2021年11月17日水曜日

本日のCD Roy Hargrove Mulgrew Miller / In Harmony

 

 2018年に49歳で他界したトランペッター Roy Hargrove (RH)と2013年に57歳で他界したピアノニスト Mulgrew Miller (MM)の2人が残したライヴ音源。録音は2006年と2007年のニューヨークとペンシルバニアのホールでの公演。リリースは今年の2021年です。
 私がRHを知ったのは1997年の Habana からでアフロ・キューバンでラテン寄りのジャズが鮮烈だったんで、RHファクターの活動を知り、Hard Groove を聞いてトランぺッターはファンク系に行きつきやすいど、RHのその前はどんな音楽をやっていたのか?と1994年 With The Tenors Of Our Time を聴いてやっぱり出身はモロにジャズなのかと感心しました。この録音と同じ時期の2006年 Nothing Serious は Habana 寄りでした。まだまだ、RHの作品は聴きこんでいないので、この In Harmony のような全く違う音楽性のアルバムに出くわすと嬉しくなってしまいます。
 さてRHは最近色んなアルバムを聴きこんでいますが、Mulgrew Miller (MM)は余り耳にしたことが無いと思って調べてみたら、私の手持ちでは David Sanborn の Another Hand でタイトル曲と Dukes & Counts で既に聴いてはいました。1955年米ミシシッピー州グリーンウッド生まれで、R&Bからジャズに転じ77~80年までデューク・エリントン・オーケストラ80年からはベティ・カーターやウディ・ショウの楽団、84~86年からArt Blakey And The Jazz Messengers に在籍し、その後、トニー・ウイリアムス・クインテットや自身のトリオなどのセッションで活躍する方でした。なるほど、つまりは私は今は1950年代から60年代のアートブレイキーなんかは聴きこんでいるので、おそらく何れは聴きこんでいけば出会うであろう人でした。


 このアルバムでは二人だけでインタープレイを続けていくんですが、張りつめたものではなく、ゆったりとした温かな音楽的な語らいが感じられるもので、最初は2枚も延々と聴くのは少ししんどいかと思っていたのが聴きこむほどに世界に入っていける感じです。腰を据えた感じの伸び伸びと真っ向勝負でアドリブに興じさらっと晴れやかな風がそよそよと吹き時にはビュンビュンと飛ばしてくる掛け合いは素晴らしい。ただホールでの録音なので、ピアノの響きが少しオフ気味なので長く聴くにはちょうど良いのかもしれないがもう少し前に出てくれれば迫力が増して聴きごたえのあるものになっていたかもしれないと私は思います。
 日本語版43ページ、英語版45ページの分厚いアルバムのブックレットには様々なミュージシャンや、プロデューサーの言葉が寄せられているのも、このアルバムの特典です。かなりの読み応えですので、珈琲でも飲んでゆっくり聴きながらこの分厚いブックレットを読めばほっこりできること間違いなしです。
  
 

trumpet, flugelhorn : Roy Hargrove
piano – Mulgrew Miller
producer : Zev Feldman,  Larry Clothier

【Disc1】
1. What Is This Thing Called Love?
2. This Is Always
3. I Remember Clifford
4. Tristeza
5. Invitation
6. Con Alma

【Disc2】
1. Never Let Me Go
2. Just In Time
3. Fungii Mama
4. Monk's Dream
5. Ruby, My Dear
6. Blues For Mr. Hill
7. Ow! (Encore)




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2021年11月16日火曜日

本日のCD 渡辺貞夫 / Birds Of Passage


 キャスターの無い昔のでっかい旅行鞄を携えてます。旅をテーマとしたナベサダの音楽性が一杯詰まった1987年作のアルバムです。渡辺貞夫というとブラジル音楽のようなイメージがありますが、これもまた渡辺貞夫らしく時代を反映したフュージョン的な明るいライトな音のつくりです。
 我々の世代はナベサダと言っておりましたが、若い人とナベサダ話していたら「誰ですか?」、渡辺貞夫を知らんか・・そうだよね、ところが「いえ、ワタナベ・サダオなら知ってます」そうか世界のナベサダと言っていたのは、我々の世代で終了。多分そこで世界のナベサダって言ったら「世界のナベアツ(これも古い)」なら知ってますよって言ってくれないか。私が実際に見たことがあるのは、北海道勤務時代の札幌シティジャズフェス芸術の森でした。渡辺貞夫ビッグバンドで指揮だけして吹かないで姿だけでした。
 

