検索キーワード「straight to」に一致する投稿を日付順に表示しています。 関連性の高い順 すべての投稿を表示
検索キーワード「straight to」に一致する投稿を日付順に表示しています。 関連性の高い順 すべての投稿を表示

2025年4月1日火曜日

Edgar Jones & Friends / The Masked Marauder


 「スライ度高いです」私が札幌勤務時代に当時桑園にあった古本屋さんのBEABERS BOOKSで購入したものです。当時週に3回は飲んでいた Soul & Spice の音楽好きマスターから教えてもらった店で、なぜかソウル・ファンク系を売りに来るお客さんが多いのか、仕入れルートからジャンル選んで仕入れているのか中々の充実ぶりで結構な頻度で行ってました。中身がいい奴は高くて、あの値段のつけ方も面白かったですね。全て聞いてから書かれるこの店主様の帯に書かれたお勧めポイントには絶大な信頼感があり、この盤も「スライ度高いです!」の店主の書いた帯に魅かれての購入でした。


 帯の記述通り、スライっぽい曲が出だし続きポップに聞こえるのもありながら Seven Years なんかはまるでカーティスですが、声質は、やはり白人のホワイト・ファンクです。全体を通して聞くとマイナーなアートっぽい感じがします。また宅録っぽい音源が多く、そこらへんの音作りの雰囲気がスライだし、何かが頭にひっかかる気になるアルバム。
 この Edgar Jones(エドガー・ジョンズ)どんな人なのか? 90年代初頭に活躍したイギリスのガレージ・トリオ・バンド、The Stairs(ザ・ステアーズ)のリーダーでベーシスト、ボーカリスト。2006年からソロ活動となり、英国リヴァプール出身で地元DJでは人気が高かたとのこと。つまりは一般的にはあまり知られていないレア・グルーブで良いでしょうかね。
 全曲レビューすると、スライっぽいとか、カーティスっぽいとか、それしか書かないような気がしますので、やめときますが、かなり良いのは良い盤です。

 録音メンバーにM.Mが記載してります。「The Masked Marauder」の略でこのアルバムのタイトル名でもあります。おそらく低音系の黒人系ボーカルが、Edgar Jones & Friendsの Friends なのかと思われます。ちなみにタイトルの Masked Marauder は1965年ぐらいのアメコミのヒーローのようです。お宅でもありそうです🎶


1. HMMM!
bass : Klaus German Bloke
drums : Karl (Real Drummer) Penny
guitar, vocals, xylophone : M.M(The Masked Marauder)

2. All The Things You Are
bass : Klaus German Bloke
keyboards : Robert Stwinger
tenor sax : Mike (Mikey Baby) Smith
vocals, guitar : M.M(The Masked Marauder)

3. Maybe Sometimes
lead Vocals : M.M(The Masked Marauder)
performer (everything else) : Edgar Jones

4. Aren’t You Happy?
performer (all instruments + vocals) : M.M(The Masked Marauder)

5. More Soothing Music For Stray Cats
bass, guitar : Edgar Jones
drums : Karl Penney
effects (Overuse Of Effects) : M.M(The Masked Marauder)
trumpet : Martin Smith

6. Sunshine
bass, guitar, vocals : M.M(The Masked Marauder)
drum programming : Trefor Jones
effects (Overuse Of Effects) : Edgar Jones
keyboards : Rob Stringer
tenor sax : Austin Murphy

7. It’s Great To Be Straight With One Another
backing vocals : Edgar Jones
organ (Hammond), clavinet : Rob Stringer
vocals : M.M(The Masked Marauder)

8. Seven Years
drums : Karl Penney
guitar : Jamie Backhouse
sax : Mike Smith
vocals, bass : M.M(The Masked Marauder)

9. Talk About It
performer (everything else) : Edgar Jones
xylophone : The Masked Marauder

10. The Same
guitar, bass, vocals : M.M(The Masked Marauder)
keyboards : Rob Stringer
percussion : Vince

11. Once There Was A Time
bass : Edgar Jones
drums : Karl Penney
guitar : Jamie Backhouse
keyboards : Rob Stringer
vocals : M.M(The Masked Marauder)

12. Lil' Duke Medley
13. Maybe Sometimes (All The Way)

HMMM!




