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2024年9月14日土曜日

Jaco Pastorius / Word Of Mouth


 これはジャコがウェザー・リポートに在籍中の1980年に録音したジャコ自身がリーダーとしては2作目のソロ・アルバム。このアルバム制作にはいろいろと裏話(今となっては表ですが)があります。このアルバム「Word Of Mouth」の制作の契約発売のレーベルは Warner Bros(ワーナー・ブラザーズ)1枚目のデビュー作「Jaco Pastorius(ジャコパストリアスの肖像)」は Epic Records (エピック)で、当時加入していたしていた Weather Report(ウェザー・リポート)のレーベルである Columbia(コロムビア)にはこのジャコのソロ制作の印象は裏切り行為のように映り印象は当然良くありませんでした。
 ワーナーは、話題のジャコのアルバム制作なので期待もあり、ロサンゼルス交響楽団から31人を雇って「John And Mary」「Three Views Of A Secret」に9,000ドルかけたが、ボツにしてその中から7人を選んで9回のオーバーダブで63人編成に仕上げなおしたり、ニューヨーク、ロサンゼルス、フロリダとあちこちで録音しオーバーダブで仕上げるなど予定した予算を大幅にオーバーしたとのこと。制作サイドにはかなりの迷惑をかけているようで、雑誌インタビュー記事などからは、このアルバムの制作の構想はかなりの前からあったことは間違いないですが、ウェザー・リポート加入での名声と成功、ドラッグと酒に侵されたジャコの正常な金銭感覚は失われてたようで、制作サイドも翻弄されていたようです。
 発売の結果、評論家の間では評判は良く日本ではゴールド・ディスクを獲得。しかしアメリカでは5万枚の売り上げだけで終わり、ワーナーの目論見は大誤算の結果となりました。



 音楽好きの集う「おでんバー」では評判の悪いジャコですが、自宅では思いっきり聴けますので、久しぶりに聴きながらのレビューです。Crisis 混沌とした楽曲になっていますが、それもそのはず。参加ミュージシャンたちは、互いの音を聴かずにパストリアスのベース・トラックに合わせて演奏したトラックを、ミキシング時に重ね合わせたからです。ある意味フリージャズのようなエネルギーの塊りとなっています。アンサンブルをコラージュしたフリージャズのような熱気のある仕上がりになっている。3 Views of a Secret ジャコの代表曲の一つでもあります。Weather Report でも演奏されていた曲です。Toots Thielemans のハーモニカがとても効果的で印象的です。ジャコがおかしくなってしまってからも、Toots Thielemans は、この曲をあちこちのライブで吹いていてくれているほど気にいってくれているようです。Liberty City このビッグ・バンドでの演奏を念頭に置いて書かれた曲です。ジャコによるホーン・アレンジもしっかりと構想を練ったものです。リズム楽器なしの最初のホーン部隊のイントロはノリよく、イントロが終わるとジャコのフレットレスを活かしたフレーズとパーカッション、ジャコの愛するスチールドラムもしっかりと脇を固めていますし、Toots Thielemans もしっかりとオブリガード。アコースティックピアノは、Herbie Hancock しか弾いていないようなので、このピアノはハンコックですね。今更発見です。Chromatic Fantasy は、バッハのチェロのための練習曲を自身のベース運指の練習曲としていたパストリアスの録音です。左手の運指と右手のピチカートによる壮絶なテクニックで、後半は組曲のように曲が付けられています。Blackbird 学生時代に最後のあるアルペジオのようなベースを猛練習、破壊的なベースソロまでもコピーしようとしていたベーシストがいたのを思いだします。メロディ・パートはToots Thielemans が又も大活躍です。続いてはロックのようなディストーションをかけた Word of Mouth です。最初はジャコのソロで後半からエンディングにかけてはビッグ・バンドによる演奏となります。ジャコはこの前半ソロをファンサービスと思ってやりだすと、いかれてしまう時もあったようで、ドンドン過激な演出になっていったようです。John and Mary は、ジャコの2人の子供の ジョンとメアリーの笑い声や歌声がちりばめられていたり、お父さんの歌声も録音されている曲で、Wayne Shorter のソプラノ・サックスも花を添えています。いかれたオヤジさんでしたが子煩悩ではあったようです。
 録音内容としては秩序のあるフリージャズのような Crisis で幕開けするこのアルバムは、聴いていると情熱的であり、何かの情景が浮かびそうな美しさ、幻想的であり、せつなさもあり荒々しさもある素晴らしい作品ですが、Warner としては Weather Report 級の売り上げを期待していたのでしょう。十分良いアルバムではありますが、ジャズ・ビッグバンドの形式では購入層もウェザー・リポートで取り込んでいたアメリカのロック世代の若年層には響かなかったということ。その意味では音楽性のほかセールスのセンスにも優れた Weather Reort は偉大なバンドであることもわかります🎶

horn & string arrangements, electric bass, synthesizer : Jaco Pastorius
conductor, String Arrangement : Michael Gibbs