 冒頭の Round Trip 続くPastral と旅に出る前の未知の世界への期待感を思わせる楽曲で難しいことはやってなさそうですがテーマの旋律が単純だががっちりと心をつかまれます。そして Salvador にくると、こんな感じが私のイメージするナベサダ・サウンドが展開されます。続く Hubert Law のフルートから始まるボサ系の Just A Touch でナベサダのアルバムだと再認識、フルートのソロはもっと長尺で聴きたかった。そして Burung Burung "Birds" は曲名からは激しいのかと思いきや、そうでもない。小鳥が餌を探して歩き回っているかのような可愛らしい曲で、ジョージ・デュークがシンセ。そしてどこかで聴いたことのあるホルンのフレーズ思ったら Fredie hubbard で今回の再聴で発見です。そしてタイトル曲である Birds Of Passage で少し雰囲気は変わります。鳥が飛び回るかのようにナベサダが気持ちよく吹いていますのでナルホド。とそこで Chaser になってアルバムの最初の方の楽曲に近いフュージョン・サウンドに戻り、最後を飾る Tanza Night ですが、アフリカ系のリズムから始まりジャズ系サウンドになり最後はアフリカ系コーラスで大団円。このアルバムで一番凝った作りになっています。LAフュージョン風の楽曲が多いこのアルバムできっちりとナベサダ・サウンドで締めてくれています🎶🎷

producer : Akira Yada (1, 2, 7, 8), George Duke (3 to 6), Sadao Watanabe (1, 2, 7, 8)

1. Round Trip
sax : Sadao Watanabe
keyboards : Russell Ferrante
bass : Abraham Laboriel
guitar : Dan Huff
drums : Vinnie Colaiuta
percussion : Alex Acuna
2. Pastral
sax : Sadao Watanabe
keyboards : Russell Ferrante
bass : Abraham Laboriel
guitar : Dan Huff
drums : Vinnie Colaiuta
percussion : Alex Acuna
3. Salvador
sax : Sadao Watanabe
synthesizer : George Duke
keyboards : Russell Ferrante
bass : Abraham Laboriel
guitar : Paul Jackson Jr.
drums : Carlos Vega
percussion, backing vocals : Paulinho Da Costa
4. Just A Touch
sax : Sadao Watanabe
synthesizer : George Duke
keyboards : Russell Ferrante
bass : Abraham Laboriel
guitar : Paul Jackson Jr.
drums : Carlos Vega
percussion : Paulinho Da Costa
flute : Hubert Law
5. Burung Burung "Birds"
sax : Sadao Watanabe
synthesizer : George Duke
keyboards : Russell Ferrante
bass : Abraham Laboriel
guitar : Paul Jackson Jr.
drums : Carlos Vega
percussion : Paulinho Da Costa
flugel horn : Fredie hubbard
6. Birds Of Passage
sax : Sadao Watanabe
keyboards : Russell Ferrante
guitar : Paul Jackson Jr.
drums : Carlos Vega
percussion : Paulinho Da Costa
7. Chaser
sax : Sadao Watanabe
keyboards : Russell Ferrante
bass : Abraham Laboriel
drums :  John Robinson
percussion : Alex Acuna
8. Tanza Night
sax : Sadao Watanabe
keyboards : Russell Ferrante
bass : Abraham Laboriel
drums :  John Robinson
percussion : Alex Acuna
sax : Sadao Watanabe
flute : Hubert Law





  

2021年11月15日月曜日

本日のCD New York Voices / What's Inside


 ボーカル・グループは他では Take6 ぐらいしか持っていませんが、このニューヨーク・ボイセズの What's Inside も人の声は素晴らしい楽器であることをを感じさせてくれました。流れるような清々しさで、アレンジが自然過ぎてアクが全くないせいでしょうか?実力的にはピカ一なのにマントラとかの派手さが無くて地味な存在でマイナーなイメージです。と思うと昔聴いていたマントラのバード・ランドを持っていないことに気が付きました。昔はカセットかなんかで聴いていたんでしょうか。アルバムで聴きたいですね。中古であるかどうか?タワレコか・・

