2022年1月30日日曜日

Donald Byrd / Byrd's Eye View

 

 最近は新しく購入したアルバムは自分の家で聴くよりも先に、良い音で聴けるいつもの「おでんバー」で聴くようにしているんですが、このアルバムは先に聴いてみたくて家でビニールの封を開けてしまいました。さてCDを入れて聴き始めるとDoug Watkins のベースのみのモコモコした音が響き、オーディオのステレオの振り分けがおかしくなったのか?とふと思うとモールス信号のような音が聞こえてしばらくするとああピアノか?こう言うイントロね💡と納得し、少しするとドラムロールが短く入ってアート・ブレイキーが強引に乱入してきましたので思わずニヤリ。あまりに衝撃的な出だしだったので、今回のレビューはここから初めてしまいました。


 さてこのアルバム1955年12月2日の録音ですので、この頃初代のジャズ・メッセンジャーズを結成された頃、メッセンジャーズはこのわずか前の11月23日に有名なカフェ・ボヘミアライヴを行ったばかり、さらにこんな録音もあったのかと豊作の時期の一枚で、メンバーもオリジナル・ジャズ・メッセンジャーズのメンバーに Joe Gordon (ジョー・ゴードン)を加えた構成となっていてトランペットが熱い。バードのリーダー作としては前回はライブなのでスタジオ・アルバムとしてはこれが初だがセッションを急にセッティングした?のだろうか?バードの自作曲は収録されていないですね。
 1曲目は Doug's Blues については冒頭に記述したイントロからして強力な12分のスロー・ブルースで長いかと思ったらすんなり入ってくる仕上がりです。2曲目 El Sino は Hank Moble が抜けて2ペットが入り乱れます。正直どちらがバードでどちらがゴードンなのか分からなくなくなってくるので、興味がある人はじっくり聴きこんで研究すると面白いのかもしれません。テーマのメロディが Moanin' に少し似てるなあなんてことも思いながら聴きました。 Everything Happpens To Me はバラードで、Joe Gordon 抜けたクインテット編成となります。朗々とバードが吹き続るのが単調であるようで、実は雰囲気があります。Hank's Tune はタイトルからわかるモブレイの書いたハード・バップです。王道の奇をてらわないソロ回しが安心して楽しい曲で、ブレイキーが張り切っています。最後の Hank's Other Tune は、書いていて気づきました。4曲目に続き安直なネーミングが演奏よりも気になります。先にも書いたバードの曲が収録されていない。セッションを急にセッティングした?のだろうか?そう考えて聴き直すと演奏としては悪くはないが、アルバムとして作りこまれている感じがしないような気もしてきました。まあこの時期ミュージシャンもレーベルも大忙しの時代だったんでしょうね。わかる気もします🎵

trumpet : Donald Byrd, Joe Gordon (1, 2, 4)
piano : Horace Silver
bass : Doug Watkins
drums : Art Blakey
tenor sax : Hank Mobley (1, 3 to 5)

1. Doug's Blues
2. El Sino
3. Everything Happens To Me
4. Hank's Tune
5. Hank's Other Tune


▶ El Sino



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2022年1月29日土曜日

WRD / The Hit

 

  WRD The Hit の名前であるが日本語の帯ではWRDトリオとなっています。何故かと言えば、トリオでのメンバーの名前の頭文字をとったバンド名であるからで、現在のファンクとジャズの両シーンに影響力を持つ The Greyboy Allstars が誇る実力者、オルガン魔術師の Robert Walter の「W」、そして 音楽レーベルの枠を超えたミュージック・プラットフォームとして内外から注目される Color Red のオーナーであり、The New Mastersounds のギター兼リーダーとして知られる人気ミュージシャン Eddie Roberts の「R」 、人気実力を誇るジャズ・ファンクバンド Lettuce から超絶実力派ドラマーの Adam Deitch の「D」、からなるトリオなのです。ライナーノーツによると三人は、とある音楽フェスで意気投合したとのことですが、何故「とある」としているのか、大人の事情がライナーノーツにあるのか疑問ですが今回その深堀りは面倒なのでしません。発売は、コロナに負けず2021年4月28日に P-VINE より日本盤の発売。