【Basic Tracks】
harmonica : Toots Thielemans
drums : Jack DeJohnette, Peter Erskine
acoustic piano : Herbie Hancock
keyboads : Richard Hilton, Tim Devine
lyricon : Tom Scott
percussion : Bruno Castellucci, Don Alias, Robert Thomas, Jr. 
steel drums : Leroy Williams, Othello Molineaux, Paul Horn-Muller
trumpet : Bob Findley, Chuck Findley, David Weiss, Snooky Young)
flugelhorn : Warren Luening
tromborne : Charles Loper, James E. Pugh, Lew McCreary
trombone, tuba : David Bargeron
bass trombone : Bill Reichenbach, David Taylor
french horn : Brad Warnaar, John Clark, Peter Gordon
tuba : Tommy Johnson
tuba, bass horn : Roger Bobo
piccolo, flute : James M. Walker
soprano alto flutre : Hubert Laws
sax : George Young
soprano sax : Wayne Shorter
tenor sax : Michael Brecker
baritone sax : Howard Johnson
basoon : David Breinenthal
【Strings】
conductor : Jules Chaikin
violin, cocert master : Gerald Vinci
violin : Stuart Canin, William Hymanson
viola : Denyse Buffum
double bass : Arni Egilsson, Bruce Bransby
【vocalist】
Alfie Silas, Edie Lehmann, Jim Gilstrap, John & Mary Pastorius, John Lehman, Marti McCall,Myrna Matthews,Petsye Powell,Zedric Turnbough,
【unknown】
Allan Harshman,David Duke,Deborah Sabusawa,Dennis Karmazyn,Harvey Michael,Schaps,Jeff Reynolds,Jerry Hudgins,Mike Butcher,Ray Kelley,Ricky Schultz,Robert Cowart,Russell Schmitt,Simon Levy

1. Crisis (Jaco Pastorius)
2. 3 Views Of A Secret (Jaco Pastorius)
3. Liberty City (Jaco Pastorius)
4. Chromatic Fantasy (Johann Sebastian Bach)
5. Blackbird (Lennon-McCartney)
6. Word Of Mouth (Jaco Pastorius)
7. John And Mary (Jaco Pastorius)

Crisis




  

2024年6月29日土曜日

Hank Mobley / Thinking Of Home

 


 「入手困難盤復活!!名門レーベルに残されたJazz 秘蔵の名盤」のシリーズとの帯を見つけての購入です。このアルバムに参加の Cedar Walton からは「ハンク・モブレーはモダン・ジャズにおけるもっとも創造性と斬新なアイデアに富んだコンポーザーの一人だ」と評しているとライナー・ノーツに書かれています。
 しかし Hank Mobley は Art Blakey とともに Jazz Messengers を立ち上げ、Max Roach, Horace Silver, Miles Davis 等のグループで中枢として活躍し、コンポーザー、プレイヤーとしても数多くの作品を残してきた人であるにも関わらず、テナー・サックス奏者としては John Coltrane, Sonny Rollins, Johnny Griffin 等の華々しい名声に隠れてしまっているため、B級と言われることもあるようで、本国アメリカでは著名なサックス奏者と言うことではないらしく、日本での方が人気、知名度ともにあるようです。
 色々な人の評を見ているとこのアルバムは良作であると書かれていますが、理由としてはドラムが Billy Higgins から Leroy Williams に変わったのことで評価が高いとのことです。調べて見ると時期的には1965年 Dippin'、1966年 A Slice of the Top、Straight No Filter、1968年 Hi Voltage 等、少し調べただけで多数あります。
 いずれにしても15年在籍した、Blue Note での最後のセッションとなるこのアルバム・タイトルの「Home」は Blue Note のことを指しているとのことで1曲目の組曲(メドレー)に配置されています。
 

 ということで再度、聴きながらレビューです。最初は A. Thinking Of Home, B. The Flight, C. Home At Last の組曲形式です。マイナー調のルパートのイントロで始まります。このルパート部分が Thinking Of Home でしょうか。そこから始まるビ・バップ部分が The Flight でしょう。ライナーノーツによるとフライトはマンハッタンで、軽快な Hank Mobley, Cedar Walton のソロ、そしてテーマに戻り、直ぐにボサノバが始まるのが Home At Last。ライナーノーツによると思いは「南下」して故郷に戻るとのこと。ここで Eddie Diehl のギターが登場します。ジャズオルガンの Jack McDuff のバンドに参加していた、George Benson、Pat Martino の先輩で、後にギター教師とリペア・マンとなるとのこと。なんか仰々しいような気もするが、物語性もあり The Flight の部分が気持ち良い曲です。 Justine モブレーのオリジナル。テーマ部分は8小節の3つのパートから構成されていてメロディもソロへの導入として応用できるようなフレーズが良く練られている印象です。スリリングな演奏ではなく、淡々と各自の仕事をしている印象ではありますが退屈ではありません。You Gotta Hit は、ハード・バップでテンポ早めです。Hank Mobley、Woody Shaw、Leroy Williams、の4小節交換のソロが熱いです。Gayle's Groove はミディアム・テンポのブルースで、Mobley は落ち着いた安定の演奏、Woody が頑張ってます 。Eddie のギターの音作りはフュージョン的な感じです。ラストは Talk About Gittin' It ユーモラスなテーマでソウル的なノリの部分とラテン的な部分と二つの曲が合わさった曲で、Mobley 作。コンポーザーとしても評価が高いのはここら辺なんでしょう。
 優等生的な感じのアルバムで突き抜けた印象はありませんが、安心して楽しめるアルバムで円熟味を感じます。単純なテーマを膨らませていくのではなく、楽曲として完成させていく Hank Mobley の作曲家としての才能に着目するとより楽しめました🎵

