2021年9月21日火曜日

本日のCD The Oscar Peterson Trio Plays

 

 このジャズ・コンボは1951年から始まり初期メンバーはベースの Ray Brown (レイ・ブラウン) 、ギターの Irving Ashby (アービング・アシュビー)
 1958年までにギターがBarney Kessel (バーニー・ケッセル)、Herb Ellis (ハーブ・エリス)と代わって参加していましたが、このアルバムはギターに代わってドラムスのEd Thigpen (エド・シグペン)が参加したギターレス。1964年録音のスタンダードがふんだんに入ったアルバムです。ちなみに65年にはドラムスがLouis Hayes (ルイ・ヘイズ)に交代、翌年にはベースがSam Jones (サム・ジョーンズ)に代わり、Joe Pass、George Mraz、Niels Pedersen、Niels Pedersen、Ray Price、Louie Bellsonらも加入するなど、メンバーチェンジはかなり頻繁。


 さてこのアルバム、オープニングからピーターソンのオリジナルでレイ・ブラウンのベースに乗って王道のスイング。他とにかく学生時代に周りについていくために聴いていた Satin Doll、Fly Me to the Moon、Shiny Stockings なんかは懐かしのスタンダードで、久しぶりに聴くとまた新鮮でお手本のような演奏はとても安心できます。 Satin Doll はしっかりとした音圧で弾かれるピアノと強弱、アドリブもキラキラしています。その一方で王道ではあるが Fly Me to the Moon の楽しい崩し方なんかも勉強になります。Shiny Stockings はアップテンポのスイングに。You Stepped Out of a Dream は映画の主題歌とのことですが、軽やかでスリリング。
 これぞジャズというベタなアルバムを聴きたくなったらこれはお勧めですね。

piano : Oscar Peterson 
double bass : Ray Brown
drums : Ed Thigpen

producer : Jim Davis

1. The Strut
2. Let's Fall in Love
3. Satin Doll
4. Little Right Foot
5. Fly Me to the Moon
6. Lil' Darlin'
7. This Nearly Was Mine
8. Shiny Stockings
9. You Stepped Out of a Dream





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2021年9月19日日曜日

本日のCD The Modern Jazz Quartet ♪ Blues On Bach

 

 ジャズは色々な音楽を取り入れてきた音楽なのでファンクよりもあればロックよりもある、最近ではヒップ・ホップまでと色々なものがありますが、MJQ は1952年結成の相当古いバンドですが、各楽器の素養がクラシックにあることはよくありますが、このバンドのサウンドまでクラシックの影響を感じさせてくれます。したがって私のようなクラシックを聴かないで育ってきた人間には、時には眠気を誘う音楽のように感じると時がありました。しかし最近は昔よりも雑多に音楽を楽しむ人間になってきましたので、このアルバムのなかなか興味深い作り方には聞き入ってしまいました。
 MJQと言えば、管楽器は使わないMilt Jackson (ミルト・ジャクソン) のビブラフォンを中心にした一貫してクールで室内音楽的なジャズ集団ですが、このアルバムのコンセプトのバッハとブルースの主役はやはりピアノの John Lewis (ジョン・ルイス) ということになるでしょう。ジョン・ルイスはディジー・ガレスピーの楽団でデビュー。以降チャーリー・パーカーやマイルス・デイヴィスなどと共演し、1952年に、ガレスピー楽団出身者を集めてこのMJQを結成。音楽的にはビバップに影響を受けながらも、クラシックの室内楽を思わせる端正かつユニークな音楽性を確立しヌーヴェルヴァーグとジャズの関わりにおいて先駆者的存在となったり、晩年はバッハの作品を発表もしています。このアルバムでもハープシコードをプレイしています。
 このアルバムは名盤「Last Concert」の1年前1973年にリリースされたもので、 1972年カーネギーホールでのスペシャルコンサートの第2部プログラムを そのままスタジオ録音したものとなっている。(と言いつつ、私 Last Concertはこのアルバムを聴いた後に聴いています)クラシックの音楽的手法をジャズに取り入れることを考えていたルイスの音楽的思考が反映されていて、ジョン・ルイスの弾くハープシコードによるバッハの曲とBulues in でコードネームのブルース演奏が交互に淡々と演奏され、いつものMJQよりも更に格式が高い演奏になっている。そう思いながら繰り返し聴いていると、実に襟を正したいつもの特徴の様式美がバッハと交互に聴くことにより更に聴く側に意識させ、その束縛された様式の中でミルト・ジャクソンがブルージーなフィーリングのヴィブラフォンプレイをすることにより、聞く側もほっとできるという心理的なアプローチも意図されているような気もしてきた。特に、誰もが聞き覚えのある Precious Joy のハープシコードとビブラフォンの演奏と続く Blues in C Minor は皆さん素晴らしいと書いていますが私もここが一番盛り上がるところかと思います。テーマの出だしが何か聞いたことがあると思っていたら You`d be so nice to come home to ですね。ちなみにこの曲コールポーターが作曲したのは1943年でした。
 スリリングなハード・バップ好きには眠くなるアルバムであることは間違いないが単体で聴くよりも、家で本でも読みながらじっくりと何回も聴くと味が出てくると思いますので、是非アルバムごと聴いてほしいと思います。
 
