2022年2月6日日曜日

George Benson / Weekend In LA.


 L.A.ロキシー・シアターでのライブでレコード盤では2枚組。フュージョン系に転じてセールスも順調で脂がのっている時期のベンソンのライブ・アルバムです。1976年にワーナー・ブラザース・レコードに移籍、プロデューサーに Tommy LiPuma を迎えた Breezin' が大ヒットしシングルの This Masquerade のボーカルとのスキャットが名物となりました。これ以後ボーカル曲も積極的に取り入れ、ブラック・コンテンポラリー分野で認知されました。本アルバムは1977年録音の翌年発売のアルバムで当然プロデューサーは、Tommy LiPuma で代表作となるほどのヒット作となっています。


  Weekend In LA. を「メローなロスの週末」という邦題は当時のベンソンがブラコンに転向した時に「メロー」というキーワードで売っていたからなんでしょうが、これに関してはあまりセンスを感じないのですが時代背景はこれで認識できます。
 アルバムとしてかなり完成されていて、ベンソンのギターの上手さとブラコンでも適合してしまうギターのトーンの美しさと発音も堪能できますし、ブラコン歌手としての盛り上げ方も最高でヒットは当然の作品です。We All Remember Wes.はコンテンポラリーなフュージョン作品ですが、オクターブ奏法を駆使したウェスへの思いを感じ、On Broadway のボーカルは Donny Hathaway を感じながら、名物のボーカルとギターのスキャット、ホイットニーで有名な Greatest Love of All はベンソンがやるとこうなるのかとベンソンの良いところがたっぷりと聴けます。
 ベンソンはギターも歌も一流ですが、歌に限って言えば私はジャズを歌うベンソンは好みではなく、このブラコンのベンソンはかなり好み。成功してからはベンソンは純粋に自分が好きな音楽を録音するようになるのですが、そういったものはマニア過ぎて正直聴きづらい部分もあったりします。それも含めてこうやって色々な音楽を背景も含めて聴きながら書いていると一流ミュージシャンが、商業的センスのあるプロデューサーと出会うとこうなるというところが非常に面白いです。

これも5枚組のお買い得の一枚

lead guitar, vocals : George Benson
acoustic piano, keyboards : Jorge Dalto
synthesizers : Ronnie Foster
rhythm guitar : Phil Upchurch
bass : Stanley Banks
drums : Harvey Mason
percussion : Ralph MacDonald
additional string ensemble arrangements : Nick DeCaro

producer : Tommy LiPuma
recorded live at The Roxy Theatre in West Hollywood, California, Sept. 30th, Oct. 1st & 2nd, 1977.

1. Weekend In L.A.
2. On Broadway
3. Down Here On The Ground
4. California P.M.
5. The Greatest Love Of All
6. It's All In The Game
7. Windsong
8. Ode To A Kudu
9. Lady Blue
10. We All Remember Wes
11. We As Love





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2022年2月1日火曜日

Lee Morgan / Leeway


  1960年4月28日の Van Geler Studio での録音で、この時期のアート・ブレイキー・ファミリーの録音の多さには改めて驚くばかりだが、どれも似たような素晴らしい録音でこの時期の録音には心が躍ってしまいます。ジャズ・メッセンジャーズに在団中に出したリーダー・アルバムですが、4曲とも全てが熱い演奏なのは、やはり御大のブレイキーの存在によるところでしょうか。


 BlueNote の Lee Morgan (リー・モーガン) といえば、やはりジャズ・ロックを形成したと言われるがいまいちピンとこない The Sidewinder が有名。私は品行方正な初期の Candy のほうが好印象ではあります。Candy は1958年で19歳の時のワンホーンでの作品でした。このアルバムのモーガンは20歳になって少し色男的な悪っぽい感じに変化したのは、2年間でものすごい量の経験を積んできたのと、フロントに Jackie McLean を起用したことも大きいように思います。リズムセクションは、ピアノがBobby Timmons、ベースはPaul Chambers、そしてタイコがArt Blakeyとお馴染み過ぎるメンバーです。
 この時代の録音が密集して残されているのは、リーダーが誰になるかで少しづつ変化を加え、レコード会社もこのメンバーなら売れるからとリーダーに厚めのギャラを支払っているからの量産なのでしょうか?ジャズが巨大なビジネスとなっていたこの時代は素晴らしい。
 3拍子で始まる These Are Soulful ドライな哀愁を帯びた Suite、The Lion and the Wolff はブルーノート創業者への感謝を込めた作品でしょうか。そして不良っぽい雰囲気の Midtown Blues は苦しそうに吹くリーの高音トランペットが色っぽいですが、これはモーガンの調子の悪さ、下り坂も意味しているようで、この1960年以降の3年間は行き詰まりを見せ、そして3年後の復活の The Sidewinder が吹きこまれる。ここではリーのプリッとした不良っぽい音に、マクリーンのダークで重い音色は王道のコントラストで絶妙な絡みを見せ、まさにハードバップの醍醐味が味わえます。🎵