tenor sax : Hank Mobley
piano : Cedar Walton
guitar : Eddie Diehl
bass : Mickey Bass
drums : Leroy Williams
trumpet : Woody Shaw

producer  : Duke Pearson, Frank Wolff

recorded at the Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey on July 31, 1970.

1. Suite : A. Thinking Of Home, B. The Flight, C. Home At Last / Hank Mobley
2. Justine / Hank Mobley
3. You Gotta Hit It / Hank Mobley
4. Gayle's Groove / Mickey Bass
5. Talk About Gittin' It / Hank Mobley


▶ Justine



  

2023年10月1日日曜日

Ella Fitzgerald / Like Someone In Love

 

 1930年代から数十年に亘り、ツアーとレコーディングに明け暮れ、揺るぎない人気と地位を築いていたエラ・フィッツジェラルドの1957年作品。1955年にDecca Records を離れ Norman Granz が興したレコード会社 Verve Records に所属しています。エラがいちばん沢山のレコードを吹き込んだのは、この Verve Records で、Cole Porter、Rodgers & Hart、Duke Ellingtonなどの作曲家シリーズ、Ella In Berlin のようなライブ録音など多彩な作品を残しています。スインギーな歌が得意な印象がありますが、このアルバムのような静かでエモーショナルなバラードも素晴らしいものがあります。また Frank DeVol のアレンジも素晴らしく、単調になりがちなアルバムをエラの良さを引き出すことで聴きごたえのあるアルバムに仕上げていることと思います。


 本アルバムは、再販盤が数多く出ていて、それにはボーナストラックが肺いているようですが、私の購入のこの盤はオリジナルのまま。上記のジャケ写は別の後発CDで録音の翌年の写真のようです。高級そうなボートに乗っていますね。
 さてレビューです。There's a Lull in My Life は Mack Gordon 作曲 Harry Revel 作詞の1937年映画 Wake Up And Live の挿入歌で、伸びやかなボーカルにうっとりとし、Stan Getz が途中で出てくると、おっ出てきたなと思って直ぐにいなくなる。いい感じの始まりです。More Than You Know は、スタンダードで良く知られた歌で、Edward Eliscu, Billy Rose の作詞 Vincent Youmans の作曲で1929年出版(ということはシートミュージックですか)ミュージカル Great Day に使われたナンバー。エラの豊かな表現力がとにかく素晴らしい。包み込むように歌い上げられると幸せな気持ちになれます。What Will I Tell My Heart?  は、Jack Lawrence 作詞 Peter Tinturin 作曲。似たような展開の佳曲です。田舎のゆったりとした家でゆっくり本でも読みながら、このアルバムを聴いていたら長生きできそうです。I Never Had A Chance  は Irving Berlin 作曲で、それほど有名な曲ではないようです。Close Your Eyes は Bernice Petkere の作詞・作曲 で1933年出版だからこれもシート・ミュージックですかね。でもこれは良く聴くスタンダードの恋の歌。今までの肩ひじ張らない曲であったのに対し、少し力が入ってます。We'll Be Together Again は Carl T. Fischer, Frankie Laine による歌曲でバックのオーケストラの演奏も緩急つけて、盛り上げにかかって来る感じあります。Then I'll Be Tired Of You は Yip Harburg 作詞 Arthur Schwartz 作曲のナンバーで可愛らしい曲ですね。伸びやかなトーンで歌いあげてくれます。Like Someone in Love は Johnny Burke 作詞 Jimmy Van Heusen 作曲のタイトル曲。コンセプト的にも合致して出来も良かったのだろうが、アルバム全部良い曲なので特にこれが良いということも感じはしません。映画のエンディング?いやオープニングっぽいかな。Midnight Sun は Sonny Burke, Lionel Hampton 作曲 でインストでしたが、Johnny Mercer が54年に作詞して歌曲として出版のこれもシート・ミュージックですか。良く練られたメロディーラインの流れるような美しさが感じられる曲です。I Thought About You  作詞 Mercer 作曲 Van Heusen の有名スタンダード。似たようなラブ・バラードが続くような気もしますが、実に伸びやかに歌っていただけるので飽きは来ません。You're Blasé  はOrd Hamilton 作曲 Bruce Sievier 作詞、少し曲の表情が変わってお気楽に明るく聴ける感じです。邦題は「冷たいお方」Night Wind  邦題は「夜の嵐」Lew Pollack, Bob Rothberg による歌曲で少し粋な感じですね。What's New? は Johnny Burke 作詞 Bob Haggart 作曲で、1938年にトランぺッター Billy Butterfield に書いたラブ・ソングで「何か変わったことはない?私たちの恋はどうなったの?私はあなたのことを変わらず愛してます」可愛らしいようなドキドキする怖い歌です。Hurry Home は Buddy Bernier, Bob Emmerich, Joseph Meyer による作詞作曲。前の曲との関連性を考えると「早く帰ってこい」は何か意味があるのでしょうか。曲は好いですよ。How Long Has This Been Going On?  は George Gershwin, Ira Gershwin の作詞作曲でオールド・スタンダードで、歌い方に凄く表情があります。
 アルバムとして大きな抑揚はありませんがエラの40歳の歌唱は、歌の上手さ、表情と歌手としては絶好調な感じです。