 このハイレベルなメンバーでの録音で熱くないはずがないのは、聴く前からわかりきっているとおりで、ジャズ・ファンク、ソウル・ジャズのベタで魅力的な要素がいつものように詰め込まれています。なんでもアルバムで、2018年の夏と2019年の冬に Color Red のスタジオで数々のセッションを重ねた結果としてこの録音となったとのこと。Color Red とは、アーチストのための音楽プラットフォームで、Color Redスタジオを無料で使用することが出来て、レコーディングした作品はColor Redからデジタルリリースが可能。作品の売り上げはアーチストに支払われる仕組み。本拠地はデンバー、スペインにはリミックス・レーベル、日本には支部、将来的には南米にも活動拠点を置いて4大陸で展開するビジョンがあるとのこと。エディーは若い頃にアルバムリリースで苦労したことがあるそうなので、成功した今、自らミュージシャンをフォローする体制を作ろうとしているようです。素晴らしい🎵

organ : Robert Walter
guitar : Eddie Roberts
drums : Adam Deitch
bass guitar : Josh Fairman (6)
tenor sax : Nick Gerlach (6, 9)

producer : Eddie Roberts

1. Judy
2. Sleep Depraved
3. Chum City
4. Bobby's Boogaloo
5. Poison Dart
6. Red Sunset
7. Meditation
8. Happy Hour
9. Hot Honey
10. Corner Pocket
11. Pump Up The Valium


▶ Judy




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2022年1月27日木曜日

サンボマスター / 手紙


 テレビでお見かけすることも昔は多く、ボーカル、ギターの 山口隆 の普通のオジサンが激しく歌い、かきならすギターのカッコよさに、非常に好感を持っていました。ということで手にした中古CD屋で見つけたシングルのレンタルの払い下げですね。
 でこれを久しぶりに聴いているわけですが、改めて語り掛けるようで演じるようにガナリ立てるボーカルは非常に聞き取りやすく、ギターを持ったらアドレナリンを一気に放出させる爽快さを感じてやはり好感です。楽曲も良いですがギターソロなどは排除して、ひたすらコードをかき鳴らすパンクスタイルのギターと歪みすぎていないギターも良い。スリーピースなのですがベースの煽り方や、朴訥(ボクトツ)としたドラムがこのサウンドを支えています。


普通のヤジオっぽいルックスでエネルギー爆発させるところギターの位置が好感です🎵

山口隆(ヤマグチタカシ)1976年2月8日生●福島県出身●唄とギター
近藤洋一(コンドウヨウイチ)1977年6月16日生●栃木県出身●ベースとコーラス
木内泰史(キウチヤスフミ)1976年8月4日生●千葉県出身●ドラムスとコーラス
結成は超わかりやすく2,000年

1. 手紙 ~来たるべき音楽として~
2. ゲットバック サンボマスター
3. 代々木にて


2022年1月24日月曜日

Classic Kiss Regrooved / Kiss My Ass


 Kiss の楽曲をカバーした様々なアーチストが参加するトリビュート・アルバムです。1944年発売でキッスの結成20周年に合わせてリリースされ、RIAAによってゴールド認定されています。(RIAAとは、Recording Industry Association of Americaつまりアメリカレコード協会)チャートでは13週に渡ってポジションをキープしていたというから、トリビュート・アルバムにしてはヒット作となってたアルバムですね。かなり楽しいです。


