Corea
electric piano, synthesizer : Harold "Ivory" Williams
guitar : David Creamer, John McLaughlin
sitar : Collin Walcott
electric bass : Michael Henderson
drums : Jack DeJohnette
drums, percussion, cowbell : Billy Hart
congas, shaker : Don Alias
tabla : Badal Roy
percussion, bells : Mtume
soprano sax : David Liebman (1-2)
soprano sax, tenor sax : Carlos Garnett (3-4)
bass clarinet : Bennie Maupin
cello : Paul Buckmaster

1. On The Corner/ New York Girl 
/Thinkin' One Thing And Doin' Another /Vote For Mile
2. Black Satin
3. One And One
4. Helen Butte/ Mr. Freedom

On the Corner

One And One

Black Satin


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2021年2月27日土曜日

本日のCD Orquesta Del Sol / Del Sol


 Wikipedia によると、「サルサのルーツは、1930年代のキューバ音楽、ソンやルンバから発展したものとされている。直接的には、1960年代のニューヨークにおけるプエルトリコ人やキューバ人のコミュニティ内で、ラテン音楽に、ジャズ、ソウル、ロックなどの要素を取り入れたものを発祥とする説、さらにその後1970年頃までにニューヨークで確立されたものをサルサの発祥とする説が有力である。」
 また、日本で初めてサルサが演奏されたのは、1976年に Fania All Stars というグループの来日しで、“サルサ”とか“ニューヨーク・ラテン”と言っていたようです。私の所有音源ではN.Y.クラブ El Cheetahで行われた熱いライブ音源 At The Cheetah Vol2 はお勧めです。
 オルケスタ・デル・ソルは1978年結成の日本初のサルサバンドで、オリジナル・メンバーにはペッカー、高橋ゲタオ、森村献などの売れっ子プレイヤーが名を連ね、この兄貴の後に「オルケスタ・デ・ラルス(1984)」や女性サルサバンド「チカ・ブーン(1984)」などが続きかつての日本のサルサ・ムーブメントが起こりました。正統派のサルサを聴かせる日本人オルケスタとして、アメリカと中南米での人気は日本人としても誇らしく思っていました。
 このアルバムは、ヒット曲のガンバ大阪の応援歌「太陽のイレブン」が入っているアルバムです。しかしその他にも名曲が収録されていて「晴れた日もくるさ」「BOKU-MUKI」なんかが元気が出るんだけど哀愁がある味な曲でお勧めです。
 日本語の曲作りがうまくて曲も良いが歌詞が良い日本の老舗サルサといった感じですね🎶

percussion,vocal : 橋田 ”ペッカー” 正人
percussion,vocal : 木村 "キムチ" 誠
vocals : サマーラ
percussion : 佐藤英樹, 美座良彦
trumpet : 林研一郎, 四宮寛, 鈴木正則
trombone : 松原純夫, 川島茂, 内田日富
french horn : 古田正幸
keyboads :森村献 
bass : 高橋ゲタ夫

1. Orquesta Del Sol
2. 晴れた日も来るさ
3. Boku-Muki
4. 勝利の女神が微笑む瞬間
5. Dame Un Beso
6. El Amor Es Fatal
7. Vuelo 316
8. プルクタ
9. あの日へ
10. Más Sandunga
11. 太陽のイレブン





  

2021年2月25日木曜日

本日のCD Bill Evans ♪ Affinity


1979年のトゥーツ・シールマンスとの競演アルバム
ですがエレピをビル・エバンスが弾いているのが
従来のジャズ・ファンの間ではあまり評価されていないと
よく評されていますがネットで検索しても酷評には出くわさない
昔のジャズ評論誌の辛口評論家に揶揄されていたのではないかと思われます

シールマンスの音色と存在感がエバンスのピアノと、とても良くマッチ
エレピはのっぺりしたサスティンで幻想的に響き
完全にシールマンに主導権を渡しているからこそ
ハーモニカの持つ響きが生かされていると感じます
ただ全体的にはエレピにリバーブがかかり過ぎているとは思いますが
楽曲の中でのピアノの使いかた、立ち位置を
アコースティックとは全く変えているのでありでしょう
私は評価は○の方に回ります