  

2025年3月29日土曜日

Chris Daniels & The Kings / is My Love Enough


 ブルースに凝って買い漁っていた時期にタワーレコードかなんかで購入で中古では無い気がします。中身は、いかにもアメリカンな、ひたすら明るいファンク色の強いジャンプ・ブルースを基調のブルース・ロック。楽し気な雰囲気はジャケのイラスト通り。この人については相変わらず情報は乏しいです。
 Chris Danielsはコロラド初のジャムバンドと呼ばれたキングスのバンドリーダーで「コロラド音楽のアイコン」と言われる人とあります。バンドは14枚のアルバムをリリースし、米国でのツアーや21か国ののヨーロッパツアーをやっていたり、バンド名義でのブルースフェスなどの出演経歴から見れば、日本人の私がマイナーと思っていても、アメリカのブルース界では、結構なメジャー級なかたかと思われます。若い頃に組んでいたバンドのメンバーでは New York Dolls のボーカルの David Johansen もいたとのことで、こちらは超メジャー級。(David Johansen は、2015年2月14日ニュースで75歳になっており、ステージ4の癌とのこと)


 経歴を読んでいくと中々のインテリで、音楽活動をやっていたもののバークリー音楽大学とマカレスター大学に通ったとあり、1995年から2000年までスワローヒル音楽協会の事務局長を務め2002年にアラパホ・コミュニティカレッジの非常勤教授となり、コロラド大学デンバー校の学部に加わり、音楽ビジネスプログラムのエリアヘッドを務めているとあります。やっている音楽もきっちりしていますが、セールス的な成功ではなく音楽を職業とすることでも成功をつかんだ人であることが伺えます。


 アルバム全曲レビューはいいかなって感じです。改めて聴いてみて、ZZ Top っぽいギターにブラスを取り入れたブルースロックも多く、Kenny Loggin っぽい歌い方の曲なんかもあります。また Sing Sing Sing をやっているのは少しインテリっぽいくて、いかにもアメリカ。私のブルース収集時の冒険購入は、もっとマイナーなド・ブルースが多いので、これは違った方向での冒険してましたね🎶

electric acoustic guitar, synth, slide guitar, vocal : Chris Daniels
drums, vocals : S.Watson Soell
string(4,5), bass, vocals, piano, synth, acoustic guitar, 7strings guitar : Kevin Lege
baritone sax, tenor sax, bass sax, bass clarinet : Philip Mcclard
alto sax, flute : Carlos Chaves
flugle horn, mute trumpet, pocket trumpet : Forrest Means

1. Jackhammer
2. Is My Love Enough
3. Addin' Up
4. Hip & Thigh
5. Congo Square
6. Stealin' Candy
7. Three Straight Days Of Rain
8. Somebody's Messin'
9. Not Dead Yet
10. That's Why They Call It A Party
11. Sing Sing Sing
12. The Heart Of Saturday Night





  

2025年3月23日日曜日

David Sanborn / Voyeur


 2024年5月12日に78歳で他界した David Sanborn の1980年作品です。1970年 Taking Off (1975) を Warner Records からリーダー作をリリース以降、1年に1枚のペースで発売しているので、6枚目のアルバムとなります。
 Voyeurの邦題は「夢魔」で、直訳は、窃視症の人、性的な面でのぞき趣味の人、出歯亀、ゴシップ好き、詮索好き 等とあまり良い言葉ではないようですが、タイトルの言葉イメージとは違い、アップテンポで明るくファンキーなフュージョンとなっています。前作のHideaway では1曲だけの参加だった Marcus Miller が全ての曲に参加していてサウンドに大きな変化をもたらしています。同じく後のサウンドの要となってくる Hiram Bullock はこのアルバムでも参加は1曲のみ。しかし以降しばらく続くファンキー・フュージョンの Sanborn サウンドは、このアルバムが大きな起点になっています。