 CDリリースまでにエース・フレーリーのメイクアップの権利関係が解決しなかったことから、ポール・スタンレーが活動初期に一時していたバンディット(山賊)メイクが使われているとのことで、ジャケットでは目立たない左の男の子のメイクになります。
 アルバムは Deuce から始まりますが、レニクラによくあるギターリフの時に他の楽器はお休みという形態でなるほどレニクラがやるとこうなるなあと、これはなかなか良い。Hard Luck Woman  については、キッス自身による演奏でカントリー歌手の Garth Brooks がなりきって歌っているのでトリビュート感があまりなし。She については、本家よりも、かなりグシャグシャに歪ませて、重量級のドラムチューニングで Anthrax。こう言うのは両方のファンに受けるんだろうなあと、思いつつ最近はこの手のヘビーなのは聴いてないので新鮮。Christine Sixteen はポップなアメリカン・ロックの雰囲気を少し軽めのギターで Gin Blossoms が気持ちよく演ってます。途中のツインギターのところがカッコよいではないですか。私の大好きな Rock And Roll All Nite は、Toad The Wet Sprocket がスロー・ロックにしていますが、ファンとしては途中からヘビーにするかテンポ・アップして欲しかった・・。Calling Dr. Love は Shandi's Addiction が、ゴスゴスといた感じの曲に仕上げていますが、途中がやっぱりキッスを感じるところが元曲の良さ。Goin' Blind は、Dinosaur Jr. が演奏していますが、おそらく両方とも聞いたことがなくなんとも。Strutter は、ライトな感じに Extreme のカバーで、オールドな雰囲気が出ていたりしてセンスがやっぱり光ります。途中のボーカルのシャウト加減がジーン・シモンズの感じが出ていて好きなんだなあと役者ぶりに更に好感度も増します。Plaster Caster は The Lemonheads なるオジサンは知らないバンドですが、キッスのロックンロール的なハードロック・サウンドがとてもよろしい。Detroit Rock City は、The Mighty Mighty Bosstones のSEを使用したイントロから始まりますが、イントロのギターからゾクゾクして、ボーカルのダミ声に聞きほれているとサビで、ホーン部隊が登場?しギャップに何かニヤニヤしてしまいます。Black Diamond は、YOSHIKI によるオーケストラ・アレンジで、これはこれで良いんですが、このアルバムでなくとも良かったような、いや日本向けのセールスも考えれば入れといた方が良いのかなとか、日本の誇る世界に向けたアーチストであることは誇りには思います。占めの Unholy は、Die Ärzte でタイトに締めくくっています。おそらく YOSHIKI を最後にするかどうかは迷ったんでしょうな。私はタイトルのふざけた名前も含めてこの選択に賛成!

1. Lenny Kravitz / Deuce
2. Garth Brooks / Hard Luck Woman
3. Anthrax / She
4. Gin Blossoms / Christine Sixteen
5. Toad The Wet Sprocket / Rock And Roll All Nite
6. Shandi's Addiction / Calling Dr. Love
7. Dinosaur Jr. / Goin' Blind
8. Extreme  / Strutter
9. The Lemonheads / Plaster Caster
10. The Mighty Mighty Bosstones / Detroit Rock City
11. Yoshiki / Black Diamond
12. Die Ärzte / Unholy





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2022年1月23日日曜日

Stevie Ray Vaughan & Double Trouble / Couldn't Stand The Weather


 1983年にDavid Bowie (デビッド・ボウイ)の「Let's Dance」に参加したことで一気に知名度はあがり、そのままツアーの参加を要請されるも断り、同年に1stの Texas Flood をリリース、そしてこの1984年のレイボーン2作目の作品です。
 2作目で失速したりする人も多いですが、ここは Stevie Ray Vaughan  (スティービー・レイボーン)失速するどころか、スピードアップしています。本作ではゲストとして兄でファビュラス・サンダーバーズのメンバーの Jimmie Vaughan (ジミー・ボーン) や サックス の Stan Harrison (スタン・ハリソン)が加わっています。
 ギター・スリムの代表曲 The Things (That) I Used To Do 、ジミ・ヘンドリックスの Voodoo Child、ジミー・リードの Tin Pan Alley の3曲がカバーで収録されています。スピーディーなもの、シャッフル、スロー・ブルースとバラエティ豊かに聞かせどころ満載の名アルバムです。


 Stevie Ray Vaughan は主にフェンダーのストラトキャスターを愛用していて、最も愛用していたのは「#1(ナンバーワン)」で、元々はクリストファー・クロスがこの店に下取りに出していた1963年製。個体の1963年製のアルダー・ボディ、ネックは1962年12月製のDサイズでローズウッド指板のラウンド貼り、ピックアップは1959年製、ピックガードは白で購入後にピックガードはホログラムステッカーを切り出した「SRV」のロゴが貼られた黒いピックガードに交換され、フレットの打ち換え、トレモロユニットの交換、ペグの交換も行っています。つまりはピックアップとボディ以外は、ほぼ別物になっているようです。


 もう一本は1980年代のシャーベル社(Charvel)製のメイプル指板のネックが付けられたストラトキャスター「Lenny(レニー)」で、名前はこのギターをプレゼントしたという当時の妻からとっているようです。ボディの色の塗り替え、ピックガードの改造、トレモロユニットの交換なども行っています。