 

 アルバム内容では、選曲、仕掛けとも実にくすぐるものがあります。まずはマイルスのAll Bluesから入り楽曲アレンジとボーカルハーモニーの素晴らしさに聞き入りこの曲の Claudio Roditi のトランペット・ソロもまた素晴らしい。また大好きな Bill Withers の Ain't No Sunshine ではあの名曲のアレンジに感動。Oh, Lady Be Good ではエラ・フィッツ・ジェラルドのスキャットの引用は本人がいるかのような嬉しい仕掛け。Silence of Time のア・カペラも透明感が際立ちます。
 思うんですが、このグループの実力がものすごく高いが故に元の楽曲のクセを消しながらあまりにもサラッと聴かせてしまいます。そのためにこのグループは当たり前に聞こえて知って地味に思えてしまうんだと思います。しかしこれがこの人たちの個性であり、テクニックとアルバムの出来の良さにビックリしながらも反比例した地味さを感じるのが、何かが心の中でひっかかてモヤモヤします。1993 GRP Records からの発売🎶🎼

【vocals】 
Caprice Fox
Darmon Meader
Kim Nazarian 
Lauren Kinhan
Peter Eldridge

produced by Jeffrey Lester
recorded at RPM studio  

1. All Blues
piano : Andy Ezrin
bass : Will Lee
drums : Tommy Igoe
alto sax, tenor sax : Darmon Meader
trombone : Jay Ashby
trumpet : Jim Hynes
trumpet, soloist : Claudio Roditi
2. Do You Wanna Know What I Want?
lead vocals : Lauren Kinhan
keyboards : Andy Ezrin, Eve Nelson
bass : James Genus
drum programming : Eve Nelson
drum programming, cymbal : Tommy Igoe
tenor sax : Darmon Meader
3. Ain't No Sunshine
lead vocals : Caprice Fox
keyboards, strings : Andy Ezrin
guitar : Peter Calo
bass : Randy Landau
drums : Tommy Igoe
percussion : Jay Ashby
tenor sax : Darmon Meader
4. Oh, Lady Be Good
Scat, Soloist : Darmon Meader, Ella Fitzgerald
piano : Andy Ezrin
acoustic bass : Randy Landau
drums : Tommy Igoe
5. Skin
guitar : Mitch Stein
bass : Randy Landau
cymbal, drum machine : Tommy Igoe
drum programming : Jean Baptiste Boclé
6. Silence Of Time
7. Traffic Jam
lead vocals : Peter Eldridge
keyboards : Andy Ezrin
lead vocals : Darmon Meader
bass : Randy Landau
drums : Tommy Igoe
8 Open Invitation
lead vocals : Kim Nazarian
piano : Bill O'Connell
guitar : Romero Lubambo
bass : Leo Traversa
drms : Duduka DaFonseca
trombone, percussion : Jay Ashby
9. Forever Workin' It Out
lead vocals, keyboards : Peter Eldridge
keyboards : Katreese Barnes
guitar : Mike Campbell
bass, drum programming, guitar : Jerry Barnes
percussion : Steve Kroon
tenor sax : Darmon Meader
10. The Sultan Fainted
lead vocals : Kim Nazarian
piano : Andy Ezrin
electronic wind instrument : Darmon Meader
programmed : John Tendy
bass : Leo Traversa
drums : Tommy Igoe
percussion : Jay Ashby
11. Prelude / Interlude
piano : Peter Eldridge
soprano sax : Darmon Meader
synthesizer : Andy Ezrin