vocals : Ella Fitzgerald
arranger, conductor : Frank DeVol
sax : Stan Getz

producer : Norman Granz

tracks 1-11 recorded October 15, 1957 in Hollywood, Los Angeles
tracks 12-15 recorded October 28, 1957 in Hollywood, Los Angeles

1. There's a Lull in My Life (Mack Gordon, Harry Revel) 
2. More Than You Know (Edward Eliscu, Billy Rose, Vincent Youmans)
3. What Will I Tell My Heart? (Irving Gordon, Jack Lawrence, Peter Tinturin) 
4. I Never Had A Chance (Irving Berlin)
5. Close Your Eyes” (Bernice Petkere)
6. We'll Be Together Again (Carl T. Fischer, Frankie Laine) 
7. Then I'll Be Tired Of You (Yip Harburg, Arthur Schwartz) 
8. Like Someone in Love (Johnny Burke, Jimmy Van Heusen)
9. Midnight Sun (Sonny Burke, Lionel Hampton, Johnny Mercer)
10. I Thought About You (Mercer, Van Heusen) 
11. You're Blasé (Ord Hamilton, Bruce Sievier)
12. Night Wind (Lew Pollack, Bob Rothberg)
13. What's New? (Johnny Burke, Bob Haggart)
14. Hurry Home (Buddy Bernier, Bob Emmerich, Joseph Meyer)
15. How Long Has This Been Going On? (George Gershwin, Ira Gershwin)




  

2023年6月9日金曜日

Ella Fitzgerald / Songs In A Mellow Mood

 

 エラは、1934年の11月21日に17歳でアポロシアターでデビュー。1941年からはソロでの活動を Decca Records(デッカ・レコード)で開始し、1955年にデッカを離れノーマングランツが1956年に設立した Verve Records(ヴァーヴ・レコード)に所属しています。そのデッカの最初のアルバムは Ella Sings Gershwin Decca (1950年) 、このアルバムはその2枚目 Songs in a Mellow Mood (1954年)エラが36歳の作品です。


 ピアニストの Ellis Larkins では、デッカの1作目の Gershwin 一家のカバーはかなり成功を収めたアルバムとなったようですが、このアルバムは、それほどのヒット作とはならなかったものの、やはりピアニストの Ellis Larkins がエラの歌のバックとして控えめながら実に繊細に寄り添い、さまざまなソングライターのスイング スタンダードやショー チューンをカバーしており、実に聴きごたえのあるあるアルバムです。
 I'm Glad There Is You は Jimmy Dorsey 作曲 Paul Mertz 作詞のせつない恋の歌、What Is There to Say? は Vernon Duke 作曲 Yip Harburg 作詞のジークフェルド・フォーリーズ、1934年版のナンバー。People Will Say We're in Love  Oscar Hammerstein II作詞 Richard Rodgers作曲の1943年のミュージカル「オクラホマ」のナンバーでアルフレッド・レイクとジョーン・ロバーツが歌っている。Please Be Kind  は Sammy Cahn, Saul Chaplin の共作でキュートな恋の歌です。Until the Real Thing Comes Along は  Mann Holiner, L.E. Freeman がレビューの為に書いた曲を 1936年に Cahn, Chaplin, Alberta Nichols が手を加えてアンディ・カーク楽団がヒットを飛ばした曲。Makin' Whoopee  はWalter Donaldson作曲 Gus Kahn 作詞 で1928年のミュージカル「ウーピー」のナンバー。 Imagination  は Johnny Burke 作詞 Jimmy Van Heusen 作曲で1940年のグレン・ミラー楽団、トミードーシー楽団、自分の楽団と録音したエラのレコードがヒットしています。Stardust  は 1927年に Hoagy Canenrmichael 作曲 1929年に Mitchell Parish が詞えおつけて、1931年にビング・クロスビー、ルイ・アームストロングのレコードがヒットしたことから歌曲として好まれるようになった曲。My Heart Belongs to Daddy  は Cole Porter の作品。1938年のミュージカル「私にまかせて」のナンバー。You Leave Me Breathless は、1938年にパラマウント映画「ココナットグローブ」のために Ralph Freed 作詞 Frederick Hollander 作曲の共作。フレッド・マクレードが歌ったトミードーシー楽団のレコードがヒット。Baby, What Else Can I Do? は1939年に Gerald Marks 作曲 Walter Hirsch 作詞の共作。トミー・ドーシー楽団で知られた曲。Nice Work If You Can Get It はガーシュイン兄弟の作品
 ピアノとのデュオだけに実に丁寧に原曲のメロディーを大切に歌い上げエラの魅力が堪能できるアルバムです🎵