piano and Harpsichord : John Lewis
vibraphone : Milt Jackson
bass : Percy Heath
drums, percussion : Connie Kay

producer : Nesuhi Ertegun
recorded on November 26 & 27, 1973 at Atlantic Recording Studios, New York City.

1. Regret?
2. Blues in B Flat
3. Rise up in the Morning
4. Blues in A Minor
5.  Precious Joy
6.  Blues In C Minor
7. Don't Stop This Train
8. Blues in H (B)
9. Tears from the Children





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2021年9月18日土曜日

本日のCD Unfold Presents ♪ Tru Thoughts Funk


 私がジャズファンクを聴き始めた頃に出会った良質のジャズ・ファンクのコンピです。Tru Thoughts というのはUKのレーベルで Unfold は Unfold Recordings というレコード会社のようです。ここらへんのレーベルとレコード会社の違いはよくわかりません。企画する会社とレコードを製作する会社の違いなのか親会社と子会社の違いかもしれません。
 無数にあるジャズ・ファンク系バンドのレベルの高い録音もありますが、セールス的に成功するものは極わずかでしょうから、私のようなリスナーが多くを知るのには時間と手間とお金がかかるもの。レーベルの方も一つのアーチストで儲かることも少ないのであれば、逆にオムニバスにしたほうが新たなレコーディング費用も掛からず利益につながるし単体のレコードの宣伝にもなるんでしょう。まあこの手の金儲けは全く問題ないどころか大歓迎で、リスナーとしては素晴らしい音源はドンドン届けて欲しいものです。
 さて、このアルバムに収録の良質のジャズ・ファンクは、もしかしたらこの業界では十分にメジャーなのかもしれませんが「もう少しでメジャーにいけるんだけど、少しアングラな雰囲気」の曲が多いのは各バンドの特徴がよく表れているからでしょう。The Quantic Soul Orchestra は2曲で、アルバムの1曲目を飾る Panama City 1コード1発の曲でボーカルも無し。最後のパーカッション・ソロがB級で良い。The Bamboos は2曲収録されていて1曲目はボーカルもの Step It Up で2曲目はインストで、これは都会派のインテリ男っぽいファンク。単体では持っていませんが、Jazz For More/El Dorado に収録の Tighten Up なんかも中々良い味出してます。他The Broken Keys、Beta Hector、Saravah Soul 、Lizzy Parks、Nostalgia 77、Kylie Auldist、Hot 8 Brass Band、The Limp Twins、Kinny など知らない名前が続きます。気になるのはゲスト・ボーカルの Alice Russell の出演率が多いところでThe Bamboos 、The Quantic Soul Orchestra、TM Juke & The Jack Baker Tro の3バンドと共演しているところで、かなりの迫力とコブシを入れてくるのでどんな黒人のおばちゃんかと思ったら思いっきり白いUKのかたでした。怖そうですがカッコいい感じ。


 お勧めは、The Bamboos / Step It Up、The Limp Twins / Moving Closer To The Sofa、Kylie Auldist / It's On 、The Quantic Soul Orchestra / Pushin' On あたり