trumpet : Lee Morgan
piano : Bobby Timmons
bass : Paul Chambers
drums : Art Blakey
alto sax : Jackie McLean

producer : Alfred Lion

recorded at the Van Gelder Studio, New Jersey on April 28, 1960.

1. These Are Soulful Days
2. The Lion And The Wolff
3. Midtown Blues
4. Nakatini Suite





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2022年1月31日月曜日

Junior Mance / Junior

 

 お買い得に簡素化したパッケージで販売している「ジャズ百貨店」で、見かけて購入の一枚。キャノンボール・アダレイ、ディジー・ガレスピなどの共演で知られるピアニストのジュニア・マンスの初リーダー作です。録音は1959年4月9日。
 聴いてみると、パワフルなプレイはほとんど無く、繊細とは違う全体に優しく軽めなタッチでスムース、かなり聴きやすいアルバムでした。丁寧ではありますが感情の移入度は低めのような気がしますが、そこが聴きやすくて個性となっていると思われます。トリオでの演奏で卓越したプレイを聴かせるのはベースのレイ・ブラウンで、この録音時はオスカー・ピーターソン・トリオに在籍です。


 さてこのアルバムの曲紹介です。A Smooth One は軽いノリの小曲といった感じでまさにアルバムの導入曲のような役割です。続く Miss Jackie's Delight もライトなブルースで、小難しい技は無しでスイングのリズムが楽しめます。バーとかでかかってたら楽しく飲めるヤツです。スタンダードのベニー・ゴルゾンの Whisper Not は、ウェス、マイルス、ロイ・ハーグローブなど色々な方の演奏も聴いてきましたが、こちらマンスはピアノがメインではありますが控えめに奥ゆかしく弾いておられるのが、ジャケットの貫録のある姿とはギャップのあるイメージ。と続きますが、そのほかのお勧め曲としては、バラードの Lilacs In The Rain は、まさに雨の中を散歩していると濡れた花がしっとりと美しく咲いている様のロマンあふれる表現力、つまらなくなりがちな曲と思いますが丁寧なタッチが良く合っています。
ゴスペルライクな Jubilation は自作曲のせいか少し毛色を変えてきていて楽し気に今までより自己主張している感じ。Birk's Works は Ray Brown がブンブンと鳴り、マンスも段々と熱気を帯びてきています。そしてJunior's Tune は、最後にふさわしくきめ細かいキメが楽しい。親しみやすいメロディラインに、気持ち良くスウィングとブルース・フィーリングがうまくブレンドされています。
 昨年エレピを購入して練習を始めたので練習用に動画などを見ることも多いのですが、運指の練習もさることながら、「こんなタッチで弾くことを心掛けるとこんな素晴らしい表現ができる」という指導に出来わすことが多く、ピアノという楽器は叩けば音がでると思っていたんですが多才な表現ができるもんだと改めて認識しています。大御所のピアニストは別として、ピアノという楽器の個性や表現性を、今まではあまり気にすることは無かったんですが、このエレピの購入でピアノのサウンドに対しての聴き方が私もだいぶ変わってきたと思います。こういった個性に出会えるとまたジャズ・ピアノを聴くのも違った楽しみ方ができます。ジャズが演奏できるまでにはほど遠い道のりで、できるようになるのかはわかりませんが何しろ買って良かったです🎵

piano : Junior Mance
bass : Ray Brown
drums : Lex Humphries

1. A Smooth One
2. Miss Jackie's Delight
3. Whisper Not
4. Love For Sale
5. Lilacs In The Rain
6. Small Fry
7. Jubilation
8. Birk's Works
9. Blues For Beverlee
10. Junior's Tune




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2022年1月30日日曜日

Donald Byrd / Byrd's Eye View

 