vocals : Ella Fitzgerald
piano : Ellis Larkins

1. I'm Glad There Is You (Jimmy Dorsey, Paul Mertz) 
2. What Is There to Say?  (Vernon Duke, Yip Harburg) 
3. People Will Say We're in Love  (Oscar Hammerstein II, Richard Rodgers)
4. Please Be Kind  (Sammy Cahn, Saul Chaplin) 
5. Until the Real Thing Comes Along (Cahn, Chaplin, Alberta Nichols, Mann Holiner, L.E. Freeman) 
6. Makin' Whoopee  (Walter Donaldson, Gus Kahn) 
7. Imagination  (Johnny Burke, Jimmy Van Heusen) 
8. Stardust  (Hoagy Carmichael, Mitchell Parish) 
9. My Heart Belongs to Daddy  (Cole Porter)
10. You Leave Me Breathless  (Ralph Freed, Frederick Hollander) 
11. Baby, What Else Can I Do? (Gerald Marks, Walter Hirsch) 
12. Nice Work If You Can Get It  (George Gershwin, Ira Gershwin) 





  





2023年2月26日日曜日

Chris Connor / Sings Lullabys Of Birdland

 

  ジャズ・ボーカルについては、ここ数年で以前よりは積極的に聴くようになってきたのですが、きっかけは本屋で売っていた Ella Fitzgerald(エラ・フィッツジェラルド)のCDブックでした。グループでしたら The Manhattan Transfer、New York Voicesぐらいは聴いていたのですが、ソロ・ボーカルについては聴いてこなかったので、エラの技巧を凝らした楽器のように声をコントロールしているジャズ・ボーカルも良いもんだなと思い、歴史的女性ボーカリストとしては、Billie Holiday、Sarah Vaughan 等を勉強し、系統は違うけど Nina Simone なんかも購入したりしています。でもジャズ・ボーカルの棚に並んでいる Norah Jones は、結構持っていますけど、ジャズではないよな?と思ってています。
 そんな訳で毎回ではないですがジャズ・ボーカルの棚も見ているわけですが、ちょうどジャケットが見えるように置いてあった、このCDは試聴なしで購入してみました。


 少し家で寝かせてから、いつもの「おでんバー」で聴いてみます。マスターに
Chris Connor は知っているか聞いたけれど知らないとのことでした。が最初の曲を聴いたとたんお互いに「ああ、聴いたことはある」。私も聴いたことはありました。他の曲は耳に覚えはありませんでしたが聴きごたえがあると言うより心地よいアルバムでした。
 さて、聞き覚えのある曲が収録されている、このアルバムは1953年、54年録音のBethlehem Records の初期のヒット作品で、Chris Connor の初レコーディング。調べていたら、レーベルの創始者、Gus Wildi(ガス・ウィルディ)は、このアルバムのヒットによって他社と差別化としてボーカル重視路線をとったとの所見を拝見もしたのですが、wikiで見た限りボーカリストは、あんまりいなかったように見て取れます。
 さて、そんなウンチクを仕入れたところでアルバムのレビューです。Lullaby Of Birdland は、George Shearinの1952年作品で、このアルバムの発売された1954年に Sarah Vaughan もこの曲をカバーしてヒットさせています。2分24秒ですが彼女の若干ハスキーなしっとり声が雰囲気ピッタリです。What Is There To Say は、1934年ブロードウェイのコメディ用の曲で、作曲はVernon Duke、作詞はE.Y.Harburg で、もう言葉はいらない、ただいるだけでいいと言うラブ・ソングです。Bill Evans / Every body Digs にも収録されていましたが、どちらも甘くてフワッと包み込んでくれるような曲になっていて素敵です。And what is there to do、Try A Little Tenderness と2曲続けてスローな展開になりますが、特に技巧を使うことも無く率直に歌われているのがジャズではあるがポップス的な感覚に感じます。Spring Is Here は1938年のRichard Charles Rodgers作曲、Lorenz Hart作詞のミュージカル・ナンバーで、最後のサビの Maybe it's because nobody loves me あたりが盛り上がります。Why Shouldn’t I も Coll Porter によるミュージカル作品。Ask Me は Hindeling-Polland と書いてありますが、いつの作品かは不明。トランペットとビッグ・バンドで歌われていますが、曲の雰囲気と口笛でヒュイヒュイとの煽りは明らかにミュージカルで、かなりエンターテイメントに振り切っている楽しい曲。Blue Silhouette Dale-Samos-Vall とあります。月明かりに物思うゆったり感ただよいます。Chiquita From Chi-Wah-Wah はBonacio- La Marge- Franklin は、今までで一番賑やかな演奏で楽しい曲です。歌に入る前の演奏部分が長くトランペット・ソロ、ピアノ・ソロもたっぷりとあります。良き時代のように感じます。A Cottage For Sale は Conlet-Robinson で再びゆったり歌い上げです。このパターンは多いですが彼女の声によく合うのは確か。How Long Has This Been Going On? は、G.&I.Gershwinですからガーシュイン作品。ミュージカルっぽい曲が続いていたので、ジャズっぽい感じになって少しリフレッシュです。ギターソロはこのアルバムでは初めてですかね。Stella By Starlight は Young-Washington で超メジャーなステラです。アコーディオン・ソロも入りバンドも盛り上がり、Chris Connor も、くだけた感じで歌いやすそうです。Gone With The Wind は Wrubel-Magidson 。なぜかボーカルの録音レベルがいきなり高くなったように感じそこに少し驚きました。He’s Coming Home は Deforest とあります。地味なバラードですが好きです。Goodbye はJenkins でアルバムの最後にしては地味な曲ですが、コーマーシャルな部分よりもアーティスティックな作品なので、そこに意味を持たせているんでしょうか。原盤はここで終了ですが、本アルバムは、Why Shouldn’t I の (Alt. Take) が取り直しの最初の音声から含めて入っています。最後の方のボーカルのブレイク部分がこのバージョンの方が短めで、本番録音の方がアレンジ的には凝っていました。
 とにかく甘い声質が素敵なアルバムでした。娯楽が少なかった時代であれば、この声に惚れる人は多かったに違いありません。ジャズ・ボーカルの技巧的なことは無い歌い方なので、彼女のボイスの美しさを堪能してください。確かに売れたんだろうなこれは。