1. The Quantic Soul Orchestra / Panama City
2. The Bamboos / Step It Up / featuring Alice Russell
3. The Broken Keys / Burnt Popcorn
4. Beta Hector / Payback
5. Saravah Soul / It's Doing My Head In
6. The Bamboos / Golden Rough
7. Lizzy Parks / All That (Natural Self Mix)
8. The Quantic Soul Orchestra / Pushin' On / featuring Alice Russell
9. Nostalgia 77 / Thing
10. Kylie Auldist / Cut You Loose
11. Spanky Wilson & The Quantic Soul Orchestra / Waiting For Your Touch
12. Natural Self / Shake Down
13. Kylie Auldist / It's On
14. Hot 8 Brass Band / It's Real (Lack Of Afro Remix)
15. The Limp Twins / Moving Closer To The Sofa
16. Kinny / Back Street Lust / featuring Diesler
17. TM Juke & The Jack Baker Trio / Spread It On / featuring  Alice Russell
18. Beta Hector : Creepin' / featuring Dionne Charles





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2021年9月15日水曜日

本日のCD indigo Jam unit / Mile Stone


 ジャケットに珈琲のシミがうくぐらいデスクの脇に常に置いて愛聴してました。中毒になりやすいアルバムだと思います。2005年結成。2006年 1st アルバムの DEMONSTRATION 以来、ほぼ毎年アルバムをリリースし続け2013年 9枚目となる本作 Milestone(あの Milestone ではないようです)
 レコーディングは一発録りとのことで一球入魂的な根性の音はずしんと伝わってきます。無機質な印象を受けるテーマに、ベースぶんぶんバキバキにループのごときフレーズ。これが非常に決まっていてカッコイイ。そしてどんなシーケンスで叩いているのかさえ分からない超テク・ツインドラム&パーカッション。その上にクラシックとジャズの素養を感じる繊細なピアノがのってきます。クラブ・ジャズという単語が非常にしっくりとくるバンドで、デジタルっぽいフレーズが使われているけどデジタルでないとこが、聞き続けてしまう一因のように思えます。
 そんな彼らも2016年夏で活動休止宣言。オフィシャルHP は更新は無いものの、未だ継続しております。HPによると「レコーディングは全曲すべて一発録音で、クリックなし、
修正やダビングを一切行わず、リアルなサウンドを追求」とのこと。


piano : 樽栄嘉哉(YOSHICHIKA TERUE)
bass : 笹井克彦(KATSUHIKO SASAI)
drums percussion : 和佐野功(ISAO WASANO)
drums : 清水勇博(TAKEHIRO HSIMIZU)

1. Widescreen Rain
2. Zeus
3. Naja
4. Hunt
5. Milestone
6. Trick
7. Watercolor
8. Corazon
9. Shiosai



▶ Corazon


  

2021年9月11日土曜日

本日のCD Thelonious Monk / Straight, No Chaser

 

 最近タバコの吸いすぎか歳のせいかウイスキーをロックで飲むとムセてしまうことが多いのと、1時間以内に駆け付け3杯して気持ちよくなりすぎることも多いのでチェイサーは頼んでいます。したがって最近私は「Straight, With Chaser」だなあ、と思いつつレモン酎ハイ飲みながらアルバム聴きなおしながらこれを書いています。
 改めて「Straight No Chaser」という曲をおさらいすると、モンクが1951年に作曲した、Eb majorのシンプルな12小節ブルースです。初演は1951年のブルーノート・セッションとのことです。モンク自身もこの曲の様々な録音を残していますが、なんといってもマイルスが出した1958年 Milestones が有名で、これ以降多くのミュージシャンが演奏してスタンダードとなった名曲です。1989年にはクリント・イーストウッド製作総指揮で、セロニアス・モンクの生涯と音楽のドキュメンタリー「Straight, No Chaser」のタイトルにもなっています。このアルバムでも円熟期のモンク・カルテットでの十八番となっている演奏で余裕で息がぴったりと合っている演奏です。チャーリー・ラウズのソロの途中でモンクは伴奏をやめてしまいラウズは延々とソロを続けざるを得なくなる趣向も面白いですし、その後のモンクのソロも曲を熟知しているからこその実験のように音を確かめながら展開していくソロも好きな展開です。
 そしてこのアルバムでの話題と言えば、16分の Japanese folk song「荒城の月」ですね。これについては誠かどうかはわかりませんが、モンクが来日公演を行った際に、あるジャズ喫茶のオーナーからアンティークなオルゴールをプレゼントされ、そのオルゴールの曲を気に入って、帰りの飛行機の中でずっと聴いていたのが「荒城の月」でそのオーナーがアメリカにモンクの演奏を聴きに行った時に演奏してくれたのがオルゴールの曲「荒城の月」だったそうです。日本人なら皆さん知っている滝廉太郎の唱歌で、印象的なメロディは確かに名曲で、日本の曲がこうして取り上げられるのは誇らしいことではありますが、小学生時代に強制的に歌わされていたこのメロディーは好きで歌っていたというよりは、音楽の授業の時間が苦手だった私には、強制的に覚えさせられ歌わされていたイメージの方が強く残り手放しで凄いですねえとかこれは名演ですねとか思いながら聴くテーマではないかなあと感じてしまいます。
 他モンクらしくはない音づかいで映画音楽のような可愛らしくロマンチックな演奏のエリントン・ナンバー I didn't know about you がメロディーとリズムも良いです。ボーナストラックの讃美歌の独奏 This is my story this is my song とかも嬉しいですね🎶🎹

