イタリア・ジャズのピアニスト、Luca Mannutza(ルーカ・マンヌッツァ)のプロジェクト。日本のレーベルの Made In Japan の音源ではありますが、録音はローマのスタジオでライナーノーツに日本語は一切使われていない(日本語どころか解説の文字も一切ない)ので知らなければわからないのは当然だとは思いますが、発売はイタリア・ジャズやヨーロッパ・ジャズを発信する日本のレーベル Albore Jazz(アルボーレ・レコード)から。このレーベル高品質な安心感のあるアーチストの音源を発信していると、これを書くために調べていて初めて知りました。
全く知らないアーチストなのに購入しているということは、ほぼタワレコの試聴で購入に至ったことは、間違いないのですが、どんなアーチストなのかググっても、ロクな情報が出てきません。これだけ高品質な音源を出されているんだから、もう少しあっても良いのではないかと思いながらも諦めようとしたところ、Albore Jazz の所属アーチスト紹介で発見しました。本文はイタリア語で書いてありさっぱりですが、後半に和訳がありましたので一安心ということで、そのまま Luca Mannutza のアーティストページから拝借。
「伊ジャズ界で最も高い信頼を集めるブレイン・ピアニスト/オルガニスト。1968年生まれ、サルデーニャ州都カリャリ出身。弱冠11歳にして同地のコンセルヴァトーリオ(音楽院)に入学。18歳で修士の後、地元のジャズ・ロック、フュージョン・バンドを経てジャズの世界に身を置く。アンディ・グラヴィッシュ (tp)、エクトル・コスティータ (sax)、同じくサルデーニャ出身のパオロ・フレーズ (tp)、エマヌエーレ・チーズィ (ts)らとのツアーで経験を積み、99年に活動の拠点をローマに移す。職人肌とも言えるその高いピアノ演奏力もさることながら、独創的かつわかりやすいコンポジション、明快な音楽ディレクションをもとに、自らのプロジェクト=サウンド・シックス、そしてハイ・ファイヴ、サウンド・アドヴァイスなど、現代の伊ジャズ・シーンを牽引するさまざまなプロジェクトの柱を担う。」
さて、アルバムを聴いているとハードバップが基礎ですが、フュージョンのようなキメあり爽やかで流れるようにスマートな演奏です。ハードバップなら50~60年代のブルーノート!みたいな観念がありますが、量産ではない現代ハード・バップの独創性と音の良さも中々。またピアニストのプロジェクトですが、前面に3管の編成で厚みのある演奏、おそらくサックスの Max Ionata の丁寧な演奏で作品全体が、また上品に仕上がっています。惜しむらくは、熱いソロパートなどは余り感じられずに最初から最後まで同じようなテンションで聴いてしまえること。でも何回か繰り返し聴いていると、かなり細かい芸もあるので Luca Mannutza のコピーでもしてやろうかと思いながら聴いているピアニストなんかは熱くなる部分はありそうです。
ちなみに、作品の曲は全てマンヌッツァが、コンポーズして、これまでに発表された作品の中から選んで新たにこのレコーディングをしたらしい。過去の曲を聴いてきたわけではないが、完璧なセクステット編成によるハーモニーはストレートに素晴らしいです🎵
piano : Luca Mannutza
sax : Max Ionata, Paolo Recchia
trumpet : Francesco Lento
double bass : Renato Gattone
drums : Andrea Nunzi
recorded at Icarus Recording Studio Roma, on November 29-30, 2011
1. So Near, So Far
2. Evan's Even
3. Pippo
4. Libero
5. Safari
6. Nel Mare
7. Shades Of Gira
8. Così Come Sei
9. Two Friends
▶ Libero
0 件のコメント:
コメントを投稿