vocals : Chris Connor
accordion : Don Burns (8 -14)
bass : Vinnie Burke  (8 -14)
guitar : Joe Cinderella (8 -14)
drums : Art Mardigan (8 -14)
clarinet, flute : Ronny Odrich (8 -14)

1. Lullaby Of Birdland
2. Try A Little Tenderness
3. What Is There To Say
4. Spring Is Here
5. Why Shouldn’t I
6. Ask Me
7. Blue Silhouette
8. Chiquita From Chi-Wah-Wah
9. A Cottage For Sale
10. How Long Has This Been Going On?
11. Stella By Starlight
12. Gone With The Wind
13. He’s Coming Home
14. Goodbye
15. Why Shouldn’t I (Alt. Take)





  

2022年2月14日月曜日

George Benson / Give Me The Night


 大御所Quincy Jones (クインシー・ジョーンズ) が全面プロデュースした1980年リリースの世紀の傑作アルバムと言われる50万枚以上を売り上げ、グラミー賞で3部門を受賞する大ヒット作。楽曲、構成、録音、録音メンバーとも全てにおいて素晴らしい完成度で、ジャンルにとらわれない音楽が魅力の作品です。
 発売当時、私この頃はこの分野は全く興味が無い分野であったのですが耳に沁みつくぐらいラジオなどでずっと流れていました。なので私 Benson はコンテンポラリーのギタリストだとずっと思っていて、もともとはジャズ系の大御所であるとは薄々しか理解していませんでした。そんな勘違いをさせてくれたのは、やはりクインシーという人のプロデュースが大きいことは間違いなく、この当時のクインシー・プロデュースで、作品提供が Rod (ロッド・テンパートン) という布陣は、このアルバムの前年に発表された Michael Jackson (Off The Wall) と全く同じでクインシーは成功の方程式をここら辺でも築き上げていたようで今聴いても昔の懐メロっぽい哀愁は全く感じられないのが凄いですね。また Herbie Hancock、Lee Ritenour、Louis Johnson、Richard Tee などのお馴染みの大御所が参加しているのもゴージャスで捨て曲も無し。

 

 ベンソンといえば Ibanez や Fender から出ている Signature Model もアルバムを聴きながら欲しいとは思っていました。購入はしていないんですけどギターと言えば Ibanez から出ている hot-rod-deluxe なんかは値段もお手頃だったんで結構迷ったことがありますね。ベンソン信者ではないんですけど🎵 

vocals guitar : George Benson 
vocals : Patti Austin
backing vocals : Diva Gray , Jim Gilstrap , Jocelyn Allen, Patti Austin , Tom Bahler 
bass : Abraham Laboriel , Louis Johnson
drums : Carlos Vega, John Robinson
piano : Herbie Hancock
keyboards : Greg Phillinganes : Herbie Hancock
synthesizer : Greg Phillinganes , Herbie Hancock, Michael Boddicker , Richard Tee 
Guitar : Lee Ritenour 
percussion : Paulinho Da Costa 
sax, flute : Kim Hutchcroft, Larry Williams
trumpet : Jerry Hey

produce : Quincy Jones

recording and mixing assisted at Kendun Recorders, Burbank, CA, and Cherokee Recording Studio, Hollywood, CA
strings recorded at Cherokee Recording Studios, Hollywood, CA