piano : Thelonious Monk
tenor sax : Charlie Rouse
bass : Larry Gales
drums : Ben Riley 

produced by Tae Macero
NYC, November 14, 1966

1. Locomotive
2. I didn't know about you
3. Straight no chaser
4. Japanese folk song
5. Between the devil and the deep blue sea
6. We see
【Bonus】
7. This is my story this is my song
8. I didn't know about you (2)
9. Green chimneys





  

2021年9月9日木曜日

本日のCD Pat Metheny ♪ Secret Story

 

 私の中では割と喰わず嫌いをしてしまっているパット・メセニーですが、中古屋で見かけてデビュー盤 Bright Size Life 以来の2枚目購入してみました。何故メセニーを聴かなかったかと言えば、私の若い頃は、ギターフュージョンをかなり聴いていたのですが基準は聴くというよりはギターをコピーできるか?マネできるか?がだったからで、メセニーの音を聴いたりビデオを見てこれは太刀打ちできないしマネもできないと思ってしまったからです。社会人になるまでは、ジャズ研での参考とする音源以外は、ほぼギターレスの音楽は聴いていなかったからです。今はギターレスの音楽の方を多く聴いているので時代は変わるものです。本作はギターのメセニーの1992年に発表したグラミー賞作品ですが、この時点ではこのアート感を楽しめる音楽感は私にはありませんでしたね。
 さてこのアルバム、ジャケットのデザインそのままの音楽で、絵画を見ているようなアルバムのトータルで聴かせる壮大なアート作品。それは最初のAbove The Treetops から始まりますが、カンボジアの子供たちの声をサンプリングしてメセニーがフォーキーなギターで被せてくると神々しい気分で既にジャズ界からは離脱です。(これはカンボジアの霊歌「Buong Suong」がベースとのこと)。Facing West は雄大な空にはばたくようなイメージに持って行って、Cathedral In A Suitcase では壮大な自然に包まれて、Finding And Believing では中近東へ旅をする。クライマックスは The Truth Will Always Be で静かなイントロから壮大なオーケストレーション。後半にうなるギターシンセに展開します。ちなみに、As A Flower Blossoms は短いながらも矢野顕子との共作で道に咲く小さまな花を矢野顕子節で表現している。
 旅のドキュメンタリーを見ていて、それに合わせてこのアルバムを作ったんじゃないか?とも思わせる風景が見える大作です。今までのメセニーのイメージは、つかみどころのない音楽感のイメージが強く、これを聴いてこんなストロークプレイをするんだ、とか難解フレーズではなくフォーキーなこともできるんだ、とか発見も多かったです。

Pat Metheny / acoustic guitar (1, 4 to 6, 8, 9) electric guitar (2, 6, 11) electric piano  (6, 8, 9) guitar synthesizer (3, 5, 12) keyboards (2, 3, 6, 7, 11, 12) percussion (electric) (3, 4, 7, 12) piano(4, 10, 11) electric sitar (4, 7) synthesizer (2 to 4, 6 to 10,12, 13)

voice : Mark Ledford (3, 4)
acoustic piano : Gil Goldstein (7, 9), Lyle Mays (2, 6)
harmonica : Toots Thielemans (8, 11)
acoustic bass : Charlie Haden (1, 8), Steve Rodby (5 to 7, 9, 11)
electric bass : Will Lee (6, 12)
drums : Paul Wertico (7, 8, 9, 11), Steve Ferrone (3, 12)
percussion : Armando Marçal (1 to 7, 9, 12), Nana Vasconcelos (1, 4, 5, 10 to 12)
cymbal (Roll) : Danny Gottlieb (3, 11)