 ファンク・フュージョンに舵を切ったとはいえ、まだまだ泥臭いニュアンスも残してしているのが、この作品の魅力かと思います。それでは大好きな一枚を全曲レビューしていきます。Let's Just Say Goodbye サンボーン作曲で、歌(サックス)メロが、はっきりとしていてわかりやすい、ザ・フュージョン。Buzzy Feiten のカッティング・ギターが印象的で、サックスはエフェクトが少しかかっていて都会的で軽い。It's You サンボーン的な、ほのぼのした楽曲で、アコースティック・ギターをメインにした Buzzy Feiten のギターが曲の雰囲気を作っています。Wake Me When It's Over 2曲目までは、身を潜めていた Marcus Miller が Wake Me When It's Over で、グイッと存在感を出してきます。ドラム、ギター、ベースのリズム隊は全てマーカスになっています。ポップでファンクな曲に、David Sanborn も合わせてきます。One In A Million メローな旋律は David Sanborn 作曲で、ギターが Hiram Bullock、ドラムが Steve Gadd から Buddy Williams に変わり曲がまろやかになります。そして Marcus Miller の印象が濃い Run For Cover です。 David Sanborn の鋭いサックスの演奏もカッコ良いですが、世の中のベーシストのスラップの練習では皆さんこの曲のお世話になっているものと思われます。テナーサックスで Tom Scott が参加しています。All I Need Is You は、Marcus Miller がイントロでスラップしているものの、物静かで優しいテーマが Marcus Miller っぽくないです。Just For You 前の曲でらしくないと思っていたら、まさかのピアノが Marcus Miller とのデュオで締めくくりです。これが意外と良くて1分32秒はもったいない。
 私のサンボーンの入り口は学生時代に聴いた Straight to The Heart (1984) で、それから少しづつ色々なサンボーンを聴いてきている中でも、派手さが少ないフュージョンであるのが気にいっています🎶

producer : Michael Colina, Ray Bardani
recorded by, mixed by : Ray Bardani
recorded at Minot Sound Studio, White Plains, N.Y.;
Warner Bros. Recording Studios, North Hollywood;
Westlake Recording Studios, Los Angeles;
Jennifudy Recording Studios, Los Angeles;

1. Let's Just Say Goodbye / David Sanborn
alto saxophone, electric piano : David Sanborn
electric guitar, acoustic guitar : Buzzy Feiten
electric bass, synthesizer : Marcus Miller
synthesizer : Michael Colina
drums : Steve Gadd
percussion : Lenny Castro
2. It's You / David Sanborn
alto saxophone, electric piano : David Sanborn
electric guitar, acoustic guitar : Buzzy Feiten
electric bass, synthesizer : Marcus Miller
synthesizer : Michael Colina
drums : Steve Gadd
percussion : Lenny Castro
3. Wake Me When It's Over / David Sanborn, Marcus Miller
alto sax, saxello : David Sanborn
drums, electric bass, electric piano, electric guitar, synthesizer : Marcus Miller
synthesizer : Michael Colina
gong : Ray Bardani
4. One In A Million / David Sanborn
alto saxophone, electric piano : David Sanborn
electric guitar : Hiram Bullock
synthesizer : Marcus Miller, Michael Colina
drums : Buddy Williams
congas, percussion : Lenny Castro
percussion : Buddy, David, Hiram
5. Run For Cover / Marcus Miller
alto sax, saxello : David Sanborn
flute, tenor sax : Tom Scott
synthesizer : Michael Colina
electric bass, electric piano, electric guitar : Marcus Miller
drums : Steve Gadd
percussion : Ralph MacDonald
6. All I Need Is You / Marcus Miller
alto sax : David Sanborn
backing vocals : Diva Gray, Gordon Grody, Hamish Stuart, Lani Groves
synthesizer : Michael Colina
electric bass, electric piano, electric guitar, bells : Marcus Miller
drums : Steve Gadd
percussion : Ralph MacDonald
7. Just For You / Marcus Miller
alto sax : David Sanborn
piano : Marcus Miller





  