エバンスのイメージは静だったのですが
エバンスの作品がコレクションで増えるほど聴くほどに
共演者によって変わるのは当然だと思いますが
作品ごとに表情がかなり変わるので面白い

electric piano, piano : Bill Evans
harmonica : Toots Thielemans
flute, soprano sax, tenor sax : Larry Schneider
acoustic bass : Marc Johnson
drums : Eliot Zigmund

1. I Do It For Your Love
2. Sno' Peas
3. This Is All I Ask
4. The Days Of Wine And Roses
5. Jesus' Last Ballad
6. Tomato Kiss
7. The Other Side Of Midnight (Noelle's Theme)
8. Blue And Green
9. Body & Soul

I Do It For Your Love


The Days Of Wine And Roses

Sno' Peas


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2021年2月24日水曜日

本日のCD Freddie Hubbard ♪ Breaking Point

 

「Jazz Messengers」を抜けた直後に結成した自身のクインテット
1964年発売のフレディ・ハバードのソロ初作品

私の持っているアルバムではBill Evansの「Interplay」ぐらいですが
静のジム・ホール、動のフレディ・ハバードの対比で
エバンスがピアノを明るく弾いている好印象
でもフレディ・ハバードのソロアルバムは持っていませんでした

「ブルーノート4000番台の珠玉の輝き」の帯に目がとまり
確かに有名なアルバムだし、聴いてみよう!と購入しました

最初の「Breaking Point」ではフリージャズ?と思わせるイントロで
少しあせりましたがイントロだけでした
モードとフリーを合わせたような楽曲でエネルギーを感じます

さて、こんな感じで進むのかと思いきや「Far Away」ではモーダルな正統派
「Blue Frenzy」でもストレート・アヘッドなジャズ
最初の曲で突き抜けたのかとドキドキしたのですが最初だけで
意外とライトに聞けてホッとしたような安心したような感じ

モーダル、フリー、ストレート・アヘッド
1964年とずいぶん昔の録音ではありますが
いつの時代でも通用する新しさカッコよさを感じました

trumpet : Freddie Hubbard
alto sax : James Spaulding
flute : James Spaulding
piano : Ronnie Matthews
bass : Eddie Khan
drums : Joe Chambers

1. Breaking Point
2. Far Away
3. Blue Frenzy
4 D Minor Mint
5. Mirrors
【Bonus Tracks】
6. Blue Frenzy (Alternate Take)
7. Mirrors (Alternate Take)

Breaking Point

Blue Frenzy

Mirrors


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Thelonios Monk 「モンクはジャズを開く」

 


 行きつけの「おでんバー」(おでんがウリなわけではないんですが、一番目立つところにおでんがあるので「おでんバー」と呼んでいます)のマスターに、最近モンクをよく聞いてるんですよねえ。でもあんまり知識はないんですがなんかない?という会話で出てきたので貸してもらって読んでました。

 今ならほぼこの手の本を発刊するのはリットーミュージックさんですが、これは1991年の講談社から発行された本です。期待していたモンクの生い立ちやらエピソードはほぼ無く、モンクファンの著名人や評論家がモンク談義を延々としています。

 といってもダラダラではなくて「ピアニストとしてのモンク」「作曲家としてのモンク」「モンクと同時代人たち」「モンクと現代」のテーマに分かれて寄稿されているもので、結構皆さん独断と偏見で、持論を展開されています。共通しているのは、もちろん皆さんモンクのファンでアンチは一人もいないところ(笑)

 勝手に空想(妄想)して書かれていると思われるような人もいらっしゃってなかなか興味深いところです。ソロ・ピアノとコンボでのピアノのアプローチ、作曲家としてのモンクなどに着目して聞くことで、また違った楽しみ方ができるのかと読みながら読み返しながらモンクを聴いております。

 ピアニストとしてうまいのか?といったこともあがっていましたが、そんなところにモンクの面白さはないのでどうでもよい議論だなどというところには同感ですし、ピアノという楽器は整然と並べられた音階と調律から、どうしても白人的になってしまうのだが、モンクの場合は普通のピアノとしての使い方から脱却したところが素晴らしいとの意見は菊池成孔の「東京大学のアルバートアイラー」でも出てきたようなくだりでもあり、なるほど・・

 いかにもモンクらしいと言えば、Raise Four とか Little Rootie Tootie なんかが三連打と不況和音のぶつけかたが激しくておすすめ



作曲面での変度ではこれでしょうね。バンドメンバーは大変でしょう。 Brilliant Corners テナーはソニー・ロリンズ 


楽曲のテーマの面白さでは Skippy なんてどうでしょう?