これは、スコッチ

そしてこれは、イエロー

 ビデオも見ていて驚愕の演奏です

vocals, guitar : Stevie Ray Vaughan
bass : Tommy Shannon
drums : Chris "Whipper" Layton
Tenor Saxophone – Stan Harrison

1. Scuttle Buttin'
2. Couldn't Stand The Weather / second guitar : Jimmie Vaughan
3. The Things (That) I Used To Do / second guitar : Jimmie Vaughan
4. Voodoo Child (Slight Return)
5. Cold Shot
6. Tin Pan Alley (AKA Roughest Place In Town)
7. Honey Bee
8. Stang Swang / drums : Fran Christina





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2022年1月22日土曜日

Lou Donaldson / Quartet Quintet Sextet plus five / Blue Note 1537

 

 1940年代末から1950年代のはじめにかけて、パーカー派のスタイルを踏襲したアルト・サックス奏者として活躍したのは、Sonny Stitt (ソニー・スティット)、James Moody (ジェイムス・ムーディ)、Lou Donaldson (ルー・ドナルドソン)の3人でした。
 もともとは10インチLP2枚で発売されていたルー・ドナルドソンの初リーダー・アルバムを12インチ時代に入って一部をカットして1枚にまとめられたものらしい。本CDはその録音に更にAlternate Takeを5曲を加えたものとなっています。邦題としては「ハード・バップセッションズ」と付けられていて、LPでの発売のものとは曲順なども異なるものとなっています。録音は1952年6月20日の初リーダー・セッションとなったカルテット。続いて11月19日のトランペットのブルー・ミッチェルを含めたクインテット。そして1954年8月22日のトランペットにケニー・ドーハム、トロンボーンにマシュー・ジーを迎えてのセクステットとなっています。


 タイトル通り3種類の編成によるストレートなジャズが聴けるもので、ルー・ドナルドソン自体はバップアクセントは少な目でスムーズな演奏です。ハード・バップ・セッションズという邦題ではありますが、50年代初めはハード・バップが確立、認識される前のものですあるにもかかわらずハード・バップ的なプレイが見られるのも、このメンバーの演奏であったからこそと興味深いものがあり、邦題だけ見たときに時代が違うのでは?と思ったのに対し、この演奏にこの邦題を付けたことにも納得がいきます。
 シルヴァー、ブレイキー、ドーハムという強力なメンバーでの初期メッセンジャーズのメンバーが参加していることに注目して聴いていると、ブレイキーのいない演奏、シルバーのいない演奏などはこんな風になっているのかと思いながら聴いていると更に面白く聴けるのではないでしょうか。また1952年と54年の録音ではありますが、演奏の質はまったく古さを感じさせずアルバムとしての流れと統一感があるのは、さすがブルーノートを支えたプロデューサー Alfred Lion だと感心します。
 1~7曲目はホレス・シルバーを中心としたピアノ・トリオで Roccus、Cheek To Cheek、Lou's Blues は Alternate Take が収録されている。8~11曲目は、アートブレイキーを含むホレス・シルバーのトリオにブルー・ミッチェルが加わってのクインテットとなり、ブレイキーが加わると演奏が楽し気になっているように私には聞こえます。12~15曲目は、トランペットがケニードーハムに変わりトロンボーンのマシュー・ジーが加わり3管編成となり、ピアノはエルモ・ホープにチェンジします。全員ノビノビとした演奏に拍車がかかり3管ならではの華やかさ、ルーのサックスも増々滑らかになっているように聴こえます。トリオならコンパクトにジャズのお手本のようにまとめた Roccus、古き良き時代のようなものを感じルーのソロも滑らかな Cheek To Cheek、クインテットでは、The Best Things In Life Are Free、セクステットでは、Caracas ブレイキーのドラムソロから始まる After You've Gone なんかが好印象です。
 アート・ブレイキーの A Night At Birdland は1954年2月21日のことでした。本作の1954年録音は8月22日で、それ以外は1952年の録音です。メッセンジャーズの源流はここにも流れていたんですね🎵

alto sax : Lou Donaldson
piano : Horace Silver (1 to 11), Elmo Hope (12 to 15)
bass : Gene Ramey (1 to 7), Percy Heath (8 to 15)
drums : Arthur Taylor (1 to 7), Art Blakey (8 to 15), 
Trombone : Matthew Gee (12 to 15)
Trumpet : Blue Mitchell (8 to 15), Kenny Dorham (12 to 15)

producer : Alfred Lion

1-7: recorded at WOR Studios, New York City on June 20, 1952.
8-11: recorded at WOR Studios on November 19, 1952.
12-15: recorded at the Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey on August 22, 1954.