2025年2月23日日曜日

Wes Montgomery / Echoes Of Indiana Avenue


 偉大なジャズ・ギタリストを挙げるなら必ずや名前が挙がるであろうギタリストですが、1967年の A Day In The Life のイージー・リスニング系に転向してからがセールス的には成功したとのことですが、私的にはここら辺からが、どうにもつまらないと感じています。
 本作は2012年に発表された未表発掘の大物音源。発売はお馴染みの Rezonande Records です。世に出ていなかった未発表音源なので、購入時にはレアさだけで寄せ集めの音源かと思っていたら、あまり聞けないんじゃないかと思われる活き活きとした演奏に非常に満足したアルバムです。
 ウェスは1923年のインディアナポリス生まれで、1948年から1950年までライオネル・ハンプトンの楽団に参加し、その後インディアナポリスに戻り昼の仕事をしながら夜は演奏という生活を1959年にリバーサイド・レコードと契約するまで続けたとのこと。本作は1957から1958年にかけて録音されたリバーサイド・レコードと契約する前、つまりメジャーデビュー前のインディアナポリス時代の驚きの初期音源とのこと。ライブとスタジオの半々で
スタンダードの心地良い演奏が楽しめます。
 のちにメジャーデビュー後の本人が「インディアナポリスで演っていた頃はもっと巧く弾けたんだ」とインタビューで発言が残っていますが、確かにギタリストとしてもっとも脂がのっていた時期は実はこの時期だったのか?と思える演奏です。ウェスを有名にしたオクターブ奏法は控え目で多用はしていません。メジャーデビュー後、特にイージーリスニングにの吹込みでは、おそらくプロデューサーが何でもかんでもオクターブでやって欲しいとリクエストしていたものと思えます。
 
 
 Diablo's Dance はブルージーにピアノとのユニゾンでダイナミックなスイング、Round Midnight はオルガンとともにアーシーな曲になっていて、編集が良いのだろうがフルアコのギターの音と弦の響きが良い、Straight No Chaser はテンポ早めのドラムレスでの演奏でかえってスリリングにリズミカルに聞こえます。Nica's Dreamはホレス・シルバー作の名曲で実にリラックスした演奏で、何よりもわかりやすい演奏なのが良い。Darn That Dream でまたオルガンの Melvin Rhyne との共演となるが、あまり黒さを感じないオルガンとの演奏がしみじみときます。おなじみ Take The A Train はライブ感あふれる演奏で跳ねるリズムがノリよく客を盛り上げようと煽るような演奏で遠くで客が盛り上がっているのも録音されています。そしてMisty、Body And Soul と不滅のスタンダードが続き Misty はギター控えめにピアノメインで、締めは After Hours Blues ですからライブが終わった後の自由なセッションなのでしょう。リズム&ブルースのセッションで好き勝手な演奏でギターアンプの音量を上げて少し歪ませてみたりゲラゲラ笑いながらの実に楽し気な演奏は延々と続くようなフェイドアウトでした。ジャズ・ミュージシャンも、やっぱり好きなのねって親近感でホッコリします。
 ウェスを、これから買おうと思っているなら、これから買った方が良いんではないかとお勧めできる演奏でライナーノーツも英語のみですがたっぷり24頁、これについては以前ゆっくりと読みたいと以前に書きつつ字が細かすぎて読みづらくゆっくりと読むことも無かったので、今回はOCRで読み込んで翻訳サイトも使いながら、今から解読していきます🎵

guitar : Wes Montgomery
piano : Buddy Montgomery (3), Earl Van Riper (6 to 9), Melvin Rhyne (1, 4)
organ : Melvin Rhyne (2, 5)
bass : Mingo Jones (6 to 9), Monk Montgomery (3)
bass : Larry Ridley (1, 4)
drums : Paul Parker (1, 2, 4, 5), Sonny Johnson (6 to 8)

producer : Zev Feldman

Recorded 1957-58.
Tracks 1, 2, 4 & 5: Possibly recorded in Indianapolis (studio unknown).
Tracks 6-9: Recorded live, possibly at the Hub Bub, Indianapolis.
Track 3: Recorded live, possibly Indianapolis.

1. Diablo's Dance
2. Round Midnight
3. Straight No Chaser
4. Nica's Dream
5. Darn That Dream
6. Take The A Train
7. Misty
8. Body And Soul
9. After Hours Blues (Improvisation)






  