2021年11月14日日曜日

本日のCD Gil Scott-Heron / Sprits


 購入当初は、実はほぼ好みではなかった為ほとんど聞かずにいましたが、最近は何か気になってしまって「たまに」聞くアルバムです。アルバム名が Sprits というだけあって、何かに取りつかれたようなスピリチュアルで不気味な雰囲気がします。
 と言うことで調べるとなるほど!実は彼はもともと詩人でポエトリー・リーディングという手法をとっていること、また黒いボブディランとも呼ばれていたことが判明しました。どうやら、そのリーディングの手法からかラップの元祖的な存在でもあるようです(リズムは無いのでラップの亜種のような気もしますが)
 1949年、イリノイ州シカゴ生まれ。テネシー州ジャクソンで祖母に育てられたが、13歳でニューヨークに移住。12歳になるまでに2冊の本(The Vulture, The Nigger Factory)や詩集を出版している。何やら幼少のころから凡人とは違う経歴です。そんな彼の世界観は音楽界でも独特のオーラを発しております。その後はリンカーン大学在学中にブライアン・ジャクソンとブルースバンドを結成。70年アルバム「スモール・トーク・アット125thアンド・レノックス」をリリースし、同名の詩集を出版。ジョン・ホプキンス大学で創作の修士号取得。1976年アルバム「イッツ・ユア・ワールド」、1981年「リフレクションズ」、1994年「スピリッツ」、2010年「アイム・ニュー・ヒア」などをリリース。確実に普通の人ではないようです。

  

 デジタルなバックミュージックに低い声で朗読される Message To The Messengers どヘヴィなジャズに無国籍なボーカルの Spirits、都会的なスローテンポのソウル風の楽曲が普通かと思えば、ローボイスのボーカルが独特な Give Her A Call、爽やかな楽曲でも何かドロリとしたダークな質感が全体的に漂うのが不気味です。The Other Side part3 ではサンタナ的な楽曲とギターで盛り上がり、ジャコ的なベースラインあたりは唯一、普通を感じました。
 70年代を中心に活躍した天才も病気のためニューヨークの病院で2011年5月27日に61歳で死去されています🎶

piano, vocals : Gil Scott-Heron
piano : Brian Jackson,Kim Jordan, Malcolm Cecil, Vernard Dickson
guitar : Ed Brady
bass : Fima Ephron, Malcolm Cecil, Rob Gordon
drums : Rodney Youngs
percussion : Larry McDonald, Tony Duncanson
sax : Leon Williams, Ron Holloway
flute : Ibrahim Shakur

1. Message To The Messengers
2. Spirits
3. Give Her A Call
4. Lady's Song
5. Spirits Past
6-8. The Other Side part1-2-3
9. Work For Pieace
10. Don't Give Up





  

本日のCD Stuff


 スタッフのファーストは「Stuff」1976年のアルバムです。Gordon Edwards (ゴードン・エドワーズ)、Richard Tee (リチャード・ティー)、 Steve Gadd (スティーブ・ガッド)、Christopher Parker (クリストファー・パーカー)、 Eric Gale (エリック・ゲイル)、Cornell Dupree (コーネル・デュプリー) が参加する夢のようなバンドです。フュージョンですが、音楽性は歌の入っていない R&B、ソウルが主体でこんなバンドがやりたいとジャズ研に入ったときに思ったんですが、残念ながらリチャード・ティーがいなかった。そんな当時売れっ子のスタジオミュージシャンで結成されたんですが、2021年現在の存命はGordon Edwards、Christopher Parker、Steve Gadd  の三人だけになってしまいした。


 改めて聴き直して肉声の代わりを楽器がやっているだけのR&B、ソウルであるのが、心地よくかっこいい音です。Steve Gadd、Christopher Parker のドラムは細かいビートの方と基本的なリズムの二人が叩いているのは注意すれば聴き分けられますが上手すぎるので、どちらがどちらかは聴き分けられませんが、このバンドのグルーブはこのツインドラムによって牽引されているのがわかります。それに大好きな Richard Tee の跳ねるようなオクターブ奏法によるキーボードのソウル・ゴスペル的なフレーバーが加わります。そして Cornell Dupree、Eric Gale のハートフルなギター、特には Cornell Dupree のなでるようなオブリで最高の味付けをしながら、ボーカルがいない分ギターで歌っちゃいます。
 スタッフの始まりはニューヨークのクラブ、Mikell's (ミケールズ)  でのセッションのレギュラーメンバーが中心で、ゴードン・エドワーズが結成したセッション・バンド「エンサイクロペディア・オブ・ソウル」が母体で、ガッドギャングはこのバンドが解散後、スティーブ・ガッドがメンツを集めて結成されました🎶

keyboards : Richard Tee
guitar : Cornell Dupree, Eric Gale
bass : Gordon Edwards
drums percussion : Christopher Parker, Steve Gadd