1. Love X Love
2. Off Broadway
3. Moody's Mood
4. Give Me The Night / synthesizer (Bass) : Richard Tee
5. What's On Your Minds / electric piano : Richard Tee
6. Dinorah,Dinorah / keyboards, electric piano : Greg Phillinganes lead guitar, scat : George Benson, synthesizer, piano, electric piano : Claire Fischer
7. Love Dance / acoustic guitar : Lee Ritenour
8. Star Of A Story(X) / conductor : Marty Paich
9. Midnight Love Affair / keyboards : George Duke
10. Turn Out The Lamplight /electric guitar : Lee Ritenour





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2022年1月15日土曜日

George Duke / Reach For It

 

 George Duke (ジョージ・デューク)の私のイメージはコンテンポラリーなファンク系フュージョンのキーボードで単体ではアルバムを持っていませんでした。で中古CDで見かけたので聴いてみるかと購入してみたら、昔懐かしいフュージョン・サウンドであったり、松岡直哉とかはここら辺もルーツにあるのかと思うようなラテン・フュージョンが展開されていて中々楽しいアルバムでした。
 1946年生まれのデュークは、高校の頃は、彼はマイルス・デイヴィスやソウル・ジャズに影響されていたとのことですが、卒業後はサンフランシスコ音楽院に進みトロンボーンを先行、在学中はアル・ジャロウとクラブで演奏していたとのことです。1970年代に入るとCannonball AdderleyやQuincy Jones、Frank Zappa、Billy Cobhamのグループに参加していたとのことで、これも是非聞いてみたいので後で調べてみようと思います。


 本作 Reach for It は、George Dukeのソロ10作目で、もともとはジャズ畑の人ですが、Soul、R&B な色彩が色濃くでていて、キャリアの中では最大のヒット・アルバムとなったとのこと。USアルバム・チャートは25位、同R&Bアルバム・チャートでは4位となり、ゴールド・ディスクも受賞しています。まさに脂がのっている時のようで、ジャケ写も美女に頬を寄せられながら満面の笑みでフュージョン系ピアニストのアルバムでは異色な感じがします。タイトル曲 Reach For It はサンプリングには引っ張りダコの定番ネタでもあるとのこと。
 The Beginning は、シンセが不思議なサウンドのイントロでアルバム導入の効果音的な役割、続く Lemme At It は、Charles Johnson のギターがメインのジャズ・ロック的なフィーリングのフュージョンで Leon Chancler のドラミングとチックコリアの曲のようなシンセで、エレクトリック・バンドと間違いそうな曲(どちらが先なのか?)続いては サンタナか?松岡直哉かのラテン・フュージョンは Hot Fire では、ChanclerとManolo Badrena のラテン・パーカッションに乗って、Charles Johnson も Duke も実に良い仕事をしています。そしてタイトルの Reach For It では Parliament のようなリフのファンクで Stanley Clarke がここぞとばかりのベース・ソロが楽しい。Just For You では、Dukeがボーカルを執るメロー・ソウルで、フュージョン・バンドがアルバムに一曲はボーカルものを入れるのが流行っていた70年代を感じます。Omi (Fresh Water)は、トロンボーンがフィーチャーされた6/8拍子のブラジリアン・フュージョン。これは向井滋春に通ずるなあ。Searchin' My Mind は女性ヴォーカル陣によるブラコン的なテイストのポップな曲。さらに Watch Out Baby! は、細かい技が光るファンクでボーカルの入れ方も Parliament ですね。Diamonds は、またもブラジルに戻ります。コーラスのメロディ、ベースラインがカッコよく、Duke のシンセの音色がこのタイプの曲にはぴったり。そして、始まりはThe Beginning なので終わりは The End またもミステリアスなシンセだが、ブラジルからこの曲には多少の強引な感じがありかな。ボーナスには Bring It On Home が追加収録されていますが、これと The End を入れ替えた方がアルバムとしては収まりが良いような気もします。

ソロアルバムは初めてですが、今まで私の聞いてきた作品にどのように参加しているのか調べてみました。やはりソウルあり、フュージョンありですがラテン系の方が強めでしょうか。ナルホド🎵