2024年4月26日金曜日

David Sanborn / Hideaway


 タイトルの「Hideaway」は日本語で「隠れ家」の意。私が最も好きなライブ・アルバム Straight to the Heart でも演奏されていて学生の時にライブの方を先に聴きこんでいます。社会人になってからこのアルバムを購入してよりソウル的であり、短いリバーブのエフェクト処理されていたオリジナルは不思議な感覚でした。
 改めてメンバーを見てみましたが主題曲だけ、私の大好きなギタリスト Hiram Bullock が参加していますが未だロック小僧の自己主張は少な目で、アルバム全体では David Spinozza がギターを弾いています。またベースの Marcus Miller は2曲目のバラードにだけ参加、全体では Neil Jason が起用されています。パーカッションは、この後もサウンドの核となる Ralph MacDonald、ドラムは Steve Gadd、キーボードは Don Grolnick で、プロデューサーも務めています。この後のフュージョン時代のサンボーンの核となるメンバーが、チラホラしていること、マーカスばかりが印象にありますが、実はキーボードの Don Grolnick がサンボーンサウンドに重要な役割を果たしてくることがわかります。


 長い間愛聴してきましたが、参加ミュージシャンなどを、じっくり見て聴いてくることも無かったです。レビューです。Hideaway 少しレトロで野暮ったいアレンジが魅力です。サンボーンがキーボードを弾いて Don Grolnick がクラビを担当してました。時代を感じますが歴史的名作と言われたのは、この曲があったからでしょう。ハイラムのギターは全く目立たないのにも感動。Carly's Song の Carly's はCarly Siom(カーリー・サイモン)のことで、楽曲にバックグラウンドボーカルで参加している James Taylor(ジェームス・テイラー)の当時の奥様とのこと。調べてみると結婚は1973年~1983年だったので、このアルバムのリリースの1980年当時は未だご夫婦の時代。作曲はサンボーンで James Taylor は参加していませんでした。今まで聴いてきたけど、そんな謂れがある曲とは理解していませんでした。とても美しい曲でストリングスの入ったサウンドです。レトロなアレンジとは思いますが時代を感じる古さは無いですね。Anything You Want これは昔のフュージョン風ですね。サックスに、かかった深めのリバーブと David Spinozza のチャカポコ・ギター、クラビ・サウンドが古臭さを醸し出しています。The Seduction (Love Theme) いかにもサンボーンらしい楽曲の広がり、ギターの Jeff Mironov はロック系の人かと思ったら1970年代に活躍したセッション・ギタリストとのことでビッグバンドなどにも参加しているジャズ系ミュージシャンでした。Lisa サンボーンの InsideStraight to the Heart にも収録されている派手さは無いがお馴染みの曲です。少しづつ印象が違います。このアルバムが一番野暮ったい印象だったのですが改めて聴き直すと、そうでも無い。でも個人的には Inside が一番良いかもしれないです。If You Would Be Mine ポップス的な楽曲ですがこれは昔風の時代を感じる音ですかね。サンボーン特有の煽りがいっぱい出てきて楽しいです。Creeper 怪しい感じのベースラインとテーマが独特の多重録のサックスのテーマが魅力。アーシーな雰囲気があって、このアルバムの中でも印象的な曲で、これが出てくると Hideaway だってなります。インパクトは一番あります。Again An Again 締めの曲はソウル要素の入ったこの曲です。なんとなく The Gadd Gang あたりの匂いも感じる曲で、Steve Gadd が叩いているんだなあと主張がある曲ですね。
 全体的にメロディアスな曲が多く、レトロ感溢れるサウンドが、この時代のフュージョン・ファンにはたまらんです。やっぱりサンボーン🎵

producer : Michael Colina

recorded at Celebration Recording Studio, Inc., NYC & Minot Sound, White Plains, N.Y.

1. Hideaway
alto sax, soprano sax, tenor sax,  electric piano, fender rhodes : David Sanborn
clavinet : Don Grolnick
synthesizer : Michael Colina
guitar : Hiram Bullock
bass : Neil Jason
drums : Steve Gadd
congas, percussion : Ralph MacDonald
percussion : Ray Bardani

2. Carly's Song
alto sax : David Sanborn
backing vocals : Arnold McCuller, David Lasley, James Taylor
fender rhodes : Don Grolnick
bass : Marcus Miller
drums : Rick Marotta
percussion : Ralph MacDonald
vibraphone , marimba : Michael Manieri
cello : Julian Fifer
Violin : Benjamin Hudson, Carol Zeavin, Guillermo Figueroa , How Liang-Ping , Joanna Jenner, Ronnie Bauch, Ruth Waterman, William Henry

3. Anything You Want
alto sax : David Sanborn
clavinet : Don Grolnick
synthesizer : Michael Colina
congas : Jody Linscott
guitar : David Spinozza
Bass : Neil Jason
Drums : Steve Gadd
cowbell, tambourine : Ray Bardani


