2022年2月23日水曜日

George Benson & Count Basie Orchestra ‎/ Big Boss Band


 ベイシーは既に存命ではないが、その遺志を引き継ぐCount Basie Orchestra (カウントベイシー・オーケストラ) とベンソンの共演の1990年作品。スタンダードやベイシー・バンドの定番をベンソンがギターを弾き歌っています。ベンソンの魅力を引き立てるアレンジは Frank Foster (フランク・フォスター) が担当しています。ベンソンはゴージャスなビッグバンドの演奏が楽しくてしょうがないような歌い方で歌いギターを弾き、スキャットしています。ここまでテンションをあげてくれれば聴いているほうも高揚してくるもの。
 一流は何をやっても一流で1980年代のポップ寄りブラコン系フュージョンも素晴らしいですが、スイングするサウンドをバックのこんなベンソンも楽しく、再びジャズ路線に回帰した天才ギタリストのアルバムとして注目を浴び、そのキャリアの中でも異色の一枚です。


 いったんブラコン路線に走っていたベンソンが何故このアルバムを制作したのか?といえば、ベンソンが存命だったベイシーとアルバムを創る約束を交わしていたのだが、そのプランがベイシーの存命中に果たされることが出来ず遺志を引き継ぐ「ザ・カウント・ベイシー・オーケストラ」との共演という形で、その7年後に実現したとのこと。
 それにしてもスイングするビッグバンドにベンソンの歌は非常によく合うし、ベンソンの持ち味をこれだけ引き出せるのも素晴らしい。どの曲が良いかと言えば正直全部良いのですが、On Green Dolphin Street なんかを歌っている気持ちよさそうな歌とギターとのスキャットとかは良いですし、異色の作品としては、エレクトリックなソウル調の16ビートから始まりスイングするビッグバンドにつながる Baby Workout なんかはアレンジの上手さが光ります。ベースパートはキーボードで代用していて私の大好きな Richard Tee が弾いているのは今回聴き直しての発見です。
 お買い得セット Original Alubum Series のこのセレクトはまさに王道で中々のセレクションまさにお買い得なんですが、ライナーノーツが無いのがちょっと寂しいかな🎵


producer, vocals, guitar : George Benson
bass : Cleveland Eaton
drums : Duffy Jackson
guitar : Charlton Johnson
piano : Carl Carter
sax : Danny Turner, David Glasser, Doug Miller, Frank Foster, John Williams , Kenneth Hing, Tim Williams
trombone : Bill Hughes, Clarence Banks, Mel Wanzo
trumpet : Bob Ojeda, Byron Stripling, Mike Williams , Sonny Cohn

arranged by Frank Foster

1. Without A Song
2. Ready Now That You Are / featuring : The Robert Farnon Orchestra
3. How Do You Keep The Music Playing / vocals : Carmen Bradford, piano, keyboards : Barry Eastmond, bass : Ron Carter
4. On Green Dolphin Street
5. Baby Workout
brass : Earl Gardner, James Pugh, Jon Faddis, Keith O'Quinn, Larry Farrell, Lewis Soloff, Paul Faulise, Randy Brecker
keyboards : David Witham, Terry Burrus
keyboards (bass) : Richard Tee
percussion : Bashiri Johnson, Ralph MacDonald
6. I Only Have Eyes For You
7. Portrait Of Jennie
8. Walkin' My Baby Back Home
9. Skylark
10. Basie's Bag




▶ Skylark


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