Roberta Flack / Oasis (Brazil), David Sanborn / As We Speak (Port of Call), Incognito / Adventures (In Black Sunshine Mindin' My Business), The Brecker Brothers / Detente (Don't Get Funny With My Money , Squish, Baffled, I Don't Know Either), George Howard / Attitude Adjustment (Best Friend,  One Last Time, Attitude Adjustment, Adjusted Attitude), 渡辺貞夫 / Birds Of Passage (Salvador, Just A Touch, Burung Burung "Birds")

keyboards : Byron Miller (11), George Duke
guitar : Charles Icarus Johnson, Mike Sembello (8)
bass : Byron Miller (11), Stanley Clarke (8)
drums : Leon "Ndugu" Chancler
congas, bongos, percussion (miscellaneous) : Manolo Badrena
rototoms (remo-roto toms) : Leon "Ndugu" Chancler
timbales : Leon "Ndugu" Chancler
trombone : Raul De Souza (曲: 6)
vocals : Charles Icarus Johnson (曲: 4, 9), Deborah Thomas, Dee Henrichs, George Duke, Leon "Ndugu" Chancler (曲: 4, 8), Ms. Brazilplex (曲: 4), Sister Glory Glow Fly (曲: 4), Sybil Thomas

producer : George Duke

1. The Beginnin
2. Lemme At It
3. Hot Fire
4. Reach For It
5. Just For You
6. Omi (Fresh Water)
7. Searchin' My Mind
8. Watch Out Baby!
9. Diamonds
10. The End
【Bonus Track】
11. Bring It On Home





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2021年11月23日火曜日

本日のCD Bill Evans / Live At Art D'Lugoff's Top Of The Gate


 1968年10月23日のニューヨークのライブ・ハウス Village Gate (ビレッジゲイト)2階でライブのセットリスト通りに収録した完全未発表音源で1枚目は First Set、2枚目は Second Set なので曲順もそのままに収録されていて Emily、 Yesterdays、 'Round Midnight は両ステージでのセットリストに入っているのでその演奏を聴き比べもできるマニアにはなんとも嬉しい音源です。さらに最近の未発表音源では定番のメンバーやトップ・オブ・ザ・ゲイトの写真、当時のポスターが収録された28 頁のブックレットもついています。Art D'Lugoff は Village Gate のオーナーで1958年に160 BleeckerStreet の1階と地下にクラブをオープンし、全盛期には2階が Top Of The Gate と呼ばれるパフォーマンス・スペースになっていたのことで、Village Gate の録音での私の所有音源は現在他では B B King / Live & Well があり、ジャズが主体のようではありますがジミヘンなどの公演も行われていたようです。



 音源は、当時コロンビア大学の学生だった Resonance Records の社長 George Klabin (ジョージ・クラビン) が、カレッジFM局のために収録したものだそうです。各楽器のバランスも良く録れていて客席との距離感も適度にあり少し鮮明さに欠けるようには思えるが、発掘ライブ音源としてはかなり状態は良いと思います。

 さらに1968年10月はドラマーの Marty Morell (マーティ・モレル) が参加した直後の録音でもあり、ビルはリハーサルをしないと言われていることからも一緒の演奏経験は少ないはずだが見事にマッチした演奏ではないだろうか。Eddie Gomez (エディ・ゴメス) は1966年からビルとのコンビなので、遠慮も何もなくアタックの強いゴリゴリとした演奏。さらにこのライブでのエバンスはアタックの強い音で、男性的に豪快に前に前に突進するような力強い演奏が印象的です🎶🎹
 とにかく発表音源の多いエバンスの作品です。気になるので本アルバムでの収録曲が、どぐらい私の現在の市所有音源で演奏されているの調べてみました。California Here I Come のみが、今のところ、この盤のみでした。
・Witchcraft - Portrait In Jazz 
・Yesterdays - Live At Ronnie Scott's 
・California Here I Come
・Gone With The Wind - Piano Player 
・Turn Out The Stars - Some Another Time
・In A Sentimental Mood - Some Another Time
・Mother Of Earl - At The Montreux Jazz Festival
・Here's That Rainy Day - Alone

piano : Bill Evans
bass : Eddie Gomez
drums : Marty Morell

producer : Zev Feldman
recorded by George Klabin

recorded live at Art D’Lugoff’s Top of the Gate October 23, 1968 by George Klabin

【DISK1】
1. Emily (Johnny Mandel, Johnny Mercer)
2. Witchcraft (Cy Coleman)
3. Yesterdays (Jerome Kern)
4. 'Round Midnight (Thelonious Monk)
5. My Funny Valentine (Lorenz Hart, Richard Rogers)
6. California Here I Come (Al Jolson, Buddy G. De Sylva, Joseph Meyer)
7. Gone With The Wind (Allie Wrubel, Herbert Magidson)
8. Alfie (Allie Wrubel, Herbert Magidson)
9. Turn Out The Stars (Bill Evans)

【DISK2】
1. Yesterdays (Jerome Kern)
2. Emily (Johnny Mandel, Johnny Mercer)
3. In A Sentimental Mood (Duke Ellington)
4. 'Round Midnight (Thelonious Monk)
5. Autumn Leaves (Joseph Kosma)
6. Someday My Prince Will Come (Frank Churchill, Larry Morey)
7. Mother Of Earl (E. Zindar)
8. Here's That Rainy Day (Jimmy Van Heusen, Johnny Burke)


▶ Emily