4. The Seduction (Love Theme)
alto sax : David Sanborn
backing vocals : Bette Sussman, Naimy Hackett
piano : Michael Colina
electric piano : Paul Shaffer
guitar : Jeff Mironov
electric guitar : David Spinozza
Bass : Neil Jason
drums : Buddy Williams, Steve Gadd
tambourine : Ray Bardani
congas : Jody Linscott
cello : Julian Fifer
Violin : Benjamin Hudson, Carol Zeavin, Guillermo Figueroa , How Liang-Ping , Joanna Jenner, Ronnie Bauch, Ruth Waterman, William Henry

5. Lisa
alto sax, electric piano: David Sanborn
synthesizer : Michael Colina
acoustic guitar : David Spinozza
bass : Neil Jason
drums : Steve Gadd
cowbell : Jody Linscott
cymbal, Triangle : Ralph MacDonald
cello : Julian Fifer
Violin : Benjamin Hudson, Carol Zeavin, Guillermo Figueroa , How Liang-Ping , Joanna Jenner, Ronnie Bauch, Ruth Waterman, William Henry


6. If You Would Be Mine
alto sax : David Sanborn
electric piano : Michael Colina, Rob Mounsey
acoustic guitar : David Spinozza
bass : Neil Jason
drums : Steve Gadd
congas : Ralph MacDonald
percussion : Ray Bardani

7. Creeper
alto sax, soprano sax, organ: David Sanborn
electric piano : Don Grolnick
synthesizer : Michael Colina
bass : John Evans, Michael Colina
guitar : Danny Kortchmar, Waddy Wachtel
drums : Rick Marotta
congas : Jody Linscott
cymbal : Ray Bardani

8. Again An Again
alto sax : David Sanborn
synthesizer : Michael Colina
electric guitar : David Spinozza
bass : Neil Jason
drums : Steve Gadd
percussion, tambourine : Ray Bardani
congas : Jody Linscott
piano : Don Grolnick
cello : Julian Fifer
Violin : Benjamin Hudson, Carol Zeavin, Guillermo Figueroa , How Liang-Ping , Joanna Jenner, Ronnie Bauch, Ruth Waterman, William Henry

▶ Hideaway


▶ Lisa


  

2023年9月29日金曜日

David Sanborn


 Taking Off に続くサンボーン2枚目は自身の名前がアルバム名。邦題は「メロー・サンボーン」となっています。サウンド的には、それほどメローではなくファンク、ソウル系が色濃い作品となっています。発売は当然、Warner Records で、プロデューサーは レコーディング・エンジニア、ミュージシャン、作曲家の Phil Ramone で、どちらかと言えばポップス、ロック、ブルース系の方のようです。私のサンボーン遍歴はマーカス色が濃くなって洗練されたサウンドになっていた頃の Straight to The Heart で始まり、次いで A Change Of Heart から始まっているので、このソウル色の強い、このアルバムは結構新鮮に聴けました。マーカスはいませんが Hiram Bullock は、このアルバムから参加しています。注意して聴いていましたが、この頃は未だ自己主張は少な目で、あのクリーントーンのギターの音ではありません。名曲「Smile」はボーカル入りで、このアルバムが原点というのも忘れてはいけない点ですね。サンボーンと言えば色男のイメージですが、ジャケットの裏写真は指名手配犯のような目つきの悪さです。


 さて、レビューです。レトロ・ファンクのようなサウンドで始まるのは Indio です。改めて聴き直すとファズを少し効かせたバッキング・ギターから、サビでの裏の取り方がトリッキーなカッティング・ギターなどハイラムは中々手の込んだギターを主張控えめにやっています。サンボーンのサックスはこの頃から完成されたサウンドと構成ですが少し黒さが濃いでしょうか。そして、あの名曲 Smile です。作曲者は C. Perkinson と言う方の作品で、元曲を探してみましたが残念ながら見つかりません。Mamacita は、歌物でもおかしくない完全にファンクです。昔風のエレピがカッコイイですね。Herbs は年代物の感じがするワウを効かせたギターが印象的。サックスとはもる女性のバッキング・ボーカルも昔風。力強いドラムとベースに合わせて歌うサンボーンのサックスも心地よし。Concrete Boogie も、ミドルテンポのソウル・パターン。アルトの音でしゃくるような音でのサンボーンのサックスはソロを吹きまくらなくても魅力的です。I Do It For Your Love ここで Richard Tee が登場です。短めの2分51秒は、サンボーンとのデュオのバラードとなっておりノリノリ・ナンバーでは無いところがやってくれますね。Sophisticated Squaw は、ファンク・ナンバーに戻ります。最後の 7th Ave とこの曲は、ドラムの Victor Lewis の作曲となっています。7th Ave では最後のギターソロがハイラムらしからぬテクニカルで軽めの音で珍しい。
 大好きなサンボーンの軌跡の一枚であり、黒さを前面に出した作風は良しです🎵
 