1.  Roccus (Alternate Take) 
2.  Roccus
3.  Cheek To Cheek (Alternate Take)
4.  Lou's Blues (Alternate Take)
5.  Lou's Blues
6.  Cheek To Cheek
7.  The Things We Did Last Summer
8.  Sweet Juice
9.  Down Home
10.  The Best Things In Life Are Free
11.  If I Love Again
12.  Caracas
13.  The Stroller
14.  Moe's Bluff
15.  After You've Gone

▶ Roccus




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2022年1月21日金曜日

小沼ようすけ / The Three Primary Colors

 

 2004年6月にNYで録音、9月に発売されたベースの Richard Bona (リチャード・ボナ)、ドラムの Ari Hoenig (アリ・ホーニッグ) がメンバーのトリオ作品です。ジャケット裏側には、3色の帯に3人に名前が、赤「小沼ようすけ」緑「Richard Bona」青「Ari Hoenig」のように記載されていて、このアルバムのタイトルの「三原色」は3人のことを示しこの3人の音の融合によって限りなく多彩な音の色が作られていくことを意味しているようです。


 メンバーの Richard Bona は1967年にカメルーン東部にある未開の土地、ミンタ村に生まれ、幼い頃からバラフォン(アフリカの木琴)等の楽器に親しみ、5歳になると家族と共に村の教会で歌い演奏した。そして「ギターをもってないので自転車のワイヤーで弦を張った手作りギターが最初に持った楽器という彼はジャズクラブで演奏をする中、ジャコ・パストリアスのアルバムに出会い、ギターからベースに転向する」との逸話があります。私も中学生の時にフォークギターでハードロックの曲を練習していて、高校になってからエレキを弾いたら弾きやすくてビックリした経験がありますが、そんなこととはレベルがラベルな話し。


 そのボナの薦めで迎えたドラマー、Ari Hoenig は1973年フィラデルフィア生まれのギリシャ系で、小沼ようすけと同世代で、サウンドは非常にタイトでセンシティブで、テクニックもセンスも抜群のドラマーです。


 この3人での録音はアナログ・マルチによる一発録りとのことで、一発あてるような気負いのある音ではなく、気軽なジャム的な雰囲気での録音に十分に3人の息は合っていて意気投合しているように感じます。小沼氏は休憩時間にボナがギターを指弾きで弾いているのを見て、ピックを使わない指先からでる音に魅力を感じて指弾きに転向したとの話しはあちこちで目にするのは、このNYでの録音が契機となったことになるようです。やりたい放題でアクが強すぎるボナのベースにのっかって、インプロしているこのアルバムでの小沼氏はフュージョン、スムースジャズ的で自由な音楽を演奏するイメージの小沼氏のアルバムの中では、だいぶカチッとした演奏で少し毛色が違うものであるような気がします。特に好きなのは小沼氏の教則本などでも登場している名曲で、ロバータ・フラッグのカバーの Feel Like Makin' Love でしょうか。
 世界のトップ・プレイヤーと組みしてもなんら遜色のない、卓越したジャズ・ギターで、三つの個性が溶け合い、互いに啓発しながら高みへと上っていく若々しい感性に溢れたアルバムです🎵


guitar : 小沼ようすけ
bass : Richard Bona
drums : Ari Hoenig

1. Frolicking
2. The Lily
3. Feel Like Makin' Love
4. She Said She Said
5. Silence Of The Night
6. Can We Still Be Friends?
7. The Windjammer
8. Happy Playing Ground
9. Dawn
10. Around The Love

小沼氏のアルバムの動画は見当たりませんが、指引きへの演奏やボナとの思い出話しなどが収録されている動画をどうぞ。



▶ OLEO


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