 最近は新しく購入したアルバムは自分の家で聴くよりも先に、良い音で聴けるいつもの「おでんバー」で聴くようにしているんですが、このアルバムは先に聴いてみたくて家でビニールの封を開けてしまいました。さてCDを入れて聴き始めるとDoug Watkins のベースのみのモコモコした音が響き、オーディオのステレオの振り分けがおかしくなったのか?とふと思うとモールス信号のような音が聞こえてしばらくするとああピアノか?こう言うイントロね💡と納得し、少しするとドラムロールが短く入ってアート・ブレイキーが強引に乱入してきましたので思わずニヤリ。あまりに衝撃的な出だしだったので、今回のレビューはここから初めてしまいました。


 さてこのアルバム1955年12月2日の録音ですので、この頃初代のジャズ・メッセンジャーズを結成された頃、メッセンジャーズはこのわずか前の11月23日に有名なカフェ・ボヘミアライヴを行ったばかり、さらにこんな録音もあったのかと豊作の時期の一枚で、メンバーもオリジナル・ジャズ・メッセンジャーズのメンバーに Joe Gordon (ジョー・ゴードン)を加えた構成となっていてトランペットが熱い。バードのリーダー作としては前回はライブなのでスタジオ・アルバムとしてはこれが初だがセッションを急にセッティングした?のだろうか?バードの自作曲は収録されていないですね。
 1曲目は Doug's Blues については冒頭に記述したイントロからして強力な12分のスロー・ブルースで長いかと思ったらすんなり入ってくる仕上がりです。2曲目 El Sino は Hank Moble が抜けて2ペットが入り乱れます。正直どちらがバードでどちらがゴードンなのか分からなくなくなってくるので、興味がある人はじっくり聴きこんで研究すると面白いのかもしれません。テーマのメロディが Moanin' に少し似てるなあなんてことも思いながら聴きました。 Everything Happpens To Me はバラードで、Joe Gordon 抜けたクインテット編成となります。朗々とバードが吹き続るのが単調であるようで、実は雰囲気があります。Hank's Tune はタイトルからわかるモブレイの書いたハード・バップです。王道の奇をてらわないソロ回しが安心して楽しい曲で、ブレイキーが張り切っています。最後の Hank's Other Tune は、書いていて気づきました。4曲目に続き安直なネーミングが演奏よりも気になります。先にも書いたバードの曲が収録されていない。セッションを急にセッティングした?のだろうか?そう考えて聴き直すと演奏としては悪くはないが、アルバムとして作りこまれている感じがしないような気もしてきました。まあこの時期ミュージシャンもレーベルも大忙しの時代だったんでしょうね。わかる気もします🎵

trumpet : Donald Byrd, Joe Gordon (1, 2, 4)
piano : Horace Silver
bass : Doug Watkins
drums : Art Blakey
tenor sax : Hank Mobley (1, 3 to 5)

1. Doug's Blues
2. El Sino
3. Everything Happens To Me
4. Hank's Tune
5. Hank's Other Tune


▶ El Sino



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2022年1月29日土曜日

WRD / The Hit

 

  WRD The Hit の名前であるが日本語の帯ではWRDトリオとなっています。何故かと言えば、トリオでのメンバーの名前の頭文字をとったバンド名であるからで、現在のファンクとジャズの両シーンに影響力を持つ The Greyboy Allstars が誇る実力者、オルガン魔術師の Robert Walter の「W」、そして 音楽レーベルの枠を超えたミュージック・プラットフォームとして内外から注目される Color Red のオーナーであり、The New Mastersounds のギター兼リーダーとして知られる人気ミュージシャン Eddie Roberts の「R」 、人気実力を誇るジャズ・ファンクバンド Lettuce から超絶実力派ドラマーの Adam Deitch の「D」、からなるトリオなのです。ライナーノーツによると三人は、とある音楽フェスで意気投合したとのことですが、何故「とある」としているのか、大人の事情がライナーノーツにあるのか疑問ですが今回その深堀りは面倒なのでしません。発売は、コロナに負けず2021年4月28日に P-VINE より日本盤の発売。