そして、ギタリストと相性が良いのは Round Midnight ですね。ウェスの演奏はとても好きですがジョージ・ベンソンは派手すぎますが・・


奥さんに捧げた名曲 Crepuscule with Nellie セロニアス・モンクが、奥さんのネリーさんが病気で入院中に書いたとされるバラード Crepuscule はフランス語で日没の時の明るい感じだそうです。


まだまだ、奥は深い人のようですね



2021年2月23日火曜日

本日のCD Boston Horns ♪ Givin' up Food for Drink

 

今作は2008年のボストン・ホーンズ
結成は1999年でトランペットのGarret Savlukとサックスの
Henly Douglas Jr(サックス)を中心に結成され
日本デビュー盤は2年前のアルバムで「Bring on the Funk」

ブラス・ファンクがパツパツに詰まって高められた音圧とビート
各楽器のツブ立ちはハッキリしキレが違う

「Ask Me Later」直球でつきささり、
「Givin’ Up Food For Funk」は気持ち良いJBカバー
「Soho」は鋭いアルトの良さが楽しめる「It’s A」は機関銃
「Shibuya Gumbo」は日本人には嬉しいネーミングのアゲ・ナンバー
途中に挟まれる歌モノには、女性ではなくダミ声のオジサンてとこも濃くて良い

ジャズ・ファンク・シーンにも色々なバンドが存在するが
このパツンパツンの粒立ちタイプのバンドは
イギリスならSpeedometer、アメリカならBoston Horns
と書かれてもいるようだが、まさに両横綱の感はある

tenor sax, bariton sax : Henley Douglas Jr.
trumpet : arret Savluk
John Aruda - Saxophone
guitar : Jeff Buckridge
keyboards : Ben Zecker
Craig Weiman : Bass
drums : Peter MacLean

vocals : Barrence Whitfield (4, 7, 9, 11)
alto sax : Sam Kinninger (2, 3, 4)
percussin : Yahuba (2, 3, 4, 7, 8, 10)
trombone : Jeff Galindo (2, 4, 10)

1. Ask Me Later
2. Soho
3. Head Trip
4. Givin`up Food For Funk
5. Vaccination
6. It`s A...
7. I Just Want To Make Love To You
8. On Higher Ground
9. A Real Mother For Ya
10. Shibuya Gumbo
11. It`s A... (Vocal)

Ask Me Later

Givin' up Food for Funk

It`s A...


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2021年2月22日月曜日

本日のCD Tina Turner ♪ Tina Live


1988年発売の大御所ティナ・ターナーのライブアルバム
ド迫力のボーカルで、大きなスケール感を感じます
1939年生まれですからこのライブの時には49歳
絞り出すように歌い上げ、この声お歳でミニスカート

何年か前に記事で80歳のお写真拝見したら
若い時よりも優し気で幸せそうだなあと思ったのを記憶しています
これを書くにあたりディスコ・グラフィーなど見ていたら
アイク・ターナーとの結婚されていたことは知っていましたが
実は大変な苦労をされていました

1976年アイク・ターナーとの離婚のきっかけのケンカで
たった36セントの所持金とガソリンのクレジットカードが全財産
ラスベガスのキャバレー周りをしながらTV番組で稼ぎ
ヒット曲に恵まれたのは1983年
でも2013年にはドイツのレコード会社重役と再婚されているようです
音楽と同様に激しい人生を送っていらっしゃいます

1. What You Get Is What You See
2. Break Every Rule
3. Typical Male
4. Two People
5. Tonight (with David Bowie)
6. Let's Stay Together
7. Proud Mary
8. What's Love Got To Do With It 
  9. Tearing Us Apart (with Eric Clapton)
10. Private Dancer
11. Help
12. 634-5789 (with Robert Clay)
13. Land Of 1000 Dances
  14. It's Only Love (with Bryan Adams)
15. Paradise Is Here

PROUD MARY(LIVE 1982)

Tonight (With David Bowie)

It's Only Love - Bryan Adams & Tina Turner


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2021年2月21日日曜日

唸るミュージシャンたち!