sax, flute : David Sanborn
keyboards : Rosalinda DeLeon (1-5,7-8)、Richard Tee (6)
guitar : Hiram Bullock
bass : Herb Bushler
drums : Victor Lewis
percussion : Jumma Santos

produced by Phil Ramone

This album is dedicated to Jonathan Sanborn.
Recorded at A&R Studios, N.Y.C.

1. Indio
2. Smile
3. Mamacita
4. Herbs
5. Concrete Boogie
6. I Do It For Your Love
7. Sophisticated Squaw
8. 7th Ave.

Indio

Smile



  

2023年6月4日日曜日

Tom Coster / Let's Set The Record Straight


 キーボディストの Tom Coster は、Santana (サンタナ)に、 1972年から1978年にかけて6年在籍して、あの Europa (Earth's Cry Heaven's Smile) 哀愁のヨーロッパ の作曲者でもあります。サイドマンの活動が多いと思われますがソロアルバムも9枚ほどあり、ラストは 1998年の Cause and Effect(ラリー・コリエル、スティーヴ・スミスとの連名)となっています。このジャケットからはジャズ系の人かクラシック系の人かと思われるような写真ですが、このアルバムは攻めるフュージョン系の曲が中心となっています。


 このアルバムの発売は1993年なので私がフュージョン・アルバムを買いあさっていた時代で、恐らく新譜で購入のはず。購入動機はタワレコの新譜試聴コーナーでしょう。このころは、間違いなく Tom Coster に興味は無く当時売れっ子メンバーが揃っていたので購入したものと思われます。なにせ、ボブ・バーグ,デニチェン,フランク・ギャンバレ、アルフォンソ・ジャクソンなんですから。若干チックのエレクトリック・バンドみたいな気もしないでもありませんが、やはり購入後も間違いではなかったアルバムです。
 サンタナのバンドに長く在籍したこともあるせいか、Then And Now には、ラテン風味のある曲に魅力を感じます。完全なラテンは Best Of Friends なんてカリビアンな曲もあります。その反面 エレクトリック・バンド が好きな方にはTo Be Or Not To Be、Dance Of The Spirits、Thinking Of You、Turkish Delight、Caribbean Sunset が良いですね。
 Welcome... To Myy "Chambers" なんて曲がありますのでよほどデニチェン好きなのでこのアルバムから共演なのかと思ったら、その前の Gotcha!!、Did Jah Miss Me?!? にも参加しています。何があったのか?
 かなり完成度の高い作品なので当時のサウンドを懐かしみたい人には、聞いたことがなかったら是非ともお勧めしたいアルバムです。ちなみにプロデューサーの Jr は息子でやはりキーボディストとのこと。

keyboards : Tom Coster
guitar : Frank Gambale
bass : Alphonso Johnson
drums : Dennis Chambers
percussion, vocals : Karl Perazzo
congas, bata, vocals : Paul Rekow
saxophone : Bob Berg

producer : Tom Coster Jr.