 このハイレベルなメンバーでの録音で熱くないはずがないのは、聴く前からわかりきっているとおりで、ジャズ・ファンク、ソウル・ジャズのベタで魅力的な要素がいつものように詰め込まれています。なんでもアルバムで、2018年の夏と2019年の冬に Color Red のスタジオで数々のセッションを重ねた結果としてこの録音となったとのこと。Color Red とは、アーチストのための音楽プラットフォームで、Color Redスタジオを無料で使用することが出来て、レコーディングした作品はColor Redからデジタルリリースが可能。作品の売り上げはアーチストに支払われる仕組み。本拠地はデンバー、スペインにはリミックス・レーベル、日本には支部、将来的には南米にも活動拠点を置いて4大陸で展開するビジョンがあるとのこと。エディーは若い頃にアルバムリリースで苦労したことがあるそうなので、成功した今、自らミュージシャンをフォローする体制を作ろうとしているようです。素晴らしい🎵

organ : Robert Walter
guitar : Eddie Roberts
drums : Adam Deitch
bass guitar : Josh Fairman (6)
tenor sax : Nick Gerlach (6, 9)

producer : Eddie Roberts

1. Judy
2. Sleep Depraved
3. Chum City
4. Bobby's Boogaloo
5. Poison Dart
6. Red Sunset
7. Meditation
8. Happy Hour
9. Hot Honey
10. Corner Pocket
11. Pump Up The Valium


▶ Judy




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2022年1月27日木曜日

サンボマスター / 手紙


 テレビでお見かけすることも昔は多く、ボーカル、ギターの 山口隆 の普通のオジサンが激しく歌い、かきならすギターのカッコよさに、非常に好感を持っていました。ということで手にした中古CD屋で見つけたシングルのレンタルの払い下げですね。
 でこれを久しぶりに聴いているわけですが、改めて語り掛けるようで演じるようにガナリ立てるボーカルは非常に聞き取りやすく、ギターを持ったらアドレナリンを一気に放出させる爽快さを感じてやはり好感です。楽曲も良いですがギターソロなどは排除して、ひたすらコードをかき鳴らすパンクスタイルのギターと歪みすぎていないギターも良い。スリーピースなのですがベースの煽り方や、朴訥(ボクトツ)としたドラムがこのサウンドを支えています。


普通のヤジオっぽいルックスでエネルギー爆発させるところギターの位置が好感です🎵

山口隆(ヤマグチタカシ)1976年2月8日生●福島県出身●唄とギター
近藤洋一(コンドウヨウイチ)1977年6月16日生●栃木県出身●ベースとコーラス
木内泰史(キウチヤスフミ)1976年8月4日生●千葉県出身●ドラムスとコーラス
結成は超わかりやすく2,000年

1. 手紙 ~来たるべき音楽として~
2. ゲットバック サンボマスター
3. 代々木にて


2022年1月26日水曜日

平井堅 / 歌バカ


 これはカラオケのレパートリーを増やすために買ったのか、パチンコで中途半端に勝った時にカウンターに置いてあったのかどちらかで手にしています。(おそらく後者の方)
 が、平井堅はキーが高いことと、2020年~2021年はコロナでカラオケで歌う機会が全くないこと、タバコの吸いすぎやらなんやらで、ほぼモノにできる声域ではなくなってしまっていることに気づいております。数年後に、このレビューを見たときに「ああ、そうそう、この時期はコロナって流行って大変だったんだよね」と言っていると良いなとは思いますが、2年間もマスクしっぱなしの生活をしていると、このまま人間はマスクをしながら一生生活することになるのでは?とも思ってしまいます。職場の同僚と酔っぱらって、狭いカラオケボックスに入り汗だくになって皆で歌ったり、地方に出張で、取引先のややこしいオジサンにスナックで歌って意気投合してチューしてから滅茶苦茶仲良くなったりとか、私は別の意味で「歌バカ」だったんですけれど、そんなこともこれからの若い人は無くなっていくんでしょうかね。寂しいばかりでカラオケという文化と産業が世界から消えて無くならないことを願っています。
 と、平井堅自体は凄いアーチストであると思いますが、思い入れがあるわけではないのでカラオケの話しとなっていしまいました。といいつつ平井堅は Ken's Bar も持っています。
 改めて聞き直してマスターしたい曲はといえば、Stay With Meあたりでしょうか。キーをある程度落としても大丈夫な感じで、バックバンドのホーンアレンジなんかがスペクトラムっぽいひと昔前を感じますので、ヤジオには丁度良い。POP STAR も歌ってみたいが確実に酸欠になりそうです。20年前だったら、女の子に聴かせるために 瞳をとじて なんかも練習したかもしれんなあ・・などなど🎵

