Blue Note 移籍の第一弾でアルバム・タイトルは Time On My Hand、邦題は「ギタリストの肖像」です。何か聞いたことあるネーミングです。「ジャコ・パストリアスの肖像」(Jaco Pastorius) は、1976年に発売された ジャコ・パストリアスのソロ・デビュー・アルバムで、このアルバムは1989年で10年以上前のアルバムです。何か共通点は無いのかと探ってみましたが特に何も見つかりませんでした。time on one's hands = 持て余した時間が俺にはある おそらく日本版の発売前に案を持ち寄って、会議で決定するものとあると思われますが、どのような過程で「ギタリストの肖像」になるのか、非常に興味があります。
John Scofield は、この後1991年に発売される Grace Under Pressure しか持っていないので、活動遍歴を実際に耳で聴いているわけではないのですが「ジャズフォーマットにやや戻ったジョンスコ」と書かれているので、そうなんでしょう。
それでは聴いて参りましょう。Wabash Ⅲ はギターとサックスの楽しいユニゾンが聴ける曲となっております。バリバリのジャズ・フォーマットです。ジョン・スコのギターは、粘りっこいオーバー・ドライブ・サウンドで、音使いも独特でギタリストよりも違う楽器のように感じます。管楽器に近い感じがしますが管楽器の音使いでもないですね。Since You Asked は、また変則的に攻めてきますが、何かエレガントな仕上がり。So Sue Me は、どこかで聴いたことがあるメロディーが出てきますが誰だかわからない。ああイライラする。何かの曲との合体ですね。Let's Say We Did は静かにきますので、ハード系の曲と交互に最初は出してきます。決して聴き手を盛り上げていこうとする構成では無いですね。Flower Power も曲名のごとしエレガントですが、ジョンスコのずらしたフレーズが曲と絡みあいながら、うねるように流れていきます。決してきれいなだけの花では無いですね。Stranger To The Light で、やっとリズムが細かく動きます。これはかなり抽象的な感じがして、私のジョンスコのイメージはこんな感じです。Nocturnal Mission は、軽くてフリーでエレガントで幻想的。Farmacology で、普通のジャズフォーマットに戻ってきました。いや普通のように聞こえるフォーマットに戻ってきました。ネオバップで、うねるうねる=気持ち良い。Time And Tide は、また不思議っぽい感じの曲です。この曲のコピーバンドやってたらどこをやっているのか見失うのが必至ですね。Be Here Now 元はしっかりしたテーマとかあるのを無理やり縮めてゴタゴタニした感じの曲で、これも変態系の曲ですね。Fat Lip これのモチーフはわかりました。Cissy Strut です。ああ嬉しい。
かなり久しぶりに聞いたんですが、ピアノレスなので独特の自由観があり、うねるギターと歪んだ音、ジョンスコらしい曲よりジャズ・フォーマットの曲に共感を覚えます🎵
guitar : John Scofield
soprano sax, tenor sax: Joe Lovano
bass : Charlie Haden
drums : Jack Dejohnette
producer : John Scofield, Peter Erskine
recorded at Power Station NYC November 19-21 1989
1. Wabash Ⅲ
2. Since You Asked
3. So Sue Me
4. Let's Say We Did
5. Flower Power
6. Stranger To The Light
7. Nocturnal Mission
8. Farmacology
9. Time And Tide
10. Be Here Now
11. Fat Lip
▶ Wabash Ⅲ
▶ Fat Lip
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