conductor : Jeremy Lubbock
orchestra : The London Orchestra

1. Above The Treetops
choir : The Choir Of The Cambodian Royal Palace
orchestra : The Pinpeat Orchestra Of The Royal Ballet
2. Facing West
3. Cathedral In A Suitcase
synthesizer (keyboard bass) : Pat Metheny 
4. Finding And Believing
accordion : Gil Goldstein
5. The Longest Summer
6. Sunlight
7. Rain River
flute : Andy Findon
8. Always And Forever
9. See The World
bass : Anthony Jackson
bass trombone : Dave Taylor
french horn : John Clark
trombone : Tom Malone
trombone, tuba : Dave Bargeron
trumpet, flugelhorn : Michael Mossman, Mike Metheny, Ryan Kisor
10. As A Flower Blossoms ( I Am Running To You)
voice : Akiko Yano
11. Antonia
voice : Nana Vasconcelos
12. The Truth Will Always Be
13. Tell Her You Saw Me
harp : Skaila Kanga
14. Not To Be Forgotten (Our Final Hour)





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2021年9月8日水曜日

本日のCD Iron Maiden ♪ Iron Maiden


 アイアン・メイデンの1stでバンド名がタイトルです。私の中のアイアン・メイデンはこれと2nd の Killers で完璧です。全てがシングルのような完成度の高い曲ばかりで、このアルバムが出た時は興奮しました。全く歯がたたない難しさでなく、頑張ればコピーできる難しさで、しかもカッコイイフレーズというのが当時私たちロック小僧に最高に受けた原因でもあるかと思います。私は2枚しか持っていませんが総売り上げは1億枚を超える世界屈指のヘヴィメタルバンドとなっているとの記事を見たのは数年前です。
 このバンドの何が良かったかというとギターリフも天才的にかっこいいんですが、まずベースが基本となって曲とアンサンブルが構成されているのがこのバンドの特徴で、わかりやすくて力強い楽曲の原動力はこのベースラインから生まれていると思います。(少なくとも2ndまでは)このブログを書くにあたり、色々みていたら初期はパンク的なヘヴィメタルと形容されていることも多く、私的にはどこがパンクなんだ?と思っていたら、こんなのにも出くわしました。このアルバムも2ndも捨て曲が無いのですが、シングルは Prowler と Running Free でレコードを知らない世代にはわかりにくいダブルA面ってやつです。横たわっているのは確か別名「鉄の女(IRON LADY)」をもつ当時の英国の女性首相で、パンクなジャケットですね。
 
このジャケットで、パンクという訳では無いでしょうが英国伝統の風刺なんでしょうか?ちなみにProwlerはうろうく人とかコソ泥の意です。

vocal : Paul Di'Anno
bass : Steve Harris
guitar :  Dave Murray
guitar : Dennis Stratton
drums :  Clive Burr

1. Prowler
2. Remember Tomorrow
3. Running Free
4. Phantom Of The Opera
5. Transylvania
6. Strange World
7. Charlotte The Harlot
8. Iron Maiden

▶ Prowler




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2021年9月7日火曜日

本日のCD Hanoi Rocks ♪ All Those Wasted Years


 一時的に爆発ヒットしてたバンドで、いつごろ購入かはこれも覚えていませんが、少なくとも流行っていた頃ではないはずです。ドラマー・ラズルがモトリー・クルーのヴィンス・ニールが酒とドラッグバリバリの状態で車で買い物に行ったときに事故死したのは有名な最悪の有名な話で、この事故の翌年の1985年にバンドは「消滅」し、2001年に復活し、2009年に永久消滅しています。このアルバムは、1983年12月にロンドンのマーキークラブでラズルが亡くなる約1年前に録音です。
 モトリー・クルーもハノイ・ロックスもド派手なバンドで、ドラッグ漬けも納得の外見ですが、外見と裏腹なのが金髪のマイケルモンローで酒もタバコもドラッグも全然やらない健全な人らしい。
 最近昔のイメージで聴きなおすとイメージが違うことが多いのですが、このバンドは、やはりイメージ変わらずで、ド派手でドライブ感はあるけどプロっぽくないチープな音。それがこのバンドの良いところではあるんですが、今の時代ではメジャーからのデビューは無理なんだろうなあとは改めての感想です。
 オープニングはベンチャーズのPipelineってのも渋いのかダサいのかよくわからないですね。そこは実はジャコとハイラムのセッションのWipe Outでも感じていましたが、やっている本人たち. 受けるかなと思っているけど聞くほうはそれほどでもない。しかしそこからはもちろんハノイのグシャグシャのロックのオンパレード。無茶苦茶だけどライブの良さは実感できます。でも今のヤジオには脂っこいかなあ。