1. Precious Junk
2. 片方ずつのイヤフォン
3. 横顔
4. ドシャブリ
5. Stay With Me
6. HEAT UP
7. Love Love Love
8. 楽園
9. why
10. LOVE OR LUST
11. even if
12. 時間
13. Miracles
14. KISS OF LIFE
15. Missin' you ~It will break my heart~
16. Strawberry Sex
17. 大きな古時計
18. Ring
19. LIFE is... ~another story~
20. style
21. 瞳をとじて
22. キミはともだち
23. 思いがかさなるその前に…
24. POP STAR





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2022年1月24日月曜日

Classic Kiss Regrooved / Kiss My Ass


 Kiss の楽曲をカバーした様々なアーチストが参加するトリビュート・アルバムです。1944年発売でキッスの結成20周年に合わせてリリースされ、RIAAによってゴールド認定されています。(RIAAとは、Recording Industry Association of Americaつまりアメリカレコード協会)チャートでは13週に渡ってポジションをキープしていたというから、トリビュート・アルバムにしてはヒット作となってたアルバムですね。かなり楽しいです。


 CDリリースまでにエース・フレーリーのメイクアップの権利関係が解決しなかったことから、ポール・スタンレーが活動初期に一時していたバンディット(山賊)メイクが使われているとのことで、ジャケットでは目立たない左の男の子のメイクになります。
 アルバムは Deuce から始まりますが、レニクラによくあるギターリフの時に他の楽器はお休みという形態でなるほどレニクラがやるとこうなるなあと、これはなかなか良い。Hard Luck Woman  については、キッス自身による演奏でカントリー歌手の Garth Brooks がなりきって歌っているのでトリビュート感があまりなし。She については、本家よりも、かなりグシャグシャに歪ませて、重量級のドラムチューニングで Anthrax。こう言うのは両方のファンに受けるんだろうなあと、思いつつ最近はこの手のヘビーなのは聴いてないので新鮮。Christine Sixteen はポップなアメリカン・ロックの雰囲気を少し軽めのギターで Gin Blossoms が気持ちよく演ってます。途中のツインギターのところがカッコよいではないですか。私の大好きな Rock And Roll All Nite は、Toad The Wet Sprocket がスロー・ロックにしていますが、ファンとしては途中からヘビーにするかテンポ・アップして欲しかった・・。Calling Dr. Love は Shandi's Addiction が、ゴスゴスといた感じの曲に仕上げていますが、途中がやっぱりキッスを感じるところが元曲の良さ。Goin' Blind は、Dinosaur Jr. が演奏していますが、おそらく両方とも聞いたことがなくなんとも。Strutter は、ライトな感じに Extreme のカバーで、オールドな雰囲気が出ていたりしてセンスがやっぱり光ります。途中のボーカルのシャウト加減がジーン・シモンズの感じが出ていて好きなんだなあと役者ぶりに更に好感度も増します。Plaster Caster は The Lemonheads なるオジサンは知らないバンドですが、キッスのロックンロール的なハードロック・サウンドがとてもよろしい。Detroit Rock City は、The Mighty Mighty Bosstones のSEを使用したイントロから始まりますが、イントロのギターからゾクゾクして、ボーカルのダミ声に聞きほれているとサビで、ホーン部隊が登場?しギャップに何かニヤニヤしてしまいます。Black Diamond は、YOSHIKI によるオーケストラ・アレンジで、これはこれで良いんですが、このアルバムでなくとも良かったような、いや日本向けのセールスも考えれば入れといた方が良いのかなとか、日本の誇る世界に向けたアーチストであることは誇りには思います。占めの Unholy は、Die Ärzte でタイトに締めくくっています。おそらく YOSHIKI を最後にするかどうかは迷ったんでしょうな。私はタイトルのふざけた名前も含めてこの選択に賛成!

1. Lenny Kravitz / Deuce
2. Garth Brooks / Hard Luck Woman
3. Anthrax / She
4. Gin Blossoms / Christine Sixteen
5. Toad The Wet Sprocket / Rock And Roll All Nite
6. Shandi's Addiction / Calling Dr. Love
7. Dinosaur Jr. / Goin' Blind
8. Extreme  / Strutter
9. The Lemonheads / Plaster Caster
10. The Mighty Mighty Bosstones / Detroit Rock City
11. Yoshiki / Black Diamond
12. Die Ärzte / Unholy





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