1. Foots
2. My Sweetness
3. (Do You) Want Some Of This
4. Looking For The Juice
5. Reflections Of Divine Love
6. How Long Will It Last
7. Sun Song
8. Happy Farms
9. Dixie / Up On The Roof

Foots




  

2021年11月13日土曜日

本日のCD Marcus Miller / Afrodeezia


 アフリカ、中東系を思わせる楽曲とリズムを、パーカッシブなスラップと組み合わせるとこうなる。このアルバムはわかりやすい一言でいえば、ワールドミュージックとフュージョンの融合でしょう。Marcus Miller (マーカス・ミラー) がブラック・ミュージックのルーツを巡る2015年発表のアルバムです。アルバムタイトルの Afrodeezia (アフロディジア)は
「アフリカにルーツを求めて」のような意で、声なきアフリカの奴隷たちにとって「音楽こそが大きなヴォイス」となったことを描いているとのこと。
 ジャズに限らずアメリカの音楽の発展は、戦争、ドラッグと人種差別問題と密接な関係がある。人種差別問題のルーツとしてはアメリカでかつて存在した奴隷制であり多くの人はアフリカ系の人々。アルバム制作はマーカスがユネスコの「Slave Route Project」のスポークスマンに選ばれたことに起因するそうだ。

 アフリカ、南米等のアーティストを起用してのブラック・ミュージックのルーツを巡ったコンテンポラリー・ジャズで、細部へのこだわりや様々なスタイルの音楽への開放性、何よりマーカスのベースはメロディーの出る打楽器みたいなもんだから、このアルバム・コンセプトと楽曲への相性は非常に良かったようです。
 マーカスのオリジナル中心ではありますが、The Temptations (テンプテーションズ)のカバーの Papa Was A Rolling Stone とか良かったんで、参加ミュージシャン見てみたら Keb' Mo'、Wah Wah Watson がギターを弾いてるのを発見。聴き直しちゃいました。 We Were There、Xtraordinary なんかは、いつものマーカスでホッとします。