lead vocal, sax, harmonica : Michael Monroe
guitar, vocals : Andy McCoy
guitar, vocals : Nasty Suicide
bass, vocals : Sam Yaffa
drums, vocals : Razzle

recorded at the Marquee Studios

1. Pipeline
2. Oriental Beat
3. Back To Mystery City
4. Motorvatin'
5. Until I Get You
6. Mental Beat
7. Don't Never Leave Me
8. Tragedy
9. Malibu Beach Nightmare
10. Visitor
11. Th Street Kids
12. Taxi-Driver
13. Lost In The City
14. Lightning Bar Blues'
15. Beer And A Cigarette
16. Under My Wheels
17. I Feel Alright
18. Train Kept A Rolling





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2021年9月4日土曜日

本日のCD Babyface / MTV UNPLUGFED NYC 1997


 1997年の発売当時は大ヒットのアルバムで、アンプラグドという形態(番組)がこのアルバムで開始されたのかと思っていました。アコースティック・ライブの歴史を刻んできた「MTV Unplugged」の始まりは1989年で、日本のアーチストによる日本の番組も制作されています。後にライブがCD、またはビデオ、DVD化されたアーティストとしては、Aerosmith(1990)で、Babyface は MTV UNPLUGFED では中堅どころです。気になるUNPLUGFED のネーミングですが、実際このアルバムでもそうですけど電気の力を必要とするプラグ・インをしないと大きな会場でのライブは成立しません。しかし番組ですから堅いことは無しですね。
 私自身は Babyface はこのアルバムぐらいしか持っていなくて(のはず)あまり実態がわかっていないのですが、シンガーソングライターで音楽プロデューサーで、音楽プロデューサーとして1980年代中盤から活動を開始、80年代後半からソロシンガーとして活動とのことです。どちらかと言えばプロデュース業の方が多いような気もします。


 このライブも本人が歌うのではなく Babyface が自身が提供した曲などをそのアーティストと共演することがコンセプトのようで、1曲目は、クラプトンで有名な Change The World 。調べてみると、クラプトンの元のアルバムで Executive Producer は Robbie Robertson、Producer は Babyface (作曲は全く違う人で Tommy Sims, Gordon Kennedy, and Wayne Kirkpatrick となっています)なるほど、それで、クラプトンが頭から登場なわけです。実はこのライブではもっとクラプトンは演奏しているらしいのですが、大人の事情でカットされてしまい Babyface プロデュースの Change The World だけがアルバムに収録されているとのことでした。(いつかこういった音源は別売りで発売されるんでしょう)
 いったい何時間のショーなのかはわかりませんが、Shanice Wilson、Stevie Wonder、K-Ci & JoJo, Kevon Edmonds, Melvin Edmonds、Beverly Crowderなどの多彩なアーチストの素晴らしいパフォーマンス。End Of The Road のサビは極上で、胸が熱くなります。何しろステージ構成も良く録音も良いのが、このアンプラグド。他のアンプラグドも、もっと聴いて見ようかと思います🎶

1. Change The World / Featuring  Eric Clapton
2. Talk To Me / Featuring  Eric Clapton
3. Whip Appeal
4. Breathe Again / Featuring  Shanice Wilson
5. Exhale (Shoop Shoop) / Featuring  Beverly Crowder
6. I'll Make Love To You
7. End Of The Road
8. I Care About You / Featuring K-Ci & JoJo, Kevon Edmonds, Melvin Edmonds
9. The Day (That You Gave Me A Son)
10. Gone Too Soon / Featuring Stevie Wonder
11. How Come, How Long / Featuring Stevie Wonder