 

 今まであまり気にしていなかったんですが、いきつけの音楽好きの集う「おでんバー」で音を大きめで聴いていると、この店でかかるピアニストには唸る人が多く、唸りながら楽器を弾く人はどれほどいるんだろうと気になり調べてみました。
 Jazz であれば、セロニアス・モンク、キース・ジャレット、バド・パウエル、エロール・ガーナー、オスカー・ピーターソンなど。日本人ピアニストでも菊池雅章は有名で、守安祥太郎なんて方もいらっしゃいます。唸り方は人それぞれ個性豊かです。ラテンだとエディー・パルミエリ がいらっしゃいます。クラシック・ピアノなんてピアノ以外の音を出すなんて御法度かと思っていたらグレン・グールド、フリードリヒ・グルダという人が有名らしいです。 
 しかし一口に唸ると言っても唸り方や音程?などは人それぞれで、キースジャレットはかなりでかい。力を入れるタイミングで声を出し始めて、アドリブに入るとかなりの頻度で叫んでます。音程はピアノと全く違うのですが、ピアノとシンクロはしていますので歌っている気持ちなんでしょうか、しかしかなりでかい。

Keith Jarrett Trio Bye Bye BlackBird

 最近聞き始めた日本人ピアニストの菊池雅章氏は、音程はアドリブとリンクしていないので、歌というよりは完全に唸りというか叫びに近いものがあります。間近で聞いたら、さぞかし怖かったものと思われます。

Tethert Moon Alabama Song

 モンクも唸りは有名で、ソロの時には自分のアドリブに対して声を出していることがあります。しかしキースジャレットと比較すると大人しいです。 動画の Raise Four もアドリブの時に、かすかに聞こえる程度で唸っているというよりは歌っているような感じでそれほど気になるわけではありません。

Underground  Raise Four

 バド・パウエルは完全に自分のソロと並行して歌っています。動画の Cleopatra's Dream も決して肉声の歌はうまいわけではありませぬが、何か楽しそうですね。だいぶ気分よくやっておられます。

Bud Powell Cleopatra's Dream

 今回調べていて初めて知った守安祥太郎というピアニストはなかなかの熱いプレイヤーで、4分目あたりから激しいソロを展開しながら、唸るではなく雄叫びをあげていらっしゃいます。これはインスピレーションを掻き立てているというよりは自分を鼓舞させている雰囲気です。それにしても唸りヌキでもなかなかの名演です。チェックのアーチストですね。

The Historic Mocambo Session '54 I Want To Be Happy

 さらにエディー・パルミエリという人も探して聞いてみました。軽快なジャズっぽさを混ぜながら弾くピアニストで心地よいピアノでした。。他でも素晴らし演奏はたくさんありましたが、ほかの楽器にかき消されて唸りを聞く点では聞きにくかったので、この Pensando En Ti を挙げてみました。ソロの軽快さとは別に、幽霊のように長く響くのがとても鮮明に聞こえています。

Pensando En Ti · Eddie Palmieri

 探していて気づいたんですが、ほぼ唸っているのが録音されて聞こえるのはライブ盤が多いです。おそらくスタジオ版だと編集できてしまうせいもあるでしょうが、ライブでのってくると思わず声も大きくなってしまうんしょう。声は出さないにしろギタリストの口がパクパク動いているなんてのもよく目撃します。録音されていないだけで叫んでいる人もいるものと思われます。
 唸り声を目的に音源を探す作業を初めてやりましたが、なかなか面白い作業なもんです。他でも発見したら貯めておいてそればっかり聞くというのも、なかなか悪趣味でよいかもしれません🎶🎹