producer : Marcus Miller

1. Hylife
bass guitar, party vocal : Marcus Miller
piano : Brett Williams
guitar : Adam Agati
drums, vocal riffs : Louis Cato
percussion, backing vocals : Adama Bilorou Dembele
alto sax : Alex Han
trumpet : Lee Hogans
lead vocals : Guimba Kouyaté
chorus , acoustic guitar, backing Vocals : Cherif Soumano
chorus, backing vocals : Alune Wade
2. B's River
guitar, bass guitar, bass clarinet : Marcus Miller
piano : Brett Williams
acoustic guitar : Guimba Kouyaté
electric guitar : Adam Agati
drums : Louis Cato
kora : Cherif Soumano
percussion : Adama Bilorou Dembele
alto sax : Alex Han
trumpet : Etienne Charles
3. Preacher's Kid (Song For William H)
bass clarinet, piano, acoustic bass : Marcus Miller
organ : Cory Henry
drums : Louis Cato
vocals : Lalah Hathaway
choirus : Alune Wade, Alvin Chea, Julia Sarr
4. We Were There
bass guitar : Marcus Miller
piano (fender rhodes solo) : Robert Glasper
piano (fender Rhodes) : Brett Williams
guitar : Adam Agati
percussion : Marco Lobo
alto sax : Louis Cato
trumpet : Lee Hogans
scat vocals : Lalah Hathaway
backing vocals : Alina Cabral, Andrea Dutra, Christiane Correa Tristao
5. Papa Was A Rolling Stone
bass guitar : Marcus Miller
organ (soul organ), piano (jazz piano) : Cliff Barnes
guitar (delta blues guitar) : Keb' Mo'
guitar (detroit wah wah guitar) : Wah Wah Watson
guitar (urban blues guitar) : Adam Agati
drums : Louis Cato
percussion (african percussion) : Munyungo Jackson
alto sax : Alex Han
trumpet (n'awlins trumpet) : Patches Stewart
6. I Still Believe I Hear (Je Crois Entendre Encore)
bass guitar (Fretless), bass guitar (fretted) : Marcus Miller
piano : Brett Williams
guitar : Adam Agati
drums, djembe : Louis Cato
percussion : Lamumba Henry
soprano sax : Alex Han
trumpet : Lee Hogans
featuring, cello : Ben Hong
7. Son Of Macbeth
bass guitar : Marcus Miller
piano : Brett Williams
guitar, guitar (solo) : Adam Agati
drums : Louis Cato
percussion (steel pans) : Robert Greenidge
alto sax : Alex Han
trumpet, percussion : Etienne Charles
8. Prism (Interlude)
bass guitar : Marcus Miller
piano (fender rhodes) : Brett Williams
guitar : Adam Agati
drum machine (manual) : Louis Cato
alto saxophone : Alex Han
trumpet : Lee Hogans
mixed by : Marcus' Blackberry
9. Xtraordinary
bass Guitar (Fretless), piano, bass clarinet, kalimba, vocals : Marcus Miller
alto sax : Alex Han
bass vocals : Alvin Chea
djembe : Lamumba Henry
drums : Louis Cato
trumpet : Lee Hogans
10.Water Dancer
bass guitar : Marcus Miller
piano : Cliff Barnes
guitar, guitar (solo) : Adam Agati
acoustic guitar : Guimba Kouyaté
drums : Louis Cato
percussion : Adama Bilorou Dembele
kora : Cherif Soumano
alto sax : Alex Han
trumpet : Ambrose Akinmusire
accordion : Roddie Romero
violin : Michael Doucet
11. I Can't Breathe
featuring : Chuck D
guitar, bass guitar (breakdown), drum programming, piano (fender rhodes)
 : Mocean Worker
guitar (Gimbri), bass guitar, bass clarinet, piano (fender rhodes), synthesize : Marcus Miller

▶ Hylife




  

2021年11月11日木曜日

本日のCD Art Blakey / A Night At Birdland Vol1


  A Night At Birdland Vol2 を先に聴いてしまい最高に楽しくスカッとするライブであったため、これは「1」を聴いていないのはもったいない。と中古を探してはいたのですが、忘れそうなんで新品をタワレコで購入しました。
 さてバードランドの1954年2月21日のライブ録音の第1弾。少し抑え気味であった Cafe Bohemia のライブとはブレイキーとシルバー以外メンバーが全て違うのもありますが、少し抑え気味であったけど、こちらも第2弾同様派手に爆発しています。とは言え第2弾はビ・バップ色が強いものを集め、こちらの第1弾はシルバーの作品を中心にしているので第1弾と2弾では作風は若干異なります。本作ではピアノのホレス・シルバーの曲が 2,4,6 と3曲収録されています。
 全体的に躍動感に溢れて跳ねるような突っ込み気味の演奏が気持ちアルバムですが、特に冒頭曲の Split Kick の各人のソロのキレぐあいも素晴らしいのですが、ピアノが中盤あたりから跳ねるように、ギターのバッキングのようにバンドをどんどんドライブさせてくるのが気持ちよいですね。そのほか、Quicksilver も中々かっこいい。Silverが自分の名前を付けた作品で、Silverのピアノと Donaldson とでブラウニーもクイックに煽ってくれます。ライナーノーツを見ていたら、この2月21日のライブは日曜日でなんと5セットだったようで当時の売れっ子っぷりがわかります。幾つめのステージかはわかりませんがテンションの維持も大変だったことでしょう。そして独特の声質としゃべり方でライブの始まりを告げて盛り上げる Pee Wee Marquette のMCはアルバムの冒頭に収録されていますが、VOL1,2では異なります。気になって調べてみたら、集合写真がありました。下の写真の一番左の背の小さいかた。