1. To Be Or Not To Be
2. Slick
3. Dance Of The Spirits
4. Then And Now
5. Thinking Of You
6. Mister M.D.
7. Best Of Friends
8. Turkish Delight
9. Blue Blues
10. Welcome... To Myy "Chambers"
11. Caribbean Sunset
12. For The Folks B





  

2023年2月3日金曜日

David Sanborn / Straight to The Heart


 サンボーンを最初に知ったのがこのアルバムで、大学時代にジャズ研の先輩から「この曲をやれるメンツ集めてるんだけど」と渡された曲が、このアルバムの Smile でした。先輩は大学に入学してからサンボーンに惚れてアルトサックスを始め、多摩川のほとりで夜な夜な練習して完全コピーを完了してからのお誘いで、周囲からは Mr.Sanborn をささやかれるほどで、ライブをするごとに女性ファンが増えるといった実力者でした。数年前に同窓会でお会いしたところ、今はサラリーマンをしながらジャズ・フュージョン・ロックを問わず音楽優先の勤務時間が許される生活をなさっているとのことでサックスは一生のお友達になっているようです。
 スタジオでの地獄の特訓は、歌えなければ楽器で表現できるわけもない理論から楽器触らずに各パートを声で出して歌うことから始まり、このアルバムの音は全て覚えているほど聴きこんでいます。おかげで、すっかり洗脳されてしまい無人島に一枚だけ持って行けるんだったら私はこのアルバムを選びます。


 さてこのアルバム、サンボーン、マーカスはもちろんのこと今は亡きハイラムも最高の演奏で、キーボードのドン・グロルニック、ブレッカー・ブラザーズ、ドラムのバディ・ウィリアムス、名アルバムでは必ず参加している印象のあるパーカッションのラルフ・マクドナルドなどが出演で贅沢の極みの絶好調期の理屈抜きで楽しめるライブ・アルバムとなっています。
 それではアルバムの紹介です。Hideaway すべてが完璧なイントロ、売れ線のフュージョンのどこが悪い。かっこよすぎで最初の曲から全開に素晴らしい。ギターのハイラムのソロもロックで素晴らしい。今のフュージョンはやたら早弾きして難しいことをやりますが、ハイラムは早弾きはせずに、フレーズをつなげて展開するのが上手いのです。基本的にロックですがバッキングのクリーンなギターの音色も素晴らしい。 Straight To The Heart は、バンド全体がこの曲を大事に演奏しているのがわかります。タイトル曲でもあるよにサンボーンが一番感情を込めたサックスを吹いているのがこの曲でしょうか。Run For Cover ライブ映像ではこの曲が一番多いように感じます。ベーシストでスラップをやる人はこの曲を練習局にする人が多いようです。マーカスの静かなベース・ソロから始まるこの曲はマーカスの非凡な音楽性を思い知らされる名曲です。Smile 私はこの曲が全てのエッセンスが詰まっていて曲の表情も多彩で最高であると思っていますが世の中的にはそうでもないのかも知れません。別で発売されているビデオ Love & Happiness で見ることのできる2回目のギターソロのハイラムの弾けっぷりも最高です。今でもこの曲は全部歌えます。Lisa はライブでの休息を入れるバラードです。サンボーンのアルトが歌うように聴く人の心をつかむ曲。Love & Happiness これも学生時代のサンボーン・バンドのテーマの一つ。ボーカルものですが盛り上がります。ビデオ Love & Happiness では、これから始まります。Lotus Blossom も名曲です。これは Heart To Heart に収録されているスタジオテイクの方も良かった記憶があります。One Hundred Ways はポップなフュージョン・ナンバーで夕暮れを思わせるしんみりとしたテーマが魅力的な曲でコーラスも入っているのですが凄く良い。フュージョン曲でコーラスが入ったりするとダサくなる曲が多いのですがサンボーンのサックスが肉声のような役割を果たしているのと、やっぱりマーカスのセンスが良いのでしょう。
 何百回聴いても色あせない素晴らしいアルバムです。今夜の就寝時の子守歌はこのアルバムにします。

alto sax : David Sanborn
keyboards : Don Grolnick
guitar, backing vocals : Hiram Bullock
bass, synthesizer : Marcus Miller
drums, backing vocals : Buddy Williams
percussion : "Crusher" Bennett (2), Michael White (5) (6), Ralph MacDonald (3, 8)
horns : Jon Faddis, Michael Brecker, Randy Brecker (8)
lead vocals : Hamish Stuart (6)
backing vocals : Frank Floyd, Lani Groves, Vivian Cherry, Marcus Miller (8)

producer : Marcus Miller

1. Hideaway
2. Straight To The Heart
3. Run For Cover
4. Smile
5. Lisa
6. Love & Happiness
7. Lotus Blossom
8. One Hundred Ways


▶ Smile