 オジサンに見えますが、女性説もあるようです。バードランドでは名司会者として有名な方だったようですが出演するバンド・メンバーにはしつこくチップを請求しチップを払うのを拒否しようものなら、マーケットはそのミュージシャンの名前をわざと間違えて紹介するなど、かなり個性的な方だったらしいです。ブレイキーはきっちりチップをはずんでいたんでしょう。ブレイキーもピー・ウィー・マーケットも満面の笑みで、その他のメンバーは笑ってはいるものの愛想笑いのようにも見えます。
 Birdlandは、ニューヨーク市マンハッタンにあったジャズクラブで1949年当時ジャズのメッカであったブロードウェイの52丁目にオープンし、1965年までジャズの黄金時代を牽引した名店。名前は、チャーリー・パーカーのニックネーム「バード」にちなんでいます。1965年に閉店したのですが1986年にブロードウェイの106丁目で同名の店が営業を開始、現在は44丁目に移転し営業しているようです。
 最高のバンドに思える演奏ですが、グループはこのギグで解散してしまい、クリフォードブラウンはマックス・ローチとともにクインテットを結成することとなります。なんとももったいない🎶🥁

drums : Art Blakey
bass : Curly Russell
piano : Horace Silver
alto Saxophone : Lou Donaldson
trumpet : Clifford Brown

Producer : Alfred Lion
Recorded on February 21, 1954 at Birdland, New York City.

1. Announcement By Pee Wee Marquette
2. Split Kick
3. Once In A While
4. Quicksilver
5. A Night In Tunisia
6. Mayreh
7. Wee-Dot (Alternate Take)
8. Blues (Improvisation)



Mayreh


  

2021年11月9日火曜日

本日のCD Thelonious Monk / The Nonet!

 

 Nonet とは九重奏のことで、1967年の秋にモンクのカルテットは Jazz Expo'67 というイベントに出演契約を交わした。そして従来のカルテットに管五人を加えた9人編成でロンドンのオデオン・ハマースミスでリハーサルを行いその後のパリでの録音。会場はパリの Salle Pleyel (サル・プレイエル) でフランス・パリ8区にあるコンサートホールで、パリ管弦楽団とフランス放送フィルハーモニー管弦楽団のフランチャイズホールとのこと。
 ラジオ放送用音源で、本CDでは、イントロダクションがカットされているもののラストまでノーカット収録されている音源です。発売は1988年なので発掘音源ですね。放送用録音なので録音状態は割と良い感じですが、サウンドはモノラル。


 録音されている拍手で相当大きい会場であることがわかります。編成は先に書いたように9人編成なのでビッグバンドではなく、ビッグ・コンボという感じです。人数が多い割にはホーン部隊のアンサンブルは薄目で、各人のソロを楽しむ大型ジャムセッションのような感じになっています。なので Ruby My Dear はカルテット、We See でトランペットの Ray Copeland が参加、Epistrophy でペット Ray Copeland に続き、サックス Johnny Griffin でエンディングに向けて人数が増えてきます。Oska-Tでは、おそらく全員参加のにぎやかなテーマと各人の熱のこもったソロ。Evidence では、Charlie Rouseのソロがいつもより気合が入ってます。Blue Monk はフリューゲル・ホルンのミュート演奏って珍しい?でしょうか。
 人数が多いこともあってかモンクのピアノは薄めにはなっています。ここら辺がファンの間でもつまらないといった評も見受けられ、確かにモンクのピアノをばっちり聴くぞと気合を入れて期待すると裏切られる作品かもしれませんが、こんな形態は珍しいことでもあるしモンクが参加したジャムセッションとして聴けばかなり貴重な音源だと思います。マニアな録音のせいかYouTubeには残念ながら音源が見当たりませんでした(面白いと思うんですけどねえ)🎶🎹

piano : Thelonious Monk
bass : Larry Gales
drums : Ben Riley
alto sax : Phil Woods
tenor sax : Charlie Rouse, Johnny Griffin
trumpet : Clark Terry, Ray Copeland
trombone : Jimmy Cleveland

producer : Joop Visser

recorded on November 3rd, 1967 at Salle Pleyel, Paris.

1. Ruby My Dear
2. We See
3. Epistrophy
4. Oska-T
5. Evidence
6. Blue Monk
7. Epistrophy

▶ Oska-T